有価証券報告書-第21期(平成30年11月1日-令和1年10月31日)

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2020/01/27 16:08
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142項目
(1)経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、総じて緩やかな回復傾向で推移いたしましたが、米中間における通商問題や世界経済に対する懸念などを背景に、輸出や生産などが徐々に弱含む状況になり、景気の先行きに対する慎重さが強まってきております。
不動産業界においては、不動産需要の二極化傾向が強まる中、都市周辺部や人気の高い住宅地などにおける競争は激しく、また、用地仕入価格の上昇、建設労働者不足や建築コストの高騰など、事業環境の厳しさは続いております。
このような環境の中、当社グループは、お客様のニーズに即した魅力的な住宅造りに注力するとともに、事業拡大に向けた人材確保・育成を推進してまいりました。
戸建事業のうち主力の戸建分譲では、今後の販売棟数拡大と収益性の維持のためには、住環境が良く利便性の高い良質な分譲用地を安定的に確保することが重要となるため仕入業務に注力した一方、造成・建築工事においては、協力業者の不足などの影響により完成までの工期が長期化する状況が続き、未完成在庫が増加する状況となりました。こうした状況に対応するべく、当社では、継続的な協力業者の新規開拓、工程管理の徹底と連携強化、外国人技能実習生の受け入れ等に加え、工事監督職の採用・人員配置の見直しなどの取り組みを行い、下半期から徐々に上棟・完成棟数が増加する傾向が表れ始めております。販売面においては、令和元年10月の消費増税後に実施される各種の景気対策を見据えた消費者の動きが感じられるなど、住宅需要はやや鈍さが見られるようになり、戸建分譲の販売棟数は前連結会計年度を1.6%下回る1,415棟(うち、戸建1,308棟、土地分譲107区画)にとどまったものの、良質な分譲用地の仕入に注力してきたことで平均販売価格は前連結会計年度に比べて上昇し、売上高の増加に寄与いたしました。また、平成30年5月から連結子会社となったアオイ建設株式会社(以下、「アオイ建設」という。)では、社内体制の整備などに取り組みつつ、建売方式による戸建分譲の供給を開始いたしました。注文住宅の請負工事では、一般顧客からの受注拡大と不動産業者からの継続的な受注獲得を目指して取り組む一方、コストの上昇傾向に対応するべく、販売価格の見直しも含めて収益性の改善に努めてまいりました。販売棟数においては、アオイ建設が順調に販売棟数を伸ばし、前連結会計年度に比べて16.8%の増加となる132棟の実績となりました。
マンション事業では、不動産賃貸による安定的な収益がアオイ建設との統合により増加した他、新築分譲マンション「ファーストレジデンス須磨海浜公園」が平成31年2月に竣工し、販売を進めてまいりましたが、マンションの市況は厳しく、当連結会計年度においては10戸の販売戸数にとどまりました。なお、同物件の未販売の住戸については、今後賃貸で活用することを決定したことに伴い、たな卸資産から固定資産に振替を行っております。また、当連結会計年度には、賃貸用のタワーパーキングについて、設備の老朽化により使用を停止したことに伴い、減損損失19百万円を計上しております。
当社の木造建築のノウハウを戸建住宅以外の分野に活用するべく取り組んでいる特建事業では、当連結会計年度には木造集合住宅2棟の請負工事が完成・引渡しとなりました。
これらの結果、当連結会計年度における経営成績は、売上高431億11百万円(前連結会計年度比 5.4%増)、営業利益37億64百万円(同 1.8%減)、経常利益36億73百万円(同 2.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益24億4百万円(同 5.9%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(戸建事業)
戸建事業のうち主力の戸建分譲について、当連結会計年度における販売棟数は1,415棟(うち、戸建1,308棟、土地分譲107区画)(前連結会計年度比 1.6%減)となり、売上高は396億83百万円(同 2.4%増)となりました。戸建分譲では良質な分譲用地の安定的な確保及び施工体制の強化を重要課題として取り組んでおり、協力業者の新規開拓、工程管理の強化や人材確保・育成などを進めることで徐々に施工体制は改善しつつあるものの、完成物件を十分に確保できる体制にはまだ至っておらず、また、販売面でも消費増税を見据えた顧客層の慎重な動きから住宅需要が弱含むなど、販売棟数は前連結会計年度を下回りました。しかしながら、良質な分譲用地の仕入と顧客ニーズに即した商品企画に努めてきたことで平均販売価格が上昇し、売上高は前連結会計年度を上回る成果となりました。請負工事におきましては、アオイ建設が順調に販売棟数を伸ばし、当連結会計年度は132棟(同 16.8%増)の販売実績となり、売上高は23億89百万円(同 43.5%増)となりました。戸建事業に関するその他の売上高は1億97百万円(同 31.3%増)となりました。収益性の面では、用地仕入価格や建築コストなどの原価が上昇する傾向が続いており、販売価格帯に応じた商品戦略の明確化と徹底により、適正な収益の確保に努めているものの、利益率が低下する状況となっております。
これらの結果、戸建事業全体の売上高は422億70百万円(同 4.2%増)となり、セグメント利益は46億5百万円(同 0.3%増)となりました。
(その他)
その他の事業セグメントのうち、マンション事業について、賃貸収益による売上高は4億28百万円(前連結会計年度比 19.3%増)となりました。また、マンション分譲では「ファーストレジデンス須磨海浜公園」の販売を進めましたが、当連結会計年度には10戸の販売戸数にとどまり、売上高は3億11百万円(同 -)となりました。なお、マンション分譲に関しては、同物件の引渡し開始に伴い、モデルルーム等の引渡し開始までに発生した費用も含めて1億9百万円の広告宣伝費を計上しております。マンション事業に関するその他の売上高は2百万円(同 -)となり、マンション事業全体の売上高は7億42百万円(同 106.8%増)となりました。特建事業においては、2棟の木造集合住宅の請負工事が完成・引渡しとなり、売上高は94百万円(同 -)となりました。
これらの結果、その他の事業セグメント全体の売上高は8億37百万円(同 133.0%増)となり、セグメント利益は1億28百万円(同 27.9%増)となりました。
b.財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は503億91百万円(前連結会計年度末比 6.5%増)となり、前連結会計年度末に比べて30億91百万円増加いたしました。その主な増減の要因は、現金及び預金の減少25億68百万円、たな卸資産の増加42億66百万円及び有形固定資産の増加15億13百万円であります。たな卸資産が増加した主な要因につきましては、協力業者の不足などの影響により工期が長期化したことで仕掛在庫が増加し、また、販売棟数も伸び悩んだことで完成在庫が増加したためであります。なお、有形固定資産の増加につきましては、分譲マンションの保有目的を賃貸用に変更したことに伴い、販売用不動産から有形固定資産に14億41百万円の振替を行ったことにが主な増加要因となっております。
負債合計は171億19百万円(同 7.5%増)となり、前連結会計年度末に比べて11億99百万円増加しております。その主な増減の要因は、支払手形・工事未払金の増加3億72百万円、短期有利子負債の増加13億68百万円及び長期有利子負債の減少4億円であります。
また、純資産は332億72百万円(同 6.0%増)となり、前連結会計年度末に比べて18億92百万円増加いたしました。その主な増減の要因は、当連結会計年度における親会社株主に帰属する当期純利益24億4百万円に対して配当金の支払5億96百万円を行った結果、利益剰余金が18億7百万円増加したことであります。
これらの結果、自己資本比率は64.2%となり、前連結会計年度末に比べて0.4ポイント低下いたしました。当社グループでは、今後も健全な財務体質の維持、向上に努めてまいります。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、102億80百万円(前連結会計年度末比 20.0%減)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは18億2百万円の支出(前連結会計年度比 44.5%減)となりました。主な収入の要因は、税金等調整前当期純利益36億54百万円及び仕入債務の増加額3億72百万円であり、主な支出の要因は、たな卸資産の増加額48億23百万円及び法人税等の支払額12億7百万円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは11億33百万円の支出(前連結会計年度比 36.5%増)となりました。主な支出の要因は、有形固定資産の取得による支出11億68百万円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは3億67百万円の収入(前連結会計年度は11億48百万円の支出)となりました。主な収入の要因は、短期借入金の純増加額14億63百万円であり、主な支出の要因は、長期借入金の返済による支出4億33百万円及び配当金の支払額5億96百万円であります。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成30年11月1日
至 令和元年10月31日)
前年同期比(%)
件数金額(千円)
1.戸建事業
(1)戸建分譲1,51342,469,464+11.2
(2)請負工事1322,389,012+43.5
戸建事業 計1,64544,858,477+12.6
2.その他
(1)マンション分譲10311,272-
(2)特建事業294,398-
その他 計12405,670-
合計1,65745,264,148+13.6

(注)1.金額は販売価格によっております。
2.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
3.件数欄については、戸建分譲は棟数又は区画数、請負工事は棟数又は契約数、マンション分譲は戸数、特建事業は棟数を表示しております。
b.受注実績
当社グループは主に見込み生産を行っており、請負工事等、一部には受注生産も行っておりますが、その多くが短期間で販売するものであるため、記載を省略しております。
c.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成30年11月1日
至 令和元年10月31日)
前年同期比(%)
件数金額(千円)
1.戸建事業
(1)戸建分譲1,41539,683,404+2.4
(2)請負工事1322,389,012+43.5
(3)その他-197,947+31.3
戸建事業 計-42,270,364+4.2
2.その他
(1)マンション分譲10311,272-
(2)不動産賃貸-428,561+19.3
(3)特建事業294,398-
(4)その他-2,854-
その他 計-837,086+133.0
セグメント計-43,107,450+5.4
事業セグメントに帰属しない売上高-4,352△28.5
合計-43,111,803+5.4

(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.件数欄については、戸建分譲は棟数又は区画数、請負工事は棟数又は契約数、マンション分譲は戸数、特建事業は棟数を表示しております。
3.戸建分譲における地域別の販売実績は、次のとおりであります。なお、地域別の分類は、物件の属する地域によって分類しております。
地域件数金額(千円)前年同期比(%)
埼玉県531,696,522△32.5
千葉県501,445,710△15.5
東京都341,040,664+40.9
神奈川県381,046,593+96.4
愛知県2266,265,098△3.5
滋賀県39942,433△43.2
京都府882,406,465△20.5
大阪府35110,463,088+44.9
兵庫県3077,897,003△10.5
奈良県1042,666,065+10.0
広島県601,817,877△7.5
福岡県651,995,880+22.4
合計1,41539,683,404+2.4

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。個々の重要な会計方針及び見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要」に記載のとおりであります。
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (5)事業上及び財務上の対処すべき課題」及び「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきまして、当社グループの資金需要のうち主なものは、分譲用地の仕入資金及び収益物件の購入資金等であり、主に内部留保資金又は当座貸越契約を含む金融機関からの借入により調達しております。なお、当連結会計年度末における社債、借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は103億34百万円(前連結会計年度末比 10.3%増)となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は102億80百万円(同 20.0%減)となっております。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等」に記載のとおりであります。これらの指標に関して、当連結会計年度における実績は、売上高経常利益率 8.5%(前連結会計年度は9.2%)、賃貸等不動産に関する資産、負債及び利益を除いた自己資本当期純利益率 8.6%(同 9.4%)、棚卸資産回転率 年1.2回転(同 年1.4回転)となっております。各利益率につきましては、土地購入費や建築コストなどが上昇傾向となっていること及び分譲マンションに関する広告宣伝費や人件費の増加など販売費及び一般管理費の増加が、それぞれの目標水準を下回った主な要因となっており、販売価格帯に応じた商品戦略を明確化し、原価を適切な水準にコントロールするとともに、業務効率の向上に取り組むことで、収益性の維持・向上に向けた対応を進めております。また、棚卸資産回転率につきましては、工期の長期化に伴う仕掛販売用不動産の増加が主な要因となって、目標とする年3回転を下回る状況となっており、協力業者の新規開拓などの施工体制の強化に向けた取り組みや厳格な工程管理の継続によって回転率を高めてまいる所存であります。

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