有価証券報告書-第85期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/26 15:24
【資料】
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【項目】
159項目
当社グループは、「我々は、地球的視野に立ちビジネスロジスティクスを介し『共有できる歓び』『共感し得る価値』『共生したる環境』を先進創造し、お客様・株主様・従業員と共に社会の繁栄に貢献する」ことを基本理念としております。この理念を信奉し、健全な事業活動を通して、お客様、株主様、地域の皆様に対し、企業責任を果たし、国家・地域社会の発展に寄与してまいります。
当連結会計年度のわが国経済は、良好な企業収益や家計の所得環境を背景として緩やかな回復基調が見られました。一方、米国・イスラエルによるイラン攻撃の開始やホルムズ海峡の封鎖など、中東における緊張感は継続しており、依然として先行きは不透明な状態が続いております。物流業界におきましては、ガソリン・軽油等のエネルギー費用の負担軽減効果があったものの、中東情勢の混乱により原油価格が高騰し、また慢性的な人手不足や人件費等のコスト増加の影響も続いており、厳しい経営環境が続いております。
当社グループは2023年4月より3か年計画である第13次中期経営計画を推進しており、2026年3月期はその最終年度でありました。既存事業の強化に加えて、三重県鈴鹿市、福岡県苅田町、タイ国、インドネシア国に倉庫を竣工させ、物流拠点の拡充等設備投資を推進してまいりました。また、倉庫内設備の自動化を進めるなど、人口減という我が国が直面する課題や業界特有の労働分配率が高いという構造的な課題にも取り組んでおります。なお、当社グループの経営上の目標達成状況を判断するための客観的な指標は売上高、営業利益、営業利益率及び自己資本純利益率(ROE)であります。
外部環境の不確実性や物流業界特有の構造的課題が続く中、当社グループは中期経営計画の最終年度において既存事業の強化と成長分野への展開を進めてまいりました。
しかしながら、急激な事業環境の変化、生産活動の停滞、およびM&Aに伴う一過性費用の影響により、売上高・営業利益ともに当初計画は未達となりました。今後は、成長戦略の実行力向上と収益基盤の強化を最重要課題と位置づけ、以下の施策に取り組んでまいります。
1.成長戦略の実行と収益基盤の強化
既存顧客の深耕や海外展開を支える物流拠点の確保、ならびに省人化・自動化設備やシステムへの投資を加速いたします。国内では、半導体、航空宇宙・防衛、医療機器、情報通信、電力などの成長産業における新規顧客開拓を進めるとともに、既存顧客への提案領域を拡大します。海外事業においては、国内取引先の海外物流需要の取り込みや、通関・フォワーディングを含む高付加価値な一貫物流サービスの提供を通じて利益成長を目指します。さらに、物流データを活用し、顧客のサプライチェーン全体を支援する戦略的パートナーへの進化を図ります。
2.資本効率の向上と財務基盤・ガバナンスの強化
持続的な成長に向け、資本効率と財務基盤の改善を推進します。投資判断においては資本コストを重視し、ROIC(投下資本利益率)がWACC(加重平均資本コスト)を上回ることを基準とした運用を徹底いたします。また、政策保有株式の縮減や低収益不動産の流動化によるバランスシートの最適化を図るとともに、投資後の検証ルールの整備やグループ統一システムの活用により、経営管理およびガバナンスの高度化を実現してまいります。
3.サプライチェーン全体の生産性向上
物流関連法規への対応を契機とし、荷待ち・荷役時間の短縮、積載率の向上、配送ルートの最適化などを推進し、輸送効率および安定供給体制を強化いたします。あわせて、荷主企業との協働のもと、納品条件や荷姿の見直し、パレット化、受付運用など現場起点の改善を進め、サプライチェーン全体の生産性向上を実現してまいります。
4.経営基盤の強化(人的資本・安全品質・環境対応)
持続的な企業価値向上のため、以下の経営基盤強化に取り組みます。
人的資本経営の推進:次世代経営人材やグローバル人材の育成に加え、変化する事業環境に適応するためのリスキリング(教育・訓練)への投資を強化してまいります。
安全・品質管理の高度化:自動化とデータ活用を推進し、予知・予防型の安全・品質管理体制を構築します。
環境負荷の低減:2030年度までにCO2排出量を2022年度比で30%削減するという目標に向け、低炭素車両や再生可能エネルギーの導入を着実に進めてまいります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

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