有価証券報告書-第135期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
以下の記載における将来に関する事項は、当連結会計年度の末日現在において当行グループ(当行及び連結子会社等)が判断したものであります。
(1) 企業理念
・地域社会の発展を常に考え行動すること、これが私たちの事業です。
・お客さまとの創造的な関係を深めること、これが私たちの仕事の原点です。
・よき企業人であるためによき市民であること、これが私たちの活動の基本です。
・一人ひとりの顔が見える表情豊かな組織であること、これが私たちの大切にする企業風土です。
(2) 中期経営計画
当行は、2019年4月から2022年3月までの3年間を計画期間とする「2019年中期経営計画 『Innovation 新次元』~価値実現へ向けて~」を展開しております。
<本計画での考え方>当行は、「2013年 中期経営計画 V-プラン ~価値提案銀行への進化~」から「2016年 中期経営計画 Value for Tomorrow ~価値ある提案を明日に向けて~」にわたる6年間において、「価値ある提案」を基本コンセプトに、お客さまへ当行ならではの提案を行いサポートすることで、地域とお客さまとともに成長することを目指してきました。
本計画では、社会情勢の変化を踏まえ、これまで6年間取組んできた「価値ある提案」を礎として、その提案価値を実現することに主眼を置き、提供するサービスの革新により、「価値を実現する金融グループ」への発展を目指し、名称を「Innovation 新次元」としました。
<めざす企業像と基本方針>本計画では、めざす企業像を「金融サービスの革新により、お客さまニーズに応え、価値を実現する地域金融グループ」とし、その達成に向けた2つの基本方針として、「3つの改革による経営プラットフォームの転換」と「ビジネスモデルの進化による高度な価値実現」を掲げています。
<中期経営計画 骨子>
<2つの基本方針とそれぞれの戦略テーマ>○ 3つの改革による経営プラットフォームの転換
私たちの日々の業務における活動の目線やその行動様式(プロセス)、お客さまとの接点(チャネル)、そして企業理念を根本とした行員のモチベーション向上を伴うワークスタイル・キャリア(人材)の3つの変革(Innovation)に取り組み、新たな戦略に実効性を伴わせるための構造改革を行います。
○ビジネスモデルの進化による高度な価値実現
これまで培ってきた「価値ある提案」を引き継ぎつつ、従来からの金融サービスの延長ではなく、個々のお客さまの真のニーズに応えられる質の高いコンサルティングを実践することで、お客さまにとって最良な「価値実現」を追求するとともに、収益構造の抜本的な転換(新次元)を目指します。
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「2019年中期経営計画 『Innovation 新次元』~価値実現へ向けて~」で目標とする2022年3月期の経営指標は、以下のとおりであります。
なお、同指標等に係る経営者の視点による分析等は「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」内の「(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に記載のとおりであります。
○上記目標の達成に向けた主要な計数または非財務情報
(4) 金融経済環境
当期のわが国の経済は、米中貿易摩擦などによる海外経済の減速を受け、輸出や生産で弱い動きがみられたものの、雇用・所得環境の改善を背景とした個人消費や設備投資を中心に、上半期は緩やかな回復基調で推移しました。
しかしながら、昨年10月の消費税率引き上げや大型台風の被害によって弱さがみられるようになり、さらには新型コロナウイルス感染症の世界的流行によって、期末にかけ大幅に下押しされ、急速に厳しい状況へと一変いたしました。
また、金融面では、日本銀行による金融緩和政策(イールドカーブ・コントロール)の継続により、長期金利の指標である新発10年国債利回りはゼロ%程度で推移し、市場金利はきわめて低い水準が続きました。
こうした環境下にあって、県内経済は、上半期については緩やかな回復基調が続いたものの、消費税率引き上げ後、回復に一服感が出ました。期末にかけては、感染症の影響が観光・レジャーなどのサービス産業や製造業における部品調達等にみられるようになりました。世界経済の先行きは、感染症の影響により厳しい状況が続くと見込まれ、県内経済においても一段と不透明さが増すなかで当期を終えることとなりました。
(5) 経営環境及び対処すべき課題
金融機関を取り巻く環境は、低金利環境の長期化に加え新型コロナウイルス感染症の影響による世界的な金融資本市場の変動などにより、貸出金や有価証券運用利回りの確保も一段と厳しさを増しております。
こうした世界的な経済情勢の急速な変化は、地域経済にも著しい影響を及ぼしており、お客さまの生活や事業の維持に向けて金融仲介機能を十分に発揮し、地域金融機関としての責務を果たしていくことが強く求められています。
当行グループでは、リーマンショック以来となるこうした経済・社会情勢を踏まえ、感染症により影響を受けているお客さまを全力で支援していくことが、対処すべき最優先の課題であると認識しております。
これまでも全店での相談窓口の設置や、ゴールデンウィーク期間中の休日相談窓口開設などを行っておりますが、今後もお客さまに寄り添い、感染症の流行収束後も見据えながらそれぞれの状況や課題に即した金融サービスやソリューションを提供し、地域経済の維持・活性化に向けて取り組んでまいります。
また、緊急事態宣言が全国に発令されたことなども踏まえ、窓口の混雑緩和対策や交替勤務・分散勤務の導入など、お客さまや職員の感染防止や安全確保、業務継続可能な態勢の構築に向けた取組みも更に充実させることで、いかなる局面においても、金融サービスを安定的かつ継続的に提供できる態勢を強化してまいります。
一方で、2年目を迎える中期経営計画「Innovation 新次元」において掲げているプロセス、チャネル、人材の「3つの改革」や「ビジネスモデルの進化」に向けた取組みも加速・深化させていくことで、収益構造の抜本的な転換と地域のお客さまを支え続けられる強固な経営体質の構築を進めてまいります。
(1) 企業理念
・地域社会の発展を常に考え行動すること、これが私たちの事業です。
・お客さまとの創造的な関係を深めること、これが私たちの仕事の原点です。
・よき企業人であるためによき市民であること、これが私たちの活動の基本です。
・一人ひとりの顔が見える表情豊かな組織であること、これが私たちの大切にする企業風土です。
(2) 中期経営計画
当行は、2019年4月から2022年3月までの3年間を計画期間とする「2019年中期経営計画 『Innovation 新次元』~価値実現へ向けて~」を展開しております。
<本計画での考え方>当行は、「2013年 中期経営計画 V-プラン ~価値提案銀行への進化~」から「2016年 中期経営計画 Value for Tomorrow ~価値ある提案を明日に向けて~」にわたる6年間において、「価値ある提案」を基本コンセプトに、お客さまへ当行ならではの提案を行いサポートすることで、地域とお客さまとともに成長することを目指してきました。
本計画では、社会情勢の変化を踏まえ、これまで6年間取組んできた「価値ある提案」を礎として、その提案価値を実現することに主眼を置き、提供するサービスの革新により、「価値を実現する金融グループ」への発展を目指し、名称を「Innovation 新次元」としました。
<めざす企業像と基本方針>本計画では、めざす企業像を「金融サービスの革新により、お客さまニーズに応え、価値を実現する地域金融グループ」とし、その達成に向けた2つの基本方針として、「3つの改革による経営プラットフォームの転換」と「ビジネスモデルの進化による高度な価値実現」を掲げています。
<中期経営計画 骨子>

<2つの基本方針とそれぞれの戦略テーマ>○ 3つの改革による経営プラットフォームの転換
私たちの日々の業務における活動の目線やその行動様式(プロセス)、お客さまとの接点(チャネル)、そして企業理念を根本とした行員のモチベーション向上を伴うワークスタイル・キャリア(人材)の3つの変革(Innovation)に取り組み、新たな戦略に実効性を伴わせるための構造改革を行います。
| 「戦略テーマ」と「具体的な取組み内容」 | |
| 仕事の質向上をめざしたプロセス改革 | |
| ○新たなデジタル技術を活用した業務革新 2018年5月に地方銀行7行で締結した連携協定「フィンクロス・パートナーシップ(※)」により、新たなシステムの開発や導入を共同して進め、デジタル技術を活用した業務革新に取り組んできました。 また、フィンテックベンチャー企業等との連携や協業を進めることで先進技術の導入によるお客さまへのサービス向上に努めました。 ※2019年9月に新たにきらぼし銀行が参加し、地方銀行8行による連携に発展 ・2019年 4月 AIを活用した銀行内デジタル文書検索システムを導入 ・2019年 4月 「給与受取(前払い)サービス」に関するビジネスマッチング契約の締結 ・2019年 5月 スマホ送金アプリ「pring」との口座連携開始 ・2019年 8月 AIを活用した金融商品レコメンドシステムを開発・導入 ○業務改革プロジェクトの展開 「ムダが徹底的に排除され、本来業務に集中できる職場づくり」をめざし、全行ベースで業務フローの見直しに向けた業務改革ワーキンググループを設置。全職員から意見募集を行い、「やめる・削る・代える」の観点で業務の合理化・効率化を進めております。 | |
| お客様接点拡充のためのチャネル改革 | |
| お客さまの安定的な資産形成や相続などに関する幅広いニーズに応じた提案に努めるとともに、休日に営業するローンや資産運用などの相談拠点や、ショッピングモール内への相談ブースを新たに設け、お客さまのライフスタイルやニーズに対応した対面チャネルの充実に取り組みました。 また、群馬銀行アプリの機能拡充やダイレクトセンターに土・日曜日も対応する専用デスクを設置するなど非対面チャネルの拡充にも取り組みました。 ・2019年 6月 けやきウォーク前橋内に「個人相談ブース“Connect”」を開設 ・2019年 6月 群馬銀行アプリへの来店予約サービスやライフシミュレーション機能の付加 ・2019年 7月 移動店舗車「この街で」導入 ・2019年 7月 ダイレクトセンター内に投資信託およびローン商品にかかる専用デスクを設置 ・2019年10月 「個人相談プラザ高崎」「個人相談プラザEAST」を開設 ○店舗機能の再構築に向けた取組み 2020年4月より、館林地区を中心とする一部の店舗において新たな営業体制を導入しております。 新たな営業体制では各店舗の役割を見直し、店舗の高付加価値化と業務のスリム化の両面を追求していくとともに、店舗間で連携を図りながら地域のお客さまの多様化・高度化するニーズに対応しております。地域の中核店である「フラッグシップ店」と、一部の業務を軽量化した「サテライト店」が連携し、地域の店舗網を活かしてお客さまに最適な金融サービスを提供しております。 | |
| 創造力発揮に向けた人材改革 | |
| 人事情報の一元管理と活用による行員の適正配置実現やモチベーション向上、また給与・勤怠管理の合理化に向けて、新たな人事情報システムを構築・導入いたしました。 また、専門人材の確保・育成や多様な人材の活躍支援を目的として、ITや市場運用、コンサルティングなど高度専門人材向けの処遇制度の整備を進め、従来のゼネラリスト志向の単線型の人事制度から、複線型の人事制度に改定いたしました。 | |
○ビジネスモデルの進化による高度な価値実現
これまで培ってきた「価値ある提案」を引き継ぎつつ、従来からの金融サービスの延長ではなく、個々のお客さまの真のニーズに応えられる質の高いコンサルティングを実践することで、お客さまにとって最良な「価値実現」を追求するとともに、収益構造の抜本的な転換(新次元)を目指します。
| 「戦略テーマ」と「具体的な取組み内容」 | |
| 地域産業の育成・活性化と事業承継への取組み | |
| 創業支援や事業承継支援等、地域経済の活性化に向けた企業サポートの充実を図るとともに、地方公共団体との連携協定に基づく地方創生に向けた取組みを強化しました。 ・2019年 4月 鴻巣市と「地方創生に係る包括連携協定」を締結 ・2019年10月 第7回「ぐんぎんビジネスサポート大賞」を実施 ・2019年10月 太田市と地方創生についての「連携に関する包括協定」を締結 ・2020年 3月 桐生支店の建替え・グランドオープンに合わせ敷地内に桐生市(※)観光情報センター (シルクル桐生)開設 ※桐生市と当行は「包括的連携・協力に関する協定」を締結 ・2020年 3月 群馬県、当行、東和銀行による「ぐんまの未来共創宣言」発表 | |
| 的確なコンサルティングによるお客さまの成長支援 | |
| 事業性評価に基づく最適なソリューションの提供に努めるとともに、お客さまの多様なニーズに応えるため、新たに人材紹介業務に参入しました。ビジネスマッチングや海外展開支援、各種セミナー等による本業支援に取り組んだほか、新型コロナウィルスの感染拡大に伴う急速な経済環境の変化を受け、全店への相談窓口設置などにより、お客さまサポートに全行を挙げて取り組んでいます。 ・2019年 8月 「ぐんぎんビジネスマッチングシステム」の運用開始 ・2020年 1月 人材紹介業務(有料職業紹介事業)を開始 ・2020年 2月 新型コロナウィルスに関する資金繰り相談窓口を全営業店に設置 ・2020年 3月 高崎、桐生、しののめ信用金庫と「M&Aに係る業務提携契約」を締結 | |
| お客様の資産を安定的に増やしていく取組みの充実 | |
| 増大する資産承継や相続関連ニーズに対応するため、相続関連サービスの本部専担者を増員するなど態勢を拡充いたしました。 また、円滑な相続や資産承継が課題となり得る約6,000先のお客さまへニーズや家族構成等に関するヒアリングやコンサルティングを行い、お客さまごとのニーズに応じた相続関連や保険等のサービス提供を行いました。 | |
| 環境変化へ適応する経営体質の強化 | |
| コーポレート・ガバナンスの一層の充実に向け、新たな役員報酬制度を導入したほか、地方銀行初となるグリーンボンドの発行など、SDGs達成への貢献や持続可能な社会の実現に向けた取組みも強化しました。 また、マネー・ローンダリング等防止態勢の更なる強化やサイバーセキュリティ対策の強化に向けた組織体制の整備に取り組みました。 ・2019年 5月 株主優待制度に寄付コースを導入 ・2019年 6月 譲渡制限付株式報酬制度および業績連動型株式報酬制度を導入 ・2019年11月 期限前償還条項付無担保社債(グリーンボンド)※を発行 ※地方銀行初のグリーンボンド発行であり、以下各賞を受賞 第1回ESGファイナンス・アワード(ボンド部門銅賞)受賞 (環境省主催) 第5回サステナブルファイナンス大賞(地域金融賞)受賞 (一般社団法人環境金融研究機構主催) ・2020年 2月 リスク統括部内にシステムリスク管理室を設置 | |
| グループ総合力発揮による多面的なニーズ対応 | |
| ぐんぎん証券株式会社との銀証連携による証券ビジネスの拡大を図ったほか、ぐんぎんコンサルティング株式会社と連携した専門性の高い高度なソリューションの提供に取り組みました。 また、ぐんぎんリース株式会社の連結持分比率を100%に引き上げ、より一層グループ総合力を発揮し、お客さまの多様なニーズにお応えできる態勢をつくりました。 | |
(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
「2019年中期経営計画 『Innovation 新次元』~価値実現へ向けて~」で目標とする2022年3月期の経営指標は、以下のとおりであります。
なお、同指標等に係る経営者の視点による分析等は「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」内の「(3) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に記載のとおりであります。
| 目標とする指標(連結) | 2022年3月期 目標 | 当期実績 | ||
| 収益性 指 標 | 親会社株主に帰属する当期純利益 算出方法:当期純利益-非支配株主に帰属する当期純利益 | 240億円 | 222億円 | |
| 非金利業務利益 算出方法:役務取引等利益+その他業務利益(債券関係損益を除く) | 200億円 | 171億円 | ||
| RORA 算出方法:親会社株主に帰属する当期純利益÷リスクアセット | 0.5%以上 | 0.53% | ||
| 効率性 指 標 | OHR 算出方法:営業経費(除く臨時費用)÷(業務粗利益-債券関係損益) | 65%程度 | 66.3% | |
| 健全性 指 標 | 総自己資本比率 算出方法:総自己資本÷リスクアセット | 12%台 | 11.95% | |
| ⦅長期目標⦆収益性 指 標 | ROE 算出方法:親会社株主に帰属する当期純利益÷期首期末平均自己資本 | 5%以上 | 4.4% | |
○上記目標の達成に向けた主要な計数または非財務情報
| 2022年3月期 目標 | 当期実績 | ||
| リテール貸出末残 (単体) 算出方法:中小企業貸出末残(地方公社、東京・大阪支店除く)+ 個人貸出末残 | 4兆7,800億円 | 4兆5,505億円 | |
| 無担保消費者ローン末残 (単体) 算出方法:無担保消費者ローン末残の合計額 | 600億円 | 546億円 | |
| 法人役務収入 (連結) 算出方法:法人向けサービスの手数料収入合計額 | 42億円 | 28億円 | |
| 預かり金融資産残高 (連結) 算出方法:投資信託や公共債、生命保険等の預かり金融資産残高 | 1兆円 | 8,508億円 | |
| 事業性評価に基づいた課題解決件数 (単体) 算出方法:事業性評価により明らかになったお客さまの課題を解決に導いた件数 | 1,500件 | 739件 | |
| 事業承継支援先数 (単体) 算出方法:円滑な事業承継に向けて具体的な提案等を行い、実行支援した先数 | 6,000先 | 3,083先 | |
| 創業支援先数 (単体) 算出方法:6か月以内の創業を予定もしくは創業5年以内の法人・個人事業者等の支援先数 | 2,000先 | 565先 | |
| 女性管理職数 (単体) 算出方法:支店長代理以上の職位にある女性職員数 ※2019年3月末比 | 20%増加 | 9.1%増加 |
(4) 金融経済環境
当期のわが国の経済は、米中貿易摩擦などによる海外経済の減速を受け、輸出や生産で弱い動きがみられたものの、雇用・所得環境の改善を背景とした個人消費や設備投資を中心に、上半期は緩やかな回復基調で推移しました。
しかしながら、昨年10月の消費税率引き上げや大型台風の被害によって弱さがみられるようになり、さらには新型コロナウイルス感染症の世界的流行によって、期末にかけ大幅に下押しされ、急速に厳しい状況へと一変いたしました。
また、金融面では、日本銀行による金融緩和政策(イールドカーブ・コントロール)の継続により、長期金利の指標である新発10年国債利回りはゼロ%程度で推移し、市場金利はきわめて低い水準が続きました。
こうした環境下にあって、県内経済は、上半期については緩やかな回復基調が続いたものの、消費税率引き上げ後、回復に一服感が出ました。期末にかけては、感染症の影響が観光・レジャーなどのサービス産業や製造業における部品調達等にみられるようになりました。世界経済の先行きは、感染症の影響により厳しい状況が続くと見込まれ、県内経済においても一段と不透明さが増すなかで当期を終えることとなりました。
(5) 経営環境及び対処すべき課題
金融機関を取り巻く環境は、低金利環境の長期化に加え新型コロナウイルス感染症の影響による世界的な金融資本市場の変動などにより、貸出金や有価証券運用利回りの確保も一段と厳しさを増しております。
こうした世界的な経済情勢の急速な変化は、地域経済にも著しい影響を及ぼしており、お客さまの生活や事業の維持に向けて金融仲介機能を十分に発揮し、地域金融機関としての責務を果たしていくことが強く求められています。
当行グループでは、リーマンショック以来となるこうした経済・社会情勢を踏まえ、感染症により影響を受けているお客さまを全力で支援していくことが、対処すべき最優先の課題であると認識しております。
これまでも全店での相談窓口の設置や、ゴールデンウィーク期間中の休日相談窓口開設などを行っておりますが、今後もお客さまに寄り添い、感染症の流行収束後も見据えながらそれぞれの状況や課題に即した金融サービスやソリューションを提供し、地域経済の維持・活性化に向けて取り組んでまいります。
また、緊急事態宣言が全国に発令されたことなども踏まえ、窓口の混雑緩和対策や交替勤務・分散勤務の導入など、お客さまや職員の感染防止や安全確保、業務継続可能な態勢の構築に向けた取組みも更に充実させることで、いかなる局面においても、金融サービスを安定的かつ継続的に提供できる態勢を強化してまいります。
一方で、2年目を迎える中期経営計画「Innovation 新次元」において掲げているプロセス、チャネル、人材の「3つの改革」や「ビジネスモデルの進化」に向けた取組みも加速・深化させていくことで、収益構造の抜本的な転換と地域のお客さまを支え続けられる強固な経営体質の構築を進めてまいります。