有価証券報告書-第27期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 15:32
【資料】
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【項目】
158項目

有報資料

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき主要な課題等は以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①事業戦略
(a)ホテル運営事業の強化
ホテルは、オフィスビルやレジデンス等と比較して、運営力が収益力を大きく左右するオペレーショナルアセットであり、適切な運営ノウハウの蓄積と活用が競争力の源泉となります。当社グループは、世界各地で展開するグローバルなラグジュアリーブランドのホテルオペレーターとの協業等を通じて培った高度な運営ノウハウを活用したホテル運営を展開できる独自の強みを有しています。
加えて、ホテルオペレーションに特化したアセットマネジメント部署が、多面的な分析に基づき、収益改善施策の立案から現場支援までを一体的に推進することで、運営効率の向上及びコスト構造の最適化を図ってまいります。
これらの取り組みを通じて、事業環境の変化に柔軟かつ的確に対応できる運営体制を構築し、安定的かつ継続的な収益成長の実現を目指してまいります。
(b)開発中ホテルの着実な進捗と収益機会の確保
当社グループでは現在、7件のホテル開発プロジェクトが進捗しております。当社グループの事業モデルは、ホテル竣工後の運営収益に加え、竣工前の開発プロセスにおいても多様な収益機会を創出できる点を強みとしております。今後も各プロジェクトの特性や進捗状況に応じて、最適な収益化手法を柔軟に組み合わせることで、持続的な企業価値の向上を目指してまいります。
(c)小・中規模ホテル案件の推進
外部環境の変化により、着工時期の後ろ倒しや工期の長期化により、当社グループの資産循環サイクルの長期化を招き、短期的には収益機会の創出回数に一定の影響が生じております。
この状況を踏まえ、当社グループでは、大規模ラグジュアリーホテル開発案件に加え、利益創出までのリードタイムが比較的短い小・中規模案件の推進を強化していきます。リブランド、リノベーション、コンバージョン等の多様な手法を活用することで、収益機会の早期創出を図るとともに、資産循環サイクルの短期化を進めてまいります。
これにより、大規模開発による中長期的な成長ポテンシャルを維持しながら、より安定的な収益基盤の構築を目指してまいります。
(d)案件ソーシング力の強化
当社グループでは、これまでグループ各社がそれぞれの強みを活かし、ソーシング活動を推進してまいりました。一方で、さらなる成長に向けて、グループ内の横断的な連携強化が重要なテーマとなっておりました。
2027年3月期より、ソーシング機能を当社に集約することで、グループ全体の連携力を一段と高めてまいります。さらに、Daiichi Lifeグループとの協業窓口を一本化し、情報集約と意思決定の迅速化を図ることで、協業効果の最大化を目指します。
これにより、より機動的かつ効果的な事業推進体制を構築し、中長期的な企業価値の向上につなげてまいります。
(e)外注工事への対応
建築業界全体では、インフレを背景とした資材価格や設備工事費の高騰が続いており、開発事業におけるコストマネジメントの重要性が一段と高まっております。
当社グループでは、こうした外部環境の変化を踏まえ、デザイン・エンジニアリング機能を担う部署を新設し、内製化を実現しております。これにより、設計・施工・設備に関する専門的知見を社内に蓄積し、プロジェクト初期段階からコスト、品質、スケジュールを一体的に管理できる体制を強化しております。
今後は、建築工事と設備工事の分離発注の導入や、設備工事におけるコストオン方式での発注も検討し、コストの透明性向上と最適化を図ってまいります。これらの取り組みを通じて、外部環境の変化に柔軟に対応しながら、開発利益の最大化と中長期的な収益力の向上につなげてまいります。
(f)新規大規模ラグジュアリーホテル開発
日本の主要観光都市においては、インバウンド需要や高付加価値旅行ニーズの拡大を背景に、ラグジュアリーホテル市場には引き続き大きな成長余地があると考えております。
当社グループでは、ホテルそのものをエクスクルーシブな滞在体験を提供する空間として創造し、サービス・デザイン・空間演出の各領域において、五感に訴える上質な価値を追求してまいります。これにより、他施設との差別化を図り、ホテル開発事業における競争力の一層の強化につなげてまいります。
昨年度は候補用地の取得には至らなかったものの、今年度は特徴的かつ魅力ある立地における新規開発用地の取得を目指してまいります。
(g)Daiichi Lifeグループとの共同事業
Daiichi Lifeグループは、ホテル市場における成長機会を的確に捉え、国内不動産アセットマネジメント事業の成長加速を目指されており、同グループには当社が目指してきた上場リート、私募リート及び私募ファンドの運用機能が備わっております。
当社グループは、かねてより推進してきた「資産循環型ビジネスモデル」のさらなる進化と持続的成長の実現に向け、ソーシング、ホテル開発、ホテル運営、出口戦略等の各フェーズにおいて、Daiichi Lifeグループとの協業可能性を幅広く検討してまいります。
今後、両社の強みを活かしながら、新たな事業機会の創出及び企業価値の向上につなげてまいります。
②財務・資本戦略
当社グループは、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を実現するため、成長投資、財務健全性、資本効率及び株主還元のバランスを重視した資本戦略を推進してまいります。
財務戦略については、今後の成長投資を支えるため、案件特性や市場環境、金利環境の変化を的確に見極めながら、資金調達手段の多様化や適切な財務レバレッジの活用を通じて、機動的な投資資金の確保に取り組んでまいります。
あわせて、投資回収期間や収益性を重視した案件選別を進めることで、投資効率と回転性を意識した不動産投資を推進し、持続的な成長を支える財務基盤の強化に取り組んでまいります。
③配当戦略
(a)利益水準に応じた安定的な配当の実施
(b)トータル・シェアホルダーズリターン(TSR*)の重視
* 株主総利回り(一定期間における株価上昇率+配当率)
当社グループは、株主の皆様へ安定的な配当を行っていきたいと考えておりますが、未だ発展途上にあり、利益は更なる成長のための再投資に利用させていただくことも必要なため、引き続き「TSR」を経営指標に位置づけ、株価上昇につながる施策も含めて検討してまいります。
当連結会計年度は、前連結会計年度の1株当たり普通配当金を据え置きの20円00銭とすることとし、2026年6月24日開催予定の当社第27回定時株主総会に付議する予定です。
④人事戦略
(a)「働き甲斐があり、働きやすい職場」と「成果に報いる人事制度」の構築
(b)人材確保と人事制度の構築
当社グループの事業を支えるのは人材です。当社グループの事業は、不動産の開発、不動産金融といった専門性の高い業務、運営ホテルはバジェットからラグジュアリータイプまでと様々であり、多様な人材確保が必要となってまいります。そのためには社員のモチベーション向上が極めて重要と認識しており、それを支える制度の構築、施策の展開を積極的に行ってまいりたいと考えております。
給与水準については、労働市場を注視しながら、継続した給与水準の引き上げに努めております。また、各種研修の充実や諸手当の拡充を含めた福利厚生制度の充実に向けた取り組みも進めており、バランスの良い就業環境を目指してまいります。
⑤サステナビリティへの取り組み
当社グループは、持続可能な社会や環境の実現に向けて、サステナビリティやウェルネスを重視する事業パートナーとともに、事業を通じてサステナビリティに関する様々な社会・環境問題に取り組んでまいります。
当社グループの具体的な取り組みについては、当社のウェブサイトをご参照ください。
https://www.wealth-mngt.com/sustainability
今後、さらなる経営基盤の強化、人材育成並びに成長戦略の推進に尽力し、お客様や時代のニーズに合ったサービスの提供に努め、お客様との長期的な信頼関係を築いていくため事業に邁進してまいります。
(経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)
事業の成長、収益性を重視した経営を行うべく、「売上高」、「経常利益」を重要な経営指標として位置づけております。また、アセット・マネジメント事業及び不動産事業においては、グループで取り扱う不動産の評価額の増加に努めております。ホテル運営事業においては、ADR(客室平均単価)、OCC(稼働率)及びRevPAR(販売可能な客室1室当たりの収益)に注視しており、状況に応じて各指標の改善に努めております。

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