半期報告書-第14期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)
1.経営成績等の状況の概要
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国の経済は、輸出や生産の持ち直しが続き、雇用・所得環境等が改善する等、緩やかな回復傾向が続きました。また、個人消費や民間企業設備投資等国内需要も持ち直しており、好循環が進展しています。しかしながら、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響等、先行きは依然として不透明な状況となりました。
一方、高速道路ネットワークの早期整備や、計画的な老朽化対策の推進、災害に対する強靭性・対応力の強化、地域振興の核となるサービスエリアの展開等、当社グループが果たすべき社会的使命は、一層重くなっています。
このような中、当社グループは、少子高齢化や、人口減少、社会インフラの老朽化、情報通信技術(ICT技術)の高度化等、今後の社会環境の大きな変化を見据え、民営化20年に向けて進むべき方向性を示した「経営計画チャレンジV(ファイブ)2016-2020」の3年目を迎え、経営方針に掲げた「高速道路の安全性向上と機能強化の不断の取組み」、「安全・快適を高める技術開発の推進」、「社会・経済の変化も見据えた地域活性化への貢献」、「社会の要請に応え続けるための経営基盤の強化」を着実に進めてまいりました。
高速道路の安全性向上については、2012年12月2日に発生した中央自動車道笹子トンネル上り線天井板落下事故を受けて策定した「安全性向上3カ年計画」の成果を踏まえた今後の取組み方針を「安全性向上への5つの取組み方針」として定め、当社グループ一体となって「安全を最優先とする企業文化の醸成」、「道路構造物の経年劣化や潜在的リスクに対応した業務プロセスの継続的改善」、「安全活動の推進」、「安全を支える人財の育成」、「安全性向上に向けた着実かつ効率的な事業の推進」に取り組んでまいりました。
技術開発については、道路構造物の点検の高度化に資する「高速画像処理を用いたトンネル内点検技術」や、構造物の長寿命化に資する橋梁の鉄筋等の金属腐食の抑制を目的とした新たな凍結防止剤の開発、交通規制を伴う高速道路上の作業をはじめとした作業員の安全を確保するための技術開発等をグループ一体となって進めてまいりました。
地域活性化への貢献については、昨年度から継続して地域とのコミュニケーションの強化等の地域連携活動に取り組むとともに、地域支援に関する研修を開催し地域の課題解決に貢献できる人財の育成を行ってまいりました。
経営基盤の強化としては、業務プロセスを見直すことによる業務効率化や、自律的に考え行動する人財の育成等を通して、グループ全体の生産性の向上に取り組んでまいりました。
「安全性向上3カ年計画」に基づく道路構造物の安全対策は平成27年度で完了しましたが、中央自動車道笹子トンネル上り線天井板落下事故を決して忘れることなく、引き続き、事故のご遺族の皆さまや被害に遭われた皆さまに真摯に対応してまいります。
こうした中、当社グループの当中間連結会計期間の営業収益は442,838百万円(前年同期比10.7%増)、営業利益は21,417百万円(同9.4%増)、経常利益は22,264百万円(同10.0%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は14,597百万円(同49.5%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
(高速道路事業)
建設事業については、新東名高速道路(厚木南インターチェンジ~伊勢原ジャンクション間)4㎞、中部横断自動車道(新清水ジャンクション~富沢インターチェンジ間)21㎞、新名神高速道路(新四日市ジャンクション~亀山西ジャンクション間)23㎞、及び東海環状自動車道(大安インターチェンジ~東員インターチェンジ間)6㎞は、平成30年度内の開通に向けて、また東海北陸自動車道(白鳥インターチェンジ~飛騨清見インターチェンジ間)41㎞は、同年度内の4車線化の完成に向けて事業を推進しました。
平成31年度以降の開通予定区間である新東名高速道路(伊勢原ジャンクション~御殿場ジャンクション間)等についても、着実に事業を推進しました。
また、昨年度に事業範囲を拡大した名古屋第二環状自動車道及び東海環状自動車道の一部区間についても、早期開通を目指し、国土交通省と協力し着実に事業を推進しました。
お客さまの利便性の向上と地域との連携強化のため、平成30年4月15日に中央自動車道富士吉田西桂スマートインターチェンジ(山梨県富士吉田市)の東京方面を整備し、平成30年8月6日に同スマートインターチェンジの河口湖方面及び平成30年6月24日に名神高速道路養老サービスエリアスマートインターチェンジ(岐阜県養老郡養老町)を整備し、運用を開始しました。
保全・サービス事業については、高速道路の機能を最大限に発揮させ、信頼性の高い高速道路ネットワークとお客さまに満足いただけるサービスを24時間365日提供するための各種業務を行っています。
構造物の老朽化等による損傷が発生しているため、「高速道路リニューアルプロジェクト」として橋梁やトンネル等の道路構造物の大規模更新・大規模修繕事業を進めています。
大規模地震発生時においても甚大な被害を防ぐため、橋梁等の道路構造物の耐震補強を進めています。
道路構造物の計画的な保全のため、日々の高速道路の巡回により、道路構造物の状態を確認するほか、法令に基づき5年に1度、橋梁やトンネル等構造物を近接目視等による詳細点検を行っています。また点検により損傷が確認された構造物は、補修計画を策定し早期の補修に取り組んでいます。
道路構造物の劣化に多大な影響を与え、重大な交通事故につながる恐れのある重量超過等車両制限令に違反する車両に対して平成27年度から重量違反車両の取り締まりを強化し、厳しい措置命令の導入や特に悪質な違反者に対する警察への告発等、違反車両の撲滅に取り組みました。また、平成29年度から車両制限令違反者に対する大口・多頻度割引の割引停止強化や、自動計測装置の整備を進め、重量違反車両の常時取り締まりに取り組んでいます。
渋滞対策として、東名高速道路大和トンネル付近や中央自動車道小仏トンネル付近、東海北陸自動車道 五箇山インターチェンジ~小矢部砺波ジャンクションで付加車線設置等交通混雑を緩和する対策を進めています。
交通事故対策として、暫定2車線区間の正面衝突事故防止に向け、ワイヤーロープ設置区間の拡充、逆走対策並びに高機能舗装やガードレールの改良、高輝度レーンマークの整備等走行環境を改善する対策と、交通安全のPR活動といったお客さまの安全意識の向上につながる対策を進めています。
大規模災害時のネットワークを活用した迅速な緊急輸送ルートを確保するため、防災訓練の実施や関係機関との連携強化及び復旧に必要な資機材の備蓄等を進めています。
こうした中、営業収益は410,703百万円(前年同期比11.1%増)、営業利益は18,157百万円(同11.9%増)となりました。
また、当中間連結会計期間の通行料金収入は353,305百万円(同1.2%増)でした。
(注)上記のうち、工事中のインターチェンジ等の名称は仮称のものを含みます。
(休憩所事業)
休憩所事業については、各サービスエリアで、地域の特色を活かした店舗づくり、魅力ある商品の販売、地元と連携した取組み等、特徴と魅力あるサービスエリアづくりを展開しました。
北陸自動車道 小矢部川サービスエリア(下り線)、東名高速道路 牧之原サービスエリア(下り線)等、既存サービスエリアにおいては、お客さまニーズをとらえた店舗の配置の見直しやコンビニの新設、コインシャワーの増設等、各種サービスを充実させることによるリニューアルを進め、利便性を向上させました。
また、沿線地域の方々にもサービスエリアをご利用いただけるよう、一般道からの出入り口「ぷらっとパーク」を、新たに東名高速道路 富士川サービスエリア(下り線)に整備しました。このほか、地元農産物の販売、地域食材を使用した地産地消メニューの充実、地域住民参加型のイベントの開催等、地域活性化や地域社会との連携強化に努めました。
こうした中、営業収益は16,887百万円(前年同期比2.3%増)、営業利益は3,436百万円(同8.1%増)となりました。
(その他(関連)事業)
その他(関連)事業については、観光振興事業、地域開発事業、海外事業等の事業を営んでいます。
観光振興事業については、地方自治体と連携した高速道路の周遊エリア内が定額で乗り放題となるドライブプラン(企画割引)のほかに、昨年度より本格的に開始した観光施設等と連携した企画割引と施設の入園等がセットになった商品を拡充し、62プランを販売しました。また、旅行会社と連携した企画割引と宿泊のセット商品以外に、当社と宿泊施設が直接提携した宿泊プランを平成30年9月から開始し、8プランを販売しました。さらに、フォトロゲイニング等の地域の魅力をPRするイベントや地域誘客キャンペーン開催等に取り組むとともに、高速道路の建設現場や管理施設等の見学を組み込んだ旅行ツアー商品を募集販売しました。
地域開発事業については、東海環状自動車道 土岐南多治見インターチェンジに隣接する複合商業施設「テラスゲート土岐」で、お客さま感謝イベント、キャンペーンの実施等誘客に努めました。また、温浴事業等に続くⅡ期開発として、平成30年11月に自動車販売整備等を行う新規テナントを開業させました。社宅跡地を活用した宅地開発分譲事業は、ハウスメーカーや不動産会社と共同で宅地造成等現場工事に着手しました。
海外事業については、日本高速道路インターナショナル㈱(持分法適用関連会社)等と協力して、アジア・欧米等の高速道路事業に係る現地調査や事業参画に向けた関係機関との協議を行いました。ベトナム国においては、昨年度参入した有料道路・フーリーバイパス事業や同じく昨年度FECON社及び同社のグループ会社と締結した戦略的パートナーシップ協定を起点として、同国への技術移転や道路整備に向けた共同検討を実施しました。
また、昨年度に引き続き、ベトナム、キルギス国等において4件のコンサルティング業務を実施し、現地技術者の能力向上等に貢献しました。海外からの視察団の受入れ等の積極的な国際交流を通じて、幅広い情報交換ネットワークの構築を進めるとともに、国が実施する海外協力事業への社員の派遣、海外の道路関係会議において日本の高速道路技術を紹介する等、国際貢献にも努めました。
このほか、新たな取組みとして、地域が抱える課題の解決及び地域活性化への貢献、並びに当社の収益事業展開等を目的として、静岡県浜松市内において野菜(レタス及び枝豆)の栽培を開始しました。
また、運輸業界におけるトラックドライバーの長時間労働の改善や労働力確保等の課題解決の一助として、遠州トラック㈱と共同で、中継物流拠点を新東名高速道路 浜松サービスエリア(下り線)敷地内に整備し、平成30年10月3日から運営を開始しました。
こうした中、当中間連結会計期間の営業収益は15,262百万円(前年同期比9.2%増)、営業損失は179百万円(前年同期は営業利益173百万円)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前中間純利益21,454百万円に加え、減価償却費10,635百万円等による増加があった一方、たな卸資産の増加額139,637百万円、仕入債務の減少額33,211百万円等による減少があったため、営業活動によるキャッシュ・フローは、146,434百万円の資金支出(前年同期比68.5%増)となりました。
なお、上記たな卸資産の増加額は、その大部分が道路整備特別措置法(昭和31年法律第7号)(以下「特措法」といいます。)第51条第2項ないし第4項の規定に基づき工事完了時等に独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構(以下「機構」といいます。)に帰属することとなる資産の増加によるものです。かかる資産は、中間連結貸借対照表上は「たな卸資産」勘定(流動資産)に計上され、その建設には財務活動の結果得られた資金を充てています。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
料金機械、ETC装置等の設備投資15,137百万円等により、投資活動によるキャッシュ・フローは、14,757百万円の資金支出(前年同期比6.1%増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
道路建設関係社債償還による支出54,413百万円等による減少があった一方、道路建設関係社債発行による収入166,227百万円等による増加があったため、財務活動によるキャッシュ・フローは、128,586百万円の資金収入(前年同期比23.9%増)となりました。
以上の結果、当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前中間連結会計期間末に比べ892百万円減少し、110,313百万円(同0.8%減)となりました。
(3) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの各事業は、受注生産形態をとらない事業が多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。
このため、生産、受注及び販売の実績については、前記「(1) 財政状態及び経営成績の状況」においてセグメントの業績に関連付けて記載しています。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項に記載した予見、見通し、所感等の将来に関する事項は、半期報告書提出日現在において判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もありますので、ご留意下さい。
(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える要因
① 高速道路事業の特性
高速道路事業については、高速道路株式会社法(平成16年法律第99号)(以下「高速道路会社法」といいます。)及び独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構法(平成16年法律第100号)(以下「機構法」といいます。)の規定により機構と平成18年3月31日付で締結した協定並びに特措法の規定による同日付事業許可に基づき、機構から道路資産を借り受けた上、道路利用者より料金を収受し、かかる料金収入から機構への賃借料及び当社が負担する管理費用の支払いに充てています(協定については、前事業年度の有価証券報告書中に記載する「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4 経営上の重要な契約等(1)機構と締結する協定」及び後記「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4 経営上の重要な契約等」をご参照下さい。)。
かかる協定及び事業許可においては、高速道路の公共性に鑑み当社の収受する料金には当社の利潤を含めないことが前提とされています。なお、各会計年度においては、料金収入や管理費用等の実績と当初計画との乖離等により利益又は損失が生じる場合があり、かかる利益は、将来の高速道路資産賃借料の確実な支払いを始めとする的確な事業運営への備えとして積み立てていきたいと考えています。
また、高速道路事業においては、ゴールデンウィーク等を含む上期は下期と比較して料金収入が多くなる一方、上期の費用は、雪氷対策や集中工事等の影響を受ける下期に比較して少なくなる傾向があります。
② 機構による債務引受け等
既述のとおり、当社は、特措法に基づき行う高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧を事業の一つとしており、また、当社が行うべき新設、改築、修繕又は災害復旧の対象となる高速道路は、協定の定めによるところですが、機構は、機構法第15条第1項に従い、当社が新設、改築、修繕又は災害復旧を行った高速道路に係る道路資産が特措法第51条第2項ないし第4項の規定により機構に帰属する時において、機構法第14条第1項の認可を受けた業務実施計画に定められた機構が当社から引き受ける新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に係る債務の限度額の範囲内で、当該高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に充てるために当社が負担した債務を引き受けることとされています。
当社と機構は、四半期分の債務引受けにつき借入金債務及び債券債務を概ね調達時期が古い順に当該四半期の翌四半期の最初の月の中旬までに一括して選定すること、債務引受けは重畳的債務引受けの方法によること等、債務引受けの実際の運用について確認しています。ただし、財政投融資を活用した東海環状自動車道の整備促進事業の追加等に伴い、平成30年度に当社が負担した一部の借入金債務及び債券債務については、債務の引受けにあたり調達時期が古い債務に先んじて選定される可能性があります。
なお、高速道路に係る道路資産が機構に帰属し、当該資産に対応する債務が機構に引き受けられた際には、かかる資産及び債務は当社の中間連結財務諸表及び中間財務諸表に計上されないこととなりますが、当該債務について、当社は引き続き機構と連帯してその弁済の責めを負うこととされており、かかる債務の履行に関する主たる取扱いは機構が行うこととなります。
また、日本道路公団(以下「道路公団」といいます。)の民営化に伴い当社、機構、東日本高速道路㈱及び西日本高速道路㈱が承継した道路公団の債務の一部について、当社と、機構、東日本高速道路㈱及び西日本高速道路㈱との間に、連帯債務関係が生じています(日本道路公団等民営化関係法施行法(平成16年法律第102号)(以下「民営化関係法施行法」といいます。)第16条)。
③ 安全対策・サービス高度化積立金の創設
第13回定時株主総会(平成30年6月26日開催)において、高速道路の安全対策やお客さまに対するサービスの高度化に資する事業に活用することを目的として、高速道路事業に係る厚生年金基金の代行返上益から21,008百万円を充当し、「安全対策・サービス高度化積立金」を設けました。
(2) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの中間連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。また、当社の中間財務諸表は、「中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和52年大蔵省令第38号。以下「中間財務諸表等規則」といいます。)第38条及び第57条の規定に基づき、同規則及び「高速道路事業等会計規則」(平成17年6月1日国土交通省令第65号)により作成しています。
かかる中間連結財務諸表の作成に際しては、中間連結決算日における資産、負債及び中間連結会計期間における収益、費用の金額並びに開示に影響を与える事項についての見積りを行う必要があります。当該見積りについては、過去の実績や現在の状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき合理的に判断を行い、継続して評価を行っていますが、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。
当社グループの中間連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、後記「第5 経理の状況 1 中間連結財務諸表等 (1) 中間連結財務諸表 注記事項(中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載していますが、特に以下の会計方針が、当社グループの中間連結財務諸表においては重要なものであると考えています。
① 仕掛道路資産
高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧の結果生じた資産は、当社中間連結財務諸表において「たな卸資産」勘定(流動資産)に計上されますが、かかる資産の取得原価は、建設価額に用地取得に係る費用その他の附帯費用を加算した価額に労務費、人件費等のうち道路建設に要した費用として区分された費用の額及び除却工事費用等資産の取得に要した費用の額を加えた額となります。また、仕掛道路資産の建設に充当した借入資金の利息で、当該資産の工事完了の日までに発生したものは上記建設価額に算入しています。
なお、上記「(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える要因 ② 機構による債務引受け等」に記載のとおり、かかる資産は、特措法第51条第2項ないし第4項の規定に基づき道路資産として機構に帰属すると同時に、協定に基づき当社が機構から借り受けることとなりますが、かかる借受けについてはオペレーティング・リースとして処理し、借受けに係る資産及び負債は当社グループの中間連結財務諸表には計上されないこととなります。
② 完成工事高及び完成工事原価の計上基準
道路資産完成高及び道路資産完成原価の計上には、「高速道路事業等会計規則」により工事完成基準を適用しています。
また、受託業務収入に係る工事契約については、当中間連結会計期間末までの進捗部分についての成果の確実性が認められる工事契約については工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)を、その他の工事契約については工事完成基準を適用しています。
なお、平成21年3月31日以前に着手した工事については、請負金額が50億円以上の長期工事(工期2年超)については、工事進行基準を、その他の工事については工事完成基準を適用しています。
③ ETCマイレージサービス引当金
当社グループは、ETCマイレージサービス制度による無料走行に備えるため、当中間連結会計期間末におけるポイント発行残高に対する将来の使用見込額を計上していますが、実際に発生した費用が見積りと異なる場合には、引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
④ 退職給付債務及び費用
従業員の退職給付債務及び費用は、数理計算上で設定される諸前提条件に基づいて算出しています。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び期待運用収益率等が含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、退職給付債務及び費用に影響する可能性があります。
⑤ 役員退職慰労引当金
役員及び執行役員の退職慰労金の支出に備えるため、内規に基づく当中間連結会計期間末要支給額を計上しています。
⑥ 固定資産の減損
当社グループは、多くの固定資産を保有しています。これら固定資産の回収可能価額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等多くの前提条件に基づき算出し、減損の要否を検討しています。
(3) 資本の源泉及び資金の流動性についての分析
当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの状況については、前記「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、必要とする資金の調達は、営業活動のほか、道路建設関係社債の発行及び金融機関からの長期借入れを通じて実施いたしました。
当社グループの今後の資金需要として主なものは、協定に基づく機構への賃借料に加え、特措法第51条第2項ないし第4項の規定に基づき工事完了時等に機構に帰属することとなる資産の建設資金及び事業用設備に係る設備投資資金であり、かかる資産及び設備の概要については後記「第一部 企業情報 第3 設備の状況」に記載しています。
(4) 当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当中間連結会計期間における全事業の営業収益は442,838百万円(前年同期比10.7%増)、営業費用は421,421百万円(前年同期比10.8%増)、営業利益は21,417百万円(前年同期比9.4%増)となり、前中間連結会計期間と比較し、増収・増益となりました。一方、親会社株主に帰属する中間純利益は14,597百万円(前年同期比49.5%減)となり、前中間連結会計期間と比較し、減益となっています。これは、前中間連結会計期間に厚生年金基金代行返上益22,394百万円を特別利益として計上していたことによるものです。
当中間連結会計期間のセグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりです。
(高速道路事業)
当中間連結会計期間における高速道路事業の営業収益は410,703百万円(前年同期比11.1%増)となりました。営業収益が増加した主な要因は、道路資産完成高及び料金収入がともに増加したことによるものです。道路資産完成高が増加したのは、東海北陸道4車線化事業等、機構への道路資産引渡額が大きかったことによるものです。料金収入については、特に大型車の交通量が昨年度に引き続き堅調に推移したこと等を反映して4,330百万円の増加となっています。一方、営業費用は、協定に基づく機構への賃借料の増加、道路資産完成原価の増加等により、392,546百万円(前年同期比11.1%増)となりましたが、営業利益は18,157百万円(前年同期比11.9%増)となりました。これは料金収入の増加額が賃借料の増加額を上回ったことにより営業利益についても増益となったものです。なお、管理費用等は着実な業務執行により、前中間連結会計期間とほぼ同額となっています。
(休憩所事業)
当中間連結会計期間における休憩所事業の営業収益は16,887百万円(前年同期比2.3%増)となりました。これは、当社の連結子会社が非連結子会社を吸収合併したこと等により増加したものです。営業費用は、前中間連結会計期間とほぼ同額の13,451百万円(前年同期比0.9%増)となりました。これは先述の非連結子会社の吸収合併により増加した一方、商業施設の維持管理費用が減少したためです。その結果、当中間連結会計期間における休憩所事業の営業利益は3,436百万円(前年同期比8.1%増)となりました。
(その他(関連)事業)
当中間連結会計期間におけるその他(関連)事業の営業収益は15,262百万円(前年同期比9.2%増)、営業費用は15,441百万円(前年同期比11.9%増)となり、この結果、営業損失は179百万円(前年同期は営業利益173百万円)となりました。これは、国・地方公共団体から受託した工事出来高が増加した一方で、社宅跡地を活用した不動産開発事業の分譲がなかったこと等によるものです。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国の経済は、輸出や生産の持ち直しが続き、雇用・所得環境等が改善する等、緩やかな回復傾向が続きました。また、個人消費や民間企業設備投資等国内需要も持ち直しており、好循環が進展しています。しかしながら、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、海外経済の不確実性、金融資本市場の変動の影響等、先行きは依然として不透明な状況となりました。
一方、高速道路ネットワークの早期整備や、計画的な老朽化対策の推進、災害に対する強靭性・対応力の強化、地域振興の核となるサービスエリアの展開等、当社グループが果たすべき社会的使命は、一層重くなっています。
このような中、当社グループは、少子高齢化や、人口減少、社会インフラの老朽化、情報通信技術(ICT技術)の高度化等、今後の社会環境の大きな変化を見据え、民営化20年に向けて進むべき方向性を示した「経営計画チャレンジV(ファイブ)2016-2020」の3年目を迎え、経営方針に掲げた「高速道路の安全性向上と機能強化の不断の取組み」、「安全・快適を高める技術開発の推進」、「社会・経済の変化も見据えた地域活性化への貢献」、「社会の要請に応え続けるための経営基盤の強化」を着実に進めてまいりました。
高速道路の安全性向上については、2012年12月2日に発生した中央自動車道笹子トンネル上り線天井板落下事故を受けて策定した「安全性向上3カ年計画」の成果を踏まえた今後の取組み方針を「安全性向上への5つの取組み方針」として定め、当社グループ一体となって「安全を最優先とする企業文化の醸成」、「道路構造物の経年劣化や潜在的リスクに対応した業務プロセスの継続的改善」、「安全活動の推進」、「安全を支える人財の育成」、「安全性向上に向けた着実かつ効率的な事業の推進」に取り組んでまいりました。
技術開発については、道路構造物の点検の高度化に資する「高速画像処理を用いたトンネル内点検技術」や、構造物の長寿命化に資する橋梁の鉄筋等の金属腐食の抑制を目的とした新たな凍結防止剤の開発、交通規制を伴う高速道路上の作業をはじめとした作業員の安全を確保するための技術開発等をグループ一体となって進めてまいりました。
地域活性化への貢献については、昨年度から継続して地域とのコミュニケーションの強化等の地域連携活動に取り組むとともに、地域支援に関する研修を開催し地域の課題解決に貢献できる人財の育成を行ってまいりました。
経営基盤の強化としては、業務プロセスを見直すことによる業務効率化や、自律的に考え行動する人財の育成等を通して、グループ全体の生産性の向上に取り組んでまいりました。
「安全性向上3カ年計画」に基づく道路構造物の安全対策は平成27年度で完了しましたが、中央自動車道笹子トンネル上り線天井板落下事故を決して忘れることなく、引き続き、事故のご遺族の皆さまや被害に遭われた皆さまに真摯に対応してまいります。
こうした中、当社グループの当中間連結会計期間の営業収益は442,838百万円(前年同期比10.7%増)、営業利益は21,417百万円(同9.4%増)、経常利益は22,264百万円(同10.0%増)、親会社株主に帰属する中間純利益は14,597百万円(同49.5%減)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
(高速道路事業)
建設事業については、新東名高速道路(厚木南インターチェンジ~伊勢原ジャンクション間)4㎞、中部横断自動車道(新清水ジャンクション~富沢インターチェンジ間)21㎞、新名神高速道路(新四日市ジャンクション~亀山西ジャンクション間)23㎞、及び東海環状自動車道(大安インターチェンジ~東員インターチェンジ間)6㎞は、平成30年度内の開通に向けて、また東海北陸自動車道(白鳥インターチェンジ~飛騨清見インターチェンジ間)41㎞は、同年度内の4車線化の完成に向けて事業を推進しました。
平成31年度以降の開通予定区間である新東名高速道路(伊勢原ジャンクション~御殿場ジャンクション間)等についても、着実に事業を推進しました。
また、昨年度に事業範囲を拡大した名古屋第二環状自動車道及び東海環状自動車道の一部区間についても、早期開通を目指し、国土交通省と協力し着実に事業を推進しました。
お客さまの利便性の向上と地域との連携強化のため、平成30年4月15日に中央自動車道富士吉田西桂スマートインターチェンジ(山梨県富士吉田市)の東京方面を整備し、平成30年8月6日に同スマートインターチェンジの河口湖方面及び平成30年6月24日に名神高速道路養老サービスエリアスマートインターチェンジ(岐阜県養老郡養老町)を整備し、運用を開始しました。
保全・サービス事業については、高速道路の機能を最大限に発揮させ、信頼性の高い高速道路ネットワークとお客さまに満足いただけるサービスを24時間365日提供するための各種業務を行っています。
構造物の老朽化等による損傷が発生しているため、「高速道路リニューアルプロジェクト」として橋梁やトンネル等の道路構造物の大規模更新・大規模修繕事業を進めています。
大規模地震発生時においても甚大な被害を防ぐため、橋梁等の道路構造物の耐震補強を進めています。
道路構造物の計画的な保全のため、日々の高速道路の巡回により、道路構造物の状態を確認するほか、法令に基づき5年に1度、橋梁やトンネル等構造物を近接目視等による詳細点検を行っています。また点検により損傷が確認された構造物は、補修計画を策定し早期の補修に取り組んでいます。
道路構造物の劣化に多大な影響を与え、重大な交通事故につながる恐れのある重量超過等車両制限令に違反する車両に対して平成27年度から重量違反車両の取り締まりを強化し、厳しい措置命令の導入や特に悪質な違反者に対する警察への告発等、違反車両の撲滅に取り組みました。また、平成29年度から車両制限令違反者に対する大口・多頻度割引の割引停止強化や、自動計測装置の整備を進め、重量違反車両の常時取り締まりに取り組んでいます。
渋滞対策として、東名高速道路大和トンネル付近や中央自動車道小仏トンネル付近、東海北陸自動車道 五箇山インターチェンジ~小矢部砺波ジャンクションで付加車線設置等交通混雑を緩和する対策を進めています。
交通事故対策として、暫定2車線区間の正面衝突事故防止に向け、ワイヤーロープ設置区間の拡充、逆走対策並びに高機能舗装やガードレールの改良、高輝度レーンマークの整備等走行環境を改善する対策と、交通安全のPR活動といったお客さまの安全意識の向上につながる対策を進めています。
大規模災害時のネットワークを活用した迅速な緊急輸送ルートを確保するため、防災訓練の実施や関係機関との連携強化及び復旧に必要な資機材の備蓄等を進めています。
こうした中、営業収益は410,703百万円(前年同期比11.1%増)、営業利益は18,157百万円(同11.9%増)となりました。
また、当中間連結会計期間の通行料金収入は353,305百万円(同1.2%増)でした。
(注)上記のうち、工事中のインターチェンジ等の名称は仮称のものを含みます。
(休憩所事業)
休憩所事業については、各サービスエリアで、地域の特色を活かした店舗づくり、魅力ある商品の販売、地元と連携した取組み等、特徴と魅力あるサービスエリアづくりを展開しました。
北陸自動車道 小矢部川サービスエリア(下り線)、東名高速道路 牧之原サービスエリア(下り線)等、既存サービスエリアにおいては、お客さまニーズをとらえた店舗の配置の見直しやコンビニの新設、コインシャワーの増設等、各種サービスを充実させることによるリニューアルを進め、利便性を向上させました。
また、沿線地域の方々にもサービスエリアをご利用いただけるよう、一般道からの出入り口「ぷらっとパーク」を、新たに東名高速道路 富士川サービスエリア(下り線)に整備しました。このほか、地元農産物の販売、地域食材を使用した地産地消メニューの充実、地域住民参加型のイベントの開催等、地域活性化や地域社会との連携強化に努めました。
こうした中、営業収益は16,887百万円(前年同期比2.3%増)、営業利益は3,436百万円(同8.1%増)となりました。
(その他(関連)事業)
その他(関連)事業については、観光振興事業、地域開発事業、海外事業等の事業を営んでいます。
観光振興事業については、地方自治体と連携した高速道路の周遊エリア内が定額で乗り放題となるドライブプラン(企画割引)のほかに、昨年度より本格的に開始した観光施設等と連携した企画割引と施設の入園等がセットになった商品を拡充し、62プランを販売しました。また、旅行会社と連携した企画割引と宿泊のセット商品以外に、当社と宿泊施設が直接提携した宿泊プランを平成30年9月から開始し、8プランを販売しました。さらに、フォトロゲイニング等の地域の魅力をPRするイベントや地域誘客キャンペーン開催等に取り組むとともに、高速道路の建設現場や管理施設等の見学を組み込んだ旅行ツアー商品を募集販売しました。
地域開発事業については、東海環状自動車道 土岐南多治見インターチェンジに隣接する複合商業施設「テラスゲート土岐」で、お客さま感謝イベント、キャンペーンの実施等誘客に努めました。また、温浴事業等に続くⅡ期開発として、平成30年11月に自動車販売整備等を行う新規テナントを開業させました。社宅跡地を活用した宅地開発分譲事業は、ハウスメーカーや不動産会社と共同で宅地造成等現場工事に着手しました。
海外事業については、日本高速道路インターナショナル㈱(持分法適用関連会社)等と協力して、アジア・欧米等の高速道路事業に係る現地調査や事業参画に向けた関係機関との協議を行いました。ベトナム国においては、昨年度参入した有料道路・フーリーバイパス事業や同じく昨年度FECON社及び同社のグループ会社と締結した戦略的パートナーシップ協定を起点として、同国への技術移転や道路整備に向けた共同検討を実施しました。
また、昨年度に引き続き、ベトナム、キルギス国等において4件のコンサルティング業務を実施し、現地技術者の能力向上等に貢献しました。海外からの視察団の受入れ等の積極的な国際交流を通じて、幅広い情報交換ネットワークの構築を進めるとともに、国が実施する海外協力事業への社員の派遣、海外の道路関係会議において日本の高速道路技術を紹介する等、国際貢献にも努めました。
このほか、新たな取組みとして、地域が抱える課題の解決及び地域活性化への貢献、並びに当社の収益事業展開等を目的として、静岡県浜松市内において野菜(レタス及び枝豆)の栽培を開始しました。
また、運輸業界におけるトラックドライバーの長時間労働の改善や労働力確保等の課題解決の一助として、遠州トラック㈱と共同で、中継物流拠点を新東名高速道路 浜松サービスエリア(下り線)敷地内に整備し、平成30年10月3日から運営を開始しました。
こうした中、当中間連結会計期間の営業収益は15,262百万円(前年同期比9.2%増)、営業損失は179百万円(前年同期は営業利益173百万円)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前中間純利益21,454百万円に加え、減価償却費10,635百万円等による増加があった一方、たな卸資産の増加額139,637百万円、仕入債務の減少額33,211百万円等による減少があったため、営業活動によるキャッシュ・フローは、146,434百万円の資金支出(前年同期比68.5%増)となりました。
なお、上記たな卸資産の増加額は、その大部分が道路整備特別措置法(昭和31年法律第7号)(以下「特措法」といいます。)第51条第2項ないし第4項の規定に基づき工事完了時等に独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構(以下「機構」といいます。)に帰属することとなる資産の増加によるものです。かかる資産は、中間連結貸借対照表上は「たな卸資産」勘定(流動資産)に計上され、その建設には財務活動の結果得られた資金を充てています。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
料金機械、ETC装置等の設備投資15,137百万円等により、投資活動によるキャッシュ・フローは、14,757百万円の資金支出(前年同期比6.1%増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
道路建設関係社債償還による支出54,413百万円等による減少があった一方、道路建設関係社債発行による収入166,227百万円等による増加があったため、財務活動によるキャッシュ・フローは、128,586百万円の資金収入(前年同期比23.9%増)となりました。
以上の結果、当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前中間連結会計期間末に比べ892百万円減少し、110,313百万円(同0.8%減)となりました。
(3) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの各事業は、受注生産形態をとらない事業が多く、セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。
このため、生産、受注及び販売の実績については、前記「(1) 財政状態及び経営成績の状況」においてセグメントの業績に関連付けて記載しています。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項に記載した予見、見通し、所感等の将来に関する事項は、半期報告書提出日現在において判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もありますので、ご留意下さい。
(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える要因
① 高速道路事業の特性
高速道路事業については、高速道路株式会社法(平成16年法律第99号)(以下「高速道路会社法」といいます。)及び独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構法(平成16年法律第100号)(以下「機構法」といいます。)の規定により機構と平成18年3月31日付で締結した協定並びに特措法の規定による同日付事業許可に基づき、機構から道路資産を借り受けた上、道路利用者より料金を収受し、かかる料金収入から機構への賃借料及び当社が負担する管理費用の支払いに充てています(協定については、前事業年度の有価証券報告書中に記載する「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4 経営上の重要な契約等(1)機構と締結する協定」及び後記「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4 経営上の重要な契約等」をご参照下さい。)。
かかる協定及び事業許可においては、高速道路の公共性に鑑み当社の収受する料金には当社の利潤を含めないことが前提とされています。なお、各会計年度においては、料金収入や管理費用等の実績と当初計画との乖離等により利益又は損失が生じる場合があり、かかる利益は、将来の高速道路資産賃借料の確実な支払いを始めとする的確な事業運営への備えとして積み立てていきたいと考えています。
また、高速道路事業においては、ゴールデンウィーク等を含む上期は下期と比較して料金収入が多くなる一方、上期の費用は、雪氷対策や集中工事等の影響を受ける下期に比較して少なくなる傾向があります。
② 機構による債務引受け等
既述のとおり、当社は、特措法に基づき行う高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧を事業の一つとしており、また、当社が行うべき新設、改築、修繕又は災害復旧の対象となる高速道路は、協定の定めによるところですが、機構は、機構法第15条第1項に従い、当社が新設、改築、修繕又は災害復旧を行った高速道路に係る道路資産が特措法第51条第2項ないし第4項の規定により機構に帰属する時において、機構法第14条第1項の認可を受けた業務実施計画に定められた機構が当社から引き受ける新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に係る債務の限度額の範囲内で、当該高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に充てるために当社が負担した債務を引き受けることとされています。
当社と機構は、四半期分の債務引受けにつき借入金債務及び債券債務を概ね調達時期が古い順に当該四半期の翌四半期の最初の月の中旬までに一括して選定すること、債務引受けは重畳的債務引受けの方法によること等、債務引受けの実際の運用について確認しています。ただし、財政投融資を活用した東海環状自動車道の整備促進事業の追加等に伴い、平成30年度に当社が負担した一部の借入金債務及び債券債務については、債務の引受けにあたり調達時期が古い債務に先んじて選定される可能性があります。
なお、高速道路に係る道路資産が機構に帰属し、当該資産に対応する債務が機構に引き受けられた際には、かかる資産及び債務は当社の中間連結財務諸表及び中間財務諸表に計上されないこととなりますが、当該債務について、当社は引き続き機構と連帯してその弁済の責めを負うこととされており、かかる債務の履行に関する主たる取扱いは機構が行うこととなります。
また、日本道路公団(以下「道路公団」といいます。)の民営化に伴い当社、機構、東日本高速道路㈱及び西日本高速道路㈱が承継した道路公団の債務の一部について、当社と、機構、東日本高速道路㈱及び西日本高速道路㈱との間に、連帯債務関係が生じています(日本道路公団等民営化関係法施行法(平成16年法律第102号)(以下「民営化関係法施行法」といいます。)第16条)。
③ 安全対策・サービス高度化積立金の創設
第13回定時株主総会(平成30年6月26日開催)において、高速道路の安全対策やお客さまに対するサービスの高度化に資する事業に活用することを目的として、高速道路事業に係る厚生年金基金の代行返上益から21,008百万円を充当し、「安全対策・サービス高度化積立金」を設けました。
(2) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの中間連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されています。また、当社の中間財務諸表は、「中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和52年大蔵省令第38号。以下「中間財務諸表等規則」といいます。)第38条及び第57条の規定に基づき、同規則及び「高速道路事業等会計規則」(平成17年6月1日国土交通省令第65号)により作成しています。
かかる中間連結財務諸表の作成に際しては、中間連結決算日における資産、負債及び中間連結会計期間における収益、費用の金額並びに開示に影響を与える事項についての見積りを行う必要があります。当該見積りについては、過去の実績や現在の状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき合理的に判断を行い、継続して評価を行っていますが、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。
当社グループの中間連結財務諸表において採用する重要な会計方針は、後記「第5 経理の状況 1 中間連結財務諸表等 (1) 中間連結財務諸表 注記事項(中間連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載していますが、特に以下の会計方針が、当社グループの中間連結財務諸表においては重要なものであると考えています。
① 仕掛道路資産
高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧の結果生じた資産は、当社中間連結財務諸表において「たな卸資産」勘定(流動資産)に計上されますが、かかる資産の取得原価は、建設価額に用地取得に係る費用その他の附帯費用を加算した価額に労務費、人件費等のうち道路建設に要した費用として区分された費用の額及び除却工事費用等資産の取得に要した費用の額を加えた額となります。また、仕掛道路資産の建設に充当した借入資金の利息で、当該資産の工事完了の日までに発生したものは上記建設価額に算入しています。
なお、上記「(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える要因 ② 機構による債務引受け等」に記載のとおり、かかる資産は、特措法第51条第2項ないし第4項の規定に基づき道路資産として機構に帰属すると同時に、協定に基づき当社が機構から借り受けることとなりますが、かかる借受けについてはオペレーティング・リースとして処理し、借受けに係る資産及び負債は当社グループの中間連結財務諸表には計上されないこととなります。
② 完成工事高及び完成工事原価の計上基準
道路資産完成高及び道路資産完成原価の計上には、「高速道路事業等会計規則」により工事完成基準を適用しています。
また、受託業務収入に係る工事契約については、当中間連結会計期間末までの進捗部分についての成果の確実性が認められる工事契約については工事進行基準(工事の進捗率の見積りは原価比例法)を、その他の工事契約については工事完成基準を適用しています。
なお、平成21年3月31日以前に着手した工事については、請負金額が50億円以上の長期工事(工期2年超)については、工事進行基準を、その他の工事については工事完成基準を適用しています。
③ ETCマイレージサービス引当金
当社グループは、ETCマイレージサービス制度による無料走行に備えるため、当中間連結会計期間末におけるポイント発行残高に対する将来の使用見込額を計上していますが、実際に発生した費用が見積りと異なる場合には、引当金の追加計上が必要となる可能性があります。
④ 退職給付債務及び費用
従業員の退職給付債務及び費用は、数理計算上で設定される諸前提条件に基づいて算出しています。これらの前提条件には、割引率、退職率、死亡率及び期待運用収益率等が含まれます。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、退職給付債務及び費用に影響する可能性があります。
⑤ 役員退職慰労引当金
役員及び執行役員の退職慰労金の支出に備えるため、内規に基づく当中間連結会計期間末要支給額を計上しています。
⑥ 固定資産の減損
当社グループは、多くの固定資産を保有しています。これら固定資産の回収可能価額については、将来キャッシュ・フロー、割引率、正味売却価額等多くの前提条件に基づき算出し、減損の要否を検討しています。
(3) 資本の源泉及び資金の流動性についての分析
当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの状況については、前記「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、必要とする資金の調達は、営業活動のほか、道路建設関係社債の発行及び金融機関からの長期借入れを通じて実施いたしました。
当社グループの今後の資金需要として主なものは、協定に基づく機構への賃借料に加え、特措法第51条第2項ないし第4項の規定に基づき工事完了時等に機構に帰属することとなる資産の建設資金及び事業用設備に係る設備投資資金であり、かかる資産及び設備の概要については後記「第一部 企業情報 第3 設備の状況」に記載しています。
(4) 当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当中間連結会計期間における全事業の営業収益は442,838百万円(前年同期比10.7%増)、営業費用は421,421百万円(前年同期比10.8%増)、営業利益は21,417百万円(前年同期比9.4%増)となり、前中間連結会計期間と比較し、増収・増益となりました。一方、親会社株主に帰属する中間純利益は14,597百万円(前年同期比49.5%減)となり、前中間連結会計期間と比較し、減益となっています。これは、前中間連結会計期間に厚生年金基金代行返上益22,394百万円を特別利益として計上していたことによるものです。
当中間連結会計期間のセグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりです。
(高速道路事業)
当中間連結会計期間における高速道路事業の営業収益は410,703百万円(前年同期比11.1%増)となりました。営業収益が増加した主な要因は、道路資産完成高及び料金収入がともに増加したことによるものです。道路資産完成高が増加したのは、東海北陸道4車線化事業等、機構への道路資産引渡額が大きかったことによるものです。料金収入については、特に大型車の交通量が昨年度に引き続き堅調に推移したこと等を反映して4,330百万円の増加となっています。一方、営業費用は、協定に基づく機構への賃借料の増加、道路資産完成原価の増加等により、392,546百万円(前年同期比11.1%増)となりましたが、営業利益は18,157百万円(前年同期比11.9%増)となりました。これは料金収入の増加額が賃借料の増加額を上回ったことにより営業利益についても増益となったものです。なお、管理費用等は着実な業務執行により、前中間連結会計期間とほぼ同額となっています。
(休憩所事業)
当中間連結会計期間における休憩所事業の営業収益は16,887百万円(前年同期比2.3%増)となりました。これは、当社の連結子会社が非連結子会社を吸収合併したこと等により増加したものです。営業費用は、前中間連結会計期間とほぼ同額の13,451百万円(前年同期比0.9%増)となりました。これは先述の非連結子会社の吸収合併により増加した一方、商業施設の維持管理費用が減少したためです。その結果、当中間連結会計期間における休憩所事業の営業利益は3,436百万円(前年同期比8.1%増)となりました。
(その他(関連)事業)
当中間連結会計期間におけるその他(関連)事業の営業収益は15,262百万円(前年同期比9.2%増)、営業費用は15,441百万円(前年同期比11.9%増)となり、この結果、営業損失は179百万円(前年同期は営業利益173百万円)となりました。これは、国・地方公共団体から受託した工事出来高が増加した一方で、社宅跡地を活用した不動産開発事業の分譲がなかったこと等によるものです。