有価証券報告書-第89期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/28 15:20
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、自然災害の影響を受けつつも、底堅い雇用情勢や個人消費を背景に、概ね緩やかな回復基調で推移しましたが、足元では製造業を中心にやや弱含みとなっています。海外では、米国経済が、堅調な企業業績を背景に景気拡大が継続した一方、中国経済は、固定資産投資の鈍化を受けて減速基調での推移となりました。この他、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題など、依然として先行きの不透明感も残る状況です。
当連結会計年度における海運市況は、大型原油船(VLCC)につきましては夏前まで市況が低迷しましたが、中国への堅調な輸送需要、米国のシェールオイル輸出増によるトンマイルの増加、環境規制による老齢船の解撤により需給ギャップが縮小しつつあることなどから、9月末にWS60程度まで回復し、更に第3四半期に入ると冬場の原油輸送需要により市況が上昇し、10月にWS100を付けました。その後、冬場の需要が減退した1月末にWS40まで下落しましたが、中国が半年ぶりに米国から原油輸入を再開したことが好感され、2月にWS70近くまで戻しました。
石油製品船(LR2やMR)は新造船供給圧力が少しずつ弱まっているものの隻数が多く、市況は秋まで低迷しましたが、冬場の需要期による原油船市況の上昇を受け、LR2が原油輸送に切り替えられたことによる船腹の引き締まりなどが要因となり上昇しました。年明け以降は徐々に下落しましたが、定期用船市況は比較的安定に推移しました。
大型LPG船(VLGC)は、輸送量の増加や新造船竣工隻数が少ないことなどから市況が徐々に回復し、第3四半期までの市況は前年度と比べて安定的に推移しておりましたが、第4四半期に入ると中東と米国のLPG価格差が縮まり米国出しトレードが減退し、市況は下落しました。その後再び中東と米国のLPG価格差が広がり米国出しが増え、市況が上昇しました。
ばら積船につきましては、貿易量が伸びて輸送需要が増えてきていることや、新造船供給圧力が低下してきていることから、第3四半期までは改善の兆しがみえておりました。しかしながら、元々鉄鉱石トレードの閑散期である第4四半期に入るとケープ型市況が下落を始め、それに追い打ちを掛けるようにブラジル資源大手ヴァーレの鉱山ダム決壊事故が発生したのを機に市場心理が悪化しケープ型市況は更に下落、パナマックス型などの中小型ばら積船にも影響し、全船型において低迷しました。
こうした経済環境の中、当社グループは大型タンカーを中心とする長期貸船契約を主体に安定した経営を目指しております。当期においては、昨年4月にVLCC“元栄”が竣工した一方、9月に用船契約が終了したばら積船“SAGAR JYOTI”を、11月に高齢のVLCC“KAI-EI”を売却するなど、船隊構成の整備・拡充に取り組んでまいりました。この他、本年2月には用船者による任意買取選択権の行使を受けて、ばら積船“ARCADIA SALUTE”を売却いたしました。
また、各船の運航効率の向上と諸経費の節減にも全社を挙げて努めてまいりましたが、当社グループが保有する一部の船舶の帳簿価格を回収可能額まで減額しました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
資産の部は、前連結会計年度末に比べて50億2千2百万円減少し567億1千万円となりました。流動資産は、燃料油の売却による貯蔵品の減少等により2億5千6百万円減少し24億1千9百万円となりました。固定資産は、船舶の譲渡により船舶が減少したこと等により47億6千5百万円減少し542億9千1百万円となりました。
負債の部は、借入金の減少等により前連結会計年度末に比べ68億9千5百万円減少し449億7千9百万円となりました。
純資産の部は、利益剰余金が増加したことなどにより前連結会計年度末に比べ18億7千2百万円増加し117億3千万円となりました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態については遡及処理後の前連結会計年度末の数値で比較を行っております。
b.経営成績
海運業収益はVLCC1隻を航海用船契約に切り替えたことにより運賃収入が加算されたことなどにより134億6百万円(前期比9億5百万円増)となりました。営業利益は上述の航海用船契約により運航費が発生したことなどにより海運業費用の増加はありましたが、海運業収益の増加が上回り16億7千1百万円(前期比2億1千4百万円増)、経常利益は8億3千8百万円(前期比1億8千8百万円増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は特別損失に「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき当社グループの保有する固定資産(船舶)の減損損失9億3千7百万円を計上しましたが、土地及び建物の売却による固定資産売却益、および船舶3隻の売船益等を特別利益に計上したことなどにより11億3千7百万円(前期比3億5千7百万円増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金収支は、税金等調整前当期純利益の計上などにより、53億9千2百万円の収入となりました。(前期は47億2千6百万円の収入)
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金収支は、船舶の建造代金の支払いはありましたが、船舶等の固定資産の売却代金の収入により2千4百万円の収入となりました。(前期は52億6千7百万円の支出)
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金収支は、船舶の建造に伴う長期借入による収入はありましたが、長期借入金の返済による支出により55億2百万円の支出となりました。(前期は22億5千8百万円の支出)
この結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、期首に比べて8千3百万円減少し、14億3千6百万円(前連結会計年度比5.5%減)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループは、外航海運業の単一セグメントであるため、生産、受注及び販売の実績につきましては、当社グループの区分別に記載しております。
a.運航船腹
区分2018年3月末2019年3月末
隻数載貨重量屯数(M/T)隻数載貨重量屯数(M/T)
所有船油槽船 当社持分91,411,50491,420,331
(他社持分)(179,999)(183,780)
ばら積船7546,7865393,101
合計161,958,290141,813,432

b.海運業収益実績
区分第88期自 2017年4月1日
至 2018年3月31日
第89期自 2018年4月1日
至 2019年3月31日
千円%千円%
貸船料12,487,93299.912,250,15591.4
その他海運業収益13,3380.11,156,7308.6
合計12,501,271100.013,406,886100.0

(注) 記載金額に消費税等は含まれておりません。
c.主要な相手先に対する海運業収益
相手先第88期自 2017年4月1日
至 2018年3月31日
第89期自 2018年4月1日
至 2019年3月31日
千円%千円%
日本郵船㈱6,531,19752.26,424,83947.9
コスモ石油㈱3,038,56224.34,544,46233.9

(注) 記載金額に消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による精鋭成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、必要と思われる見積りは、合理的と判断される前提に基づいて実施しておりますが、実際の結果はこれらの見積りと異なる場合があります。
なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項 4.会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
(海運業収益)
当連結会計年度の海運業収益(売上高)は134億6百万円(前年同期比7.2%増)となりました。貸船料は保有船舶の減少に加え、入渠船が増加したこと等により前連結会計年度に比べ2億3千7百万円減少しましたが、VLCC1隻を2018年3月から航海用船契約に変更したことにより運賃は前連結会計年度に比べ11億4千3百万円増加しました。
(海運業費用)
当連結会計年度の海運業費用は109億2千万円(前年同期比6.6%増)となりました。船費は保有船舶が減少したこと等により前連結会計年度に比べ2億1百万円減少しましたが、上述のとおりVLCC1隻を2018年3月から航海用船契約に変更したことにより運航費は前連結会計年度に比べ6億4千1百万円増加しました。また、今期竣工しましたVLCC元栄は共有船で他者持分を新たに借り入れたこと等から借船料が前連結会計年度に比べ2億3千3百万円増加しました。
(営業利益)
当連結会計年度の営業利益は、海運業費用の増加はありましたが、海運業収益の増加が上回り16億7千1百万円(前年同期比14.7%増)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度の経常利益は、8億3千8百万円(前年同期比29.1%増)となりました。
営業外収益は、デリバティブ評価益及び受取補償金が無くなったこと等により前連結会計年度に比べ1億2千万円減少しました。
営業外費用は、支払利息の減少等により前連結会計年度に比べ9千4百万円減少しました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、11億3千7百万円(前年同期比45.8%増)となりました。
特別利益は、土地及び建物の売却による固定資産売却益、及び船舶3隻の売船益等により前連結会計年度に比べ3億6千万円増加しました。
特別損失は、「固定資産の減損に係る会計基準」に基づき当社グループの保有する固定資産(船舶)の減損損失9億3千7百万円を計上しましたが、前連結会計年度に比べ2億6千4百万円減少しました。
法人税等合計は、税金等調整前当期純利益17億4千2百万円の34.7%に当たる6億5百万円となりました。
③資本の財源及び資金の流動性についての分析
a.キャッシュ・フロー
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
b.契約債務
2019年3月31日現在の契約債務の概要は以下のとおりであります。
年度別要支払額(千円)
契約債務合計1年以内1年超3年以内3年超5年以内5年超
短期借入金924,000924,000---
長期借入金40,230,5937,958,6289,673,4348,425,96314,172,566

上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年以内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。
c.財政政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。
長期運転資金及び船舶などの設備投資資金につきましては、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び金融機関からの長期借入金による調達を基本としております。
短期資金需要につきましては、営業活動により得られたキャッシュ・フロー及び当座貸越契約の融資枠等による金融機関からの短期借入金を基本としております。
当連結会計年度末において、借入金の残高は411億5千4百万円であります。また、当連結会計年度末において、取引金融機関との間で合計30億円の当座貸越契約を締結しております。(借入実行残高0円、借入未実行残高30億円)

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