有価証券報告書-第39期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

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2015/06/29 11:34
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135項目

コーポレート・ガバナンスの状況

(1)【コーポレート・ガバナンスの状況】
(コーポレート・ガバナンスに関する基本的な考え方)
当社は、倫理憲章として、以下の5原則を制定しております。
1.企業の持つ社会的責任と公共的使命を認識し、上場企業として健全な業務運営を行うとともに、企業活動の透明性を確保し、信頼される企業を目指します。
2.法令の文言は勿論、その精神まで遵守し、未来世代のため、より豊かで公正な社会の実現に努めます。
3.全ての関係者の人権を尊重し、社会・経済の健全な発展に貢献すると同時に、異なる文化的伝統や風習を尊重します。
4.利益と倫理が相反する場合、迷わず倫理を選択します。また、反社会的勢力に対しては、断固とした姿勢で臨みます。
5.難解な倫理問題に直面したとき、誰もが満足できるような解決策を積極的に創造していきます。
また、当社は、「お客様のため、株主様のため、私たち自身のため、いかなるときも迅速に、誠実にチャレンジし続け、皆様とともに世界の未来を創造します。」を企業理念とし、以下のことを推進してまいります。
1.お客様、株主の皆様、お取引先等、全てのステークホルダーをお客様と考え、その期待に応えるため、「お客様第一」の行動を実行してまいります。
2. 様々な事象に対し「迅速」に対応するとともに、現状に満足することなく「創意工夫・改善」を実行してまいります。
3.「適時且つ正確な情報開示」を実行するとともに、業務執行にあたっては「高い倫理観」を持って取り組んでまいります。
4.「新たなサービスや価値観を創造・提供」し、経済の発展に貢献してまいります。
さらに、倫理憲章に基づき、「企業理念」を実践するため「行動理念」である『J・T・R・U・S・T』を別途定めております。
『J』=「Justice」公正な企業経営を行います。
『T』=「Teamwork」経営の根幹である「人」の個性を活かした組織を作ります。
『R』=「Revolution」常に革新志向で価値創造を行います。
『U』=「Unique」当社の独自性を大切にします。
『S』=「Safety」お客様、ステークホルダーの皆様に安心いただけるよう努めます。
『T』=「Thankful」感謝の気持ちを忘れません。

① 企業統治の体制
イ.企業統治の体制の概要及び当該企業統治の体制を採用する理由
当社は、上記の基本的な考え方に基づき、機動的なコーポレート・ガバナンスを維持するため、以下の企業統治の体制を採用しております。
(ア) 当社は監査役制度を採用しております。
(イ) 全社の機関として取締役会、監査役、監査役会、会計監査人を置いております。
(ウ) 有価証券報告書提出日現在(平成27年6月29日)の取締役は8名、監査役は4名であります。取締役は男性8名で構成されており、うち社外取締役は3名であります。また、監査役は男性4名で構成されており、うち社外監査役は2名であり、監査役会を設置しております。
(エ) 社外役員の専従スタッフは配置しておりませんが、取締役会などの日程調整及び案内等につきましては経営管理部が担当し、状況により経営管理部が事前説明を行い、趣意の徹底を図っております。
(オ) 当社代表取締役の諮問機関としてアドバイザリーボードを設置しております。これは、社外有識者から従来の枠にとらわれない多面的な視点から意見・助言をいただき、当社グループの企業価値向上に繋がるグループ経営戦略策定に反映させるとともに、それぞれの専門分野における高度な知識・ノウハウを取り入れコンプライアンスの強化、反社会的勢力との隔絶、コーポレート・ガバナンスの更なるクオリティ向上を図ることを目的としております。
当社のコーポレート・ガバナンス体制の仕組みは次のとおりであります。
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ロ.その他の企業統治に関する事項
・ 内部統制システム整備の状況
内部統制システムの整備の状況につきましては、取締役会の意思決定のもと、各担当役員を中心に業務を執行する体制となっております。取締役会につきましては、「取締役会規程」に基づき毎月開催されており、経営の重要事項及び個別案件の決議を適時行うとともに、業績及び業務の進捗管理を行っております。定時取締役会に先立ち監査役会には事前に議案が示され、当該会議の直前に開催される社外監査役を含む監査役会においてその必要性、適法性等が審議され、取締役会において逐次質問、確認を通して取締役会の透明性を確保しております。
また、当社及び子会社役員で構成される「経営会議」を毎月開催し、業績及び各事業部門の業務進捗管理並びに業務執行状況について検討を行い、適切な対応を実施しております。
さらに、電子稟議システムの活用により社外からでも稟議の閲覧、決裁を可能とし、意思決定の迅速化及び経営効率の向上を図っております。
・ リスク管理体制の整備の状況
当社グループは、コンプライアンスが全てのリスク管理の前提であると位置づけており、コンプライアンスの社内体制の拡充のため、「コンプライアンス・リスク管理委員会」を設置しております。当該委員会においてコンプライアンスに関する社内規程を制定し、コンプライアンス意識の向上と徹底を図るとともに、日常業務において認識しているリスク情報の収集及び結果の分析を実施し、重要なリスク情報につきましては対応策を検討・討議しております。また、従業員から社長へ意見、提案を行うことができる「月報制度」の導入や、役員及び従業員から企業倫理に関する相談、通報等を受け付ける窓口として「コンプライアンス報告相談窓口」を設置し、運用することでリスクの防止・軽減に努めております。
また、平成17年4月1日に施行された「個人情報の保護に関する法律」への対応として、個人情報取扱い及び情報管理等に関する「個人情報保護規程」を制定し、個人情報漏洩を未然に防ぐための社内体制の整備を図っております。
ハ.責任限定契約の内容の概要
当社は、会社法第427条第1項の規定に基づき、社外取締役及び社外監査役(常勤監査役である山根秀樹氏を除く)と、同法第423条第1項の損害賠償責任を限定する契約を締結しており、損害賠償責任の限度額はいずれも法令が定める最低責任限度額であります。
② 内部監査及び監査役監査の状況
当社では、内部監査部門(担当:2名)を設置し、規定違反及び潜在的なリスク調査を目的とした内部監査並びに事業内容に応じた独自の内部監査を実施しております。内部監査の結果は内部監査報告書として社長宛てに提出され、指摘事項は改善指示書をもって当該部門長へ直接改善を指示し、当該部門長は改善報告書をもって改善状況の報告を行う体制を整備しております。
なお、内部監査報告書は関係役員及び関係部門長にも回覧され、担当部署での業務改善に役立てております。また、当社グループにおける内部通報の窓口である「コンプライアンス報告相談窓口」と内部監査部門との緊密な連携により、会社にとっての不利益行為の事前防止に努めております。
さらに当社の内部監査部門では、子会社における業務運営の健全性を確保することを目的として子会社の内部監査の結果をモニタリングし、必要と認められる場合は、子会社の内部監査部門に対して助言、提案等を行っております。また、モニタリングの結果を社長に報告し、社長が必要と認める場合には、法令等に抵触しない範囲において子会社に対する直接監査を実施することにより、不正及び逸脱行為の発見、改善指導等に努めております。
監査役監査の体制につきましては、監査役制度を採用しております。監査役は4名(うち社外監査役2名)で構成しており、毎月1回、監査役会を開催しております。常勤監査役を中心に各取締役の業務執行について法令、定款に基づき行われているかの適法性監査を行い、また内部監査部門との緊密な連携により、適法かつ規定通りに業務が執り行われているか否かの監査も行っております。
また、会計監査人であるひびき監査法人と監査役は、都度意見交換を行い、情報の収集及び監査の環境整備に努めております。
③ 会計監査の状況
会計監査につきましては、「会社法」及び「金融商品取引法」の規定に基づき、ひびき監査法人により監査を受けております。当社と同監査法人又は業務執行社員との間には、公認会計士法の規定による記載すべき利害関係はありません。当期において業務を執行した公認会計士の氏名、会計監査業務に係る補助者の構成等については次のとおりであります。
業務を執行した公認会計士の氏名所属する監査法人名継続監査年数
代表社員 業務執行社員 池尻 省三ひびき監査法人3年
代表社員 業務執行社員 藤本 周平ひびき監査法人1年
代表社員 業務執行社員 林 直也ひびき監査法人3年

(注)会計監査業務に係る補助者は、公認会計士13名、その他1名であります。
④ 社外取締役及び社外監査役
当社では、社外取締役3名と社外監査役2名を選任しております。
社外取締役五十嵐紀男氏は、山田・尾﨑法律事務所の客員弁護士でありますが、当社グループと同事務所との間には特別な関係はありません。また、同氏は平成23年4月1日より当社代表取締役の諮問機関であるアドバイザリーボードのメンバーとして、有用な助言をいただいておりましたが、社外取締役就任に伴い、アドバイザリーボードメンバーを退任いたしました。
社外取締役水田龍二氏及び社外監査役小島高明氏は、当社グループとの間に、人的関係、資本的関係又は取引関係その他の利害関係はありません。
社外取締役金子正憲氏は、株式会社西京銀行の参与であり、社外監査役山根秀樹氏は、同行の出身者であります。当社グループと同行との間に同行が当社の普通株式2,890千株を所有する資本関係、当社グループの従業員が同行へ出向する人的関係、同行が取り扱う消費者向け無担保ローン及び不動産担保ローン並びに賃貸住宅ローンを当社グループが保証する等の取引関係があります。
それぞれ専門的な知識を活かして、社外の客観的な視点から当社の経営について有用な指摘・意見をしております。その他、定例及び臨時に開催される取締役会、監査役会へ出席し、必要に応じ取締役並びに使用人に対し直接説明を求めております。
当社は、社外取締役又は社外監査役を選任するための独立性に関する基準又は方針として明確に定めたものはありませんが、選任にあたっては、経歴や当社との関係を踏まえて、当社経営陣からの独立した立場で社外役員としての職務を遂行できる十分な独立性が確保できることを前提に判断しております。
なお、社外取締役五十嵐紀男氏、水田龍二氏、金子正憲氏につきましては、一般株主とは利益相反のおそれが生じない独立役員として指定しております。
⑤ 役員報酬等
イ.役員区分ごとの報酬等の総額、報酬等の種類別の総額及び対象となる役員の員数
役員区分報酬等の総額(百万円)報酬等の種類別の総額(百万円)対象となる役員の員数
(人)
基本報酬ストック
オプション
賞与退職慰労金
取締役
(社外取締役を除く。)
15810850--9
監査役
(社外監査役を除く。)
1212---2
社外役員31301--6
20315151--17

(注)1.取締役の報酬額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれておりません。
2.取締役の報酬額には、平成26年6月26日に退任した取締役5名を含んでおります。
ロ.役員ごとの連結報酬等の総額等
該当事項はありません。
ハ.使用人兼務役員の使用人分給与のうち重要なもの
該当事項はありません。
ニ.役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針の内容及び決定方法
当社は役員の報酬等の額又はその算定方法の決定に関する方針は定めておりません。
⑥ 株式の保有状況
当社及び連結子会社のうち、投資株式の貸借対照表計上額(投資株式計上額)が最も大きい会社(最大保有会社)であるJTRUST ASIA PTE.LTD.の保有状況については以下のとおりです。
イ.投資株式のうち保有目的が純投資目的以外の目的であるものの銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額
2銘柄 6,595百万円
ロ.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の銘柄、株式数、貸借対照表計上額及び保有目的
前事業年度
特定投資株式
銘柄株式数(株)貸借対照表計上額
(百万円)
保有目的
Bank Mayapada International Tbk PT347,832,0008,265事業活動の向上のため
GuocoLand Ltd3,454,000652事業活動の向上のため

みなし保有株式
該当事項はありません。
当事業年度
特定投資株式
銘柄株式数(株)貸借対照表計上額
(百万円)
保有目的
Bank Mayapada International Tbk PT391,311,0005,482事業活動の向上のため
GuocoLand Ltd7,000,0001,112事業活動の向上のため

みなし保有株式
該当事項はありません。
ハ.保有目的が純投資目的である投資株式の前事業年度及び当事業年度における貸借対照表計上額の合計額並びに当事業年度における受取配当金、売却損益及び評価損益の合計額
該当事項はありません。
ニ.投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したものの銘柄、株式数、貸借対照表計上額
該当事項はありません。
ホ.投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したものの銘柄、株式数、貸借対照表計上額
該当事項はありません。
なお、提出会社の株式の保有状況については以下のとおりです。
イ.投資株式のうち保有目的が純投資目的以外の目的であるものの銘柄数及び貸借対照表計上額の合計額
2銘柄 0百万円
ロ.保有目的が純投資目的以外の目的である投資株式の銘柄、株式数、貸借対照表計上額及び保有目的
前事業年度
特定投資株式
当社は、非上場株式のみを保有しているため、記載を省略しております。
みなし保有株式
該当事項はありません。
当事業年度
特定投資株式
当社は、非上場株式のみを保有しているため、記載を省略しております。
みなし保有株式
該当事項はありません。
ハ.保有目的が純投資目的である投資株式の前事業年度及び当事業年度における貸借対照表計上額の合計額並びに当事業年度における受取配当金、売却損益及び評価損益の合計額
区分前事業年度
(百万円)
当事業年度(百万円)
貸借対照表計上額の合計額貸借対照表計上額の合計額受取配当金の合計額売却損益の合計額評価損益の合計額
非上場株式2----
上記以外の株式---25-

(注)「上記以外の株式」の当事業年度における「売却損益の合計額」25百万円は、前事業年度に計上していた「非上場株式」2百万円が、当事業年度に新規上場したものであります。
ニ.投資株式の保有目的を純投資目的から純投資目的以外の目的に変更したものの銘柄、株式数、貸借対照表計上額
該当事項はありません。
ホ.投資株式の保有目的を純投資目的以外の目的から純投資目的に変更したものの銘柄、株式数、貸借対照表計上額
該当事項はありません。
⑦ 取締役の定数
当社の取締役は10名以内とする旨定款に定めております。
⑧ 取締役の選任の決議要件
当社は、取締役の選任決議について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の過半数をもって行う旨及び累積投票によらない旨定款に定めております。
⑨ 自己の株式の取得
当社は、会社法第165条第2項の規定により、取締役会の決議をもって、自己の株式を取得することができる旨定款に定めております。これは、経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、市場取引等により自己の株式を取得することを目的とするものであります。
⑩ 株主総会の特別決議要件
当社は、会社法第309条第2項に定める株主総会の特別決議要件について、議決権を行使することができる株主の議決権の3分の1以上を有する株主が出席し、その議決権の3分の2以上をもって行う旨定款に定めております。これは、株主総会における特別決議の定足数を緩和することにより、株主総会の円滑な運営を行うことを目的とするものであります。
⑪ 剰余金の配当等の決定機関
当社は、剰余金の配当等会社法第459条第1項各号に定める事項について、法令に別段の定めがある場合を除き、株主総会の決議によらず取締役会の決議により定める旨定款に定めております。これは、剰余金の配当等を取締役会の権限とすることにより、株主への機動的な利益還元を行うことを目的とするものであります。
⑫ 取締役及び監査役の責任免除
当社は、会社法第426条第1項の規定により、取締役会の決議をもって同法第423条第1項の行為に関する取締役(取締役であった者を含む。)及び監査役(監査役であった者を含む。)の責任を法令の限度において免除することができる旨定款に定めております。これは、取締役及び監査役が職務を遂行するにあたり、その能力を十分に発揮して、期待される役割を果たしうる環境を整備することを目的とするものであります。