有価証券報告書-第9期(平成25年4月1日-平成26年3月31日)

【提出】
2014/06/30 16:11
【資料】
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【項目】
104項目

対処すべき課題

運輸業界におきましては、長引く燃料の高止まりや、トラックドライバーの高齢化、人員不足など、経営の根幹に関わる問題に直面し、正に淘汰の時代を迎えております。
外的要因である燃料費の高騰に対しましては、荷主企業様に実情を説明し、燃料サーチャージ制の導入をはじめとする料金改定にご理解をいただきながら、燃料価格の変動に対応できる運賃体系への移行を進めて参ります。また、内的要因であるドライバーの高齢化、人員不足に対しましては、適正運賃の収受とこれを原資とした処遇の見直しなどを行って人員の確保に努める一方、子会社間での運行体制人員配置の見直し、相互補完体制の強化などを通してグループ内での配車効率を高め、少人数化に対応した体制づくりを進めて参ります。
また、当社グループでは、平成26年度の重要課題として、次の3点に取り組んでおります。
①本州地区での売上拡大
北海道の人口減少は今後も避けられないことが予想され、本州地区での事業拡大と新規事業の展開が当社グループが発展してゆくためのキーワードであると考えております。北海道地区においては、他社に真似のできない輸送品質を提供することでお客様の信頼を勝ち取り、いままでに築いてきた経営基盤を一層安定したものとする一方、本州地区においては、経営資源を集中投下して、事業展開を図っていく必要があります。
特に、関西地区においては、今年1月に開設した西日本営業部を中心として、㈱ロジネットジャパン西日本(旧、㈱青山本店)グループ各社及び札幌通運㈱大阪支店、滋賀支店、名古屋支店を網羅したグループ全体の関西・中部地区における社内管理体制、輸送体制、営業体制を再編し、シナジー効果を最大限に引き出しながら、新規荷主の開拓を協力に推し進め、関西圏はもとより、中国、四国、九州へと自社ネットワークの拡大を図って参ります。
また、現在、再生プランに基づいて経営再建中であります㈱ロジネットジャパン西日本につきましては、コンプライアンス体制の確立や原価計算をはじめとする収支体制の徹底など、上場企業グループへの脱皮に向けた一通りの体制整備が完了しておりますので、今年4月1日の社名変更を機に、西日本地区での当社グループの中核企業として、利益を生む会社に再生させて参ります。
②徹底した輸送品質の追及
当社グループにとりましては、輸送品質そのものが商品であります。顧客の信頼を勝ち取るためには、常に他社以上の輸送品質を維持していかなければなりません。また、車輌事故、商品事故は輸送品質の低下、コストアップの元凶となります。
当社グループでは、貨物ハンドリング回数の削減による商品事故の低減、エコドライブによる地球環境と貨物にやさしい運転の励行、法令に則った運行管理の徹底、外部講師によるドライバー研修の実施など、輸送品質向上に向けた様々な取り組みを行っております。今後も、輸送品質向上のためにプラスになると考えられる事は積極的に取り入れて実行して参ります。
③「ゆきのみず」の販売拡大
当社グループの将来を担う新規事業として、平成24年6月に販売を開始いたしましたミネラルウォーター「北海道大雪山ゆきのみず」も発売以来2年が経過し、順調に売上を伸ばして採算ラインが近づいております。今後は、本州地区への供給体制を強化し、飲料水メーカーとしての地位の確立とブランド力の強化を図って参ります。