有価証券報告書-第155期(平成28年1月1日-平成28年12月31日)
有報資料
今後の我が国経済は、米国のトランプ新大統領の公約がどの程度実現されるかは不明であり、現状の期待感から来る米国景気拡大が後退することの可能性、言動を巡る金融市場の混乱なども懸念されるところであり、不安定な為替相場や原油価格の影響等も含め、国内景気の先行きの不透明感は継続していくものと思われます。
一方、全国的に離島航路は、過疎化・高齢化に伴う旅客・貨物の輸送量の減少、国内景気の低迷の影響等によりその運営は厳しい状況下にあり、佐渡島も過疎化・高齢化が急速に進行しております。
そのような離島の課題を踏まえ、平成28年4月20日、「有人国境離島特措法」(有人国境離島地域の保全及び特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関する特別措置法)が参議院本会議において可決成立し、同27日に公布されました。その中で、佐渡島は地域社会維持の上で居住環境整備が特に必要と認められる「特定有人国境離島地域」と定められ、地域社会維持施策の一環として、航路運賃低廉化、生活・事業物資費用の負担軽減及び雇用機会拡充について講じられることになり、住民の利便性向上と交流人口の増加が期待されています。当社におきましても、平成29年4月1日の同法施行に向け、佐渡島民の利用促進と交流人口の拡大を目指し、各種施策の実現に向けて準備を進めているところです。
このような厳しい経営環境を踏まえ、平成29年の対処すべき重点課題として、①安全運航の徹底、②お客様の減少傾向をとめる、③貨物部門の効率化と赤字航路の見直しの3項目を掲げ、その達成に向けて全社一丸となって取り組んでまいります。
① 安全運航の徹底
ア.当社は、安全で安定した運航を提供することが重要な使命であり、企業経営の根幹と位置付け、最も基本的なサービスと考えております。そのため、経営トップが主体的に策定した平成29年の「安全方針」及び「安全重点施策」を全社一丸となって確実に実行してまいります。さらに、安全管理規程に基づいて構築した安全管理体制を確実に機能させるとともに、経営トップ自らが常に事業の安全に関心を持ち、報告された課題の把握分析を行い、その分析結果に対応した改善策を的確かつ迅速に実行してまいります。
イ.構築した安全管理体制の継続的な見直し・改善を図るため、PDCAサイクルを確実に機能させます。
ウ.旅客船では、リスクマネージャーとの連携により、ヒヤリハットレポート・ニュースに基づくグループディスカッションを有意義に活用するとともに、事例情報を共有し、ヒューマンエラー対策の策定と実践を行うことにより、組織全体に安全風土が定着するよう努めます。
また、個人レベルのヒューマンエラー対策として、メリハリのある「指差呼称」の徹底実施に取り組みます。
エ.貨物船におきましては、各作業のマニュアル化に努め、乗組員が作業に対する共通認識を持つとともに、ヒヤリハット情報を分析して策定したヒューマンエラー対策と「指差呼称」を各作業マニュアルに反映させることにより、確実に実行してまいります。
オ.陸上部門におきましては、安全教育を中心に毎月、各支店・代理店及び管理部門を対象として、安全マネジメント体制の取組み及び日常における安全作業等を担当部署が点検・指導するとともに、当社グループ全社員を対象に、定期的に社内研修を実施してまいります。
また、火災・地震を想定した防災訓練(避難誘導訓練・消火訓練・通報訓練)を実施し、非常時にお客様を安全で迅速に避難誘導ができるように継続して取組んでまいります。
② お客様の減少傾向をとめる
ア.営業やプロモーションの強化・佐渡観光の振興
a. 平成29年の年間輸送人員目標である154万人の達成に向け、目標と実績の管理を徹底し、計画の実施状況を確認することで、未達部分への手当を早めに行います。
b. 訪日外国人観光客誘致を目指し、当社主導で立ち上げた「新潟・佐渡インバウンド推進連絡会」の本格的活動を開始し、関係諸団体との連携強化を推進して同会の運営が早期に軌道に乗るように取り組みます。
c. 佐渡観光セールスにおきましては、団体誘致は「選択と集中」を推進して誘致の可能性の高い組織団体を絞り込み、中長期的な計画での獲得に努めるとともに、新しい観光スポットなどをタイムリーに情報提供することで、新規観光コースの設定を各旅行社へ働き掛けてまいります。一方、個人客誘致に当たりましては、佐渡の新しい情報及び魅力等をSNSの積極的活用で発信を強化し、併せて、効果的な営業割引施策の実施で交流人口の増加に取り組みます。
d. 「佐渡金銀山」の世界文化遺産登録を実現させるべく、当社グループを挙げて推進役となり、関係各所への働き掛けを行うとともに、各種会合やPR活動に積極的に参画します。
イ.お客様サービスの向上
a. 「佐渡汽船グループお客様サービス向上委員会」をその活動の中心に位置付け、離島航路No.1の顧客満足度を目指し、外部コンサルタントの助言と評価結果を踏まえて運営方法等の見直しを図ります。また、同委員会のプロジェクト会議での議論の深化やお客様サービスに向けた具体的メニューの検討を進め、実施状況を確認することでPDCAサイクルを徹底してまいります。
b. 旅客船におきましては、新たに事務長制度を構築し、お客様サービスの品質をレベルアップさせることで満足度をアップさせ、リピーター化に繋げてまいります。
c. スマートフォンの普及に対応するため、ターミナル内待合室及び船内Wi-Fiの充実を推進し、また、カーフェリー船内でのイベント開催は、佐渡の芸能等を中心に内容を拡充させ、船旅の魅力度アップを図ります。
ウ.新潟や佐渡の魅力の再構築
a. 関係団体との連携強化により、広域観光の中での佐渡の魅力付けを行うことで、遠隔地からの照会に対しても、日帰りコースも含めた多様なメニューを準備することで効果的な提案営業を実施します。
b. 平成28年に運用を開始した当社公式Facebook及びInstagramを活用し、クチコミによる魅力拡散を図ることで共感者の増加に繋げ、新潟・佐渡のイメージアップに貢献します。
③ 貨物部門の効率化と赤字航路の見直し
ア.物流改革室を中心に、貨物部門の一本化による業務体制の見直し、効率的な人員配置、輸送用具等の共有化による費用の削減に取り組んでまいりましたが、慢性的な赤字状態が続く貨物部門のさらなる合理化推進のため、貨物事業部陸上部門と本社技能部門及び管理部門を統合します。
イ.現行の業務におきましては、費用対効果を考慮し、効率的な業務への見直しや改善推進を継続するとともに、貨物船の運航ダイヤを含め、将来を見据えた輸送形態の検討及び季節的輸送能力の変化への対応を行ってまいります。
これらを踏まえ、利便性や輸送コストに基づく貨物運賃及び佐渡島内の配達や集荷運賃の見直しの検討を進めてまいります。
ウ.寺泊・赤泊航路のあり方につきましては、航路サービス見直しについて協議できる場の設定を関係各所に働きかけ、理解を得られるように努めてまいります。
エ.以上により、収益の確保を図り、将来のカーフェリー及びジェットフォイル代替船建造に備えてまいりたいと考えます。
一方、全国的に離島航路は、過疎化・高齢化に伴う旅客・貨物の輸送量の減少、国内景気の低迷の影響等によりその運営は厳しい状況下にあり、佐渡島も過疎化・高齢化が急速に進行しております。
そのような離島の課題を踏まえ、平成28年4月20日、「有人国境離島特措法」(有人国境離島地域の保全及び特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関する特別措置法)が参議院本会議において可決成立し、同27日に公布されました。その中で、佐渡島は地域社会維持の上で居住環境整備が特に必要と認められる「特定有人国境離島地域」と定められ、地域社会維持施策の一環として、航路運賃低廉化、生活・事業物資費用の負担軽減及び雇用機会拡充について講じられることになり、住民の利便性向上と交流人口の増加が期待されています。当社におきましても、平成29年4月1日の同法施行に向け、佐渡島民の利用促進と交流人口の拡大を目指し、各種施策の実現に向けて準備を進めているところです。
このような厳しい経営環境を踏まえ、平成29年の対処すべき重点課題として、①安全運航の徹底、②お客様の減少傾向をとめる、③貨物部門の効率化と赤字航路の見直しの3項目を掲げ、その達成に向けて全社一丸となって取り組んでまいります。
① 安全運航の徹底
ア.当社は、安全で安定した運航を提供することが重要な使命であり、企業経営の根幹と位置付け、最も基本的なサービスと考えております。そのため、経営トップが主体的に策定した平成29年の「安全方針」及び「安全重点施策」を全社一丸となって確実に実行してまいります。さらに、安全管理規程に基づいて構築した安全管理体制を確実に機能させるとともに、経営トップ自らが常に事業の安全に関心を持ち、報告された課題の把握分析を行い、その分析結果に対応した改善策を的確かつ迅速に実行してまいります。
イ.構築した安全管理体制の継続的な見直し・改善を図るため、PDCAサイクルを確実に機能させます。
ウ.旅客船では、リスクマネージャーとの連携により、ヒヤリハットレポート・ニュースに基づくグループディスカッションを有意義に活用するとともに、事例情報を共有し、ヒューマンエラー対策の策定と実践を行うことにより、組織全体に安全風土が定着するよう努めます。
また、個人レベルのヒューマンエラー対策として、メリハリのある「指差呼称」の徹底実施に取り組みます。
エ.貨物船におきましては、各作業のマニュアル化に努め、乗組員が作業に対する共通認識を持つとともに、ヒヤリハット情報を分析して策定したヒューマンエラー対策と「指差呼称」を各作業マニュアルに反映させることにより、確実に実行してまいります。
オ.陸上部門におきましては、安全教育を中心に毎月、各支店・代理店及び管理部門を対象として、安全マネジメント体制の取組み及び日常における安全作業等を担当部署が点検・指導するとともに、当社グループ全社員を対象に、定期的に社内研修を実施してまいります。
また、火災・地震を想定した防災訓練(避難誘導訓練・消火訓練・通報訓練)を実施し、非常時にお客様を安全で迅速に避難誘導ができるように継続して取組んでまいります。
② お客様の減少傾向をとめる
ア.営業やプロモーションの強化・佐渡観光の振興
a. 平成29年の年間輸送人員目標である154万人の達成に向け、目標と実績の管理を徹底し、計画の実施状況を確認することで、未達部分への手当を早めに行います。
b. 訪日外国人観光客誘致を目指し、当社主導で立ち上げた「新潟・佐渡インバウンド推進連絡会」の本格的活動を開始し、関係諸団体との連携強化を推進して同会の運営が早期に軌道に乗るように取り組みます。
c. 佐渡観光セールスにおきましては、団体誘致は「選択と集中」を推進して誘致の可能性の高い組織団体を絞り込み、中長期的な計画での獲得に努めるとともに、新しい観光スポットなどをタイムリーに情報提供することで、新規観光コースの設定を各旅行社へ働き掛けてまいります。一方、個人客誘致に当たりましては、佐渡の新しい情報及び魅力等をSNSの積極的活用で発信を強化し、併せて、効果的な営業割引施策の実施で交流人口の増加に取り組みます。
d. 「佐渡金銀山」の世界文化遺産登録を実現させるべく、当社グループを挙げて推進役となり、関係各所への働き掛けを行うとともに、各種会合やPR活動に積極的に参画します。
イ.お客様サービスの向上
a. 「佐渡汽船グループお客様サービス向上委員会」をその活動の中心に位置付け、離島航路No.1の顧客満足度を目指し、外部コンサルタントの助言と評価結果を踏まえて運営方法等の見直しを図ります。また、同委員会のプロジェクト会議での議論の深化やお客様サービスに向けた具体的メニューの検討を進め、実施状況を確認することでPDCAサイクルを徹底してまいります。
b. 旅客船におきましては、新たに事務長制度を構築し、お客様サービスの品質をレベルアップさせることで満足度をアップさせ、リピーター化に繋げてまいります。
c. スマートフォンの普及に対応するため、ターミナル内待合室及び船内Wi-Fiの充実を推進し、また、カーフェリー船内でのイベント開催は、佐渡の芸能等を中心に内容を拡充させ、船旅の魅力度アップを図ります。
ウ.新潟や佐渡の魅力の再構築
a. 関係団体との連携強化により、広域観光の中での佐渡の魅力付けを行うことで、遠隔地からの照会に対しても、日帰りコースも含めた多様なメニューを準備することで効果的な提案営業を実施します。
b. 平成28年に運用を開始した当社公式Facebook及びInstagramを活用し、クチコミによる魅力拡散を図ることで共感者の増加に繋げ、新潟・佐渡のイメージアップに貢献します。
③ 貨物部門の効率化と赤字航路の見直し
ア.物流改革室を中心に、貨物部門の一本化による業務体制の見直し、効率的な人員配置、輸送用具等の共有化による費用の削減に取り組んでまいりましたが、慢性的な赤字状態が続く貨物部門のさらなる合理化推進のため、貨物事業部陸上部門と本社技能部門及び管理部門を統合します。
イ.現行の業務におきましては、費用対効果を考慮し、効率的な業務への見直しや改善推進を継続するとともに、貨物船の運航ダイヤを含め、将来を見据えた輸送形態の検討及び季節的輸送能力の変化への対応を行ってまいります。
これらを踏まえ、利便性や輸送コストに基づく貨物運賃及び佐渡島内の配達や集荷運賃の見直しの検討を進めてまいります。
ウ.寺泊・赤泊航路のあり方につきましては、航路サービス見直しについて協議できる場の設定を関係各所に働きかけ、理解を得られるように努めてまいります。
エ.以上により、収益の確保を図り、将来のカーフェリー及びジェットフォイル代替船建造に備えてまいりたいと考えます。