有価証券報告書-第134期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当行グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当行グループは、伝統ある近江商人の商人道徳である「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」の精神を継承した行是「自分にきびしく 人には親切 社会につくす」をCSR(企業の社会的責任)の原点とし、CSR憲章(経営理念)に掲げた「地域社会」「役職員」「地球環境」との「共存共栄」の実践に努めることを通じて、企業価値の向上に取り組んでおります。
上記の経営方針に基づき、現状認識及び目指すべき地域社会の姿としては以下のとおり考えております。
①現状認識
「サステナビリティとデジタル」
新型コロナウイルスの感染拡大により、私たちが暮らす社会や経済の構造が大きく変わりつつあります。各国で感染拡大防止のために社会や経済の活動が制限され、実態経済が急速に悪化するとともに、変革の流れが一気に加速いたしました。人々の行動や生活様式は、多くの分野で接触型から非接触型への移行が進み、国内では積年の課題であった社会と経済のデジタル化が進展いたしました。企業を取り巻く重大な外部環境は、デジタル社会の到来、パンデミック、地政学的リスクなどが挙げられますが、気候変動リスクに対応するための「脱炭素社会への移行」も喫緊の課題となっております。持続可能な社会への移行を進めようという「グリーンリカバリー(緑の復興)」などの考え方も広がり、サステナビリティを希求する社会的要請も高まっております。コロナ禍を経て立ち上がる社会と経済は「サステナビリティ」「デジタル」を抜きに語れない時代になりました。
経済環境は持ち直しの傾向もでておりますが、日本は世界に先駆けて人口減少や人口構造の変化が進む「課題先進国」であり、これまで誰も経験したことのない未知の経済環境に足を踏み入れております。銀行業界ではさらに、低金利による収益性の低下、デジタライゼーションの急速な進行などにより、持続可能なビジネスモデルの再構築が喫緊の課題となっております。地方銀行の経営は、過去に例のない歴史的な転換期を迎えております。
②目指すべき地域社会の姿
「自分らしく未来を描き、誰もが幸せに暮らせる社会」
このような考えのもと、第7次中期経営計画((2)「中長期的な経営戦略及び目標とする経営指標」に詳細を記載しております。)については、私たちが目指すべき地域社会の姿をビジョンに掲げ、そこから現在に向けてバックキャスティングする方法で策定いたしました。目指すべき地域社会の姿「自分らしく未来を描き、誰もが幸せに暮らせる社会」は、不変の精神である行是(「自分にきびしく 人には親切 社会につくす」)とCSR憲章(経営理念…「地域社会」「役職員」「地球環境」との「共存共栄」)が実現された世界観をより具体的に表したもので、SDGsの世界観とも軌を一にしております。
お取引先や地域社会がSustainableであってこそ、当行もSustainableになることができます。すなわち、地域の皆さまが安心して生活できるインフラとして機能し、地域社会の持続的発展に尽くし、地域の明るい未来を支えていくことが、当行が持続的成長をしていくために不可欠であると考えております。その使命を全うするために、自らを「課題解決型金融情報サービス業」へと進化させ、SDGsをビジネスにつなげ、地域のSustainable Developmentに経営資源を集中いたします。
また、超長期を展望するビジョンとなることから、中期経営計画との間をつなぐ2030年のマイルストーン(指標)を設定しております。マイルストーンには、2017年11月に発表した「しがぎん SDGs宣言」の重点取組項目(ターゲット2030)である「地域経済の創造」「地球環境の持続性」「多様な人材の育成」 にそれぞれ対応した指標を設定しております。リンケージ(連関)するこれら3つの指標を統合的に推し進めていくことが、目指すべき地域社会の姿につながるものと考えております。
(2) 中長期的な経営戦略及び目標とする経営指標
2019年4月よりスタートした第7次中期経営計画(期間5年間:2019年4月~2024年3月)は、目指すべき地域社会の姿から遡って今取り組むべき課題を洗い出す「バックキャスティング」の視点で策定いたしました。
本中期経営計画において、当行の目指す姿は「Sustainability Design Company」といたしました。「従来の枠組み・発想を超える」との考えから「Bank」ではなく「Company」とするとともに、「お取引先や地域社会の持続可能な発展を企画して創る」との強い想いを込めました。また、メインテーマは、目指す姿にあわせて「未来を描き、夢をかなえる」といたしました。
なお、ビジネスモデルを大きく変えるためには、人材育成やIT投資等を通じた一段の生産性向上による体制強化が必要であり、計画期間は5年間としております。
第7次中期経営計画で目標とする経営指標および2021年3月末時点の実績は下表のとおりであります。
■長期的挑戦指標
当行は、新型コロナウイルス感染拡大を機に、サステナビリティを希求する社会的要請が高まったことをうけ、昨年9月に「サステナビリティとデジタルへの取り組み強化」を公表いたしました。今後、さらに「サステナビリティ」と「デジタル」を軸にした取り組みを進めていくにあたり、2030年のマイルストーン(指標)および第7次中期経営計画期間中の挑戦指標のSD(Sustainable Development)目標のうち、以下の項目について見直しを行います。なお、見直し箇所については太字にしております。
2030年のマイルストーン(指標)(ターゲット2030)修正値
(注)2050年までに滋賀県における二酸化炭素の排出量を実質ゼロにする取り組み。滋賀県が主体となり、県民、事業者等多様な主体と連携して取り組む「"しがCO2ネットゼロ"ムーブメント」に取り組んでおります。
第7次中期経営計画期間中の挑戦指標の目標修正値
(3) 経営環境及び対処すべき課題
経営環境を展望いたしますと、新型コロナウイルス感染拡大により幅広い産業で厳しい状況が続いており、ワクチンや治療薬が普及するまでは、企業活動や消費活動は一定程度抑制され、本格的な回復に向けては時間を要するものとみられます。このような状況のなか、当行は、お客さまの資金繰りや、経営支援・再生支援などの事業再構築支援に迅速かつ丁寧に対応するため、積極的に情報提供するとともに、相談窓口設置等を行っております。
コロナ禍は、以前から認識されていた「サステナビリティ」や「デジタル化」といった課題への早急な対応を強く促しました。また、少子高齢化や人口減少の進展に加え、IoTやAIなどの技術革新を背景に、人口構成や社会構造、経済構造の変化が加速度的に進むなか、地方銀行の経営は、今まさに歴史的な転換期を迎えており、従来型の発想や過去のビジネスモデルの延長線上に未来はなく、新たなビジネスモデルの構築が求められております。
今後も状況の変化に応じて、店舗ネットワークとデジタルをそれぞれ活用し、さらなる金融仲介機能の発揮に努め、お客さまのニーズや社会的要請に応えるサービス、付加価値を提供してまいります。
当行は、第7 次中期経営計画の実施により、自らが「課題解決型金融情報サービス業」へ進化し、SDGsをビジネスにつなげ、社会的課題解決により持続可能な社会の実現に取り組んでおります。そして、目指すべき地域社会の姿「自分らしく未来を描き、誰もが幸せに暮らせる社会」を創造してまいりたいと考えております。
当行はこの計画の実践を通じて、地域、お客さまの成長を牽引し、CSR憲章(経営理念)に掲げる「地域社会」「役職員」「地球環境」との「共存共栄」を目指してまいります。
(1) 経営方針
当行グループは、伝統ある近江商人の商人道徳である「三方よし(売り手よし、買い手よし、世間よし)」の精神を継承した行是「自分にきびしく 人には親切 社会につくす」をCSR(企業の社会的責任)の原点とし、CSR憲章(経営理念)に掲げた「地域社会」「役職員」「地球環境」との「共存共栄」の実践に努めることを通じて、企業価値の向上に取り組んでおります。
上記の経営方針に基づき、現状認識及び目指すべき地域社会の姿としては以下のとおり考えております。
①現状認識
「サステナビリティとデジタル」
新型コロナウイルスの感染拡大により、私たちが暮らす社会や経済の構造が大きく変わりつつあります。各国で感染拡大防止のために社会や経済の活動が制限され、実態経済が急速に悪化するとともに、変革の流れが一気に加速いたしました。人々の行動や生活様式は、多くの分野で接触型から非接触型への移行が進み、国内では積年の課題であった社会と経済のデジタル化が進展いたしました。企業を取り巻く重大な外部環境は、デジタル社会の到来、パンデミック、地政学的リスクなどが挙げられますが、気候変動リスクに対応するための「脱炭素社会への移行」も喫緊の課題となっております。持続可能な社会への移行を進めようという「グリーンリカバリー(緑の復興)」などの考え方も広がり、サステナビリティを希求する社会的要請も高まっております。コロナ禍を経て立ち上がる社会と経済は「サステナビリティ」「デジタル」を抜きに語れない時代になりました。
経済環境は持ち直しの傾向もでておりますが、日本は世界に先駆けて人口減少や人口構造の変化が進む「課題先進国」であり、これまで誰も経験したことのない未知の経済環境に足を踏み入れております。銀行業界ではさらに、低金利による収益性の低下、デジタライゼーションの急速な進行などにより、持続可能なビジネスモデルの再構築が喫緊の課題となっております。地方銀行の経営は、過去に例のない歴史的な転換期を迎えております。
②目指すべき地域社会の姿
「自分らしく未来を描き、誰もが幸せに暮らせる社会」
このような考えのもと、第7次中期経営計画((2)「中長期的な経営戦略及び目標とする経営指標」に詳細を記載しております。)については、私たちが目指すべき地域社会の姿をビジョンに掲げ、そこから現在に向けてバックキャスティングする方法で策定いたしました。目指すべき地域社会の姿「自分らしく未来を描き、誰もが幸せに暮らせる社会」は、不変の精神である行是(「自分にきびしく 人には親切 社会につくす」)とCSR憲章(経営理念…「地域社会」「役職員」「地球環境」との「共存共栄」)が実現された世界観をより具体的に表したもので、SDGsの世界観とも軌を一にしております。
お取引先や地域社会がSustainableであってこそ、当行もSustainableになることができます。すなわち、地域の皆さまが安心して生活できるインフラとして機能し、地域社会の持続的発展に尽くし、地域の明るい未来を支えていくことが、当行が持続的成長をしていくために不可欠であると考えております。その使命を全うするために、自らを「課題解決型金融情報サービス業」へと進化させ、SDGsをビジネスにつなげ、地域のSustainable Developmentに経営資源を集中いたします。
また、超長期を展望するビジョンとなることから、中期経営計画との間をつなぐ2030年のマイルストーン(指標)を設定しております。マイルストーンには、2017年11月に発表した「しがぎん SDGs宣言」の重点取組項目(ターゲット2030)である「地域経済の創造」「地球環境の持続性」「多様な人材の育成」 にそれぞれ対応した指標を設定しております。リンケージ(連関)するこれら3つの指標を統合的に推し進めていくことが、目指すべき地域社会の姿につながるものと考えております。
| 2030年のマイルストーン(ターゲット2030) | ||
| 〈地域経済の創造〉 | 〈地球環境の持続性〉 | 〈多様な人材の育成〉 |
| Sustainable Development 推進投融資 新規投融資額 累計1兆円 | 温室効果ガス排出量 30%以上削減(2013年度比較) | SDGs・金融リテラシーの 普及・向上活動、次世代人材の育成活動 実施人数延べ1万人 |
(2) 中長期的な経営戦略及び目標とする経営指標
2019年4月よりスタートした第7次中期経営計画(期間5年間:2019年4月~2024年3月)は、目指すべき地域社会の姿から遡って今取り組むべき課題を洗い出す「バックキャスティング」の視点で策定いたしました。
本中期経営計画において、当行の目指す姿は「Sustainability Design Company」といたしました。「従来の枠組み・発想を超える」との考えから「Bank」ではなく「Company」とするとともに、「お取引先や地域社会の持続可能な発展を企画して創る」との強い想いを込めました。また、メインテーマは、目指す姿にあわせて「未来を描き、夢をかなえる」といたしました。
なお、ビジネスモデルを大きく変えるためには、人材育成やIT投資等を通じた一段の生産性向上による体制強化が必要であり、計画期間は5年間としております。
第7次中期経営計画で目標とする経営指標および2021年3月末時点の実績は下表のとおりであります。
| 第7次中期経営計画期間中の挑戦指標 | 2024年3月末(計画) | 2021年3月末(実績) | |
| ①Sustainable Development推進投融資 (格付CS先への新規融資額、SDGs型商品新規投融資額、ESG新規投資額5年間累計) | 5,000億円 | 3,373億円 | |
| ②地域顧客の価値向上サポート (年間コンサルティング相談件数) | 1,000件 | 1,275件 | |
| ③地域顧客の資産形成サポート (預り資産残高「投資信託+金融商品仲介」) | 3,000億円 | 1,907億円 | |
| ④温室効果ガス排出量削減 (2013年度比較の削減率) | 25%削減 | 42.07%削減 | |
| ⑤SDGs・金融リテラシーの普及・向上活動、次世代人材の育成活動 (研修等の実施人数5年間累計) | 5,000人 | 8,338人 | |
| <収益目標> | |||
| ①親会社株主に帰属する当期純利益(連結) | 100億円以上 | 114億円 | |
| ②顧客向けサービス業務利益(単体) (貸出残高×預貸金利回り差+役務取引等利益-営業経費) | 30億円 | 29億円 | |
■長期的挑戦指標
| 長期的挑戦指標 | 2021年3月期(実績) | |
| ROE(連結) | 5%以上 | 2.62% |
| OHR(単体) | 65%未満 | 75.40% |
当行は、新型コロナウイルス感染拡大を機に、サステナビリティを希求する社会的要請が高まったことをうけ、昨年9月に「サステナビリティとデジタルへの取り組み強化」を公表いたしました。今後、さらに「サステナビリティ」と「デジタル」を軸にした取り組みを進めていくにあたり、2030年のマイルストーン(指標)および第7次中期経営計画期間中の挑戦指標のSD(Sustainable Development)目標のうち、以下の項目について見直しを行います。なお、見直し箇所については太字にしております。
2030年のマイルストーン(指標)(ターゲット2030)修正値
| 当初目標 | 修正目標 | |
| 地域経済の創造 | Sustainable Development 推進投融資 新規投融資額 累計1兆円 | Sustainable Development 推進投融資 新規投融資額 累計1兆円 |
| 地球環境の持続性 | 温室効果ガス排出量 30%以上削減(2013年度比較) | 温室効果ガス排出量 2030年に75%以上削減 (2013年度比較) 2050年までに“しがCO2ネット ゼロ”(注)を達成 |
| 多様な人材の育成 | SDGs・金融リテラシーの 普及・向上活動、次世代人材の育成活動 実施人数延べ1万人 | SDGs・金融リテラシーの 普及・向上活動、次世代人材の育成活動 実施人数延べ3万人 |
(注)2050年までに滋賀県における二酸化炭素の排出量を実質ゼロにする取り組み。滋賀県が主体となり、県民、事業者等多様な主体と連携して取り組む「"しがCO2ネットゼロ"ムーブメント」に取り組んでおります。
第7次中期経営計画期間中の挑戦指標の目標修正値
| 2024年3月末 | |||
| 当初計画値 | 修正計画値 | ||
| ①Sustainable Development推進投融資 (格付CS先への新規融資額、SDGs型商品新規投融資額、ESG新規投資額5年間累計) | 5,000億円 | 7,000億円 | |
| ②地域顧客の価値向上サポート (年間コンサルティング相談件数) | 1,000件 | 2,000件 | |
| ③地域顧客の資産形成サポート (預り資産残高「投資信託+金融商品仲介」) | 3,000億円 | 3,000億円 | |
| ④温室効果ガス排出量削減 (2013年度比較の削減率) | 25%削減 | 50%削減 | |
| ⑤SDGs・金融リテラシーの普及・向上活動、次世代人材の育成活動(研修等の実施人数5年間累計) | 5,000人 | 15,000人 | |
| <収益目標> | |||
| ①親会社株主に帰属する当期純利益(連結) | 100億円以上 | 100億円以上 | |
| ②顧客向けサービス業務利益(単体) (貸出残高×預貸金利回り差+役務取引等利益-営業経費) | 30億円 | 30億円 | |
| <長期的挑戦指標> | 長期的挑戦指標 | 修正計画値 |
| ROE(連結) | 5%以上 | 5%以上 |
| OHR(単体) | 65%未満 | 65%未満 |
(3) 経営環境及び対処すべき課題
経営環境を展望いたしますと、新型コロナウイルス感染拡大により幅広い産業で厳しい状況が続いており、ワクチンや治療薬が普及するまでは、企業活動や消費活動は一定程度抑制され、本格的な回復に向けては時間を要するものとみられます。このような状況のなか、当行は、お客さまの資金繰りや、経営支援・再生支援などの事業再構築支援に迅速かつ丁寧に対応するため、積極的に情報提供するとともに、相談窓口設置等を行っております。
コロナ禍は、以前から認識されていた「サステナビリティ」や「デジタル化」といった課題への早急な対応を強く促しました。また、少子高齢化や人口減少の進展に加え、IoTやAIなどの技術革新を背景に、人口構成や社会構造、経済構造の変化が加速度的に進むなか、地方銀行の経営は、今まさに歴史的な転換期を迎えており、従来型の発想や過去のビジネスモデルの延長線上に未来はなく、新たなビジネスモデルの構築が求められております。
今後も状況の変化に応じて、店舗ネットワークとデジタルをそれぞれ活用し、さらなる金融仲介機能の発揮に努め、お客さまのニーズや社会的要請に応えるサービス、付加価値を提供してまいります。
当行は、第7 次中期経営計画の実施により、自らが「課題解決型金融情報サービス業」へ進化し、SDGsをビジネスにつなげ、社会的課題解決により持続可能な社会の実現に取り組んでおります。そして、目指すべき地域社会の姿「自分らしく未来を描き、誰もが幸せに暮らせる社会」を創造してまいりたいと考えております。
当行はこの計画の実践を通じて、地域、お客さまの成長を牽引し、CSR憲章(経営理念)に掲げる「地域社会」「役職員」「地球環境」との「共存共栄」を目指してまいります。