有価証券報告書-第150期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/27 14:44
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有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「美しい時代へ―東急グループ」をグループスローガンとして掲げるとともに、「グループを共につくり支える志を持ち、共有する理念」として、以下のとおり「グループ理念」を定めております。
(グループ理念)
「存在理念」:美しい生活環境を創造し、調和ある社会と、一人ひとりの幸せを追求する。
「経営理念」:自立と共創により、総合力を高め、信頼され愛されるブランドを確立する。
〇市場の期待に応え、新たな期待を創造する。
〇自然環境との融和をめざした経営を行う。
〇世界を視野に入れ、経営を革新する。
〇個性を尊重し、人を活かす。
もって、企業の社会的責任を全うする。
「行動理念」:自己の責任を果たし、互いに高めあい、グローバルな意識で自らを革新する。
(2)中長期的な経営戦略、目標とする経営指標及び会社の対処すべき課題
(長期ビジョン・長期経営戦略)
当社および連結子会社では「安全」をすべての事業の根幹と位置づけ、安全の確保が最大かつ最重要の責務であり、不変の経営課題であると認識しております。また人口動態・ライフスタイルの変化についても、長期的・多面的に取り組むことにより、「選ばれる沿線」を実現していかなくてはなりません。
当社は2012年に、当社の創業100周年にあたる2022年にありたい姿として、「日本一住みたい沿線 東急沿線」「日本一訪れたい街 渋谷」「日本一働きたい街 二子玉川」の3つの日本一を実現することで、「東急沿線が“選ばれる沿線”であり続ける」、あわせて「“ひとつの東急”として強い企業集団を形成する」を掲げた「長期ビジョン」を策定いたしました。
さらに2015年には、「長期ビジョン」の実現及び持続的な成長に向けた全体戦略として、「長期経営戦略」を策定いたしました。「長期経営戦略」は、長期ビジョンと実行計画である中期経営計画との間に位置付けるもので、「健全性の回復から、規模の拡大・効率の向上へ」を長期的方向性として定めるとともに、全体戦略として「沿線のバリューアップ」「お客さまを軸とした東急シェアの拡大」「沿線外展開・新規事業展開」を掲げております。
(中期3か年経営計画“Make the Sustainable Growth”)
当社および連結子会社は、将来の大きな飛躍に向け、既存事業・プロジェクトを強化するとともに、当社の強みを生かすことのできる新規領域にも積極的に進出することにより、持続的な成長を目指すことを方針に据え、2018年度を初年度とする中期3か年経営計画「Make the Sustainable Growth」を策定いたしました。
この経営計画につきましては、“Make the Sustainable Growth”(持続可能な成長を目指して)というスローガンを定め、サステナブルな「街づくり」「企業づくり」「人づくり」の、「3つのサステナブル」の基本方針のもと、具体的には次の5つの重点施策を実施してまいります。
(重点施策)
1)「安全」「安心」「快適」のたゆまぬ追求(基幹たる鉄道事業の強靭化)
安全・安定輸送を実現するため、事故の未然防止や早期復旧の体制を強化するとともに、ホームドア設置や車両新造などのハード施策、情報配信や分散乗車の推進などのソフト施策により、遅延や混雑の低減・解消を図ってまいります。
2)世界のSHIBUYAへ(“エンタテイメントシティSHIBUYA” の実現)
渋谷スクランブルスクエア第Ⅰ期(東棟)などの大規模再開発を確実に推進・開業させるとともに、エリアブランディングの取り組みにより、魅力あふれる渋谷を実現してまいります。また、広域渋谷圏において事業機会を積極的に獲得することで収益の拡大を目指してまいります。
3)沿線価値・生活価値の螺旋的向上(グループ各事業の総合力発揮)
① 沿線開発の推進
南町田グランベリーパークなど、地元・行政等と連携した総合開発により、沿線価値のさらなる向上を図るとともに、郊外のリモデルにより多様な世代が暮らすバランスのとれた沿線を実現してまいります。
② リテール事業の再構築
業態集約・構造改革の推進、横串機能の強化による効率性・収益性向上に取り組むとともに、鉄道事業、不動産事業などとのさらなる連携により、沿線価値向上、沿線人口の増加に寄与してまいります。
③ ICT・メディア事業のサービス拡充
「東急でんき&ガス」などの「家ナカサービス」や、スマートフォン向けクレジット決済ソリューションなどの「街なかの店舗・サービス」を拡充させることで顧客接点の強化を進めてまいります。
4)戦略的アライアンスによる事業拡大(グループ内外との共創)
連結およびグループ各社、さらにはグループ外との連携により、当社沿線のみならず、国内拠点エリア、アジア各都市への事業拡大を推進してまいります。
① 交流人口の取り込み
最適なパートナーとの連携により、東急ホテルズの新規出店や空港運営事業拡大を図るとともに、観光商材発掘と商品化を進め、拠点エリアの観光振興と交流人口の取り込みを進めてまいります。
② 海外展開
進出済みのベトナム、タイ、オーストラリアを中心に新たな事業機会を獲得しながら、バランスのとれたポートフォリオを実現してまいります。
③ 新たなビジネス分野、ビジネスモデルの探索
新時代のまちづくりを目指し、沿線をはじめとする既存市街地におけるライフスタイル、ワークスタイルをより豊かなものにしていくために、新たなテクノロジーを活用した事業を創出してまいります。
5)ワークスタイル・イノベーションの進化(東急版「働き方改革」の展開)
働きがいがある仕事と働きやすい環境の整備、生産性向上とイノベーション創出により、「日本一働き続けたい会社」を実現するとともに、自ら実践した働き方改革を社会へも展開してまいります。
(目標とする経営指標)
中期3か年経営計画「Make the Sustainable Growth」のもと、当社が経営上の目標の達成状況を判断するための指標について、以下のとおり設定しております。
〇収益性指標として、「東急EBITDA」及び「営業利益」を採用しております。
東急EBITDAは、大規模工事の竣工等による営業利益の変動を補正したうえで、事業スキームの多様化を反映し、当社の稼ぐ力をより正確に表す指標として採用しております。
なお、東急EBITDAの算出方法は、以下のとおりであります。
東急EBITDA=営業利益+減価償却費+固定資産除却費+のれん償却費+受取利息配当+持分法投資損益
〇健全性指標として、「有利子負債(※)/東急EBITDA倍率」を採用しております。
〇効率性指標(参考)として、「ROE」を採用しております。
※ 有利子負債:借入金、社債、コマーシャル・ペーパーの合計
具体的な数値目標については、以下のとおりであります。
2018年度2019年度2020年度2022年度(参考)
東急EBITDA1,750億円1,845億円2,064億円2,200億円
営業利益770億円780億円970億円1,100億円
有利子負債/
東急EBITDA倍率
6.2倍6.1倍5.3倍5倍台
ROE(参考)7.2%7.2%8.4%9%台


(CSR経営とコーポレートガバナンスの充実)
当社および連結子会社は、かねてより企業市民として、その社会的責任の重要性を認識し、グループ全体でコンプライアンスに取り組んでまいりました。また、創業以来「街づくり」などにおいて、事業を通じて社会的な課題を解決するとともに、企業の重要な使命として、教育、文化、環境面での社会貢献活動を、長年にわたり幅広く展開してまいりました。今後も時代の変化に即してCSR活動を推進し、さまざまなステークホルダーの皆さまとのコミュニケーションをより一層緊密にするとともに、経営の透明性、業務の適正性を向上させるべく実効的なコーポレートガバナンスを図ってまいります。
(ダイバーシティマネジメント・健康経営の推進)
当社および連結子会社は、中期3か年経営計画の重点施策に「ワークスタイル・イノベーションの進化」を掲げ、「2020年度までに女性管理職40名(当社)」「健康経営の定着による従業員が健康に就業できる会社」を目標としたほか、働く「時間」「場所」の柔軟化(時間休、サテライトオフィス等)、取締役会等における取り組み状況の報告など、「制度」「風土」「マインド」の観点から、女性活躍を含むダイバーシティマネジメント・健康経営を推進しております。
2017年度に実施した、役員及び全管理職マネジメントセミナーにおける、経営トップから「東急電鉄(連結)ダイバーシティマネジメント宣言」に基づき、働き方の多様性を推進しています。また、メンター制度や全社員(主に本社勤務員)キャリアディベロップメント面談の実施、カムバック制度、社内公募制、男性育休取得促進(2018年度取得率7割以上)、社宅への保育所設置などを進めたほか、人材戦略に関するアドバイザリー・ボードや取締役会等において進捗を適宜報告しつつ、多様な人材がその能力を最大限発揮することで新たな価値を創造することを目指してまいります。また、健康経営を継続的に推進することで、従業員が健康でいきいきと活躍できる環境づくりを図ってまいります。
(3)株式会社の支配に関する基本方針
当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者のあり方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)は次のとおりであります。
① 当社の財務及び事業の基本的方針
当社は、2000年4月、「21世紀においても持続的に成長する東急グループ」を目指して「東急グループ経営方針」を策定し、グループ再編を積極的に進めるとともに、財務的な課題の克服に努めてまいりました。次いで2005年4月より成長戦略に軸足を移し、持続的成長の基盤確立に努め、2018年度からは、「サステナブルな「街づくり」「企業づくり」「人づくり」」を基本方針とする中期3か年経営計画に取り組んでおります。
当該計画は、渋谷など大型開発プロジェクトを確実に竣工・開業し、利益貢献を開始させるとともに、長期的な視点に立ち、既存事業・プロジェクトを強化するとともに、当社の強みを生かすことのできる新規領域にも積極的に進出することにより、持続的な成長を目指すことを目的としております。
このように長期的な視点に立った経営計画を推進し、当社が企業価値・株主の共同の利益を保全・確保し向上させていくためには、以下の各項目を実行することが不可欠と考えており、より一層これらの実現に努めてまいります。
1)当社の鉄道事業は極めて公共性の高い事業領域に属しており、お客さまの安全確保を第一義とした全社的推進体制を確保すること
2)安全性および利便性の向上を目指した中長期的な投資を継続的に行い、それを可能とする経営の安定性を確保すること
3)長期的な視点に立ち、沿線開発と不動産事業の更なる推進を継続するとともに、広域の移動を促進、街や地域を活性化させるべく、交通・リテール・生活サービスなどグループの各事業が一体的に展開すること
4)子会社の少数株主の利益を損なわないように配慮しつつ、グループの各事業を全体最適の観点から一元的にマネジメントすることができるよう、当社が強力なグループガバナンスを発揮すること
5)株主の皆さま、お客さま、沿線住民の方々、行政機関、関係事業者、債権者、そして従業員やその家族といった事業にとって重要なステークホルダー全般との信頼関係を維持向上させること
② 当社の支配に影響を与える株式の大量取得行為について
当社の株式は上場されており、当社株式の大量取得を目的とする買付であっても、それが当社の企業価値・株主の共同の利益に資すると判断される限り否定されるべきものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買収提案について対抗措置をとるべきとの判断には、最終的には合理的手続きを経て確定される株主全体の意思が反映されるべきものと考えております。
しかしながら、株式の大量取得行為の中にはその目的・手法などから見て、企業価値・株主の共同の利益に対して明白な侵害をもたらすもの、例えば短期的な利益追求を目的とすることなどにより鉄道事業の安全確保に悪影響を及ぼす可能性があるもの、また、買収を二段階で行い、最初の買付に応じなければ不利益になる、あるいはそのような危惧を抱かせる状況を作り出し、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの等、不適切な方法による、あるいは不適切な者による企業買収の存在は否定できません。また、株式の大量取得行為の提案がなされた場合において、これの是非を判断する十分な情報や代替案を株主の皆さまが持ち合わせていないにも関わらず、そのまま買収が行われてしまう場合もあり得ます。
当社事業にとって重要なステークホルダーの利益を考慮しつつ、このような買収から企業価値・株主の共同の利益を守り、これらに資するよう行動することは、当社の経営を負託された者として当然の責務であると認識しております。
現時点において、当社は具体的にこのような買収の脅威にさらされているとの認識はありませんが、当社株式の取引や株主の異動の状況を常にチェックするとともに、当社株式を大量に取得しようとする者が出現した場合に、判断の客観性を担保しつつ、企業価値・株主の共同の利益を保全・確保および向上させるために必要な措置が取れるよう、社内における体制を整え、役割分担や行うべき対応を明確にしております。

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