有価証券報告書-第114期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/19 16:36
【資料】
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【項目】
164項目

対処すべき課題

・経営方針
当行は、愛知県、三重県、奈良県を中心に本支店87ヵ店(店舗内店舗2ヵ店、インターネット支店1ヵ店を含む)において、地域の中小企業や個人のお客さまに対し、良質で利便性の高い金融サービスを提供しつづけることにより、地域金融機関としての企業価値向上を図っていくことを経営の基本方針とし、加えて透明性の高い企業活動により健全性の向上と地域社会の発展に貢献してまいります。
・経営環境
当連結会計年度における国内経済を振り返りますと、年度を通じて企業収益は高い水準で底堅く推移し、個人消費の持ち直しが継続するなど緩やかな景気回復が続きましたが、年度末にかけて新型コロナウイルス感染症の影響により大幅に下押しされました。
当地区におきましても、年度を通じて企業の設備投資スタンスが維持されるとともに、雇用や所得環境が改善し、個人消費も緩やかに増加するなど景気は緩やかに拡大しましたが、年度末にかけて下押し圧力の強い状態となりました。
更に、中長期的には、人口減少による国内市場の縮小やデジタライゼーションの台頭による新たな競争の進展など、多くの課題がある中、引続き金融機関間の競争は続くものと認識しております。
こうした中、金融情勢につきましては、日本銀行による長短金利操作付き量的・質的金融緩和の継続により、長期金利はマイナス0.3%~プラス0.1%の範囲で推移しました。また、翌日物金利は、マイナス0.08%~0.00%の範囲で推移しました。株式市場におきましては、第3四半期までは上昇基調が続きましたが、新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大とともに大幅に下落し、年度末の終値は前年度末比2,288円下落の18,917円となりました。
・対処すべき課題
このような厳しい経営環境のもと、2018年4月から第17次中期経営計画<中京アクションプラン17>に取り組み、下記に掲げる経営指標の達成を目指しております。
また、2019年10月に地域金融機関として本業を通じた持続可能な社会の実現を目指すため、「中京銀行SDGs宣言」を行いました。当行では、これまでもSDGsやESGに取り組んでまいりましたが、SDGs宣言を機に、より一層取組みを拡大するとともに、SDGsに取り組む地域のお客さまのご支援も行うことで、持続可能な地域社会の実現に貢献してまいります。
<中京アクションプラン17>では、①営業力の強化、②生産性の向上、③人材育成の3つの基本戦略を掲げて諸施策を推進しております。①営業力の強化では、新たな営業体制として導入した「エリア制」の運営が定着し、知見の集約による高度なサービスの提供や効率的な店舗運営に効果を上げ始めております。また、②生産性の向上では、システム投資や本部集中による営業店業務の効率化、行員のマルチスキル化が進展しており、③人材育成では、事業性評価の実践などによる目利き力の向上やeラーニングシステムによる自己啓発の活発化などにより、行員一人ひとりの成長が図られております。
これからも多様化するお客さまのニーズに感謝の気持ちをもってお応えすることで、金融サービスを通じて地域経済の発展や活性化に貢献してまいります。
目標とする経営指標および2017年度、2018年度、2019年度の実績 (単位:億円)
2017年度実績2018年度実績2019年度実績2020年度目標
パーヘッドコア業務純益(百万円)2.92.73.3※2.7
中小企業向け貸出残高7,7127,8608,0338,150
融資事業先数(先数)15,46915,99616,243※16,700
投資信託残高669649539※620

※2020年度目標のうち、パーヘッドコア業務純益は3.1百万円から2.7百万円へ、融資事業先数は17,500先
から16,700先へ、投資信託残高は850億円から620億円へそれぞれ修正しております。