有価証券報告書-第63期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

【提出】
2019/06/20 11:51
【資料】
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【項目】
156項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、国内における雇用環境の改善、企業の設備投資の増加等を背景に、緩やかな回復基調が続いているものの、米国等における通商問題の影響や経済政策が見通せない状況から先行き不透明な状況にあります。
当社グループを取り巻く環境について、主要顧客である証券会社においては、厳しい収益環境の中、顧客の高齢化、次世代投資家の取り込みといった課題や、業界再編、新たなテクノロジーの導入といった動きが進んでおります。また、地域金融機関においては、長引く低金利環境下での非金利収入の確保が急務となっております。さらに、FinTechに代表される新興系金融企業においては、ビジネスが拡大する段階で急増する事務作業の効率化やコンプライアンス対応等が課題となっております。
このような状況の下、当社グループは、2018年4月より「証券業の共同インフラ会社」構想をより一層具体的にすることを目的として、「クオリティファーストの徹底」「デジタライゼーションの推進」「統合BPOソリューションサービスの提供体制の整備」「統合BPOソリューションサービスの拡充・展開」の4つを重要経営課題とする五カ年計画「DCT2022」(2018年度~2022年度)をスタートさせております。
当社グループは、この「証券業の共同インフラ会社」構想の具体化を進めることで、証券会社から銀行・新興系金融企業までの幅広い金融分野のお客様に対し、それぞれの業態ごとに標準的なプラットフォームを構築し、お客様のニーズや業態に合わせて最適なソリューションを提供してまいります。
当連結会計年度においては、前連結会計年度から引き続き、主力サービスである「Dream-S&S」や「Dream-TIMS」の新規ユーザーへの展開やサービス拡充に注力しているほか、バックオフィス業務において、OCRを活用したデータ化やRPAを活用した自動化を進めるなど、IT活用によるBPOの高度化・標準化を進めております。また、制度対応ビジネスとしてNISAロールオーバー(非課税期間の終了する2014年分の非課税投資枠で購入された株式・投資信託等を2019年分の非課税投資枠へ移管すること)関連サービスを実施いたしました。
さらに、2018年11月には、さまざまな証券事務におけるBPOのノウハウと、最新のIT技術により構築する事務プラットフォームを組み合わせ、顧客証券会社の業務効率化および業務改善を支援する、総合証券会社向け新BPOサービスである「Dream-US」の提供を開始いたしました。
当連結会計年度の経営成績につきましては、新規顧客の獲得等があったものの、前連結会計年度末に連結子会社であった株式会社ジャパン・ビジネス・サービス(以下「JBS」という。)の全株式の譲渡、一部大口案件の終了およびマイナンバー関連サービスの縮小等により、営業収益は188億52百万円(前連結会計年度比21.1%減)、営業利益は8億28百万円(前連結会計年度比57.8%減)、経常利益は8億85百万円(前連結会計年度比56.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は9億8百万円(前連結会計年度比48.1%減)となりました。
セグメント別の状況は、以下のとおりであります。
① バックオフィス事業
バックオフィス事業におきましては、新規案件の受託があったものの、前連結会計年度末にJBSの全株式を譲渡したことおよびマイナンバー関連サービスの縮小等により、営業収益は94億45百万円(前連結会計年度比30.7%減)、セグメント利益(営業利益)は2億72百万円(前連結会計年度比75.5%減)となりました。
② ITサービス事業
ITサービス事業におきましては、新規顧客への開発案件およびシステム利用料等の増加があったものの、一部顧客の開発案件が終了したこと等により、営業収益は79億7百万円(前連結会計年度比1.0%減)、セグメント利益(営業利益)は1億93百万円(前連結会計年度比30.6%減)となりました。
③ 証券事業
証券事業におきましては、新規顧客の獲得があったものの、前連結会計年度に一部大口案件が終了したこと等により、営業収益は14億8百万円(前連結会計年度比35.3%減)、セグメント利益(営業利益)は、2億53百万円(前連結会計年度比44.8%減)となりました。
④ 金融事業
金融事業におきましては、証券担保ローンの融資残高が減少したこと等により、営業収益は91百万円(前連結会計年度比14.0%減)、セグメント利益(営業利益)は47百万円(前連結会計年度比4.1%減)となりました。
(2) 財政状態の状況
当連結会計年度末における資産合計は402億41百万円で、前連結会計年度末に比べ31億72百万円増加しました。これは主に、営業貸付金が減少したものの、現金及び預金、預託金、有価証券が増加したことによるものです。また、負債合計は160億59百万円で、前連結会計年度末に比べ25億71百万円増加しました。これは主に、営業未払金、短期受入保証金が増加したことによるものです。純資産合計は241億81百万円で、前連結会計年度末に比べ6億0百万円増加しました。
(3) キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は115億35百万円となり、前連結会計年度末より8億80百万円増加しました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの増減要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
28億68百万円の資金の増加(前連結会計年度は20億72百万円の資金の増加)となりました。これは主に、預託金の増加額20億23百万円により資金が減少したものの、営業貸付金の減少額22億円、短期受入保証金の増加額14億52百万円により資金が増加したことによるものであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
17億80百万円の資金の減少(前連結会計年度は22億12百万円の資金の減少)となりました。これは主に、有価証券の取得による支出20億7百万円によるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
2億7百万円の資金の減少(前連結会計年度は9億32百万円の資金の減少)となりました。これは主に、自己株式の処分による収入71百万円、配当金の支払額2億76百万円によるものであります。
(4) 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における営業収益をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称営業収益(百万円)対前年同期比(%)
バックオフィス9,445△30.7
ITサービス7,907△1.0
証券1,408△35.3
金融91△14.0
合計18,852△21.1

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 最近2連結会計年度の主な相手先別の営業収益および当該営業収益の総営業収益に対する割合は次のとおりであります。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
営業収益(百万円)割合(%)営業収益(百万円)割合(%)
株式会社野村総合研究所2,78411.72,08111.0
野村證券株式会社 (※)2,68511.2--

(※)当連結会計年度については割合が10%未満であるため、記載を省略しております。
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(5) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識および分析・検討内容は次のとおりであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債および収益・費用の報告金額ならびに開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて、過去の実績および現状等を勘案し合理的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性を伴うため、これらの見積りと異なる場合があります。
なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項」の(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)に記載しております。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループは、「証券業の共同インフラ会社」構想をより一層具体的かつ計画的に進めていくため、五カ年計画「DCT2022」を策定し、以下の4つの経営課題に取り組んでおります。
a.クオリティファーストの徹底
クオリティファーストを徹底し、業務の分析および改善の提案を積極的に行う企業風土を醸成することで業務品質の維持・向上を図ります。
b.デジタライゼーションの推進
当社グループのBPO・ITOの知見を活かし、主体的に自らの受託業務のデジタル化を推進することにより、生産性の向上、付加価値の創造を図り、BPOの高度化を目指します。
また、この知見をお客様に提供することを目指します。
c.統合BPOソリューションサービスの提供体制の整備
当社グループの持つ各ソリューションをワンストップで提供する体制を整備いたします。
d.統合BPOソリューションサービスの拡充・展開
お客様の業態やニーズに合わせた統合BPOソリューションサービスを提供いたします。
五カ年計画「DCT2022」の初年度となる2018年度(2019年3月期)の経営成績につきましては、新規顧客の獲得等があったものの、前連結会計年度末に連結子会社であったJBSの全株式の譲渡、一部大口案件の終了およびマイナンバー関連サービスの縮小等により、営業収益は188億52百万円(前連結会計年度比21.1%減)、営業利益は8億28百万円(前連結会計年度比57.8%減)、経常利益は8億85百万円(前連結会計年度比56.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は9億8百万円(前連結会計年度比48.1%減)となりました。
③ セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
セグメントごとの経営成績の状況については、「(1) 経営成績の状況」に記載しております。
(6) 資本の財源および資金の流動性
当社グループの資金需要のうち主なものは、営業活動に必要な運転資金(人件費、支払手数料等)、信用取引貸付金および営業貸付金となります。
当社グループは、事業の安全かつ安定的な遂行を行うための手元流動性の確保を基本方針としております。当連結会計年度末において十分な現金及び現金同等物を保有していることから、将来の予測可能な資金需要に対して不足が生じる事態に直面する懸念は少ないものと認識しております。
市場環境の一時的な変化や、不測の事態が発生した際に備え、手元流動性の適当な残高維持や金融機関取引の分散を図っております。

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