有価証券報告書-第153期(平成26年1月1日-平成26年12月31日)

【提出】
2015/03/26 16:03
【資料】
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【項目】
128項目

対処すべき課題

当社は、以下の施策を平成27年度の対処すべき重点課題と認識して実施してまいります。
① 安全運航の徹底
ア.前連結会計年度に引き続き、「安全への取り組み」を安全輸送及び安全確保の指針と位置づけ、安全マネジメント態勢が適正に機能しているか、毎月開催される「安全マネジメント委員会」で検証します。また、毎月行う「安全診断」の中で、「安全重点施策」の実施状況を検証してまいります。
事故・労働災害の発生を削減すべく、具体的目標を数値化することで達成度を検証いたします。
イ.平成26年11月25日に発生した貨物船「日海丸」による定置網乗り上げ事故を踏まえ、「BRM」の取り組みをさらに浸透させるとともに、ヒヤリハット報告等を有効活用することで、過失事故を削減いたします。
ウ.「メンテナンス規程」の遵守により、機器故障の発生件数を削減いたします。
エ.万が一事故が発生した場合、現場検証を行って事故原因の背景を含めた詳細な分析をするとともに、分析結果に基づいて策定された再発防止策の徹底を図ります。
オ.船舶設備及び乗降施設等については、定期的な点検・整備を実施するとともに、必要に応じて新替えまたは補修を行います。
② 営業の強化とお客様サービスの向上
ア.平成27年4月21日の新造高速カーフェリー「あかね」定期就航を踏まえ、新潟県・上越市・佐渡市などの関係自治体と連携しながら直江津航路の利用促進は勿論のこと、新潟航路と合わせた周遊コースの販売強化にも取り組みます。
イ.年間輸送人員目標160万人達成に向け、営業本部において目標と実績の管理を徹底し、未達部分に対する早めの手当を行います。
ウ.当社にしかできない佐渡の特長を活かした旅行商品を開発し、お客様から支持されてリピーターとなってもらえるような商品造成に取り組みます。
エ.「佐渡汽船グループお客様サービス向上委員会」を中心にお客様第一主義を徹底し、お客様の立場で考えて行動し、潜在的ニーズを意識して取り組みます。その結果として、常にお客様から感謝の言葉をいただけるように努めます。
③ 佐渡観光の振興と地元との共存共栄
ア.従前以上に佐渡市、佐渡観光協会・佐渡市スポーツ振興財団との連携を図り、新規需要の創出に繋がるスポーツやコンサート等のイベント誘致に努め、交流人口の拡大を図ります。
イ.訪日外国人団体セールスを強化し、特に台湾・中国からの誘致拡大を推進いたします。現地エージェントとの商談会への積極的な参加、北陸と連携した広域観光ルートの提案等により、国内の団体客減少分を挽回するように取り組むことで、島内観光施設への送客に努めます。
ウ.平成29年度の「佐渡金銀山」世界文化遺産登録を実現させるべく、官民一体となって取り組みます。佐渡の活性化のためには世界遺産登録が不可欠であり、佐渡が注目されることにより、国内のみならず広く海外からも観光客来島が期待できることなどから、当社も積極的に参画いたします。
④ 中長期的に必要な経営施策の検討と実行
ア.前連結会計年度に引き続き、全体の輸送量が減少しながらも輸送ニーズが混雑便に集中している貨物部門の問題を整理・検証し、合理化の具体案の実践について取り組みます。一部輸送用具の共有化や人的交流の推進など、業務の効率化・省力化に取り組んでおりますが、佐渡汽船グループ全体として更なる改善に向けて安全とコスト削減を両立させたシステム構築を研究してまいります。
イ.前連結会計年度に発足した「BCP策定委員会」を継続開催し、各部署における具体的課題や対策を整理検証し、佐渡汽船BCPの策定及び周知を目指します。
ウ.管理部門のさらなる統合を含めた見直しを行い、従前の縦割り業務にこだわらない体制にすることで合理化を推進し、ルーチン業務についても改めて見直しを行います。そのためには、管理職の権限と責任を拡大させ、各自の立場で業務を完結すべき職場風土の構築に努めます。