有価証券報告書-第55期(2023/07/01-2024/06/30)

【提出】
2024/09/25 14:27
【資料】
PDFをみる
【項目】
151項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループでは「Smile & Sexy(スマイル アンド セクシー)」という、“自己実現を目指す”経営理念のもと、素敵に自由に、正々堂々、人間味豊かな“物語人”が集う「個」が溢れる企業を目指しております。
今後とも、この経営理念の体現により持続的な企業価値向上に向けた諸施策に取り組んでまいります。
(2)経営環境
外食業界におきましては、持続的な賃上げが下支えとなり、国内の消費活動は緩やかな回復が見込まれます。一方で、国際情勢の先行き不安や世界的なインフレの進行などによるエネルギー価格や原材料価格の上昇により、依然として厳しい経営環境が続くものと思われ、環境の変化に合わせた柔軟な経営が求められております。
(3)中長期的な会社の経営戦略及び会社の対処すべき課題
当社グループは中期経営計画「ビジョン2025」に定める「日本・海外における『業態開発型リーディングカンパニー』の実現」に向けて、国内においては主力ブランドの『焼肉きんぐ』、『丸源ラーメン』、『寿司・しゃぶしゃぶ ゆず庵』ならびに新業態の『焼きたてのかるび』を中心に積極的な出店を行います。また、既存店舗のリニューアルや商品、サービスなどの向上を中心とした継続的なフォーマット改善を推進し、選ばれるブランドづくりを目指しております。加えて、国内のみならず中国・インドネシアにおける新業態の開発や展開にも積極的に取り組んでまいります。さらに、当社グループの最大の差別化要素である人財への投資を積極的に行うとともに、新たな価値創造を加速させるDX(注1)と本社機能の整備を通して、経営基盤の充実を図ってまいります。
これらを実現するためには、外部環境と内部環境のあらゆる変化にもスピーディに対応することにより、経営基盤をより強固なものとし、市場競争力を向上させていくことが大きな課題であると認識しております。このような状況のもと、以下の6施策を重要施策として認識し、企業価値をより一層高めることに繋げてまいります。
① 既存ブランドの事業拡大と収益性向上
店舗ごとに収益性を重視した質の高い出店を積極的に推進し、郊外ロードサイド市場の寡占化を目指します。また、人財教育やフランチャイズ加盟店への支援をさらに加速させます。加えて、「差別化の積み重ね」にこだわり、ブランド力のさらなる向上、サプライチェーンの最適化や各種コスト削減を推進し、収益性の向上を図ります。
② 新業態・新事業を日本、海外でチャレンジ
新たな収益の柱を育成するために、新業態開発への取り組みを強化し、また、持続的な成長を目指すために、新規事業開発や海外事業開発にもチャレンジします。
③ 多様な理念型人財の採用
人種、国籍、セクシュアリティなどの垣根を超え、私たちの経営理念である「Smile & Sexy」に共感する人財を採用し、成熟・自立した「個」が集う集団を目指します。
④ 個の覚醒を促すD&I(注2)と人財育成の推進
当社グループは「個」の尊厳を「組織」の尊厳より上位に置き、「個」の明言から生まれる議論を多くの差別化要素を生み出す源泉とし、組織の成長に繋げます。また、覚醒した「個」の発掘と人財育成を強く推進し、成熟・自立したリーダーを生み出すことで、「とびっきりの笑顔と心からの元気」で世の中をイキイキさせることを目指します。
⑤ 新たな価値創造を加速させるDXと本社機能強化の推進
DXの推進をより加速させ、社会の大きな変化やお客様のニーズへの対応と新たな価値創造に取り組むとともに、業務そのものを変革することで、生産性のさらなる向上を目指します。
⑥ サステナビリティの推進
「豊かな社会」と「お客様に必要とされるブランド・会社」の両立を目指し、サステナビリティ重要課題(マテリアリティ)を特定し、事業戦略とサステナビリティの連動を深めることで、持続的な社会の実現と企業価値の向上を目指します。
(注1)DXとは、デジタルトランスフォーメーションの略称であります。
(注2)D&Iとは、ダイバーシティ&インクルージョンの略称であります。
(4)目標とする経営指標
当社グループは、2019年6月に2025年6月期を最終年度とした中期経営計画「ビジョン2025」を策定し、次期以降も増収増益を目指してまいります。
そのうえで、2025年6月期までを対象とした以下の経営指標を目標としております。
① 2025年6月期のグループ店舗売上高(注)1,716億円
② 2025年6月期の連結売上高1,215億円
③ 連結決算における売上高、営業利益、経常利益の年間毎平均10%以上の成長
④ 既存店売上高のプラス成長
⑤ ROA(総資産経常利益率)15%以上の維持
⑥ ROE(自己資本利益率)15%以上の維持
⑦ ROIC(投下資本利益率)15%以上の維持
※ ROIC= 税引後経常利益 ÷ (自己資本 + 有利子負債)
(注)グループ店舗売上高とは、当社直営店とフランチャイズ店の店舗売上高の合計を指しております。
なお、2024年6月期における当社グループの各項目についての状況は以下のとおりです。
項目2023年6月期 実績2024年6月期 実績2025年6月期 目標値
グループ店舗
売上高
(注1)
1,325億円1,550億円1,716億円
既存店売上高の前期比前期比17.0%増前期比8.1%増プラス成長
連結売上高
(前期比)
922億円
(前期比25.9%増)
1,071億円
(前期比16.1%増)
1,215億円
(前期比平均10%以上の成長)
連結営業利益
(前期比)
72億円
(前期比150.6%増)
81億円
(前期比13.3%増)
-(注2)
(前期比平均10%以上の成長)
連結経常利益
(前期比)
71.7億円
(前期比16.4%増)
85.8億円
(前期比19.5%増)
95.3億円
(前期比平均10%以上の成長)
ROA14.9%15.3%15%以上
ROE19.9%21.0%15%以上
ROIC14.2%15.0%15%以上

(注1)グループ店舗売上高とは、当社直営店とフランチャイズ店の店舗売上高の合計を指しております。
(注2)連結営業利益の2025年6月期の目標値については、外部への公表をしておりませんので記載を省略いた
しました。