有価証券報告書-第61期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、経済・金融政策等を背景に緩やかな回復基調で推移しております。しかしながら、中国等の新興国経済の減速、欧州・中東・北朝鮮情勢の不安定化、米国の貿易政策による貿易摩擦の懸念等もあり、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような環境の中、当社グループの当連結会計年度の営業収益は520億80百万円(前連結会計年度比57億5百万円増)、経常利益は71億41百万円(前連結会計年度比2億97百万円増)となりました。一方で、前連結会計年度では関係会社株式売却益15億60百万円を特別利益として計上しておりましたが、当連結会計年度の特別利益は5億61百万円(前連結会計年度比14億87百万円減)に留まり、親会社株主に帰属する当期純利益は42億19百万円(前連結会計年度比13億72百万円減)となりました。
当社グループは、当社、連結子会社6社及び持分法適用関連会社2社で構成されており、セグメントごとの分類は次のとおりであります。
銀行関連事業 ハーン銀行(Khan Bank LLC)、キルギスコメルツ銀行(OJSC Kyrgyzkommertsbank)、ソリッド銀行(JSC Solid Bank)
証券関連事業 エイチ・エス証券株式会社
債権管理回収関連事業 エイチ・エス債権回収株式会社
IT関連事業 iXIT株式会社
その他事業 当社、H.S. International (Asia) Limited、株式会社外為どっとコム
なお、第1四半期連結会計期間において、キルギスコメルツ銀行(OJSC Kyrgyzkommertsbank)の株式を取得したことにより連結の範囲に含め、エイチ・エス・アシスト株式会社の清算が結了したことにより持分法適用の範囲から除外しております。また、第2四半期連結会計期間において、エイチ・エスライフ少額短期保険株式会社の株式を売却したことにより持分法適用の範囲から除外しております。
報告セグメントごとの業績を示すと、次のとおりであります。
a)銀行関連事業
ハーン銀行(Khan Bank LLC)、キルギスコメルツ銀行(OJSC Kyrgyzkommertsbank)及びソリッド銀行(JSC Solid Bank)は、銀行関連事業に分類しております。
なお、キルギスコメルツ銀行につきましては、第1四半期連結会計期間は貸借対照表のみ連結し、第2四半期連結会計期間より損益計算書も連結しております。
また、持分法適用関連会社であるソリッド銀行の業績は、持分法による投資損益に反映されます。
銀行関連事業の当連結会計年度の営業収益は438億30百万円(前連結会計年度比42億50百万円増)、営業利益は61億13百万円(前連結会計年度比7億60百万円増)となりました。
ハーン銀行(本店所在地:モンゴル国)
モンゴルの経済につきましては、インフラ整備事業や不動産開発等が続いていることに加え、石炭の輸出増加等の影響もあり、実質GDP(1-12月)は前連結会計年度比で5.1%増加、インフレ率も前連結会計年度比で6.4%増加となり、景気は回復の兆しが見え始めました。
財政収支は歳入の大幅な増加及び歳出の抑制により赤字が大幅に縮小し、また、貿易収支は輸出入ともに増加し、黒字が拡大しております。
また、国際通貨基金(IMF)からの拡大信用供与措置(EFF)に伴う融資資金により、外貨準備高は前連結会計年度比で132.1%増加し、30億ドル台まで回復いたしました。為替市場は、現地通貨(MNT)は米ドルに対して前連結会計年度比で2.5%上昇(ドル安)、円に対して前連結会計年度比で1.6%下落(円高)となりました。
モンゴルの銀行業界につきましては、金融セクターの融資残高は前連結会計年度比で9.6%増加しました。延滞債権は前連結会計年度比で9.0%の減少、不良債権は前連結会計年度比で9.6%の増加となりました。
モンゴルでは、経済の低迷や対外債務の償還等による財政悪化が懸念されていましたが、モンゴル政府がIMFから4億40百万ドルの新規3年間の拡大信用供与措置(EFF)を受けることについて、5月のIMF理事会で承認されました。アジア開発銀行(ADB)、世界銀行、日本及び韓国等からの支援も合計すると、55億ドルの支援が行われることとなりました。その後、11月のIMFによる政策評価においては、一定の評価が示されています。
このような環境の中、モンゴルにおいて最大級の商業銀行であるハーン銀行につきましては、モンゴル経済を注視しつつ、慎重な姿勢で経営に臨んでまいりました。また、新型ATMの増設やEバンキングのキャンペーンの実施、バスの料金を支払うシティ・パスカードの発行、顧客のセグメンテーションの推進等、積極的なサービスの向上を行っております。
現地通貨ベースでは、預金残高は前連結会計年度比14.5%増加、融資残高は前連結会計年度比7.1%増加、資金運用収益は前連結会計年度比29.5%増加となりました。
さらに、為替ヘッジを目的とするスワップ取引の評価損益が前連結会計年度比で大幅に改善したこともあり、業績は前連結会計年度比で増益となりました。一方で、当社の連結決算(円建て)におけるハーン銀行の業績は、現地通貨安(円高)による影響を受けております。
(法人向け融資)
中国への石炭輸出の増加及び石炭・銅価格の上昇により、低迷していた鉱山セクターは回復の兆しが見え始めました。一方で、アパート価格指数の下落等に見られる不動産の供給過剰の影響を考慮し、建設・不動産関連セクターについて慎重に対応してまいりました。また、融資の質を高めるため、新規顧客の開拓を控え、既存の優良顧客への融資に注力するとともに、不良債権の回収にも取り組んでまいりました。
結果として、法人向け融資の融資残高は前連結会計年度比で11.6%減少いたしました。
(個人向け融資)
中央銀行が促進する低利の住宅ローンは継続しております。また、年金支給額の増加及び融資期間の延長により年金担保融資は好調に推移し、さらに、自動車ローンや預金担保融資も増加いたしました。
結果として、個人向け融資の融資残高は前連結会計年度比で21.3%増加いたしました。
(農牧業向け融資)
政府により優良な農牧民向け低利融資が開始されたものの、政権交代とともに同政策は廃止されました。ハーン銀行では、支店長に牧畜業向け大型融資の決定権限を委譲するなど、積極的に融資を促進してまいりました。 結果として、農牧業向け融資の融資残高は前連結会計年度比で18.0%増加いたしました。
キルギスコメルツ銀行(本店所在地:キルギス共和国)
キルギスの経済につきましては、鉱工業生産やサービス業の拡大、ロシア経済の回復に伴う出稼ぎ労働者からの送金の増加等の影響により、実質GDP(1-12月)は前連結会計年度比で4.5%増加となりました。
このような環境の中、キルギスコメルツ銀行につきましては、6月に増資を実行し、自己資本を増強いたしました。貸出残高と預金残高が急激に増加しているものの、カード事業のコストや人件費が増加しています。今後は、貸出業務の強化、ATMの増設、カード事業の更なる推進等のサービスの向上を行ってまいります。
ソリッド銀行(本店所在地:ロシア連邦)
ロシアの経済につきましては、原油等の資源価格上昇の影響等により実質GDP(1-12月)は前連結会計年度比で1.5%増加となりましたが、欧米諸国のロシアに対する経済制裁は継続しております。また、中央銀行の規制強化等により銀行数は減少しており、大手銀行の3行が中央銀行の管理下に置かれるなど、厳しい状況が続いております。
このような環境の中、ソリッド銀行につきましては、引き続き貸出審査及びリスク管理を大幅に厳格化しつつ、貸出業務の慎重な拡大を図っております。また、保証業務や貴金属取引等の非金利収益は、他行との競争が激化しております。さらに、組織の再構築やコスト削減等にも取り組んでおり、赤字店舗の閉店を検討しています。引当金は依然として高い水準で推移しており、資金運用収益も前年同期比で減少するなど、業績は低迷しております。
今後につきましても、現地通貨(ルーブル)の為替動向、原油価格の推移、経済制裁及び国際情勢の緊迫化等の影響もあり、当面はロシア経済の不透明感並びに低成長が続くと予想されますが、優良企業への貸出増加、預金コストの削減等に注力し、業務の合理化とともに財務状態の改善に取り組んでまいります。
b)証券関連事業
エイチ・エス証券株式会社は、証券関連事業に分類しております。
当連結会計年度における国内株式市場は、期初、北朝鮮やシリア情勢等の地政学リスクの高まりや、107円台まで進行した円高ドル安を嫌気し、日経平均株価は18,200円台まで下落しましたが、米国トランプ大統領が法人減税に前向きな姿勢を示したことや、フランス大統領選挙でマクロン氏が勝利したこと等を背景に上昇に転じると、6月には約1年半ぶりに2万円台を回復しました。
その後、国内外で行われた政治・経済イベントや7月に発表された米国物価統計は、いずれも事前予想の範囲内であったことなどから、株式市場への影響は限定的で、売買も低調な水準が続きました。
8月には北朝鮮が核弾頭の小型化に成功したと報じられたことや米国政治不安から、一時19,500円を割り込む展開となりましたが、9月中旬に入り北朝鮮問題が一服したことや米国の年内利上げ観測が高まったことを受けて円安ドル高に転じたことから株価は上昇しました。
10月に入っても株価は上昇基調が続き、堅調な米国経済や、参院選での与党大勝などを背景に、戦後の東証再開以降、史上最高となる16連騰を記録しました。
11月には国内企業の堅調な決算内容を下支えに株価は上昇し、一時、平成8年6月に記録したバブル崩壊後の高値である22,666円80銭を上回る水準まで上昇したものの、急速な株価上昇に対する警戒感から一時急落する場面も見られました。
1月に入ると、正月期間中における米国株高を受け、株価は大きく上昇しましたが、2月に発表された米国雇用統計が市場予想を大きく上回る伸び率となり長期金利が上昇すると、米国景気への過熱感が広まり株価は下落しました。その後、米中貿易戦争に対する懸念や、国内の政治不信などを背景に株価は不安定な動きとなり、期末の日経平均株価は21,454円30銭で取引を終えました。なお、当連結会計年度における東証の売買代金は前連結会計年度比で17.1%増加しました。
このような環境の中、エイチ・エス証券株式会社につきましては、お客様のパフォーマンスに貢献する証券会社として、国内株式営業への取り組み、米国株式を中心とした外国株式、外貨建て債券の販売に注力いたしました。
引受業務におきましては、新規公開(IPO)10社、既公開企業(PO)1社の幹事参入を果たしました。
また、当連結会計年度末における預り資産は、株式市場の上昇等により4,138億9百万円(前連結会計年度比646億87百万円増)となりました。
結果として、当連結会計年度における営業収益は41億61百万円(前連結会計年度比8億87百万円増)、営業利益は6億94百万円(前連結会計年度比6億4百万円増)となりました。
(受入手数料)
当連結会計年度の受入手数料は15億94百万円(前連結会計年度比1億44百万円増)となりましたが、その内訳は以下のとおりであります。
委託手数料
委託手数料につきましては、国内株式市場における売買代金の増加等により13億33百万円(前連結会計年度比1億95百万円増)となりました。
引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料
引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料につきましては、15百万円(前連結会計年度比6百万円増)となりました。
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料につきましては、株式投資信託の募集金額が減少したことにより67百万円(前連結会計年度比30百万円減)となりました。
その他の受入手数料
主に投資信託事務代行手数料と投資銀行業務に係る手数料で構成されるその他の受入手数料は、投信残高の減少等により1億76百万円(前連結会計年度比26百万円減)となりました。
(トレーディング損益)
当連結会計年度のトレーディング損益につきましては、株券等は米国株式の販売が好調であったことから10億36百万円(前連結会計年度比5億11百万円増)となりました。また、債券・為替等は外貨建て債券の販売が好調であったことから9億46百万円(前連結会計年度比2億7百万円増)となり、合計で19億82百万円(前連結会計年度比7億18百万円増)となりました。
(金融収支)
当連結会計年度の金融収益は5億84百万円(前連結会計年度比24百万円増)、金融費用は1億29百万円(前連結会計年度比3百万円増)となり、金融収益から金融費用を差し引いた金融収支は4億54百万円(前連結会計年度比20百万円増)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は33億36百万円(前連結会計年度比2億79百万円増)となりました。
c)債権管理回収関連事業
エイチ・エス債権回収株式会社は、債権管理回収関連事業に分類しております。
サービサー業界につきましては、金融機関において実施されるバルクセールは、前連結会計年度と同程度に実施されているものの、売却対象債権数及び債権額の減少傾向に伴い、依然として買取価格が高騰しています。
このような環境の中、エイチ・エス債権回収株式会社につきましては、取引金融機関数の増加を目標として、より多くのバルクセールに参加いたしました。また、地方銀行、全国の信用金庫、信用組合に加え、リース会社やノンバンク等への営業活動が奏功し、買取債権の残高を順調に積み上げてまいりました。
落札価格の高騰による利益率の低下はあるものの、無担保債権からの回収は順調に進捗しております。さらに、有担保債権の取扱いも徐々に増加し、回収も堅調に進捗したことにより、買取債権回収高は18億77百万円(前連結会計年度比2億72百万円増)となりました。
また、収益構造の多様化を図るべく、企業再生分野への取組み強化を目的とし、中小企業庁より経営革新等支援機関の認定を受けました。従来からの債権の管理回収と併せ、財務リストラを中心とした更なる中小企業の事業再生にサービサーとして貢献してまいります。
結果として、当連結会計年度の営業収益は28億26百万円(前連結会計年度比7億62百万円増)、営業利益は2億7百万円(前連結会計年度比49百万円増)となりました。
d)IT関連事業
iXIT株式会社は、IT関連事業に分類しております。
スマートフォン業界につきましては、格安スマートフォンの台頭等により競争環境が激化しています。さらに、AI(人工知能)、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)等の技術の発展や、異業種からの協業等が活発化し、従来の通信市場の枠を超えた新たな市場での競争が加速しています。
このような環境の中、iXIT株式会社につきましては、既存のコンテンツ課金収入が減少傾向にある中、新規事業の開始、新規顧客の開拓に向けた営業の強化及び固定費の削減に努めてまいりました。その取組みの効果が徐々に顕在化しております。
結果として、当連結会計年度の営業収益は13億28百万円(前連結会計年度比1億88百万円減)、営業損失は82百万円(前連結会計年度は営業損失1億9百万円)となりました。
e)その他事業
当社(単体)の他、他のセグメントに分類されていない連結子会社及び持分法適用関連会社は、その他事業に分類しております。なお、持分法適用関連会社の業績は、持分法による投資損益に反映されます。
当社(単体)の営業収益は、主に関係会社からの配当金及び経営管理料で構成されます。また、当連結会計年度より開始いたしましたM&A仲介・コンサルティング事業の営業収益は28百万円となりました。
その他事業の当連結会計年度の営業収益は2億94百万円(前連結会計年度比92百万円減)、営業利益は28百万円(前連結会計年度比75百万円減)となりました。
f)持分法による投資損益
持分法適用関連会社である株式会社外為どっとコム及びソリッド銀行の業績は、持分法による投資損益に反映されます。
株式会社外為どっとコムにつきましては、外国為替市場のボラティリティ(価格の変動率)が前連結会計年度比で減少したことに伴う取引量の減少や、システム基盤の更改等の影響により、当連結会計年度の業績は前連結会計年度比で減収減益となりました。
また、ソリッド銀行の当連結会計年度の業績も低迷しております。
なお、第1四半期連結会計期間においてエイチ・エス・アシスト株式会社を持分法適用の範囲から除外し、第2四半期連結会計期間においてエイチ・エスライフ少額短期保険株式会社を持分法適用の範囲から除外しております。
結果として、当連結会計年度の持分法による投資利益は5百万円(前連結会計年度比9億58百万円減)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の資産合計につきましては、前連結会計年度末に比べて408億36百万円増加し、4,060億90百万円になりました。これは主に、「貸出金」が139億18百万円、「買現先勘定」が125億91百万円及び「投資有価証券」が107億62百万円増加したことによるものであります。
主な増加要因は、「貸出金」はハーン銀行から顧客への貸出金の増加、「買現先勘定」及び「投資有価証券」はハーン銀行における資金運用に伴う増加によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計につきましては、前連結会計年度末に比べて334億69百万円増加し、3,365億45百万円になりました。これは主に、「預金」が421億2百万円増加し、一方では「1年内返済予定の長期借入金」が130億93百円減少したことによるものであります。
主な増減要因は、「預金」はハーン銀行における顧客からの預金の増加、「1年内返済予定の長期借入金」はハーン銀行における借入金の減少によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計につきましては、前連結会計年度末に比べて73億67百万円増加し、695億45百万円になりました。これは主に、「利益剰余金」が38億23百万円及び「非支配株主持分」が35億11百万円増加したことによるものであります。なお、「非支配株主持分」は、主にハーン銀行において当社グループに帰属しない株主の持分であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて178億96百万円増加し、779億54百万円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、377億35百万円の資金増加(前連結会計年度比147億56百万円の増加)となりました。これは主に、「預金の純増減(△)」429億58百万円の資金が増加した一方、「貸出金の純増(△)減」153億6百万円の資金の減少があったことによるものであります。
主な増減要因は、ハーン銀行における顧客からの預金の増加及びハーン銀行から顧客への貸出金の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、105億5百万円の資金減少(前連結会計年度比100億22百万円の減少)となりました。これは主に、「投資有価証券の売却及び償還による収入」179億97百万円の資金が増加した一方、「投資有価証券の取得による支出」137億16百万円及び「定期預金の増減額(△は増加)」106億66百万円の資金の減少があったことによるものであります。
主な増減要因は、ハーン銀行における投資有価証券の取得及び売却、並びに他の金融機関への定期預金の預入れによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、85億82百万円の資金減少(前連結会計年度比97億53百万円の減少)となりました。主に、「長期借入れによる収入」246億20百万円の資金が増加した一方、「長期借入金の返済による支出」345億62百万円の資金の減少があったことによるものであります。
主な増減要因は、ハーン銀行における長期借入金の借入れ及び返済によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
該当事項はありません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当連結会計年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与えるような見積り及び予測が必要となります。当社グループは、過去の実績値や状況に応じて、合理的かつ妥当な判断により、見積り及び予測を行っておりますが、当該見積り及び予測については、不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、営業収益は520億80百万円(前連結会計年度比57億5百万円増)、経常利益は71億41百万円(前連結会計年度比2億97百万円増)となりました。一方で、前連結会計年度では関係会社株式売却益15億60百万円を特別利益として計上しておりましたが、当連結会計年度の特別利益は5億61百万円(前連結会計年度比14億87百万円減)に留まり、親会社株主に帰属する当期純利益は42億19百万円(前連結会計年度比13億72百万円減)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、ハーン銀行の業績は、当社グループの経営成績の主な割合を占めており、重要な影響を及ぼす原因となります。さらに、当社グループには海外の関係会社が複数存在するため、海外情勢から大きな影響を受けております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当社グループにおける必要な運転資金及び融資資金は、自己資金、金融機関からの借入、顧客からの預り金及び社債により調達しております。当連結会計年度末における有利子負債残高は、827億89百万円となり、主な借入先として、ハーン銀行においてモンゴル中央銀行から98億41百万円、欧州復興開発銀行から76億92百万円、エイチ・エス証券株式会社において日本証券金融株式会社から100億14百万円の借入を財源としております。資金の流動性については、「第2 事業の概要 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、資本の効率性を示すROE(株主資本当期純利益率)を連結ベースで10%以上を安定的に維持していくことを中期的な経営目標としておりますが、当連結会計年度においては8.4%となり、目標達成には至りませんでした。
セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
a)銀行関連事業
銀行関連事業の当連結会計年度における営業収益は438億30百万円(前連結会計年度比42億50百万円増)、営業利益は61億13百万円(前連結会計年度比7億60百万円増)となりました。
ハーン銀行においては、現地通貨ベースでの、資金運用収益、融資残高、預金残高がともに前連結会計年度比で増加となりました。また、当連結会計年度よりヘッジ会計を適用したため、為替ヘッジ目的のスワップ取引の評価損益が前連結会計年度比で大幅に改善したこともあり、業績は前連結会計年度比で増益となりました。モンゴルでは、鉱物資源の価格上昇により景気は回復傾向にありますが、主要輸出先である中国の経済等から影響を受ける可能性があるため、貸出先の信用状況には十分な注意を払い、リスク管理の高度化に努めております。ハーン銀行ではお客様満足度の向上のため、顧客のセグメンテーションを推進し、お客様それぞれに合ったサービスの提供に努めております。顧客の利便性を図るため、ATMの積極的な設置やパソコンやスマートフォンからのインターネット取引を推進しており、支店における取引の8割程度がデジタルバンキングでの取引となっております。また、本社ビルを新築し、窓口業務と本社機能の効率化を図っております。当面はハーン銀行の一番の強みであるリテール・中小企業取引に特に注力し、融資業務に加え、カード事業やエレクトロニックバンキング等を含めた手数料収入の増加にも注力いたします。
キルギスコメルツ銀行においては、当連結会計年度より連結の範囲に含めております。キルギス国内において、銀行は飽和状態であることから、サービス面を改善することで他社との差別化を図り、収益の獲得に努めてまいります。キルギスの経済は、ロシア経済の影響を大きく受けることが予想されているものの、安定的な成長を続けており、このような経済動向を考慮しつつ、キルギスにおける「最も便利で信頼できる先進的な銀行」に成長することを目指し、銀行業務だけでなく幅広い金融サービスの展開に向けて、個人向けのカード事業とオンラインサービスを強化しております。
ソリッド銀行においては、ロシアにおけるルーブルの下落や国際情勢の不安定化等の影響から厳しい環境が続いております。貸出業務の改善と強化を図り、融資審査体制を本部に集中化させ、リスク管理を大幅に厳格化するとともに、組織の再構築やコスト削減等を実行しております。さらに、非金利収入の増加に向けたサービスの拡大に取り組み、ロシア極東地域における存在感のある銀行を目指してまいります。
b)証券関連事業
証券関連事業の当連結会計年度における営業収益は41億61百万円(前連結会計年度比8億87百万円増)、営業利益は6億94百万円(前連結会計年度比6億4百万円増)となりました。
エイチ・エス証券株式会社においては、国内株式市場の回復に伴い、営業収益、営業利益ともに前連結会計年度比で増加となり、預り資産も前連結会計年度比で増加となりました。「お客様の投資パフォーマンスに貢献する」ことを経営戦略上の最重要事項と位置づけ、多様なニーズに対応するため、営業基盤の確立と安定的な収益の確保を目指しております。また、米国株やロシア株等の外国株式や新興国の外貨建て債券の取扱いに注力しており、順調に取引数を伸ばしております。投資銀行部門では、新規公開(IPO)の幹事業務に加え、株式の新規上場及び新規上場に向けたコンサルティングに取り組み、企業の円滑な資金調達の支援に努めております。今後も多様化する顧客ニーズに沿った商品やサービスの品揃えを充実するとともに、より安定的な収益基盤を構築するため、資金導入に注力してまいります。
c)債権管理回収関連事業
債権管理回収関連事業の当連結会計年度における営業収益は28億26百万円(前連結会計年度比7億62百万円増)、営業利益は2億7百万円(前連結会計年度比49百万円増)となりました。
エイチ・エス債権回収株式会社においては、各金融機関における不良債権保有率の減少に伴い、サービサー間での競争が激化している中、取引先金融機関の拡充を図り、継続的な債権の仕入れを目指すことで、安定的な収益の確保に努めております。取引先の金融機関数は増加し、債権の買取と買取債権の回収は順調に行われており、大型案件へも取り組むなど、事業を拡大しております。さらに、コンサルティング業務等の業務の多角化による経営基盤の安定を図るとともに、事業再生分野でのグループシナジーの早期実現を目指してまいります。
d)IT関連事業
IT関連事業の当連結会計年度における営業収益は13億28百万円(前連結会計年度比1億88百万円減)、営業損失は82百万円(前連結会計年度は営業損失1億9百万円)となりました。
iXIT株式会社においては、当社の連結子会社となって以降の業績は改善しつつありますが、市場規模の拡大や急速な市場環境の変化により、依然として厳しい状態が続いております。IT関連業界はスマートフォンの高性能化、通信インフラ環境の発達等を背景とした市場規模が拡大し、新規参入が容易なことから、競合他社が増加し続けている状況にあります。業界の将来性は高く、今後も更なる需要の拡大が見込まれていることから、新規顧客の開拓に向けた営業の強化に努め、幅広い業界の企業との共同事業や自社サービスに注力し、お客様の求める新たなコンテンツやサービス等の開発に取り組んでまいります。
e)その他事業
その他事業の当連結会計年度における営業収益は2億94百万円(前連結会計年度比92百万円減)、営業利益は28百万円(前連結会計年度比75百万円減)となりました。
当社単体においては、グループ各社における適切な会社運営に加え、グループ間でのシナジー効果を高めるべく、適切な管理や助言を行っております。当社単体の営業収益は、主に関係会社からの配当金及び経営管理料で構成されておりますが、グループ会社数の減少により、前連結会計年度比で減少となりました。投資事業については、国内における独自性や特長のある事業のみならず、主にアジア圏における将来性のある国や地域での事業に対しても、積極的な投資を展開しております。さらに、投資事業の一環として、企業の再生についても、国内外問わず行っております。また、新たに開始したM&A仲介・コンサルティング事業は、対応が困難とされる短期的な案件や小規模な案件に対しても積極的に取り組み、実績を重ねております。今後もグループの拡大に向け、更なる発展を続けてまいります。
f)持分法による投資損益
当連結会計年度における持分法による投資利益は5百万円(前連結会計年度比9億58百万円減)となりました。
株式会社外為どっとコムにおいては、外国為替相場について、海外情勢の影響を受けやすい状況にあり、前連結会計年度比でボラティリティ(価格の変動率)が低下したことに伴い、営業収益、営業利益はともに減少となりましたが、口座数、預り資産は微増となりました。競争が激化するFX業界において、顧客基盤の拡大に取り組み、マーケティング施策の強化や積極的なサービス改善等により、顧客からの更なる支持の獲得を目指してまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用関連会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、経済・金融政策等を背景に緩やかな回復基調で推移しております。しかしながら、中国等の新興国経済の減速、欧州・中東・北朝鮮情勢の不安定化、米国の貿易政策による貿易摩擦の懸念等もあり、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
このような環境の中、当社グループの当連結会計年度の営業収益は520億80百万円(前連結会計年度比57億5百万円増)、経常利益は71億41百万円(前連結会計年度比2億97百万円増)となりました。一方で、前連結会計年度では関係会社株式売却益15億60百万円を特別利益として計上しておりましたが、当連結会計年度の特別利益は5億61百万円(前連結会計年度比14億87百万円減)に留まり、親会社株主に帰属する当期純利益は42億19百万円(前連結会計年度比13億72百万円減)となりました。
当社グループは、当社、連結子会社6社及び持分法適用関連会社2社で構成されており、セグメントごとの分類は次のとおりであります。
銀行関連事業 ハーン銀行(Khan Bank LLC)、キルギスコメルツ銀行(OJSC Kyrgyzkommertsbank)、ソリッド銀行(JSC Solid Bank)
証券関連事業 エイチ・エス証券株式会社
債権管理回収関連事業 エイチ・エス債権回収株式会社
IT関連事業 iXIT株式会社
その他事業 当社、H.S. International (Asia) Limited、株式会社外為どっとコム
なお、第1四半期連結会計期間において、キルギスコメルツ銀行(OJSC Kyrgyzkommertsbank)の株式を取得したことにより連結の範囲に含め、エイチ・エス・アシスト株式会社の清算が結了したことにより持分法適用の範囲から除外しております。また、第2四半期連結会計期間において、エイチ・エスライフ少額短期保険株式会社の株式を売却したことにより持分法適用の範囲から除外しております。
報告セグメントごとの業績を示すと、次のとおりであります。
a)銀行関連事業
ハーン銀行(Khan Bank LLC)、キルギスコメルツ銀行(OJSC Kyrgyzkommertsbank)及びソリッド銀行(JSC Solid Bank)は、銀行関連事業に分類しております。
なお、キルギスコメルツ銀行につきましては、第1四半期連結会計期間は貸借対照表のみ連結し、第2四半期連結会計期間より損益計算書も連結しております。
また、持分法適用関連会社であるソリッド銀行の業績は、持分法による投資損益に反映されます。
銀行関連事業の当連結会計年度の営業収益は438億30百万円(前連結会計年度比42億50百万円増)、営業利益は61億13百万円(前連結会計年度比7億60百万円増)となりました。
ハーン銀行(本店所在地:モンゴル国)
モンゴルの経済につきましては、インフラ整備事業や不動産開発等が続いていることに加え、石炭の輸出増加等の影響もあり、実質GDP(1-12月)は前連結会計年度比で5.1%増加、インフレ率も前連結会計年度比で6.4%増加となり、景気は回復の兆しが見え始めました。
財政収支は歳入の大幅な増加及び歳出の抑制により赤字が大幅に縮小し、また、貿易収支は輸出入ともに増加し、黒字が拡大しております。
また、国際通貨基金(IMF)からの拡大信用供与措置(EFF)に伴う融資資金により、外貨準備高は前連結会計年度比で132.1%増加し、30億ドル台まで回復いたしました。為替市場は、現地通貨(MNT)は米ドルに対して前連結会計年度比で2.5%上昇(ドル安)、円に対して前連結会計年度比で1.6%下落(円高)となりました。
モンゴルの銀行業界につきましては、金融セクターの融資残高は前連結会計年度比で9.6%増加しました。延滞債権は前連結会計年度比で9.0%の減少、不良債権は前連結会計年度比で9.6%の増加となりました。
モンゴルでは、経済の低迷や対外債務の償還等による財政悪化が懸念されていましたが、モンゴル政府がIMFから4億40百万ドルの新規3年間の拡大信用供与措置(EFF)を受けることについて、5月のIMF理事会で承認されました。アジア開発銀行(ADB)、世界銀行、日本及び韓国等からの支援も合計すると、55億ドルの支援が行われることとなりました。その後、11月のIMFによる政策評価においては、一定の評価が示されています。
このような環境の中、モンゴルにおいて最大級の商業銀行であるハーン銀行につきましては、モンゴル経済を注視しつつ、慎重な姿勢で経営に臨んでまいりました。また、新型ATMの増設やEバンキングのキャンペーンの実施、バスの料金を支払うシティ・パスカードの発行、顧客のセグメンテーションの推進等、積極的なサービスの向上を行っております。
現地通貨ベースでは、預金残高は前連結会計年度比14.5%増加、融資残高は前連結会計年度比7.1%増加、資金運用収益は前連結会計年度比29.5%増加となりました。
さらに、為替ヘッジを目的とするスワップ取引の評価損益が前連結会計年度比で大幅に改善したこともあり、業績は前連結会計年度比で増益となりました。一方で、当社の連結決算(円建て)におけるハーン銀行の業績は、現地通貨安(円高)による影響を受けております。
(法人向け融資)
中国への石炭輸出の増加及び石炭・銅価格の上昇により、低迷していた鉱山セクターは回復の兆しが見え始めました。一方で、アパート価格指数の下落等に見られる不動産の供給過剰の影響を考慮し、建設・不動産関連セクターについて慎重に対応してまいりました。また、融資の質を高めるため、新規顧客の開拓を控え、既存の優良顧客への融資に注力するとともに、不良債権の回収にも取り組んでまいりました。
結果として、法人向け融資の融資残高は前連結会計年度比で11.6%減少いたしました。
(個人向け融資)
中央銀行が促進する低利の住宅ローンは継続しております。また、年金支給額の増加及び融資期間の延長により年金担保融資は好調に推移し、さらに、自動車ローンや預金担保融資も増加いたしました。
結果として、個人向け融資の融資残高は前連結会計年度比で21.3%増加いたしました。
(農牧業向け融資)
政府により優良な農牧民向け低利融資が開始されたものの、政権交代とともに同政策は廃止されました。ハーン銀行では、支店長に牧畜業向け大型融資の決定権限を委譲するなど、積極的に融資を促進してまいりました。 結果として、農牧業向け融資の融資残高は前連結会計年度比で18.0%増加いたしました。
キルギスコメルツ銀行(本店所在地:キルギス共和国)
キルギスの経済につきましては、鉱工業生産やサービス業の拡大、ロシア経済の回復に伴う出稼ぎ労働者からの送金の増加等の影響により、実質GDP(1-12月)は前連結会計年度比で4.5%増加となりました。
このような環境の中、キルギスコメルツ銀行につきましては、6月に増資を実行し、自己資本を増強いたしました。貸出残高と預金残高が急激に増加しているものの、カード事業のコストや人件費が増加しています。今後は、貸出業務の強化、ATMの増設、カード事業の更なる推進等のサービスの向上を行ってまいります。
ソリッド銀行(本店所在地:ロシア連邦)
ロシアの経済につきましては、原油等の資源価格上昇の影響等により実質GDP(1-12月)は前連結会計年度比で1.5%増加となりましたが、欧米諸国のロシアに対する経済制裁は継続しております。また、中央銀行の規制強化等により銀行数は減少しており、大手銀行の3行が中央銀行の管理下に置かれるなど、厳しい状況が続いております。
このような環境の中、ソリッド銀行につきましては、引き続き貸出審査及びリスク管理を大幅に厳格化しつつ、貸出業務の慎重な拡大を図っております。また、保証業務や貴金属取引等の非金利収益は、他行との競争が激化しております。さらに、組織の再構築やコスト削減等にも取り組んでおり、赤字店舗の閉店を検討しています。引当金は依然として高い水準で推移しており、資金運用収益も前年同期比で減少するなど、業績は低迷しております。
今後につきましても、現地通貨(ルーブル)の為替動向、原油価格の推移、経済制裁及び国際情勢の緊迫化等の影響もあり、当面はロシア経済の不透明感並びに低成長が続くと予想されますが、優良企業への貸出増加、預金コストの削減等に注力し、業務の合理化とともに財務状態の改善に取り組んでまいります。
b)証券関連事業
エイチ・エス証券株式会社は、証券関連事業に分類しております。
当連結会計年度における国内株式市場は、期初、北朝鮮やシリア情勢等の地政学リスクの高まりや、107円台まで進行した円高ドル安を嫌気し、日経平均株価は18,200円台まで下落しましたが、米国トランプ大統領が法人減税に前向きな姿勢を示したことや、フランス大統領選挙でマクロン氏が勝利したこと等を背景に上昇に転じると、6月には約1年半ぶりに2万円台を回復しました。
その後、国内外で行われた政治・経済イベントや7月に発表された米国物価統計は、いずれも事前予想の範囲内であったことなどから、株式市場への影響は限定的で、売買も低調な水準が続きました。
8月には北朝鮮が核弾頭の小型化に成功したと報じられたことや米国政治不安から、一時19,500円を割り込む展開となりましたが、9月中旬に入り北朝鮮問題が一服したことや米国の年内利上げ観測が高まったことを受けて円安ドル高に転じたことから株価は上昇しました。
10月に入っても株価は上昇基調が続き、堅調な米国経済や、参院選での与党大勝などを背景に、戦後の東証再開以降、史上最高となる16連騰を記録しました。
11月には国内企業の堅調な決算内容を下支えに株価は上昇し、一時、平成8年6月に記録したバブル崩壊後の高値である22,666円80銭を上回る水準まで上昇したものの、急速な株価上昇に対する警戒感から一時急落する場面も見られました。
1月に入ると、正月期間中における米国株高を受け、株価は大きく上昇しましたが、2月に発表された米国雇用統計が市場予想を大きく上回る伸び率となり長期金利が上昇すると、米国景気への過熱感が広まり株価は下落しました。その後、米中貿易戦争に対する懸念や、国内の政治不信などを背景に株価は不安定な動きとなり、期末の日経平均株価は21,454円30銭で取引を終えました。なお、当連結会計年度における東証の売買代金は前連結会計年度比で17.1%増加しました。
このような環境の中、エイチ・エス証券株式会社につきましては、お客様のパフォーマンスに貢献する証券会社として、国内株式営業への取り組み、米国株式を中心とした外国株式、外貨建て債券の販売に注力いたしました。
引受業務におきましては、新規公開(IPO)10社、既公開企業(PO)1社の幹事参入を果たしました。
また、当連結会計年度末における預り資産は、株式市場の上昇等により4,138億9百万円(前連結会計年度比646億87百万円増)となりました。
結果として、当連結会計年度における営業収益は41億61百万円(前連結会計年度比8億87百万円増)、営業利益は6億94百万円(前連結会計年度比6億4百万円増)となりました。
(受入手数料)
当連結会計年度の受入手数料は15億94百万円(前連結会計年度比1億44百万円増)となりましたが、その内訳は以下のとおりであります。
委託手数料
委託手数料につきましては、国内株式市場における売買代金の増加等により13億33百万円(前連結会計年度比1億95百万円増)となりました。
引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料
引受け・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の手数料につきましては、15百万円(前連結会計年度比6百万円増)となりました。
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料
募集・売出し・特定投資家向け売付け勧誘等の取扱手数料につきましては、株式投資信託の募集金額が減少したことにより67百万円(前連結会計年度比30百万円減)となりました。
その他の受入手数料
主に投資信託事務代行手数料と投資銀行業務に係る手数料で構成されるその他の受入手数料は、投信残高の減少等により1億76百万円(前連結会計年度比26百万円減)となりました。
(トレーディング損益)
当連結会計年度のトレーディング損益につきましては、株券等は米国株式の販売が好調であったことから10億36百万円(前連結会計年度比5億11百万円増)となりました。また、債券・為替等は外貨建て債券の販売が好調であったことから9億46百万円(前連結会計年度比2億7百万円増)となり、合計で19億82百万円(前連結会計年度比7億18百万円増)となりました。
(金融収支)
当連結会計年度の金融収益は5億84百万円(前連結会計年度比24百万円増)、金融費用は1億29百万円(前連結会計年度比3百万円増)となり、金融収益から金融費用を差し引いた金融収支は4億54百万円(前連結会計年度比20百万円増)となりました。
(販売費及び一般管理費)
当連結会計年度の販売費及び一般管理費は33億36百万円(前連結会計年度比2億79百万円増)となりました。
c)債権管理回収関連事業
エイチ・エス債権回収株式会社は、債権管理回収関連事業に分類しております。
サービサー業界につきましては、金融機関において実施されるバルクセールは、前連結会計年度と同程度に実施されているものの、売却対象債権数及び債権額の減少傾向に伴い、依然として買取価格が高騰しています。
このような環境の中、エイチ・エス債権回収株式会社につきましては、取引金融機関数の増加を目標として、より多くのバルクセールに参加いたしました。また、地方銀行、全国の信用金庫、信用組合に加え、リース会社やノンバンク等への営業活動が奏功し、買取債権の残高を順調に積み上げてまいりました。
落札価格の高騰による利益率の低下はあるものの、無担保債権からの回収は順調に進捗しております。さらに、有担保債権の取扱いも徐々に増加し、回収も堅調に進捗したことにより、買取債権回収高は18億77百万円(前連結会計年度比2億72百万円増)となりました。
また、収益構造の多様化を図るべく、企業再生分野への取組み強化を目的とし、中小企業庁より経営革新等支援機関の認定を受けました。従来からの債権の管理回収と併せ、財務リストラを中心とした更なる中小企業の事業再生にサービサーとして貢献してまいります。
結果として、当連結会計年度の営業収益は28億26百万円(前連結会計年度比7億62百万円増)、営業利益は2億7百万円(前連結会計年度比49百万円増)となりました。
d)IT関連事業
iXIT株式会社は、IT関連事業に分類しております。
スマートフォン業界につきましては、格安スマートフォンの台頭等により競争環境が激化しています。さらに、AI(人工知能)、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)等の技術の発展や、異業種からの協業等が活発化し、従来の通信市場の枠を超えた新たな市場での競争が加速しています。
このような環境の中、iXIT株式会社につきましては、既存のコンテンツ課金収入が減少傾向にある中、新規事業の開始、新規顧客の開拓に向けた営業の強化及び固定費の削減に努めてまいりました。その取組みの効果が徐々に顕在化しております。
結果として、当連結会計年度の営業収益は13億28百万円(前連結会計年度比1億88百万円減)、営業損失は82百万円(前連結会計年度は営業損失1億9百万円)となりました。
e)その他事業
当社(単体)の他、他のセグメントに分類されていない連結子会社及び持分法適用関連会社は、その他事業に分類しております。なお、持分法適用関連会社の業績は、持分法による投資損益に反映されます。
当社(単体)の営業収益は、主に関係会社からの配当金及び経営管理料で構成されます。また、当連結会計年度より開始いたしましたM&A仲介・コンサルティング事業の営業収益は28百万円となりました。
その他事業の当連結会計年度の営業収益は2億94百万円(前連結会計年度比92百万円減)、営業利益は28百万円(前連結会計年度比75百万円減)となりました。
f)持分法による投資損益
持分法適用関連会社である株式会社外為どっとコム及びソリッド銀行の業績は、持分法による投資損益に反映されます。
株式会社外為どっとコムにつきましては、外国為替市場のボラティリティ(価格の変動率)が前連結会計年度比で減少したことに伴う取引量の減少や、システム基盤の更改等の影響により、当連結会計年度の業績は前連結会計年度比で減収減益となりました。
また、ソリッド銀行の当連結会計年度の業績も低迷しております。
なお、第1四半期連結会計期間においてエイチ・エス・アシスト株式会社を持分法適用の範囲から除外し、第2四半期連結会計期間においてエイチ・エスライフ少額短期保険株式会社を持分法適用の範囲から除外しております。
結果として、当連結会計年度の持分法による投資利益は5百万円(前連結会計年度比9億58百万円減)となりました。
② 財政状態の状況
(資産)
当連結会計年度末の資産合計につきましては、前連結会計年度末に比べて408億36百万円増加し、4,060億90百万円になりました。これは主に、「貸出金」が139億18百万円、「買現先勘定」が125億91百万円及び「投資有価証券」が107億62百万円増加したことによるものであります。
主な増加要因は、「貸出金」はハーン銀行から顧客への貸出金の増加、「買現先勘定」及び「投資有価証券」はハーン銀行における資金運用に伴う増加によるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計につきましては、前連結会計年度末に比べて334億69百万円増加し、3,365億45百万円になりました。これは主に、「預金」が421億2百万円増加し、一方では「1年内返済予定の長期借入金」が130億93百円減少したことによるものであります。
主な増減要因は、「預金」はハーン銀行における顧客からの預金の増加、「1年内返済予定の長期借入金」はハーン銀行における借入金の減少によるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計につきましては、前連結会計年度末に比べて73億67百万円増加し、695億45百万円になりました。これは主に、「利益剰余金」が38億23百万円及び「非支配株主持分」が35億11百万円増加したことによるものであります。なお、「非支配株主持分」は、主にハーン銀行において当社グループに帰属しない株主の持分であります。
③ キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて178億96百万円増加し、779億54百万円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、377億35百万円の資金増加(前連結会計年度比147億56百万円の増加)となりました。これは主に、「預金の純増減(△)」429億58百万円の資金が増加した一方、「貸出金の純増(△)減」153億6百万円の資金の減少があったことによるものであります。
主な増減要因は、ハーン銀行における顧客からの預金の増加及びハーン銀行から顧客への貸出金の増加によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、105億5百万円の資金減少(前連結会計年度比100億22百万円の減少)となりました。これは主に、「投資有価証券の売却及び償還による収入」179億97百万円の資金が増加した一方、「投資有価証券の取得による支出」137億16百万円及び「定期預金の増減額(△は増加)」106億66百万円の資金の減少があったことによるものであります。
主な増減要因は、ハーン銀行における投資有価証券の取得及び売却、並びに他の金融機関への定期預金の預入れによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、85億82百万円の資金減少(前連結会計年度比97億53百万円の減少)となりました。主に、「長期借入れによる収入」246億20百万円の資金が増加した一方、「長期借入金の返済による支出」345億62百万円の資金の減少があったことによるものであります。
主な増減要因は、ハーン銀行における長期借入金の借入れ及び返済によるものであります。
④ 生産、受注及び販売の実績
該当事項はありません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、当連結会計年度末における財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況等に影響を与えるような見積り及び予測が必要となります。当社グループは、過去の実績値や状況に応じて、合理的かつ妥当な判断により、見積り及び予測を行っておりますが、当該見積り及び予測については、不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、営業収益は520億80百万円(前連結会計年度比57億5百万円増)、経常利益は71億41百万円(前連結会計年度比2億97百万円増)となりました。一方で、前連結会計年度では関係会社株式売却益15億60百万円を特別利益として計上しておりましたが、当連結会計年度の特別利益は5億61百万円(前連結会計年度比14億87百万円減)に留まり、親会社株主に帰属する当期純利益は42億19百万円(前連結会計年度比13億72百万円減)となりました。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因として、ハーン銀行の業績は、当社グループの経営成績の主な割合を占めており、重要な影響を及ぼす原因となります。さらに、当社グループには海外の関係会社が複数存在するため、海外情勢から大きな影響を受けております。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、当社グループにおける必要な運転資金及び融資資金は、自己資金、金融機関からの借入、顧客からの預り金及び社債により調達しております。当連結会計年度末における有利子負債残高は、827億89百万円となり、主な借入先として、ハーン銀行においてモンゴル中央銀行から98億41百万円、欧州復興開発銀行から76億92百万円、エイチ・エス証券株式会社において日本証券金融株式会社から100億14百万円の借入を財源としております。資金の流動性については、「第2 事業の概要 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、資本の効率性を示すROE(株主資本当期純利益率)を連結ベースで10%以上を安定的に維持していくことを中期的な経営目標としておりますが、当連結会計年度においては8.4%となり、目標達成には至りませんでした。
セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
a)銀行関連事業
銀行関連事業の当連結会計年度における営業収益は438億30百万円(前連結会計年度比42億50百万円増)、営業利益は61億13百万円(前連結会計年度比7億60百万円増)となりました。
ハーン銀行においては、現地通貨ベースでの、資金運用収益、融資残高、預金残高がともに前連結会計年度比で増加となりました。また、当連結会計年度よりヘッジ会計を適用したため、為替ヘッジ目的のスワップ取引の評価損益が前連結会計年度比で大幅に改善したこともあり、業績は前連結会計年度比で増益となりました。モンゴルでは、鉱物資源の価格上昇により景気は回復傾向にありますが、主要輸出先である中国の経済等から影響を受ける可能性があるため、貸出先の信用状況には十分な注意を払い、リスク管理の高度化に努めております。ハーン銀行ではお客様満足度の向上のため、顧客のセグメンテーションを推進し、お客様それぞれに合ったサービスの提供に努めております。顧客の利便性を図るため、ATMの積極的な設置やパソコンやスマートフォンからのインターネット取引を推進しており、支店における取引の8割程度がデジタルバンキングでの取引となっております。また、本社ビルを新築し、窓口業務と本社機能の効率化を図っております。当面はハーン銀行の一番の強みであるリテール・中小企業取引に特に注力し、融資業務に加え、カード事業やエレクトロニックバンキング等を含めた手数料収入の増加にも注力いたします。
キルギスコメルツ銀行においては、当連結会計年度より連結の範囲に含めております。キルギス国内において、銀行は飽和状態であることから、サービス面を改善することで他社との差別化を図り、収益の獲得に努めてまいります。キルギスの経済は、ロシア経済の影響を大きく受けることが予想されているものの、安定的な成長を続けており、このような経済動向を考慮しつつ、キルギスにおける「最も便利で信頼できる先進的な銀行」に成長することを目指し、銀行業務だけでなく幅広い金融サービスの展開に向けて、個人向けのカード事業とオンラインサービスを強化しております。
ソリッド銀行においては、ロシアにおけるルーブルの下落や国際情勢の不安定化等の影響から厳しい環境が続いております。貸出業務の改善と強化を図り、融資審査体制を本部に集中化させ、リスク管理を大幅に厳格化するとともに、組織の再構築やコスト削減等を実行しております。さらに、非金利収入の増加に向けたサービスの拡大に取り組み、ロシア極東地域における存在感のある銀行を目指してまいります。
b)証券関連事業
証券関連事業の当連結会計年度における営業収益は41億61百万円(前連結会計年度比8億87百万円増)、営業利益は6億94百万円(前連結会計年度比6億4百万円増)となりました。
エイチ・エス証券株式会社においては、国内株式市場の回復に伴い、営業収益、営業利益ともに前連結会計年度比で増加となり、預り資産も前連結会計年度比で増加となりました。「お客様の投資パフォーマンスに貢献する」ことを経営戦略上の最重要事項と位置づけ、多様なニーズに対応するため、営業基盤の確立と安定的な収益の確保を目指しております。また、米国株やロシア株等の外国株式や新興国の外貨建て債券の取扱いに注力しており、順調に取引数を伸ばしております。投資銀行部門では、新規公開(IPO)の幹事業務に加え、株式の新規上場及び新規上場に向けたコンサルティングに取り組み、企業の円滑な資金調達の支援に努めております。今後も多様化する顧客ニーズに沿った商品やサービスの品揃えを充実するとともに、より安定的な収益基盤を構築するため、資金導入に注力してまいります。
c)債権管理回収関連事業
債権管理回収関連事業の当連結会計年度における営業収益は28億26百万円(前連結会計年度比7億62百万円増)、営業利益は2億7百万円(前連結会計年度比49百万円増)となりました。
エイチ・エス債権回収株式会社においては、各金融機関における不良債権保有率の減少に伴い、サービサー間での競争が激化している中、取引先金融機関の拡充を図り、継続的な債権の仕入れを目指すことで、安定的な収益の確保に努めております。取引先の金融機関数は増加し、債権の買取と買取債権の回収は順調に行われており、大型案件へも取り組むなど、事業を拡大しております。さらに、コンサルティング業務等の業務の多角化による経営基盤の安定を図るとともに、事業再生分野でのグループシナジーの早期実現を目指してまいります。
d)IT関連事業
IT関連事業の当連結会計年度における営業収益は13億28百万円(前連結会計年度比1億88百万円減)、営業損失は82百万円(前連結会計年度は営業損失1億9百万円)となりました。
iXIT株式会社においては、当社の連結子会社となって以降の業績は改善しつつありますが、市場規模の拡大や急速な市場環境の変化により、依然として厳しい状態が続いております。IT関連業界はスマートフォンの高性能化、通信インフラ環境の発達等を背景とした市場規模が拡大し、新規参入が容易なことから、競合他社が増加し続けている状況にあります。業界の将来性は高く、今後も更なる需要の拡大が見込まれていることから、新規顧客の開拓に向けた営業の強化に努め、幅広い業界の企業との共同事業や自社サービスに注力し、お客様の求める新たなコンテンツやサービス等の開発に取り組んでまいります。
e)その他事業
その他事業の当連結会計年度における営業収益は2億94百万円(前連結会計年度比92百万円減)、営業利益は28百万円(前連結会計年度比75百万円減)となりました。
当社単体においては、グループ各社における適切な会社運営に加え、グループ間でのシナジー効果を高めるべく、適切な管理や助言を行っております。当社単体の営業収益は、主に関係会社からの配当金及び経営管理料で構成されておりますが、グループ会社数の減少により、前連結会計年度比で減少となりました。投資事業については、国内における独自性や特長のある事業のみならず、主にアジア圏における将来性のある国や地域での事業に対しても、積極的な投資を展開しております。さらに、投資事業の一環として、企業の再生についても、国内外問わず行っております。また、新たに開始したM&A仲介・コンサルティング事業は、対応が困難とされる短期的な案件や小規模な案件に対しても積極的に取り組み、実績を重ねております。今後もグループの拡大に向け、更なる発展を続けてまいります。
f)持分法による投資損益
当連結会計年度における持分法による投資利益は5百万円(前連結会計年度比9億58百万円減)となりました。
株式会社外為どっとコムにおいては、外国為替相場について、海外情勢の影響を受けやすい状況にあり、前連結会計年度比でボラティリティ(価格の変動率)が低下したことに伴い、営業収益、営業利益はともに減少となりましたが、口座数、預り資産は微増となりました。競争が激化するFX業界において、顧客基盤の拡大に取り組み、マーケティング施策の強化や積極的なサービス改善等により、顧客からの更なる支持の獲得を目指してまいります。