有価証券報告書-第30期(平成29年4月1日-平成30年3月31日)
(1) 経営成績等の状況の概要
当事業年度における当社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当社は、第三種鉄道事業者として、JR東西線の鉄道施設を西日本旅客鉄道株式会社に貸付けるとともに、付帯する土地等の活用も行ってまいりました。
当事業年度の鉄道事業営業収益につきましては、西日本旅客鉄道株式会社との協定に基づく鉄道線路使用料収入が大部分を占め、前年とほぼ同額の15,310百万円となりました。鉄道事業営業費につきましては、減価償却費が278百万円減少したこと等により7,481百万円(前年同期比3.2%減)となりました。この結果、鉄道事業営業利益は7,829百万円(前年同期比3.2%増)となりました。
営業外収支について、営業外費用は、独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構(以下「鉄道運輸機構」という。)及び金融機関への支払利息が87百万円(前年同期比42.8%減)、社債利息が919百万円(前年同期比9.8%減)となり、1,102百万円(前年同期比13.2%減)でありました。
この結果、経常利益は6,727百万円(前年同期比6.5%増)となり、特別損失は5百万円(前年同期比61.9%増)であったため、当期純利益は4,647百万円(前年同期比6.5%増)となりました。
流動資産については、126百万円増加し260百万円(前事業年度末比94.6%増)となりました。
固定資産については、6,943百万円減少し172,665百万円(前事業年度末比3.9%減)となりました。これは減価償却の進捗等により鉄道事業固定資産が6,519百万円減少し、また元利償還補助金返還引当金の損金認容等により繰延税金資産が433百万円減少したためであります。
流動負債については、2,388百万円増加し13,724百万円(前事業年度末比21.1%増)となりました。これは、短期借入金は1,245百万円減少しましたが、1年内償還予定の社債が3,500百万円増加したためであります。
固定負債については、3,991百万円減少し77,019百万円(前事業年度末比4.9%減)となりました。これは、長期借入金が9,700百万円増加しましたが、社債及び運輸機構長期未払金が12,280百万円減少したこと、平成30年3月30日に元利償還補助金1,400百万円(大阪府630百万円、兵庫県112百万円、大阪市630百万円、尼崎市28百万円)を還付したことにより、元利償還補助金返還引当金が1,400百万円減少したためであります。
純資産の部については、純資産合計は5,213百万円減少し82,182百万円(前事業年度末比6.0%減)となりました。これは、平成29年12月25日開催の第178回取締役会において、平成29年12月6日開催の当社臨時株主総会で承認された総額の範囲内で、1株につき50,000円で自己株式を取得する旨の決議を行った結果、197,228株の自己株式を取得したことにより、自己株式を9,861百万円(前事業年度末は自己株式はありません。)、当期純利益を4,647百万円計上したためであります。
なお、当社は鉄道事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
② キャッシュ・フローの状況
当事業年度末の現金及び現金同等物は、前年同期と比べ137百万円増加し148百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期と比べ52百万円収入が増加し10,307百万円(前年同期比0.5%増)となりました。これは長期債務の返済に伴う支払利息の減少等により税引前当期純利益が409百万円増加し6,721百万円(前年同期比6.5%増)となったことが主な要因であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当事業年度は固定資産の取得による支出が4百万円であります(前年同期は投資活動を行っておりません)。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期と比べ1,501百万円支出が減少し△10,165百万円(前年同期比12.9%減)となりました。これは前年に比べ社債償還額は6,000百万円増加しましたが、長期借入金返済額が10,000百万円減少したこと、また自己株式取得に充当するため長期借入れによる収入が9,700百万円、自己株式取得による支出が9,861百万円それぞれ増加したためであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社は受注生産形態を取らない業態であります。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
営業収益の大部分を占める鉄道線路使用料収入は前年と同額の15,298百万円となりました。固定資産の減価償却費が償却の進捗により減少したことに加え、社債及び鉄道運輸機構の長期未払金の償還により支払利息が減少し、経常利益は411百万円増加し6,727百万円(前年同期比6.5%増)となりました。これに老朽資産の取替等に伴う固定資産除却損5百万円を特別損失に計上した結果、税引前当期純利益は6,721百万円(前年同期比6.5%増)となり、当期純利益は285百万円増加し4,647百万円(前年同期比6.5%増)となりました。
当社の経営成績に重要な影響を与える要因として、特にJR東西線線路使用料の変更を行う場合には、当社の経営目標の達成(開業後30年目に累積資金不足を解消し、かつそれまでに累積損失を解消できること)を前提とした上で、関係当事者間で十分に協議を行い取締役会の場でも議論した後、国土交通大臣の認可を得ることとなります。
また、当社の資本の財源及び資金の流動性に係る情報として、JR東西線事業については、期中の運転資金の他、当社既発債の償還、及び自己株式の取得等、将来必要となる事業資金の調達を想定しております。また、なにわ筋線事業については、前述のとおり、今後の鉄道事業許可、工事施行認可に向けた関係者との協議を経て確定していくこととなりますが、将来必要となる事業資金については、出資金、補助金、及び借入金による調達を想定しております。
以上、文中の将来に関する事項は、当事業年度末現在において当社が判断したものであります。