有価証券報告書

【提出】
2020/06/25 9:18
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【項目】
123項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において、当社が判断したものであります。
当社は、安定的に収益をあげるための収益基盤の拡大に努めるとともに、下記の(1)目標とする経営指標に記載しております経営ビジョン及び第五次中期経営計画の計数目標及び(2)中長期的な会社の経営戦略に記載しております定性目標の達成を目指し、経営ビジョンの実現に向けて取り組んでまいります。
(1)目標とする経営指標
当社は後述の中長期経営戦略「経営ビジョン」及び「第五次中期経営計画」において、以下の 経営指標及び計数目標を掲げております。
経営ビジョン及び第五次中期経営計画(計数指標)
ストック収入による 販管費カバー率※ 30%以上 (2021年度)ファンドラップ 預り資産 1,300億円 (2022年3月末)

※ストック収入による販管費カバー率:投資信託の代行手数料とファンドラップ手数料の合計を
販売費・一般管理費で除した比率であり、費用を安定収益でどれだけカバー出来ているかを示す
ものです。
なお、経営ビジョン及び第四次中期経営計画の計数目標の一つであったROEについては、証券業は市況により業績が大きく変動する業種であり、その中で常に一定のROEを求めることは「お客さま本位の業務運営を実現するための方針」に掲げる「お客さまの最善の利益の追求」に悪影響を及ぼすことも想定され、長期的に見て当社の株主価値を毀損しかねないと判断することから、第五次中期経営計画においては設定しないこととしました。また、ファンドラップ預り資産については経営ビジョン設定時の1,000億円から1,300億円へ修正しました。
(2)中長期的な会社の経営戦略
<経営ビジョン>当社は2015年3月に中長期経営戦略「経営ビジョン」(対象期間2015年4月~2022年3月)を策定しました。これは、2021年に到来する創業100周年に向けて当社のあるべき姿を明確化し、次の100年の礎とするために、経営理念を具体化したものであり、中期経営計画の指針となるものです。
当社はこのビジョンをお客さま、株主さま、社員、地域社会の皆さまなど多くのステークホルダーに示し、中長期的に自らの企業価値を高めていくことを通して、社会の中でかけがえのない存在となることを目指してまいります。
経営ビジョンの根幹となる4つのあるべき姿は以下のとおりです。
経営ビジョン
1.お客さまからの信頼度No.1の会社
2.社員が誇りを持って働き自己実現できる会社
3.金融サービスと情報発信で地域社会の発展に貢献する会社
4.ビジネス構造の変革に挑戦し続ける会社

上記の経営ビジョンを達成するために、以下の7つの基本戦略を策定しました。
<7つの基本戦略>・資産運用アドバイザーの実践
・ビジネス倫理・法令遵守の徹底
・全社員のスキルアップ
・多様な働き方に応じた人事・評価制度
・収益基盤の拡充および業務効率化・コストの見直し
・地域貢献への取組み
・戦略的な店舗展開
<第五次中期経営計画>当社は第四次中期経営計画の課題の達成及び「経営ビジョン」の実現に向けて、第五次中期経営計画(2019年4月~2022年3月)を策定しました。その具体策は上記7つの基本戦略に紐づいており、主要な施策の概要は以下のとおりです。
①お客さま本位の業務運営の徹底を趣旨とした「行動スタイルの変革」を引き続き推進する。
②ファンドラップもしくは安定性重視の投資信託をお客さまのポートフォリオの中心に据えるコア・サテライト戦略により、お客さまの資産形成に寄与する。
③営業員のマーケット対応力の強化によって、お客さまへのフォローの質や市況変動時のアドバイス力などを高め、お客さまの最善の利益を追求する。
④お客さまとの接触時間の増大のために営業サポート業務を新設し、更なる営業員の時間創出と業務の効率化を図る。
(3)経営環境
証券業界においては、オンライン証券会社を中心に手数料の無料化など取引コストの低下が進んでおります。また、流通業などの異業種やフィンテックベンチャーによる新規参入も相次いでおります。スマートフォンの普及により低コストで手軽に投資できる環境が整いつつある中、昨今の老後の資金不足不安に端を発した運用ニーズの高まりを背景に、若年層においても少額から投資可能な積立投資の認知度が高まり、投資家層の拡大に繋がっております。
そうした中、対面主体の当社においては、オンライン証券会社の顧客層とは異なる富裕層のお客さまを中心に、お客さま毎の最適なポートフォリオの提案や、市況に合わせた株式の銘柄提案、市況急変時におけるアドバイスを提供するなどして、顧客層の拡大、収益の拡大を図っております。また近年は、株式への依存度が高いビジネスモデルから安定収益基盤強化のビジネスモデルへの転換を推進しており、安定性重視の投資信託をお客さまのポートフォリオの中心に据えるコア・サテライト戦略を提案したり、リスク毎に当社が厳選した投資信託を推奨ファンドとしてお客さまに提供しております。また今後、資産形成層のお客さま取り込みのために、積立投資についても注力していきたいと考えております。
(4)優先的に対処すべき課題
第五次中期経営計画の1年目である2019年度の実績は以下の通りです。
(計数目標)
項目① ストック収入による販管費カバー率※② ファンドラップ
預り資産
2019年度実績24.3%912億円

※ストック収入による販管費カバー率:投資信託の代行手数料とファンドラップ手数料の合計を販売費・一般管理費で除した比率であり、費用を安定収益でどれだけカバー出来ているかを示すものです。
① 販管費カバー率については、ファンドラップの長期保有割引制度導入および投資信託の解約増加による影響で、ストック収入であるその他の受入手数料が減少したことから24.3%となりました。
② ファンドラップ預り資産については、着実な積み上げが奏功し、2019年11月に1,000億円を突破しました。しかしながら新型コロナウイルスの影響による市況の悪化を受け、2020年3月末の預り資産は912億円と前年度末預り資産(889億円)と比較して23億円の増加に留まりました。
(定性目標)
指針となる経営ビジョンとして掲げる4つのビジョンについての成果等
1.お客さまからの信頼度№1の会社
(成果)
● ファンドラップ預り資産が一時1,000億円を突破しました。なお、2019年10月に最低契約金額を従来の500万円から300万円に引き下げました。
● 市況急変時にはお客さまへのアフターフォローを徹底しました。
● お客さまに対して最適なポートフォリオの提案やタイムリーな情報提供などに取り組みました。
(課題)
● 営業員のスキルアップやお客さま利益の評価への組み込みにより、お客さま本位の業務運営の更なる向上を目指します。
● 投資信託の預り資産減少に対し、安定性重視の投資信託をお客さまのポートフォリオの中心に据えるコア・サテライト戦略を、さらに推進してまいります。


2.社員が誇りを持って働き自己実現できる会社
(成果)
● お客さまに対してより良いサービスを提供するためのスキル習得のため、研修マスタープランを策定しました。
● eラーニングを導入し、社員のスキルアップのための環境を整備しました。
● 社員のワーク・ライフ・バランスの確保や生産性向上のため、残業の事前申請を導入しました。
● 同一労働同一賃金へ対応しました。
● 健康経営に取り組み、社員の健康管理に資するウェブサービスを導入しました。
(課題)
● 定年延長や女性が働きやすい職種などの検討を行い、働き方の多様化に対応できるよう努めてまいります。

3.金融サービスと情報発信で地域社会の発展に貢献する会社
(成果)
● 各営業部店が経済講演会やセミナーを開催し、多種多様な情報発信を行いました。
● 社会貢献活動の一環である未来サポート制度で、子ども食堂の運営支援をはじめとした子どもたちの未来につながる活動を行いました。
● スポーツ・文化・地域の発展を支援するため、各種スポンサー・協賛を実施しました。また各支店で地域貢献活動を行いました。(主な事例:いきいき茨城ゆめ国体・大会2019、水戸ホーリーホック(サッカーJ2)、水戸証券チャレンジフェスティバル(ジュニアサッカー大会)、茨城ロボッツ(バスケットボールB2)、水戸室内管弦楽団等)
(課題)
● SDGs活動の一環として、引き続き地域貢献活動を継続します。

4.ビジネス構造の変革に挑戦し続ける会社
(成果)
● ファンドラップの長期保有割引制度導入や同システムの刷新により、お客さまの運用成績改善とコスト削減に寄与しました。
● 営業サポート役を設置し、営業員の時間創出や若年社員の育成などに寄与しました。
● 所沢支店と鶴ヶ島営業所を統合し、川越支店新設を決定しました。
(課題)
● 営業サポート業務の拡大やタブレット端末の機能向上を進め、営業活動の効率化やお客さま対応の利便性向上を目指します。


(その他の課題)
当事業年度は安定的な収益基盤構築を最重要課題と定め、お客さま本位の営業姿勢の徹底を趣旨とした「行動スタイルの変革」に取り組んでまいりました。当社の主力商品であるファンドラップについては、コア・サテライト戦略のコア資産と位置づけたことで、2019年11月には預り資産が1,000億円を突破しました。また市況を考慮した上で仕組債を取扱うことで、新規資金獲得においても成果を上げることができました。
一方、投資信託の残高積み上げについては、基準価額の上昇による利益確定の解約が増加し、実績は純減※となりました。今後も引続き残高積み上げに重きを置くと同時に、長期運用に耐え得るポートフォリオの提案を行い、お客さまの資産形成に寄与してまいります。
また、証券会社が将来に向かって成長していくには、新規口座の獲得やお客さまの年齢層の若返りが重要な課題です。積立投信の利便性を向上させ、新たなお客さまの獲得を目指してまいります。
なお、2020年度も引き続き「お客さま本位の業務運営を実現するための方針」に則り、お客さまの最善の利益を追求するため、お客さまニーズに沿ったポートフォリオ等の提案、分かり易い手数料や投資情報の提供、営業員のマーケット対応力強化などに取り組んでまいります。
※純減:投資信託の買付金額から解約額を差し引いた金額がマイナス
(5)新型コロナウイルス感染症の経営方針・経営戦略等に与える影響について
新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言下において、当社は、営業店舗における接客業務を休止するとともに、隔日勤務を実施し、感染防止に努めながら、営業員は会社から貸与された携帯電話やタブレット端末を使用して在宅時においても営業活動を継続し、お客さまへのサービスの提供に努めました。また、本社社員についても隔日勤務や同一業務を行う人員を別々のフロアーに分散して配置するなどして、感染防止に努めながら、重要業務が滞らないよう業務を継続いたしました。
当社は証券業であり、製造業のようにサプライチェーンに属していないことから、取引先の操業停止による影響を受けにくいことや、金融システム機能維持のために、事業継続が求められる業種であることから、感染防止を目的とした外出自粛要請に伴う各種需要の減少による事業活動への悪影響を直接的には受けておりません。そのため、事業活動への悪影響は想定されるものの、現段階においては、営業収益が著しく減少する状況とはなっていないことから、現在取り組んでいる第五次中期経営計画の内容は変更しておりません。

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