有価証券報告書-第149期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/23 15:34
【資料】
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【項目】
188項目
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営の基本方針
当社グループは、「信用を重んじ」「確実を旨とし」「浮利にはしらず」という「住友の事業精神」のもと、「物流という万人が必要とする社会インフラを、時代をこえて真摯に下支えするとともに、お客様と社会が求める新たなサービスの創造に努める」ことを企業理念としております。
この企業理念が表す精神は、1899年(明治32年)の当社の創業以来、倉庫業を核に、港湾運送業、国際輸送業、陸上運送業を含む総合的な物流事業及びオフィスビル賃貸業を中心とする不動産事業等へ業容を拡大した現在に至るまで、一世紀以上にわたり一貫して受け継がれております。当社グループは、今後もこの企業理念のもと、事業を通じて社会に貢献しつつ、持続的な成長を目指してまいります。
(2) 当社の事業環境及び中長期的な会社の経営戦略
① 当連結会計年度の事業環境
国内においては、米国の通商政策の影響が見られたものの、設備投資は改善傾向を示し、個人消費も次第に持ち直すなど、緩やかな景気回復が続きました。海外においては、米国では関税引上げに伴う不透明感はあるものの、堅調な消費と設備投資を背景に景気は緩やかに拡大しました。中国では不動産市場の停滞が続き、景気は勢いを欠き徐々に減速傾向を示しました。
② 中長期的な経営戦略
2026年3月に、当社グループはパーパス「つなぐ 支える 次代を創る」を明文化するとともに、長期ビジョン“Moving Forward to 2030”(2020年5月策定)の最終フェーズとして「中期経営計画2026-2030」を策定しました。
この「中期経営計画2026-2030」のもと、事業領域の拡張に挑戦し成長を実現することで、財務・非財務目標の達成を目指します。
「パーパス『つなぐ 支える 次代を創る』」の概要
当社グループは、モノや情報の流通を通じて多様なヒトがつながることで「知」が共有され、これらの「知」の協創により、社会課題が解決され、時代や地域を越えた“つながり”が価値を生む「ネットワーク協創社会」の実現を目指します。
この「ネットワーク協創社会」において、当社グループは、モノ、情報、そしてヒトを結ぶ物流などの社会インフラを担う存在として、多様なステークホルダーをつなぎ、そのつながりを強固に支えることで確かなものとし、新たな価値や次世代を創造することで、顧客、従業員及び地域社会をはじめとするすべてのステークホルダーの安心と成長、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
「長期ビジョン“Moving Forward to 2030”」の概要
(a) モノをつなぐ
物流の結節点である倉庫と港湾を主軸に更に信頼性の高い物流サービスを提供します。また、物流業以外の業種との連携を深め、デジタル技術等を積極的に導入・活用することにより、各種の変化に迅速に対応しながら、物流における新たな価値を創造します。
(b) 世界をつなぐ
日本、アジア、欧州、米州の四極を中心に国際物流ネットワークの更なる拡充を図り、お客様の強固で安定的なグローバル・サプライチェーン構築を支えます。
(c) ヒトをつなぐ
貴重な経営資源である人材の育成を更に強化するとともに、少子高齢化等の社会の変化に対応し、柔軟で多様な働き方を導入し、ヒトを惹きつける会社であり続けます。
(d) 時代をつなぐ
120年を超える伝統をもつ企業グループとして、先人から受け継いだ有形無形の資産を後の世代に継承しつつ、お客様と社会の発展に貢献していきます。
「中期経営計画2026-2030」の概要
以下の8つの成長戦略により、連結営業収益の増大、資本効率の改善を行い、企業価値を向上させます。物流事業においては、海外拠点の拡大、国内物流網の拡大、付加価値の高い物流の形成を図ります。不動産事業においては、国内及び海外の物流不動産への投資を通じて物流事業とのシナジー創出を図ります。また、デジタルトランスフォーメーション(DX)及び業務集約等により成長のための人的資源を創出し、人的資本経営の推進により人材を育成します。
(a) グローバルな付加価値物流の実現
(b) グループ総合力を活かした国内物流網の拡大
(c) 不動産ポートフォリオの強靭化と物流事業とのシナジー創出
(d) オープンイノベーション型の次世代産業創出
(e) DX・業務見直しを通じた成長のための人的資源の創出
(f) 挑戦と成長期待が広がる人材・組織風土づくり
(g) 成長への挑戦を支える盤石な管理基盤の構築
(h) 財務と非財務が連動するサステナビリティ経営の推進
業績目標として2030年度(計画最終年度)の連結営業収益2,800億円、連結営業利益160億円、事業投資額(5か年累計)として1,650億円をそれぞれ計画しております。また、2030年度のROE目標を8%とするとともに、政策保有株式については計画期間中に600億円の売却を目標としております。
(3) 対処すべき課題
今後の経済環境は、国内においては雇用・所得環境が改善する中で緩やかな景気回復が続くと予想されますが、緊迫した中東情勢がもたらす燃料油をはじめとした諸物価の高騰が景気の重荷となるおそれがあります。海外においては、米国は政策動向の不透明感はあるものの堅調な雇用環境等を背景に緩やかな景気拡大が続くと見込まれます。一方、中国では不動産市場の停滞による景気の減速が危惧されるほか、原油備蓄が乏しい東南アジア各国は中東情勢の影響をより深刻に受ける可能性があります。
物流業界では、輸出入貨物の荷動きは総じて回復傾向を示すと期待されますが、地政学的リスクの上昇に伴い各種サプライチェーンが変調をきたした場合、物流需要も伸び悩むことが懸念されます。一方、不動産業界では、金利上昇により投資利回りが低下するリスクはあるものの、堅調なオフィスビル需要を背景に賃料水準の上昇及び空室率の改善が続くものと予想されます。
このような情勢の中、当社グループは「中期経営計画2026-2030」を策定し、国内における成長分野の開拓、海外市場への進出及び新たな物流ニーズの創出など事業領域を拡張し、収益を増大させ、また資本効率を改善して企業価値向上を図ってまいります。

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