有価証券報告書-第55期(2025/04/01-2026/03/31)

【提出】
2026/06/17 13:43
【資料】
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【項目】
191項目
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
「安全・健康・品質・コンプライアンスの徹底は、企業存続の生命線」との前提条件のもと、経営理念「会社はお客様のためにあり 社員とともに会社は栄える」を基盤として、全ての従業員が参画するOne Team経営をテーマに、「もっといい会社・もっといい現場」を目指し、お客様のお困りごとやニーズにお応えすることにより、更なる価値創造を実現します。
(2)経営環境及び中長期的な経営戦略等
米国の追加関税をはじめとする通商政策を巡る不確実性や、中東情勢の緊迫化に伴うエネルギー価格の高騰、中国経済の減速等、地政学リスクは一段と高まっており、国内外ともに先行き不透明な状況が続くと予想されます。
このような経営環境の下、当社は、2027年3月期を最終年度とする「中期経営計画2026」の達成に向けて、キムラの強みの実践と発信(キムラブランドの確立)を推進する為、2026年度(第56期)キムラユニティーグループ方針の重点実施事項に落とし込み、具体的な活動を進めてまいります。
経営戦略等は以下のとおりです。
① 事業戦略・DX戦略
物流サービス事業×情報サービス事業モビリティサービス事業×情報サービス事業
・物流品質のバラツキを無くし、効率的な事業運営を行っていくための「エリア戦略の推進強化」
・「現場+ITによる拡販戦略」で最適なソリューションを提供
・2024年問題に対するトラックの稼働率向上に向けた取り組み等の「新たな価値創造」
・「豊田通商様との連携強化」を図り、更なる海外進出の検討
・お客様の第二の総務として、「KIBACOを軸としたビジネスの拡大」
・お客様と整備工場、両方のメリットを追求する「唯一無二のカーメンテ」
・車両架装事業をはじめとする「新たな価値創造」

② 財務戦略
企業価値向上に向けた取り組みキャッシュアロケーション株主還元
・本業での成長に加え資本コストを意識した経営に取り組むことで、更なるPBR向上を目指すとともに、収益性向上と最適な資本構成の追求で、ROE12%以上を目指す・成長投資と株主還元を戦略的に配分し、事業の成長と資本収益性の向上を図る・還元方針に則り、配当性向40%を目安に、財務基盤を維持しつつ、還元向上を図る

③ ESG戦略
Environment(地球環境のために)Social(人的資本の拡充)Governance(ガバナンスの向上)
・環境に配慮した物流資材の開発・提供や車両整備等、事業活動を通じたサービスの提供により、CO₂削減や資源循環等の環境保全に取り組み、企業の責任として、地球温暖化等の環境課題の解決に取り組む・経営理念を共有した共に働くすべての人々に、成長できる環境、挑戦できる環境の下で、「全員参画によるOne Team経営」を推進することにより、働きがいに満ちた職場づくりに取り組む・コンプライアンスの徹底やリスクマネジメント活動の推進強化により、リスクの回避・抑制や不祥事の未然防止等に取り組み、開かれた透明性の高い経営を継続することで、ステークホルダーのベストパートナーであり続ける

(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
中期経営計画2026の最終年度として、エリアを軸とした事業部へと組織変更し、引き続き、「全員参画によるOne Team経営」を推進し、人に寄り添い、プラス思考で主体性とスピード感を持った企業風土づくりへの取り組みを進めて参ります。
<重点実施事項>1.人的リソースの確保
中期経営計画の達成・増収増益に向けた成長には、人財こそが不可欠な経営資源であり、会社の持続的な繁栄の生命線であると認識している一方で、当社の現状として、従業員の高齢化や新卒採用の不足等、労働力の確保に課題を抱えております。この課題解決に向けて、採用側は活動のPDCAを変え、経営と現場は“働きたいと思える職場”へと変えていき、採用活動をグループ一丸となり取り組んでまいります。
2.人材の育成
経営の基盤強化のためには、経営哲学に根差した人間力・実行力を備えた“力のある人財”の育成が重要であると考えております。上司が積極的に変化点を作り、育成すべき人財を変化点に投入することで、知恵と経験を蓄積させ、“無から有を生み出す”次世代人財の早期育成に取り組んでまいります。
3.一流のアウトプットで勝負
お客様に当社の価値を正しくご認識いただくためには、最前線の営業や現場リーダーが当社の魅力を発信することが重要であると考えております。“まずは一つ”自職場で胸を張れるアウトプットを持ち、それを増やし、一流の仕事を更に研ぎ澄ますことで、お客様との信頼関係を築き、また新たな仕事を生み出してまいります。
4.業務の効率化・DXの推進
現場業務に加え、バックオフィス業務を含む全社的なDX(デジタル・トランスフォーメーション)を本格的に推進してまいります。一人ひとりが自身の業務を見つめなおし、ITを絡めて改善して効率化を図ることで、捻出した工数をより付加価値の高い業務へ振り向け、業務効率の向上と働きがいのある職場の実現を目指してまいります。
なお、各事業別には以下のとおりです。
①物流サービス事業
物流サービス事業がさらに成長するうえで重要なのは、他社とは決定的に異なる、質の高いサービスを提供することであります。そのためには、人財育成へのこだわりと、高い現場運営力に基づく高品質な作業・サービスの提供、さらには永年培ってまいりましたTPS(トヨタ生産方式)をベースとした提案であると考えております。
人財育成につきましては、コア人財の育成を計画的に進めるとともに、これまでの仕事を通じて得た改善ノウハウを人づくりに一層活かし、変化点を経験させながら、変化を生み出す次世代人財を早期育成できる仕組みを構築してまいります。高い現場運営力の基盤となる人の定着活動では、作業者に確実に寄り添える体制・場づくりを進め、働きがいのある職場づくりを推進するとともに、職場環境の改善等を図ってまいります。
また、情報サービス事業と進めてまいりました「物流サービス+IT」を一層加速させ、高レベルな物流で他社との差別化を図るとともに、TPSとITを組み合わせた顧客提案力の強化を図り、既存のお客様との新たな関係構築、新規顧客の開拓を進めてまいります。
さらに、物流企業としてSDGsへの取り組み、AIや自動化の研究・導入、DXの展開を進め、将来にわたりお客様からも従業員からも選ばれる企業となるよう、活動を進めてまいります。
②モビリティサービス事業
自動車に対する意識や利用形態は大きく変化しており、モビリティサービス事業は引き続き大きな転換期を迎えております。昭和33年以来、「お客様の困りごとを解決する」という理念のもと、車両整備、保険、交通事故削減、車両リース、車両販売、車両管理BPOなど多様なサービスを提供してまいりました。今後も昨今の物価上昇や原材料不足へ迅速かつ適切に対応し、お客様ニーズの変化を速やかに捉え、「安心・安全」を基盤とした価値提供を進めてまいります。
事業戦略としては、自社整備工場周辺の法人・個人のお客様に向けた「エリア戦略」と、全国に展開する大口法人顧客に向けた「フリート戦略」の二軸で引き続き取り組んでまいります。
「エリア戦略」においては、個人・法人のお客様が抱える多様な困りごとに対し、徹底的に寄り添い、ワンストップで解決する体制を強化し、収益基盤の強化を図ってまいります。
「フリート戦略」においては、独自開発のクラウド型車両管理システム「KIBACO」を活用し、車両・人・組織・行動データを連携させ、お客様の安心・安全・コスト削減を実現できる最適な車両管理体制を構築し、新たな事業領域での収益拡大を図ってまいります。
③情報サービス事業
昨年度より取り組んでおります全社的なDX化について、今年度はその推進をさらに加速してまいります。自動化(RPA)やAI活用を一層強化し、業務効率の向上と競争力の強化を図ることで、より魅力ある企業への進化と成長を実現してまいります。また、柔軟な働き方の推進という観点から、属人化した業務からの脱却を重要課題と位置づけ、基幹システムの抜本的な見直しを進めております。業務プロセスの標準化とシステム最適化を通じて、安定的かつ効率的な事業運営の実現を目指してまいります。さらに、物流部門と情報部門が連携して推進しております「物流+IT」の融合によるソリューション展開は、着実に成果が表れております。今年度はこの連携をより一層強化し、既存サービスの高度化と新たな事業機会の創出を通じて、事業基盤のさらなる拡大に貢献してまいります。
情報セキュリティにつきましては、情報資産の保護を最重要課題と位置づけ、監視体制の高度化や対応能力の強化を継続的に進めております。情報の機密性・完全性・可用性を確保し、日々進化するサイバーリスクに対応可能な盤石な体制の構築に努めてまいります。
加えて、BCP(事業継続計画)の観点から、災害やシステム障害などの不測の事態において、お客様への影響を最小限にとどめるための体制整備を進めております。バックアップ体制の強化や迅速な復旧を可能とする仕組みづくりを推進し、安定したサービス提供を継続できる企業基盤の強化に取り組んでまいります。
④人材サービス事業
物流サービス事業と人材サービス事業の連携を一層深化させ、それぞれの事業が持つ強みを掛け合わせることで、相乗効果の創出を図ってまいります。
また、未来を見据えた人財採用・定着による付加価値の高いサービス提供を通じて、お客様の事業成長を支援するとともに、地域社会への継続的な貢献に取り組んでまいります。特に、人財の定着と成長を重視した採用活動を経営課題として捉え、国内子会社であるビジネスピープル株式会社との連携を強化し、エリア特性や顧客ニーズを的確に捉えた情報共有体制を構築するとともに、地域ごとの労働市場動向に即応したタイムリーかつスピーディーな人財戦略を展開することで、安定的な人財確保と現場力の向上を図ってまいります。
(注)当社は、「人」が最も重要な経営資源であり、すべてのサービスにおいて「人」のスキル・ノウハウ・モチベー
ション等に支えられていると考えておりますので、「人材」と「人財」の表現を使い分けております。
なお、本報告書においては、同様の考え方に基づき用語を使用しております。
(4)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループの経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標は、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益、1株当たり当期純利益、ROE(自己資本利益率)であります。具体的な目標値としては、ROE(自己資本利益率)12.0%以上を目指し取り組みを推進しております。なお、ROE(自己資本利益率)につきましては、当社が属している「運輸に付帯するサービス」の業種平均値等を参考に設定しております。
2026年3月期
実績
2027年3月期
中期計画
売上高64,546百万円70,000百万円
営業利益4,957百万円5,300百万円
経常利益5,769百万円5,800百万円
親会社株主に帰属する当期純利益3,203百万円3,800百万円
1株当たり当期純利益77.92円87.90円
ROE(自己資本利益率)7.67%12.00%

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