有価証券報告書-第119期(2022/04/01-2023/03/31)

【提出】
2023/06/29 14:44
【資料】
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【項目】
180項目
4 会計方針に関する事項
(1) 重要な資産の評価基準及び評価方法
有価証券
満期保有目的の債券
償却原価法(当社及び国内連結子会社は定額法、在外連結子会社は利息法)
その他有価証券
市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は主として移動平均法により算定)
市場価格のない株式等
主として移動平均法による原価法
エクイティ出資
市場価格のない株式等以外のもの
時価法(評価差額は全部純資産直入法により処理し、売却原価は主として移動平均法により算定)。なお、持分法を適用していない非連結子会社出資及び関連会社出資は移動平均法による原価法を採用しております。また、投資事業有限責任組合及びこれに類する組合への出資(金融商品取引法第2条第2項により有価証券とみなされるもの)については、組合契約に規定される決算報告日に応じて入手可能な直近の決算書を基礎とし、持分相当額を純額で取り込む方法によっております。
市場価格のない株式等
主として移動平均法による原価法
デリバティブ
時価法
棚卸資産
販売用不動産
主として個別法による原価法(貸借対照表価額については収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)
仕掛販売用不動産
同上
開発用不動産
同上
未成工事支出金
同上
固定資産
当社及び国内連結子会社は減損会計を適用しております。在外連結子会社は国際財務報告基準(IFRS)及び米国会計基準により処理しております。
(2) 重要な減価償却資産の減価償却の方法
有形固定資産
当社及び国内連結子会社は主として定率法
ただし、1998年4月1日以降に取得した建物(建物附属設備を除く)並びに2016年4月1日以降に取得した建物附属設備及び構築物については定額法
在外連結子会社は定額法
(主な耐用年数)
建物及び構築物 2~75年
無形固定資産
定額法 なお、自社利用のソフトウェアについては、社内における利用可能見積期間(主として5年)に基づく定額法
(3) 重要な引当金の計上基準
貸倒引当金
売上債権、貸付金等の貸倒損失に備えるため、一般債権について貸倒実績率により計上しているほか、貸倒懸念債権等特定の債権については、債権の回収可能性を個別に検討して計上しております。
役員退職慰労引当金
連結子会社においては、役員の退職による退職慰労金の支出に備えるため、内規に基づく当連結会計年度末要支給額を計上しております。
環境対策引当金
ポリ塩化ビフェニル(PCB)廃棄物の処理等、環境対策に伴い発生する損失の見積額を計上しております。
(4) 退職給付に係る会計処理の方法
①退職給付見込額の期間帰属方法
退職給付債務の算定に当たり、退職給付見込額を当連結会計年度末までの期間に帰属させる方法については、主として給付算定式基準によっております。
②数理計算上の差異及び過去勤務費用の費用処理方法
過去勤務費用は、主としてその発生時の従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(1年~10年)による定額法により費用処理しております。
数理計算上の差異については、主として各連結会計年度の発生時における従業員の平均残存勤務期間以内の一定の年数(1年~15年)による定額法により按分した額をそれぞれ発生の翌連結会計年度から費用処理しております。
(5) 重要な収益及び費用の計上基準
当社及び連結子会社の顧客との契約から生じる収益は、顧客との契約に定められる対価に基づき測定しています。顧客との契約に関する主要な事業における主な履行義務の内容及び当該履行義務を充足する通常の時点(収益を認識する通常の時点)は以下のとおりであります。
なお、主要な事業における顧客との契約に係る約束した対価は、履行義務の充足時点から、通常1年以内に支払を受けており、約束した対価の金額に重要な金融要素は含まれていないため、その影響について対価の調整を行っている顧客との契約はありません。
①コマーシャル不動産事業セグメント
主に開発・保有するオフィスビルや商業施設等を賃貸する事業及び開発・保有するオフィスビルや商業施設等を販売する事業を行っています。
■不動産賃貸事業
開発・保有するオフィスビルや商業施設等を賃貸しており、賃貸借取引については「リース取引に関する会計基準」(企業会計基準第13号 2007年3月30日。以下「リース会計基準」という。)等に従い収益を認識しています。
■不動産販売事業
開発・保有するオフィスビルや商業施設等を販売しており、顧客へ不動産を引渡した時点で収益を認識しています。
■その他
その他、ビル運営・管理事業、ホテル事業等を行っています。
ビル運営・管理事業については、オフィスビルや商業施設等の運営及び不動産管理サービスを提供しており、建物全体の管理者として管理業務全般を通じた統括管理の責任を負い、保安警備業務、設備管理業務、清掃業務、植栽業務等の各種管理業務を契約期間のもと実施することにより建物管理業務を提供しています。これらのサービスは、その履行義務の充足につれて顧客がサービスの提供を受けると同時に消費するため、顧客との契約期間にわたり収益を認識しており、時の経過に基づき、顧客への請求金額により測定しています。また、賃借人より内部造作工事等の請負を行っております。ビル運営・管理事業における顧客との内部造作工事等の請負工事契約は、履行義務を充足するにつれて顧客が資産を支配することから、顧客との契約期間にわたり、発生原価に基づき工事の進捗度に応じて収益を認識しています。なお、契約における取引開始日から完全に履行義務を充足すると見込まれる期間がごく短い場合には、重要性等に関する代替的な取扱いに基づき一定の期間にわたり収益を認識せず、履行義務を充足した時点で収益を認識しています。
ホテル事業については、当社及び連結子会社が保有する建物においてホテル経営を行っております。ホテル事業に係る収益は、履行義務の充足につれて顧客がサービスの提供を受けると同時に消費するため、顧客による施設利用期間にわたり認識しております。
②住宅事業セグメント
主に開発したマンション・戸建住宅等の建設・販売・賃貸を行うほか、マンション・住宅の管理業務受託及び注文住宅事業等を行っています。
■マンション販売事業
用地の仕入から施工まで行ったマンションの各分譲住戸を顧客へ販売しており、顧客へ不動産を引渡した時点で収益を認識しています。
■住宅の管理業務受託事業
マンション・住宅等の不動産管理サービスを行っており、建物全体の管理者として管理業務全般を通じた統括管理の責任を負い、保安警備業務、設備管理業務、清掃業務、植栽業務等の各種管理業務を契約期間のもと実施することにより建物管理業務を提供しています。当該サービスは、その履行義務の充足につれて顧客がサービスの提供を受けると同時に消費するため、顧客との契約期間にわたり収益を認識しており、時の経過に基づき、顧客への請求金額により測定しています。
■注文住宅事業
注文住宅の受注販売を行っており、顧客との建物請負工事契約に基づき、顧客の土地に住宅を建設し引渡しを行っています。当該サービスは、履行義務を充足するにつれて顧客が資産を支配することから、顧客との契約期間にわたり、発生原価に基づき工事の進捗度に応じて収益を認識しています。なお、契約における取引開始日から完全に履行義務を充足すると見込まれる期間がごく短い場合には、重要性等に関する代替的な取扱いに基づき一定の期間にわたり収益を認識せず、顧客へ不動産を引渡した時点で収益を認識しています。
■その他
その他、マンションのリノベーション販売、不動産仲介、賃貸マンションの賃貸等を行っております。マンションのリノベーション販売については、顧客へ不動産を引渡した時点で収益を認識しています。不動産仲介サービスは、顧客との不動産媒介契約に基づき、顧客のために不動産売買契約及び不動産賃貸借契約を成約させ不動産の引渡しを行うサービスを提供しています。当該サービスは、仲介物件の引渡しが完了した時点で収益を認識しております。賃貸マンションの賃貸に係る賃貸借取引については、リース会計基準等に従い収益を認識しています。
③海外事業セグメント
海外においてオフィスビル、住宅、商業施設等を開発する事業や賃貸する事業を行っています。不動産賃貸事業においては、リース会計基準等に従い収益を認識しています。また、開発・保有するオフィスビル等を顧客へ販売した場合は、顧客へ不動産を引き渡した時点で収益を認識しています。なお、在外連結子会社の財務諸表について、「連結財務諸表作成における在外子会社等の会計処理に関する当面の取扱い」(実務対応報告第18号 2019年6月28日。以下「実務対応報告第18号」という。)に基づき国際財務報告基準(IFRS)又は米国会計基準に準拠して作成されている場合は、当該財務諸表を利用しています。
④投資マネジメント事業セグメント
不動産投資に関する総合的サービスの提供を行っており、主に投資法人及び不動産ファンド等に対して資産運用サービスを提供しています。資産運用サービスの収益には、契約期間における資産運用報酬のほか、物件取得時や物件売却時の成功報酬が含まれています。資産運用報酬には、管理する資産額に契約で定められた率を乗じて計算したものと、資産運用成績に基づき契約で定められた率を乗じて計算した変動報酬が含まれます。資産運用報酬は、顧客との契約における義務を履行するにつれて顧客がサービスの提供を受けると同時に消費するため、顧客との契約期間にわたり、最頻値法に基づき不確実性が事後的に解消される際に、解消される時点までに計上された収益の著しい減額が発生しない可能性が高い部分に限り収益を認識しています。物件取得時や物件売却時の成功報酬については、履行義務が充足された時点で収益を認識しています。なお、在外連結子会社の財務諸表について、実務対応報告第18号に基づき国際財務報告基準(IFRS)又は米国会計基準に準拠して作成されている場合は、当該財務諸表を利用しています。
⑤設計監理・不動産サービス事業
設計監理事業及び不動産サービス事業を行っています。
■設計監理事業
ビルの設計監理サービスをビル建設が完了するまで提供しています。当該サービスは、履行義務を充足するにつれて顧客が資産を支配することから、顧客との契約期間にわたり、発生原価に基づき工事の進捗度に応じて収益を認識しています。なお、契約における取引開始日から完全に履行義務を充足すると見込まれる期間がごく短い場合には、重要性等に関する代替的な取扱いに基づき一定の期間にわたり収益を認識せず、履行義務を充足した時点で収益を認識しています。
■不動産サービス事業
駐車場の運営サービス及び不動産仲介サービスを提供しています。駐車場の運営サービスは、顧客が所有する駐車場について、駐車場全体の管理者として管理業務全般を通じた統括管理責任を負い、保安警備業務、設備管理業務、清掃業務等の各種管理業務を契約期間のもと実施することにより駐車場管理運営業務を提供しています。駐車場管理運営業務は、その履行義務の充足につれて顧客がサービスの提供を受けると同時に消費するため、顧客との契約期間にわたり収益を認識しており、時の経過に基づき、顧客への請求金額により測定しています。
不動産仲介サービスは、顧客との不動産媒介契約に基づき、顧客のために不動産売買契約及び不動産賃貸借契約を成約させ不動産の引渡しを行うサービスを提供しています。当該サービスは、仲介物件の引渡しが完了した時点で収益を認識しております。
オペレーティング・リース取引に係る収益の計上基準
リース契約期間に基づくリース契約上の収受すべき月当たりのリース料を基準として、その経過期間に対応するリース料を計上しております。
ファイナンス・リース取引に係る収益の計上基準
リース料受取時に売上高と売上原価を計上する方法によっております。
(6) 重要な外貨建の資産又は負債の本邦通貨への換算の基準
在外子会社の資産及び負債は当該子会社の決算日の直物為替相場、収益及び費用は期中平均相場により円貨に換算し、換算差額は純資産の部の為替換算調整勘定として表示しております。
(7) 重要なヘッジ会計の方法
①ヘッジ会計の方法
原則として繰延ヘッジ処理を採用しております。
なお、特例処理の要件を満たしている金利スワップについては特例処理を、振当処理の要件を満たしている通貨スワップについては振当処理を採用しております。
②ヘッジ手段とヘッジ対象
ヘッジ手段ヘッジ対象
金利スワップ借入金
通貨スワップ借入金・社債
借入金在外子会社持分

③ヘッジ方針
リスクヘッジ取引は、「市場リスク管理規定」及び「リスク別管理要項」等の内規に基づき、金利変動リスク、為替変動リスクのヘッジを目的としております。
④ヘッジ有効性評価の方法
ヘッジ対象の相場変動又はキャッシュ・フロー変動の累計とヘッジ手段の相場変動又はキャッシュ・フロー変動の累計を比較し、その変動額の比率によって有効性を評価しております。
ただし、特例処理によっている金利スワップについては、有効性の評価を省略しております。
(「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」を適用しているヘッジ関係)
上記のヘッジ関係のうち、「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」(実務対応報告第40号 2022年3月17日)の適用範囲に含まれるヘッジ関係のすべてに、当該実務対応報告に定められる特例的な取扱いを適用しております。当該実務対応報告を適用しているヘッジ関係の内容は、以下のとおりであります。
ヘッジ会計の方法・・・繰延ヘッジ処理、金利スワップの特例処理
ヘッジ手段・・・金利スワップ取引、通貨スワップ取引
ヘッジ対象・・・借入金、社債
ヘッジ取引の種類・・・キャッシュ・フローを固定するもの
(8) のれんの償却方法及び償却期間
のれんの償却については、5年間の均等償却を行っております。ただし、その効果の発現する期間の見積りが可能な場合には、その見積期間で均等償却し、僅少なものについては一括償却しております。
(9) 連結キャッシュ・フロー計算書における資金の範囲
連結キャッシュ・フロー計算書における資金(現金及び現金同等物)は、以下のものを対象としております。
①手許現金
②随時引き出し可能な預金
③容易に換金可能であり、かつ価値の変動について僅少なリスクしか負わない取得日から3か月以内に償還期限の到来する短期投資
(10) 消費税等の会計処理
控除対象外消費税及び地方消費税は、当連結会計年度の費用として処理しております。