四半期報告書-第10期第3四半期(平成27年10月1日-平成27年12月31日)

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2016/02/10 9:33
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34項目

財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

(1) 業績の状況
当第3四半期連結累計期間(以下「当第3四半期」という。)におけるわが国経済は、雇用情勢及び所得環境の改善が見られるほか、円安やビザ緩和の影響等により訪日外国人旅行客数が過去最高を更新し、全体として緩やかな回復基調にあるものの、原油価格の下落や、中国など新興国経済の減速等により、先行き不透明な状況で推移しました。
このような状況の中、当社グループは、持続的成長を可能にする事業構造を強化するため、引き続き重点分野の事業拡大による成長戦略の推進、収益性の向上、ガバナンス(内部統制)の強化に努めてまいりました。特に環境エネルギー事業の拡大、東急ハンズの更なる展開、ビジネスホテル事業の推進の3つをグループにおける注力分野と位置づけ推進しました。
また、貸切バス事業では、平成27年9月に「貸切バス事業者安全性評価認定制度」において最高ランクの「三ツ星」を取得し、お客様に安全・安心にご利用いただける環境をさらに充実させました。さらに、本年5月には三重県志摩市の賢島において開催される主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)が控えており、伊勢志摩地域をはじめとした三重県全域への国内外観光客誘致に向けた乗合バスへのICカード導入や旅館施設の改修など、着実に準備を進めております。
この結果、当第3四半期における当社グループの営業収益は685億92百万円(前年同期比65億25百万円、8.7%減)となりました。一方、貸切バス新運賃・料金制度により生産性が向上したことに加え、軽油単価が下落したこと等が寄与し、営業利益は41億84百万円(同7億42百万円、21.6%増)、経常利益は41億34百万円(同8億88百万円、27.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は29億58百万円(同5億49百万円、22.8%増)となりました。
セグメントの業績は、以下のとおりであります。
①運輸セグメント
一般乗合旅客自動車運送事業(乗合バス)では、平成26年10月に収支改善を目的とした運賃改定を行ったことが寄与し、営業収益は増加しました。一般貸切旅客自動車運送事業(貸切バス)では、新運賃・料金制度の実施により一両当たりの単価が上昇し、営業収益は増加しました。一般乗用旅客自動車運送事業(タクシー)では、伊勢志摩地域への来訪者が減少したことに加え、在籍車両数の減少もあり、営業収益は減少しました。旅客運送受託事業では、自家用管理収入が増加し、営業収益は増加しました。
この結果、運輸セグメントの営業収益は206億29百万円(前年同期比5億50百万円、2.7%増)となり、営業利益は28億81百万円(同14億52百万円、101.6%増)となりました。
業種別営業成績
区分売上高(営業収益)(百万円)前年同期比(%)
一般乗合旅客自動車運送事業8,8382.1
一般貸切旅客自動車運送事業6,7295.8
一般乗用旅客自動車運送事業1,117△6.4
貨物自動車運送事業141△1.9
自動車整備事業3172.7
旅客運送受託事業2,9600.8
その他1,9064.0
小計22,0112.7
内部取引の消去△1,382-
合計20,6292.7

(注) 一般旅客自動車運送事業における営業成績は下記のとおりであります。
区分単位一般乗合
旅客自動車
運送事業
前年同期比(%)一般貸切
旅客自動車
運送事業
前年同期比(%)一般乗用
旅客自動車
運送事業
前年同期比(%)
営業日数275027502750
期末在籍車両数804△2.1340△3.4244△11.6
営業キロkm6,568△0.9----
実働走行キロ千km27,548△1.915,211△18.82,551△7.2
旅客人員千人35,6861.41,703△22.7892△7.9
旅客運送収入百万円8,6543.26,0878.01,116△5.7
運送雑収百万円184△4.3641△4.90△92.5


②不動産セグメント
分譲事業では、事業採算の見込める厳選した供給計画としたため販売戸数が減少したことに加え、前年同期には大阪府堺市の大規模マンション「プレイズ堺光明池」等の販売収入の計上があったため、売上高は減少しました。賃貸事業では、賃貸商業施設のリニューアル効果や賃貸駐車場の拡大により、売上高は増加しました。建築事業では、注文住宅の引き渡し件数が減少したため、売上高は減少しました。仲介事業では、取扱高が増加し、売上高は増加しました。環境エネルギー事業では、平成27年10月に運転を開始した当社グループで最大規模の「松阪山室メガソーラー発電所」の売電収入が寄与した他、新規施設が運転を開始したため、売上高は増加しました。
この結果、不動産セグメントの売上高は159億69百万円(前年同期比52億42百万円、24.7%減)となり、営業利益は9億34百万円(同6億54百万円、41.2%減)となりました。
業種別営業成績
区分売上高(営業収益)(百万円)前年同期比(%)
分譲事業5,008△50.5
賃貸事業5,7692.3
建築事業2,828△18.6
仲介事業76212.5
環境エネルギー事業67365.0
その他1,2395.8
小計16,280△24.3
内部取引の消去△310-
合計15,969△24.7

(注) 1.分譲事業及び建築事業の売上高は、その計上時期が第4四半期連結会計期間に偏る傾向があり、第3四半期連結累計期間の計上額が相対的に少なくなるという季節的要因があります。
2.分譲事業における営業成績は下記のとおりであります。
区分土地
(ロット)
前年同期比(%)建物
(戸)
前年同期比(%)売上高
(百万円)
前年同期比(%)
戸建分譲62△37.438△41.51,285△46.5
マンション分譲--246△39.63,698△50.9
土地売却他----24△87.7

3.建築事業における受注状況は下記のとおりであります。
区分受注高
(百万円)
前年同期比
(%)
受注残高
(百万円)
前年同期比
(%)
建築事業4,11421.14,1261.8


③流通セグメント
石油製品販売事業では、原油価格下落に伴いガソリン等の販売価格が低下したことに加え、不採算ガソリンスタンドの閉鎖やエコカー普及による販売数量の減少により、売上高は減少しました。一方、生活用品販売事業では、フランチャイズ展開する東急ハンズにおいて、平成27年4月に新たに3店舗目となる桑名店をオープンした他、名古屋駅前地下街にサテライト店舗「HANDS GATE SHOP」を開業するなど積極的に営業活動を推進した結果、売上高は増加しました。自動車販売事業では、販売台数が増加したため、売上高は増加しました。
この結果、流通セグメントの売上高は274億89百万円(前年同期比20億52百万円、7.0%減)となり、営業利益は2億4百万円(同36百万円、21.8%増)となりました。
業種別営業成績
区分売上高(営業収益)(百万円)前年同期比(%)
石油製品販売事業9,467△22.7
生活用品販売事業10,0667.0
自動車販売事業7,9761.0
小計27,511△6.9
内部取引の消去△21-
合計27,489△7.0

④レジャー・サービスセグメント
旅館事業では、本年5月に開催される「伊勢志摩サミット」に向けた施設改修工事に伴い宿泊人員が減少し、営業収益は減少しました。一方、ビジネスホテル事業では、各店舗においてインバウンド需要が伸びていることに加え、平成26年8月に「三交インGrande東京浜松町」、平成27年11月に「三交イン津駅前」が新たにオープンしたことにより、営業収益は増加しました。ドライブイン事業では、バス立寄り台数が減少し、営業収益は減少しました。索道事業(ロープウエイ)では、各週末や大型連休等の繁忙期の天候に恵まれたことに加え、団体顧客が増加したため、営業収益は増加しました。旅行事業では、貸切バス新運賃・料金制度の影響による旅行代金値上げにより、募集型企画旅行の参加人数が減少し、営業収益は減少しました。
この結果、レジャー・サービスセグメントの営業収益は83億68万円(前年同期比1億46百万円、1.7%減)となり、営業利益は1億20百万円(同90百万円、42.8%減)となりました。
業種別営業成績
区分売上高(営業収益)(百万円)前年同期比(%)
旅館事業1,835△25.0
ビジネスホテル事業2,19221.8
ドライブイン事業1,724△9.6
索道事業5689.9
ゴルフ場事業3383.9
自動車教習所事業6121.4
旅行事業889△2.7
その他209-
小計8,369△1.7
内部取引の消去△1-
合計8,368△1.7


(2) 財政状態の分析
当第3四半期連結会計期間末(平成27年12月31日現在)における財政状態は、資産は販売用不動産及び機械装置等の増加により1,523億60百万円(前連結会計年度末比152億15百万円増)となりました。また、負債は借入金の増加により1,164億48百万円(同121億43百万円増)となりました。純資産は利益剰余金の増加により359億11百万円(同30億71百万円増)となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4) 研究開発活動
当第3四半期において、研究開発活動はありません。