有価証券報告書-第110期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/24 14:57
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「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
(1) 経営成績等の状況の概要
① 財政状態及び経営成績の状況
a.経営成績
当連結会計年度における世界経済は堅調さを維持したものの、第3四半期に入り米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題などの影響から減速を始めました。我が国経済は、堅調な個人消費や企業収益の改善、設備投資の増加により緩やかに回復しましたが、第4四半期に入って荷動きは緩慢に推移しました。
このような状況下、当社グループは、物流事業において、中国とアジアで新倉庫を開設するなど、重点施策である自動車関連物流、化学品・危険品物流、食品物流の各分野で一層の営業活動を展開し、サービス内容を拡充させてまいりました。また、需要拡大に対応するため、全自動倉庫をはじめ、国内外で複数の大型物流施設の整備に着手し、今後の生産性を高めて行く計画を推進しております。旅行事業は、取扱件数は維持したものの収益率が下がりました。また、グループ内の人手不足に対処するため、業務改善プロジェクトを進めるとともに、RPAによる事務作業の自動化と業務効率化に取組み、その効果を着実に波及させて来ました。
これらの結果、当社グループの当連結会計年度における売上高は前連結会計年度に比べ0.5%増の218,040百万円、営業利益は前連結会計年度に比べ10.8%減の5,698百万円、経常利益は前連結会計年度に比べ4.1%減の6,584百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年に移転補償金を受領した反動減により、前連結会計年度に比べ15.1%減の4,426百万円となりました。
セグメントごとの経営成績の概況は次のとおりです。
⦅物流事業⦆
売上高は前連結会計年度に比べ0.3%増の154,673百万円、セグメント利益(営業利益)は前連結会計年度に比べ10.6%減の4,247百万円となりました。
⦅旅行事業⦆
売上高は前連結会計年度に比べ0.8%増の62,187百万円、セグメント利益(営業利益)は前連結会計年度に比べ28.3%減の573百万円となりました。
⦅不動産事業⦆
売上高は前連結会計年度に比べ2.2%増の1,633百万円、セグメント利益(営業利益)は前連結会計年度に比べ3.5%増の874百万円となりました。
b.財政状態
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,022百万円増加の120,516百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末に比べ6百万円減少の58,446百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末に比べ1,028百万円増加の62,070百万円となりました。自己資本比率は、前連結会計年度末より0.4ポイント増の49.5%となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末の現金及び現金同等物の残高は17,846百万円で、前連結会計年度に比べ740百万円の資金の増加となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは6,987百万円の収入となり、前連結会計年度に比べ155百万円収入が減少しました。その主な要因は、前期は移転補償金の入金により税金等調整前当期純利益が増加した反動等によるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フローは4,650百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ1,519百万円支出が増加しました。その主な要因は、倉庫や土地等の固定資産の取得による支出が増加したこと等によるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フローは1,266百万円の支出となり、前連結会計年度に比べ1,783百万円支出が減少しました。その主な要因は、倉庫・土地等の購入資金の一部を長期借入金で調達したことで収入が増加したこと等によるものであります。
キャッシュ・フロー指標の状況
自己資本比率及び時価ベースの自己資本比率、債務償還年数、インタレスト・カバレッジ・レシオは次のとおりであります。
2017年3月期2018年3月期2019年3月期
自己資本比率(%)47.049.149.5
時価ベースの自己資本比率(%)32.746.230.4
債務償還年数(年)3.43.73.8
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)22.320.420.9

自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
債務償還年数:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
(注)1.いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。
2.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。
3.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。
4.有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。
③ 生産、受注及び販売の実績
a.生産実績及び受注実績
当社グループは、物流事業、旅行事業及び不動産事業を主な事業としているため、記載を省略しております。
b.販売実績
販売実績としての売上高については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」における各セグメント業績に関連付けて示しております。

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たりまして、必要と思われる見積りは、合理的な基準に基づいて実施しております。
詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a.経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高が前連結会計年度に比べほぼ横ばいの218,040百万円、営業利益が前連結会計年度に比べ10.8%減の5,698百万円、経常利益が前連結会計年度に比べ4.1%減の6,584百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が前連結会計年度に比べ15.1%減の4,426百万円となりました。
セグメントごとの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
〈物流事業〉売上高154,673百万円(前連結会計年度比 100.3%)、営業利益4,247百万円(同 89.4%)
日本では、自動車、化学品・危険品の輸出を中心に国内各業務が底堅く推移し、倉庫事業、港湾事業も堅調に推移しました。一方、昨年8、9月に発生した自然災害による施設への被害が収益に影響を与えたことが利益を押し下げる要因となりました。
アジアでは、域内物流が好調に推移しましたが、新倉庫の初期費用負担や人件費上昇により、収益は横ばいとなりました。顧客の生産拠点を軸とした物流需要が拡大して来ており、設備機械等の案件にも対応しております。
中国では、航空貨物の取扱いが堅調に推移したほか、中国国内市場向けのDC業務が伸長しました。一方、香港における倉庫事業の拡張に伴う移転費用が発生しました。
米州では、自動車関連貨物の輸出取扱いが鈍化したほか、昨年6月に発生したメキシコ洪水の影響もあり、荷動きが低調に推移しました。米国での倉庫事業は電機関連貨物を中心に堅調に推移したほか、韓国向けの食品の輸出が増加しました。
欧州では、倉庫事業が堅調に推移しましたが、陸送業務の取扱いは減少しました。
〈旅行事業〉売上高62,187百万円(前連結会計年度比 100.8%)、営業利益573百万円(同 71.7%)
旅行事業では、主力の業務渡航者数は堅調に推移し、売上は微増となりましたが、顧客の経費節約志向の高まりにより、利益率が伸び悩みました。
〈不動産事業〉売上高1,633百万円(前連結会計年度比 102.2%)、営業利益874百万円(同 103.5%)
京浜地区における商業施設などの不動産事業が引続き堅調に推移しました。
b.財政状態の分析
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末に比べ1,022百万円増加の120,516百万円となりました。その主な要因は、第6次中期経営計画(2017年4月~2022年3月)の設備投資施策として、九州地区・神戸地区で新倉庫建設に着手したことにより、土地・建設仮勘定等が増加したこと等によるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べ6百万円減少の58,446百万円となりました。その主な要因は、倉庫建設や土地購入資金の調達により借入金が微増した一方で、未払法人税等が減少したこと等によるものであります。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ1,028百万円増加の62,070百万円となりました。自己資本比率は、前連結会計年度末より0.4ポイント増の49.5%となりました。
c.資本の財源及び資金の流動性についての分析
⦅キャッシュ・フローの状況⦆
「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。
⦅資金の流動性について⦆
当社グループは、主要な連結子会社にキャッシュ・マネジメント・システム(CMS)を導入し、日本国内のグループ内資金を当社が一元管理しております。各グループ会社において創出したキャッシュ・フローを当社に集中することで資金の流動性を確保し、また、機動的かつ効率的にグループ内で配分することにより、金融負債の極小化を図っております。
⦅資金の調達⦆
現在そして将来の営業活動及び債務の返済等の資金需要に備え十分な資金を確保するために、資金調達及び流動性の確保に努めております。必要な資金は、主に営業活動によって得られるキャッシュ・フローの他、金融機関等からの借り入れ及び社債発行によって調達しております。
d.経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成を判断するための客観的な指標等
当社グループは、2022年3月期を最終年度とする第6次中期経営計画において、売上高2,300億円、営業利益74億円、経常利益77億円、当期純利益53億円、営業利益率3.2%、自己資本利益率(ROE)8.0%程度を達成目標としております。
各種指標の推移は以下のとおりです。
中期経営計画第6次
中期経営計画
2022年3月期
最終目標
第5次第6次
2017年3月期2018年3月期2019年3月期2020年3月期
実績実績実績予想
売上高2,012億円2,169億円2,180億円2,230億円2,300億円
営業利益56億円63億円56億円58億円74億円
経常利益62億円68億円65億円65億円77億円
当期純利益44億円52億円44億円45億円53億円
営業利益率2.8%2.9%2.6%2.6%3.2%
自己資本利益率(ROE)8.8%9.3%7.5%7.6%8.0%程度

第6次中期経営5カ年計画2年目であった2019年3月期の売上高は、対前期比で微増に留まりましたが、最終年2022年3月期目標値を射程内に捉えております。同営業利益は対前期比で7億円の減益となりました。退職給付費用を含む人件費増加、また、当社グループ物流施設の修繕費用が発生したこと、顧客及び当社グループの自然災害被災によって、当社グループ業務の稼働率低下が長期化し、利益を逸失したこと等が主な減益の要因となりました。これらは一過性の要因ですので、今期2020年3月期には回復することを見込んでおります。また、同当期純利益は8億円の減益となりました。これは、移転補償金を2018年3月期に計上していたことによる反動減です。当社グループは2015年3月期以降、営業利益率、並びに自己資本利益率(ROE)を着実に伸長させてまいりました。2019年3月期は減益の影響で若干後退しておりますが、今期には収益の回復とともに従来の伸長軌道に乗せることができると考えております。2019年3月期の収益実績は、2022年3月期最終目標値に向けて、ほぼ計画通りの進捗を示すものと判断しております。
第6次中期経営計画の3年目となる今期2020年3月期については、中期経営計画に掲げる重点3分野である自動車関連、化学品・危険品関連、食品関連物流の取組みをグループ一丸となって推進することで収益の拡大を図ります。設備投資の計画的な推進により新規需要を確実に取り込み、その高い生産性と高品質なサービスを以って一層収益力を高めてまいります。自動車関連物流では、米州の主要物流拠点の業績回復に加え、アジア地域倉庫の業績向上等によって営業増益を見込んでおります。化学品・危険品関連物流では、インドの倉庫内で開始している危険品取扱いを伸長させます。また中国で合弁先との協業によって展開している危険品倉庫業務の取扱増加を図ります。食品関連物流では、摩耶西冷蔵倉庫や九州アイランドシティ倉庫等の日本国内における物流施設建設計画を着実に進めて、今後も伸長して行く需要を確実に取り込みます。今後、日本国内の物流施設関係での設備投資や修繕・更新コストが発生致しますが、重点3分野を軸とした海外事業を伸長させて行くことで、全体として増収増益となることを目指します。
3分野のうち自動車関連事業を、今後もまた、グループ収益力の中核として伸長させてまいります。また、化学品・危険品関連と食品関連は、今後もますます需要が高まって来る分野であると見込んで、現状のマーケットで払底気味である庫腹や取扱スペースを拡充することで収益力を高めることができると考えております。具体的には、日本国内の京浜地区に危険品倉庫を新設することを計画しており、また、アセアン域内の輸送サービスを拡充することを計画しております。食品関連につきましては、平和島冷蔵物流センターの建設も計画しております。これら3分野事業の伸長が、現状、後退している営業利益率と自己資本利益率(ROE)を回復させ向上させるための基本的な原動力となります。同時に、本社業務高度化プロジェクトを計画通り推進して本社業務の効率化を進めるとともに、グループ内のシステム共有化やAI、IoT導入でグループ各社の業務効率化を図り、最適な人員配置によるサービス提供体制を作り上げて行くことで、グループ全体の収益力を一層力強く向上させてまいります。

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