有価証券報告書-第48期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2021/06/29 15:00
【資料】
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【項目】
157項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、2018年4月に判明した施工不備問題に伴う入居率の悪化を主因に、2期連続で大幅な赤字を計上する結果となった状況を踏まえ、ステークホルダーの信頼回復を実現し、業績回復を確固としたものにすべく、「事業基盤の再構築(選択と集中)」「構造改革」「社会的信頼の回復」を柱とする事業計画(中長期戦略)を策定し、2020年6月に公表しております。
■ 事業基盤の再構築(選択と集中)
・これまでの事業多角化を志向した戦略から、賃貸事業における収益力強化を志向する戦略へ方針転換
■ 構造改革
・賃貸事業をコア事業、シルバー事業を戦略的事業と位置づけ、ノンコア・不採算事業であるホテルリゾート事業及び国際事業は、譲渡・撤退を推進
■ 社会的信頼の回復
・構造改革及び賃貸事業の収益力強化による業績回復
・施工不備問題解決の確実な実行
構造改革の概要
0102010_001.png当該事業計画においては、2021年3月期・2022年3月期の課題を「構造改革」の断行、2023年3月期以降の課題を「賃貸事業における収益力強化、更なる挑戦」としております。
0102010_002.png
構造改革の施策及びその進捗状況は以下のとおりです。
0102010_003.png(2) 経営環境及び対処すべき課題
(経営環境)
経営環境のうち人口動向については、総世帯数は減少見込みとなっておりますが、当社のターゲットである単身の生産年齢人口(15歳〜64歳)の世帯数は今後20年近く横ばいの見通しであり、三大都市圏全体では人口の転入超過が続いております。また、2025年までには、65歳以上が人口の約30%に達する超高齢化社会が到来することとなります。
2020年度の貸家の新設着工戸数は、金融機関による融資条件の厳格化等に伴い、4年連続の減少(前年度比9.4%減)となりました。わが国の賃貸住宅市場においては、空家数の増加が続いており、全国的な需要回復は難しい中で安定した入居率を確保するには、将来的にも高い入居率が見込める三大都市圏を中心とした物件供給、外国人労働者の増加・単身世帯の増加・高齢化といった社会の変化を捉えた商品の開発、当社独自の強みを活かした付加価値サービスの提供による差別化戦略が重要となります。単身者向けに家具家電を備えたワンルームを短期利用でも可能な形で大都市圏に集中して提供している当社は、賃貸住宅市場において競合他社とは異なる独自のポジションを確立していると認識しております。
なお、このような状況下において、新型コロナウイルス感染症が当社グループの事業へ与える影響については以下の事項を想定しており、今後の状況を注視しながら対応策を検討してまいります。
①賃貸事業
当社の事業特性として、賃貸事業の売上高が90%以上を占めており、主要顧客は法人企業の単身者、学生及び外国籍の方であるため、出張や転勤の中止、オンライン授業の普及、入国制限措置等により経済活動が大幅に抑制された結果、入居率の下振れや家賃の滞納増加等により、賃貸事業の業績に影響を与える可能性があります。
②シルバー事業
感染リスクを懸念した介護サービスの利用者の減少等により、シルバー事業の業績に影響を与える可能性があります。
③その他事業
渡航制限の解除や旅行需要の回復時期が遅れること等により、リゾート事業の業績に影響を与える可能性があります。
④補修工事
当社施工物件の界壁等の施工不備に係る補修工事の延期及び中断により、当社グループの財政状態及び経営成績に影響を与える可能性があります。
(対処すべき課題)
・抜本的構造改革の継続
賃貸事業を主軸とした事業ポートフォリオに転換し、ノンコア・不採算事業であるリゾート事業及び国際事業については、新型コロナウイルス感染症の世界的な感染状況及びその影響を見極めつつ、譲渡・撤退の方針としております。
また、賃貸事業における管理原価の抑制、一括借上家賃の適正化、店舗の統廃合による固定費の圧縮、人事制度改定による人件費構造の見直しのほか、全ての費用における聖域なきコストカットを実施することで、収益構造の改革を図ります。
・入居率の向上
当社の中核事業である賃貸事業はストックビジネスであることから、事業面の安定化を図るうえで入居率向上は必須の事項となります。
エリア戦略として全国を7エリアに分け、家賃設定の見直し、仲介業者との取引条件、販促活動等の権限をエリア責任者に付与し、現場主導で各エリアの入居率及び事業収益の改善を図ります。
また、WEB上での接客・内見・契約といったリモート化の推進、顧客属性別(法人・個人・外国籍)の営業戦略の推進、仲介業者との関係強化を主な戦略として実施してまいります。
・社会的信頼の回復
施工不備問題を早期に解決して提供物件の安全性を回復することを当社の重要課題と位置付ける方針に変更はございません。業績及び財務状況の安定化を図りながら補修工事を着実に進めるとともに、再発防止に向けた取組みを実施しており、その進捗状況については、補修工事の進捗状況と併せて当社ウェブサイトにて開示しております。(https://www.leopalace21.co.jp/saihatsuboushi/)
また、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けた緊急事態宣言発令や外出自粛要請等の影響による営業収益の大幅な落ち込み等により、当連結会計年度末(2021年3月期末)時点において連結純資産は8,494百万円の債務超過(東京証券取引所の上場関係規則における純資産の定義(連結貸借対照表の純資産の部の合計額から新株予約権と非支配株主持分を控除した額)に基づく。以下同様)となっております。
上記の取組みを確実に実行することにより、2022年3月期には営業損益の黒字化、2023年3月期には親会社株主に帰属する当期純損益の黒字化及び債務超過解消を実現するよう努めてまいります。
(3) 目標とする経営指標
2022年3月期の連結業績については、抜本的構造改革の継続と入居率の向上を確実に実行することにより、売上高402,900百万円、営業利益2,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益△5,600百万円を計画しており、2019年3月期以来3期ぶりで営業損益の黒字化を達成する見込みです。
なお、東京証券取引所の上場関係規則における純資産の定義によると、当社グループは当連結会計年度末において8,494百万円の債務超過となっておりますが、2023年3月期の連結業績は、売上高426,300百万円、営業利益32,600百万円、親会社株主に帰属する当期純利益22,800百万円を計画しており、2018年3月期以来5期ぶりで最終損益の黒字化を達成するとともに、当該債務超過についても解消する見込みです。

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