有価証券報告書-第146期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/26 14:09
【資料】
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【項目】
149項目

対処すべき課題

当社および連結子会社は、将来の大きな飛躍に向け、財務健全性を確保しつつ、既存事業・プロジェクトの強化、当社の強みを生かすことのできる新規領域への積極的進出や成長領域への重点投資を実施し、収益性、効率性双方の向上の実現を目指した、平成27年度を初年度とする中期3か年経営計画「STEP TO THE NEXT STAGE」を策定いたしました。
この経営計画につきましては、「次なる飛躍へのステップとして、沿線を深耕するとともに、新たな成長にチャレンジする」を基本方針とし、前中期計画に引き続き「東急沿線が“選ばれる沿線”であり続ける」「“ひとつの東急”として強い企業集団を形成する」という2つの長期ビジョンの実現を目指し、具体的には次の4つの重点施策を実施してまいります。
(重点施策)
(1)「安心感と満足感のより一層の充実」
ホームや踏切などの安全性を高める設備の充実や、事故・異常時における対応力強化を通じ、更に安心で安全な鉄道を追求するとともに、交通・リテール・生活サービスを一体的に展開させ、広域の移動を促進、街や地域を活性化させてまいります。
(2)「沿線開発と不動産事業の更なる推進」
沿線再開発に加え、駅周辺における総合開発を引き続き推進するとともに、沿線資産活用コンサルティング事業の強化や投資循環型事業モデルによる賃貸事業の更なる拡充を図ってまいります。
(3)「ライフスタイル&ワークスタイル・イノベーションの推進」
ライフスタイル・イノベーションについては、新たに取り組む電力小売事業を含めた東急グループのさまざまな家ナカサービスを便利に、お得に利用できるよう「バンドル化」いたします。また、鉄道やバスで貯まる「交通ポイント」など、TOKYUポイントの新たなサービスを導入し、お客さまに新たな生活価値を提供してまいります。
ワークスタイル・イノベーションについては、当社が関わる開発プロジェクトにおいて創造・交流施設を整備し、多様なワークスタイルへの対応をサポートすると同時に、当社グループ内におけるダイバーシティマネジメントや、社内起業家育成制度などを推進し、社員がいきいきと輝ける環境づくりを実現してまいります。
(4)「グループ経営資源を活かした新たな取り組み」
リテール事業では、各連結リテール事業を束ねる「リテール事業部」を設置し、強力なヘッドクオーター機能を置くことにより、グループとしての総合力を発揮できる体制を構築いたします。
インバウンド施策では、羽田空港アクセスの向上や観光・貸切バス網の拡充、免税・多言語対応、観光コーディネート機能の強化など、インバウンド旅客を渋谷や沿線地域、国内グループ施設へ誘致する環境を整備してまいります。
ホテル事業は、お客さま視点でホテルブランドを再編するとともに、インバウンド需要を見据え、大都市や観光拠点での新規出店を推進してまいります。
海外展開では、東南アジアにおける経済成長力を取り込むため、これまで国内外の事業から培ったノウハウを活用し、現地パートナーとの連携などによる事業推進・事業機会の拡大を図ってまいります。
また、当社は、株主の皆さまへの適切な利益還元を経営上の重要政策と位置づけ、安定かつ継続的な配当を基本方針とし、配当政策を以下のとおりとしております。
(配当政策)
本経営計画期間中、連結自己資本配当率(※)2%を目処におき、安定・継続的な配当を実施いたします。
※ 配当金総額÷期中平均連結自己資本×100
さらに当社および連結子会社は、かねてより企業市民として、その社会的責任の重要性を認識し、グループ全体でコンプライアンスに取り組むとともに、地球環境保全活動や各種社会貢献活動を継続するなど、CSR経営を積極的に推進しております。今後も、時代の変化に即したCSR活動を推進し、さまざまなステークホルダーの皆さまとのコミュニケーションをより一層緊密にするとともに、経営の透明性、業務の適正性を向上させるべく実効的なコーポレートガバナンスの充実を図ってまいります。
株式会社の支配に関する基本方針については、当社の株式は上場されており、当社株式の大量取得を目的とする買付であっても、それが当社の企業価値・株主の共同の利益に資すると判断される限り否定されるべきものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買収提案について対抗措置をとるべきとの判断には、最終的には合理的手続きを経て確定される株主全体の意思が反映されるべきものと考えております。
しかしながら、株式の大量取得行為の中にはその目的・手法などから見て、企業価値・株主の共同の利益に対して明白な侵害をもたらすもの、例えば短期的な利益追求を目的とすることなどにより鉄道事業の安全確保に悪影響を及ぼす可能性があるもの、また、買収を二段階で行い、最初の買付に応じなければ不利益になる、あるいはそのような危惧を抱かせる状況を作り出し、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの等、不適切な方法による、あるいは不適切な者による企業買収の存在は否定できません。また、株式の大量取得行為の提案がなされた場合において、これの是非を判断する十分な情報や代替案を株主の皆さまが持ち合わせていないにも関わらず、そのまま買収が行われてしまう場合もあり得ます。
当社事業にとって重要なステークホルダーの利益を考慮しつつ、このような買収から企業価値・株主の共同の利益を守り、これらに資するよう行動することは、当社の経営を負託された者として当然の責務であると認識しております。
現時点において、当社は具体的にこのような買収の脅威にさらされているとの認識はありませんが、当社株式の取引や株主の異動の状況を常にチェックするとともに、当社株式を大量に取得しようとする者が出現した場合に、判断の客観性を担保しつつ、企業価値・株主の共同の利益を保全・確保および向上させるために必要な措置が取れるよう、社内における体制を整え、役割分担や行うべき対応を明確にしております。