有価証券報告書-第101期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
(1) 経営成績の概況
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況について
当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日、以下「当期」という。)における日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による景気の大幅な落ち込みに見舞われました。社会・経済活動の段階的な再開により持ち直しの動きもみられ、ワクチン接種も始まる一方で、大都市圏を中心とした感染の再拡大や変異株の拡大の中3度目の緊急事態宣言が発出されるなど、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
物流業界におきましては、国内貨物輸送量は、巣篭り需要を受けて宅配貨物が増加しているものの、全般的には低調な国内経済を反映し、上期中において大幅に減少し、下期に入って以降減少幅は縮小するものの低調な動きが続いております。一方で、倉庫・3PLにおいては、ECの拡大により物流施設の需給がひっ迫するなど、コロナ禍の中にあっても比較的堅調に推移しております。また、労働力不足への懸念についても、少子高齢化及び、輸送の多頻度・小口化進展など構造的な課題は解消しておらず、労働環境の改善対応にともなう人件費や必要コストの増大など、厳しい経営環境が続いております。
当社グループでは、第21次中期経営計画(2018年4月1日~2021年3月31日)の最終年となる本年度も、『持続的な成長企業への進化 !! Try & Growth ”2020” 』をスローガンとして、事業継続にむけた経営基盤の強化に邁進いたしました。
働き方改革を経営の中心に据え、「人にやさしい企業グループ」を目指し、「1人時間当たりの生産性改善」、「安心・安全・安定した職場環境の実現」、「人材採用活動の推進」、「メンター制度推進」の取り組みとともに、働き方改革関連法に基づいた社内環境の改善活動と外注業務の内製化を中心とするコストコントロールの強化を進めました。
貨物自動車運送事業及び貨物利用運送事業においては、貨物輸送量の対前年での減少傾向が続く中、事業部門間の営業情報を共有し、新規顧客拡販・既存顧客深耕による事業収益の拡大と、倉庫と輸配送機能を組み合わせた統合的な提案により、多様化する荷主企業の物流ニーズに沿うサービスの提案を通じ、3PL(サードパーティロジスティクス)をはじめとする事業の拡大に努めました。また、2020年7月31日付で新生倉庫運輸株式会社、2020年12月21日付で株式会社御幸倉庫の計2社をグループ連結子会社化し、物流事業基盤の更なる強化を行いました。
その結果、当社グループの当期経営成績は、営業収益において134,695百万円と前連結会計年度に比べ3,471百万円(2.5%)の減収となりました。
利益面におきましては、コストコントロール機能の強化として貨物輸送量の減少に応じた戦力の見直しと効率的な運送形態の構築及び事業部門間の戦力共有や連携強化による輸送業務の内製化、IоTを活用した入力や照会業務などの事務作業の生産性向上の取組みに注力し、利益の改善に努めましたが、営業利益は6,455百万円と、前連結会計年度に比べ368百万円(5.4%)の減益となりました。
経常利益は7,146百万円となり、前連結会計年度と比べ183百万円(2.5%)の減益となりました。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は4,660百万円を計上し、前連結会計年度と比べ534百万円(13.0%)の増益となりました。
セグメントの業績を説明いたしますと、次のとおりです。
なお、以下におけるセグメント利益は営業利益ベースの数値であります。
(物流関連事業)
当期における物流関連事業は、貨物輸送量の減少などにより、営業収益は123,750百万円と前連結会計年度に比べ3,028百万円(2.4%)の減収となりました。
セグメント利益は、5,891百万円を計上し、前連結会計年度と比べ372百万円(5.9%)の減益となりました。
(情報処理事業)
情報処理事業の営業収益は3,162百万円を計上し、前連結会計年度に比べ98百万円(3.2%)の増収となりました。
セグメント利益は350百万円を計上し、前連結会計年度に比べ43百万円(11.0%)の減益となりました。
(販売事業)
物品販売並びに委託売買業、損害保険代理業等などの販売事業における営業収益は6,048百万円で、前連結会計年度に比べ571百万円(8.6%)の減収となりました。 セグメント利益は243百万円を計上し、前連結会計年度と比べ22百万円(10.1%)の増益となりました。
(その他)
その他では、自動車修理業やその他事業で営業収益1,734百万円を計上し、前連結会計年度に比べ30百万円(1.8%)の増収となりました。
セグメント利益は182百万円で、前連結会計年度に比べ61百万円(51.4%)の増益となりました。
②財政状態の状況について
(資産)
総資産は150,777百万円となり、前連結会計年度と比べて5,246百万円(3.6%)増加しました。
流動資産は54,174百万円となり、前連結会計年度と比べて4,305百万円(7.4%)減少しました。主な要因は、現金及び預金が4,869百万円減少した一方で、営業未収入金が932百万円増加したことなどによります。
固定資産は96,602百万円となり、前連結会計年度と比べて9,551百万円(11.0%)増加しました。主な要因は、有形固定資産で土地が3,378百万円、建設仮勘定が1,862百万円、投資その他の資産で投資有価証券が3,107百万円それぞれ増加した一方で、有形固定資産の建物及び構築物が465百万円減少したことなどによります。
(負債)
負債は73,563百万円となり、前連結会計年度と比べて743百万円(1.0%)減少しました。
流動負債は36,392百万円となり、前連結会計年度と比べて1,801百万円(4.7%)減少しました。主な要因は、1年内償還予定の社債が5,000百万円減少した一方で、短期借入金が260百万円、1年内返済予定の長期借入金が2,449百万円、未払法人税等が119百万円それぞれ増加したことなどによります。
固定負債は37,170百万円となり、前連結会計年度と比べて1,058百万円(2.9%)増加しました。主な要因は、繰延税金負債が1,712百万円増加した一方で、長期借入金が762百万円減少したことなどによります。
(純資産)
純資産は77,214百万円となり、前連結会計年度と比べて5,989百万円(8.4%)増加しました。これは親会社株主に帰属する当期純利益を4,660百万円計上するなどして利益剰余金が3,756百万円、その他有価証券評価差額金が1,766百万円、それぞれ増加したことなどによります。
以上により、自己資本比率は前連結会計年度の48.9%から51.0%となりました。
③キャッシュ・フローの状況について
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ5,082百万円減少し、27,526百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは9,581百万円の収入となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が7,228百万円、法人税等の支払額が2,095百万円あったことなどによるものであり、前連結会計年度に比べて476百万円、収入が減少しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは5,435百万円の支出となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が4,516百万円、投資有価証券取得による支出が624百万円あったことなどによるものであり、前連結会計年度に比べて2,919百万円、支出が増加しました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは9,227百万円の支出となりました。(前連結会計年度は5,797百万円の収入)これは主に長期借入金の返済による支出が1,710百万円、社債の償還による支出が5,000百万円、配当金の支払いによる支出が906百万円あったことなどによります。
④生産、受注及び販売の状況について
当社グループでは総合物流事業の展開を図っております。総合物流事業の展開は、貨物輸送並びにそれに附帯する業務を中心に行う物流関連事業と、コンピューターによる情報処理並びにソフトウェアの開発及び販売を中心に行う情報処理事業と、物品販売等を中心に行う販売事業に区分されております。物流関連事業につきましては、輸送する物品は単一ではなく、輸送する距離もまちまちであること、また、情報処理事業及び販売事業に関しましても、生産、受注の形態をとらないものが多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことは困難であります。
このため、生産、受注及び販売の状況については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に固定資産の評価、投資有価証券の評価、繰延税金資産、貸倒引当金、退職給付に係る負債、債務保証損失引当金及び法人税等であり、継続して合理的に評価しております。
なお、見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響による会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(概要)
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、営業収益が134,695百万円(前連結会計年度比2.5%減)、営業利益は6,455百万円(同5.4%減)、経常利益は7,146百万円(同2.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益では4,660百万円(同13.0%増)となりました。
(営業収益)
輸送コストに応じた適正対価の収受交渉や3PL事業を通じた倉庫と輸配送を組み合わせた、荷主企業への最適な物流サービスの提案等により、営業収益は134,695百万円となり前連結会計年度比2.5%、3,471百万円の減収となりました。
(営業利益)
物流関連事業における業容拡大や運賃料金の是正による収益拡大とともに、コストコントロール機能強化によるコスト削減に努めるも、「働き方改革」の推進などによる費用負担増や、事業継続に向けた必要コストの増加もあり、営業利益は6,455百万円となり、前連結会計年度比5.4%、368百万円の減益となりました。
(経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益)
経常利益は7,146百万円を計上し、前連結会計年度比2.5%、183百万円の減益となりました。
一方、親会社株主に帰属する当期純利益は、減損損失や税効果会計の影響等があった中、4,660百万円を計上し、前連結会計年度比13.0%、534百万円の増益となりました。
(資本の財源及び資金の流動性についての分析)
当社グループの主要な資金需要は、高品質の物流サービス維持に係る人的コスト、燃料費、販売費及び一般管理費等の営業費用、多様化する物流ニーズに対応するための施設・設備の新設や改修等に係る投資であります。
また、中期経営計画の基本方針の一つとして「M&A推進・業務資本提携等の積極的な展開」を掲げており、更なる企業価値向上と、新たな収益の源泉確保に向け、投資の検討を行ってまいります。
これらの資金需要については、自己資金、金融機関からの借入及び社債発行等による資金調達等にて対応していくこととしております。
当社グループでは、CMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入しており、各社の余剰資金を当社へ集中・一元管理することで、資金効率の向上を図っております。また、コミットメントライン契約を締結しており、運転資金の効率的な調達を行えるようになっております。以上から、当社が想定する事業リスクはもとより、新型コロナウイルス感染症の様な突発的な事態が発生した場合でも、事業を継続するために必要な資金を確保することが可能です。
なお、キャッシュ・フローの詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ④連結キャッシュ・フロー計算書」をご参照ください。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
(物流関連事業)
当期における物流関連事業は、貨物輸送量の減少などにより営業収益は123,750百万円と、前連結会計年度に比べ3,028百万円(2.4%)の減収となりました。
セグメント利益は、5,891百万円を計上、前連結会計年度に比べ372百万円(5.9%)の減益となりました。
セグメント資産は、収益悪化事業所及び共用資産の減損を実施したことなどにより、121,193百万円を計上し、前連結会計年度に比べ8,694百万円(7.7%)の増加となりました。
なお、今後においても新型コロナウイルスの感染終息時期は不透明であり、新型コロナウイルス感染症拡大前までの貨物量水準に回復するまでの予測が難しい状況であります。
(情報処理事業)
情報処理事業における営業収益は3,162百万円を計上し、前連結会計年度に比べ98百万円(3.2%)の増収となりました。
セグメント利益は、350百万円を計上し、前連結会計年度に比べ43百万円(11.0%)の減益となりました。
セグメント資産は、2,150百万円となり、前連結会計年度に比べ77百万円(3.5%)の減少となりました。
(販売事業)
物品販売並びに委託売買業、損害保険代理業などの販売事業における営業収益は6,048百万円と、前連結会計年度に比べ571百万円(8.6%)の減収となりました。
また、セグメント利益は243百万円と、前連結会計年度に比べ22百万円(10.1%)の増益となりました。
セグメント資産は、10,526百万円となり、前連結会計年度に比べ313百万円(3.1%)の増加となりました。
(その他)
その他では、自動車修理業、その他事業で営業収益1,734百万円を計上し、前連結会計年度に比べ30百万円(1.8%)の増収となりました。
セグメント利益は182百万円で、前連結会計年度に比べ61百万円(51.4%)の増益となりました。
セグメント資産は、12,122百万円となり、前連結会計年度に比べ375百万円(3.0%)の減少となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、前述の「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4) 戦略的現状と見通し
今後の経済情勢につきましては、ワクチン接種の進展や、海外経済の改善により持ち直しの動きが続くことが期待される一方で、変異株の拡大などにより新型コロナウイルス感染症の収束時期は依然として見通せず、先行き不透明な状況が続くものと予想されております。物流業界におきましても、国内貨物輸送量はコロナショック前までの回復は見込めないなど、厳しい状況が続くものとみられます。
このような中、当社グループは5つの重点戦略、
①輸送サービスと物流サービスの連携強化・新規流通センター開発、M&Aや事業再編による事業の成長
②TDX(TONAMIデジタルトランスフォーメーション)による業務効率の向上と物流・輸送の高度化
③多様な人材を採用確保、事業形態や地域特性に応じた人事制度の構築
④自己資本比率の向上と安定した資本政策
⑤経営品質(CSR・BCP)と成長性(ESG)評価や社会的認知度の向上
を柱とする第22次中期経営計画の着実な進展により、新たな社会構造の中にあっても中長期的な成長を継続し、社会の持続的な発展へ貢献してまいります。
(5) 経営者の問題認識と今後の方針について
2019年4月から「働き方改革関連法」が施行され、自動車運転業務については、5年間の猶予期間を経て、2024年4月から罰則付きの時間外労働上限規制が適用されます。
物流業界にとって同法への対応は重要な経営課題の一つとなっており、従業員の待遇改善や継続的成長に向けた職場環境の向上、老朽化した事業所の移転・建て替え、新拠点の展開など成長投資への原資確保のためにも、引き続き適正運賃・料金収受などを通じた事業基盤の強化や、業務資本提携・M&A等の積極的な展開を推進してまいります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況について
当連結会計年度(2020年4月1日~2021年3月31日、以下「当期」という。)における日本経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による景気の大幅な落ち込みに見舞われました。社会・経済活動の段階的な再開により持ち直しの動きもみられ、ワクチン接種も始まる一方で、大都市圏を中心とした感染の再拡大や変異株の拡大の中3度目の緊急事態宣言が発出されるなど、先行きは依然として不透明な状況が続いております。
物流業界におきましては、国内貨物輸送量は、巣篭り需要を受けて宅配貨物が増加しているものの、全般的には低調な国内経済を反映し、上期中において大幅に減少し、下期に入って以降減少幅は縮小するものの低調な動きが続いております。一方で、倉庫・3PLにおいては、ECの拡大により物流施設の需給がひっ迫するなど、コロナ禍の中にあっても比較的堅調に推移しております。また、労働力不足への懸念についても、少子高齢化及び、輸送の多頻度・小口化進展など構造的な課題は解消しておらず、労働環境の改善対応にともなう人件費や必要コストの増大など、厳しい経営環境が続いております。
当社グループでは、第21次中期経営計画(2018年4月1日~2021年3月31日)の最終年となる本年度も、『持続的な成長企業への進化 !! Try & Growth ”2020” 』をスローガンとして、事業継続にむけた経営基盤の強化に邁進いたしました。
働き方改革を経営の中心に据え、「人にやさしい企業グループ」を目指し、「1人時間当たりの生産性改善」、「安心・安全・安定した職場環境の実現」、「人材採用活動の推進」、「メンター制度推進」の取り組みとともに、働き方改革関連法に基づいた社内環境の改善活動と外注業務の内製化を中心とするコストコントロールの強化を進めました。
貨物自動車運送事業及び貨物利用運送事業においては、貨物輸送量の対前年での減少傾向が続く中、事業部門間の営業情報を共有し、新規顧客拡販・既存顧客深耕による事業収益の拡大と、倉庫と輸配送機能を組み合わせた統合的な提案により、多様化する荷主企業の物流ニーズに沿うサービスの提案を通じ、3PL(サードパーティロジスティクス)をはじめとする事業の拡大に努めました。また、2020年7月31日付で新生倉庫運輸株式会社、2020年12月21日付で株式会社御幸倉庫の計2社をグループ連結子会社化し、物流事業基盤の更なる強化を行いました。
その結果、当社グループの当期経営成績は、営業収益において134,695百万円と前連結会計年度に比べ3,471百万円(2.5%)の減収となりました。
利益面におきましては、コストコントロール機能の強化として貨物輸送量の減少に応じた戦力の見直しと効率的な運送形態の構築及び事業部門間の戦力共有や連携強化による輸送業務の内製化、IоTを活用した入力や照会業務などの事務作業の生産性向上の取組みに注力し、利益の改善に努めましたが、営業利益は6,455百万円と、前連結会計年度に比べ368百万円(5.4%)の減益となりました。
経常利益は7,146百万円となり、前連結会計年度と比べ183百万円(2.5%)の減益となりました。
また、親会社株主に帰属する当期純利益は4,660百万円を計上し、前連結会計年度と比べ534百万円(13.0%)の増益となりました。
セグメントの業績を説明いたしますと、次のとおりです。
なお、以下におけるセグメント利益は営業利益ベースの数値であります。
(物流関連事業)
当期における物流関連事業は、貨物輸送量の減少などにより、営業収益は123,750百万円と前連結会計年度に比べ3,028百万円(2.4%)の減収となりました。
セグメント利益は、5,891百万円を計上し、前連結会計年度と比べ372百万円(5.9%)の減益となりました。
(情報処理事業)
情報処理事業の営業収益は3,162百万円を計上し、前連結会計年度に比べ98百万円(3.2%)の増収となりました。
セグメント利益は350百万円を計上し、前連結会計年度に比べ43百万円(11.0%)の減益となりました。
(販売事業)
物品販売並びに委託売買業、損害保険代理業等などの販売事業における営業収益は6,048百万円で、前連結会計年度に比べ571百万円(8.6%)の減収となりました。 セグメント利益は243百万円を計上し、前連結会計年度と比べ22百万円(10.1%)の増益となりました。
(その他)
その他では、自動車修理業やその他事業で営業収益1,734百万円を計上し、前連結会計年度に比べ30百万円(1.8%)の増収となりました。
セグメント利益は182百万円で、前連結会計年度に比べ61百万円(51.4%)の増益となりました。
②財政状態の状況について
(資産)
総資産は150,777百万円となり、前連結会計年度と比べて5,246百万円(3.6%)増加しました。
流動資産は54,174百万円となり、前連結会計年度と比べて4,305百万円(7.4%)減少しました。主な要因は、現金及び預金が4,869百万円減少した一方で、営業未収入金が932百万円増加したことなどによります。
固定資産は96,602百万円となり、前連結会計年度と比べて9,551百万円(11.0%)増加しました。主な要因は、有形固定資産で土地が3,378百万円、建設仮勘定が1,862百万円、投資その他の資産で投資有価証券が3,107百万円それぞれ増加した一方で、有形固定資産の建物及び構築物が465百万円減少したことなどによります。
(負債)
負債は73,563百万円となり、前連結会計年度と比べて743百万円(1.0%)減少しました。
流動負債は36,392百万円となり、前連結会計年度と比べて1,801百万円(4.7%)減少しました。主な要因は、1年内償還予定の社債が5,000百万円減少した一方で、短期借入金が260百万円、1年内返済予定の長期借入金が2,449百万円、未払法人税等が119百万円それぞれ増加したことなどによります。
固定負債は37,170百万円となり、前連結会計年度と比べて1,058百万円(2.9%)増加しました。主な要因は、繰延税金負債が1,712百万円増加した一方で、長期借入金が762百万円減少したことなどによります。
(純資産)
純資産は77,214百万円となり、前連結会計年度と比べて5,989百万円(8.4%)増加しました。これは親会社株主に帰属する当期純利益を4,660百万円計上するなどして利益剰余金が3,756百万円、その他有価証券評価差額金が1,766百万円、それぞれ増加したことなどによります。
以上により、自己資本比率は前連結会計年度の48.9%から51.0%となりました。
③キャッシュ・フローの状況について
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物は、前連結会計年度に比べ5,082百万円減少し、27,526百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは9,581百万円の収入となりました。これは主に税金等調整前当期純利益が7,228百万円、法人税等の支払額が2,095百万円あったことなどによるものであり、前連結会計年度に比べて476百万円、収入が減少しました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは5,435百万円の支出となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出が4,516百万円、投資有価証券取得による支出が624百万円あったことなどによるものであり、前連結会計年度に比べて2,919百万円、支出が増加しました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは9,227百万円の支出となりました。(前連結会計年度は5,797百万円の収入)これは主に長期借入金の返済による支出が1,710百万円、社債の償還による支出が5,000百万円、配当金の支払いによる支出が906百万円あったことなどによります。
④生産、受注及び販売の状況について
当社グループでは総合物流事業の展開を図っております。総合物流事業の展開は、貨物輸送並びにそれに附帯する業務を中心に行う物流関連事業と、コンピューターによる情報処理並びにソフトウェアの開発及び販売を中心に行う情報処理事業と、物品販売等を中心に行う販売事業に区分されております。物流関連事業につきましては、輸送する物品は単一ではなく、輸送する距離もまちまちであること、また、情報処理事業及び販売事業に関しましても、生産、受注の形態をとらないものが多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことは困難であります。
このため、生産、受注及び販売の状況については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」におけるセグメントの業績に関連付けて示しております。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づき作成しております。連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に固定資産の評価、投資有価証券の評価、繰延税金資産、貸倒引当金、退職給付に係る負債、債務保証損失引当金及び法人税等であり、継続して合理的に評価しております。
なお、見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるために実際の結果は異なる場合があります。
当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。
また、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響による会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載しております。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(概要)
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、営業収益が134,695百万円(前連結会計年度比2.5%減)、営業利益は6,455百万円(同5.4%減)、経常利益は7,146百万円(同2.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益では4,660百万円(同13.0%増)となりました。
(営業収益)
輸送コストに応じた適正対価の収受交渉や3PL事業を通じた倉庫と輸配送を組み合わせた、荷主企業への最適な物流サービスの提案等により、営業収益は134,695百万円となり前連結会計年度比2.5%、3,471百万円の減収となりました。
(営業利益)
物流関連事業における業容拡大や運賃料金の是正による収益拡大とともに、コストコントロール機能強化によるコスト削減に努めるも、「働き方改革」の推進などによる費用負担増や、事業継続に向けた必要コストの増加もあり、営業利益は6,455百万円となり、前連結会計年度比5.4%、368百万円の減益となりました。
(経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益)
経常利益は7,146百万円を計上し、前連結会計年度比2.5%、183百万円の減益となりました。
一方、親会社株主に帰属する当期純利益は、減損損失や税効果会計の影響等があった中、4,660百万円を計上し、前連結会計年度比13.0%、534百万円の増益となりました。
(資本の財源及び資金の流動性についての分析)
当社グループの主要な資金需要は、高品質の物流サービス維持に係る人的コスト、燃料費、販売費及び一般管理費等の営業費用、多様化する物流ニーズに対応するための施設・設備の新設や改修等に係る投資であります。
また、中期経営計画の基本方針の一つとして「M&A推進・業務資本提携等の積極的な展開」を掲げており、更なる企業価値向上と、新たな収益の源泉確保に向け、投資の検討を行ってまいります。
これらの資金需要については、自己資金、金融機関からの借入及び社債発行等による資金調達等にて対応していくこととしております。
当社グループでは、CMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入しており、各社の余剰資金を当社へ集中・一元管理することで、資金効率の向上を図っております。また、コミットメントライン契約を締結しており、運転資金の効率的な調達を行えるようになっております。以上から、当社が想定する事業リスクはもとより、新型コロナウイルス感染症の様な突発的な事態が発生した場合でも、事業を継続するために必要な資金を確保することが可能です。
なお、キャッシュ・フローの詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ④連結キャッシュ・フロー計算書」をご参照ください。
セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は次の通りであります。
(物流関連事業)
当期における物流関連事業は、貨物輸送量の減少などにより営業収益は123,750百万円と、前連結会計年度に比べ3,028百万円(2.4%)の減収となりました。
セグメント利益は、5,891百万円を計上、前連結会計年度に比べ372百万円(5.9%)の減益となりました。
セグメント資産は、収益悪化事業所及び共用資産の減損を実施したことなどにより、121,193百万円を計上し、前連結会計年度に比べ8,694百万円(7.7%)の増加となりました。
なお、今後においても新型コロナウイルスの感染終息時期は不透明であり、新型コロナウイルス感染症拡大前までの貨物量水準に回復するまでの予測が難しい状況であります。
(情報処理事業)
情報処理事業における営業収益は3,162百万円を計上し、前連結会計年度に比べ98百万円(3.2%)の増収となりました。
セグメント利益は、350百万円を計上し、前連結会計年度に比べ43百万円(11.0%)の減益となりました。
セグメント資産は、2,150百万円となり、前連結会計年度に比べ77百万円(3.5%)の減少となりました。
(販売事業)
物品販売並びに委託売買業、損害保険代理業などの販売事業における営業収益は6,048百万円と、前連結会計年度に比べ571百万円(8.6%)の減収となりました。
また、セグメント利益は243百万円と、前連結会計年度に比べ22百万円(10.1%)の増益となりました。
セグメント資産は、10,526百万円となり、前連結会計年度に比べ313百万円(3.1%)の増加となりました。
(その他)
その他では、自動車修理業、その他事業で営業収益1,734百万円を計上し、前連結会計年度に比べ30百万円(1.8%)の増収となりました。
セグメント利益は182百万円で、前連結会計年度に比べ61百万円(51.4%)の増益となりました。
セグメント資産は、12,122百万円となり、前連結会計年度に比べ375百万円(3.0%)の減少となりました。
(3) 経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、前述の「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4) 戦略的現状と見通し
今後の経済情勢につきましては、ワクチン接種の進展や、海外経済の改善により持ち直しの動きが続くことが期待される一方で、変異株の拡大などにより新型コロナウイルス感染症の収束時期は依然として見通せず、先行き不透明な状況が続くものと予想されております。物流業界におきましても、国内貨物輸送量はコロナショック前までの回復は見込めないなど、厳しい状況が続くものとみられます。
このような中、当社グループは5つの重点戦略、
①輸送サービスと物流サービスの連携強化・新規流通センター開発、M&Aや事業再編による事業の成長
②TDX(TONAMIデジタルトランスフォーメーション)による業務効率の向上と物流・輸送の高度化
③多様な人材を採用確保、事業形態や地域特性に応じた人事制度の構築
④自己資本比率の向上と安定した資本政策
⑤経営品質(CSR・BCP)と成長性(ESG)評価や社会的認知度の向上
を柱とする第22次中期経営計画の着実な進展により、新たな社会構造の中にあっても中長期的な成長を継続し、社会の持続的な発展へ貢献してまいります。
(5) 経営者の問題認識と今後の方針について
2019年4月から「働き方改革関連法」が施行され、自動車運転業務については、5年間の猶予期間を経て、2024年4月から罰則付きの時間外労働上限規制が適用されます。
物流業界にとって同法への対応は重要な経営課題の一つとなっており、従業員の待遇改善や継続的成長に向けた職場環境の向上、老朽化した事業所の移転・建て替え、新拠点の展開など成長投資への原資確保のためにも、引き続き適正運賃・料金収受などを通じた事業基盤の強化や、業務資本提携・M&A等の積極的な展開を推進してまいります。