半期報告書-第21期(2025/04/01-2026/03/31)
1.経営成績等の状況の概要
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間における我が国の経済は、米国の通商政策による影響が自動車産業を中心にみられたものの、緩やかな回復傾向が続きました。また、個人消費や民間企業設備投資等国内需要も持ち直しの動きがみられています。しかしながら、米国の通商政策による影響や物価上昇、金融資本市場の変動等、景気の下振れリスクに留意する必要があります。
その一方で、高速道路ネットワークの早期整備や、計画的な老朽化対策の推進、災害に対する強靭性・対応力の強化、地域振興の核となるサービスエリアの展開等、当社グループが果たすべき社会的使命は、一層重要なものとなっています。
このような中、当社グループは「経営計画チャレンジⅤ(ファイブ) 2021-2025」の最終年度を迎え、経営方針に掲げた「安全性向上に向けた不断の取組みの深化」、「高速道路の機能強化と広くお客さまに利用される高速道路空間への進化」、「デジタル化や脱炭素化などの環境変化に適応した新たな価値創造への挑戦」、「お客さまをはじめとするステークホルダーの期待に応え続けるための経営基盤の強化」に基づく取組みを進めています。更に、これらの経営方針を推進するため、高速道路の機能強化や自動運転等のイノベーションに対応した高速道路の進化等を定めた「高速道路における安全・安心実施計画」に基づき、高速道路の安全性や信頼性、使いやすさの向上に取り組んでいます。
「安全性向上に向けた不断の取組みの深化」については、平成24年12月2日に発生した中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故を受けて策定した「安全性向上3カ年計画」の成果を踏まえた「安全性向上への「5つの取組み方針」」に基づき、当社グループ一体となって「安全を最優先とする企業文化の醸成」、「安全活動の推進」、「安全を支える人財の育成」、「道路構造物等の経年劣化や潜在的リスクに対応した業務プロセスの継続的改善」、「安全性向上に向けた着実かつ効率的な事業の推進」に取り組んでいます。
「高速道路の機能強化と広くお客さまに利用される高速道路空間への進化」については、新東名高速道路等のネットワーク整備やスマートインターチェンジの整備、渋滞対策、高速道路リニューアルプロジェクトによる老朽化対策、耐震補強対策、豪雨や豪雪等激甚化かつ頻発化する自然災害への対応強化等の取組みを計画的に進めています。加えて、東海北陸自動車道をはじめとする暫定2車線区間の4車線化、新名神高速道路の6車線化、ダブル連結トラック等高速トラック輸送の効率化に向けた駐車マスや中継物流拠点等の環境整備に取り組み、高速道路の更なる機能強化を図るとともに、ETC専用化等による料金所のキャッシュレス化・タッチレス化を進めています。また、駐車マスの拡充、計画的なリニューアル、多様なニーズにお応えするサービスの提供等による休憩施設の快適性と利便性の向上、地域間交流の促進や地域活性化が期待される企画割引の充実等に取り組み、より広くお客さまに利用される高速道路空間へ進化させていきます。
「デジタル化や脱炭素化などの環境変化に適応した新たな価値創造への挑戦」については、次世代技術を活用した革新的な高速道路保全マネジメント「i-MOVEMENT(アイムーブメント)」や建設現場の生産性を向上させる「i-Construction(アイコンストラクション)」、完全自動運転(レベル4)の実現のための路車間協調設備の構築等、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進していくとともに、その実現に向けた革新的な技術開発や高度な専門性を有する人財育成にも積極的に取り組んでいます。加えて、高速道路ネットワークの整備をはじめとする当社グループのあらゆる事業活動を通じて、地球温暖化の抑制に寄与するCO2排出量の削減等に着実に取り組むとともに、脱炭素社会はもとより、持続可能な開発目標(SDGs)がめざす持続可能な社会の実現に向けて貢献していきます。
「お客さまをはじめとするステークホルダーの期待に応え続けるための経営基盤の強化」については、環境変化への感度が高く強い現場力を持つ人財の育成やリモートワーク環境等のデジタル技術の一層の活用、在宅勤務をはじめとする多様で柔軟な働き方が可能となる制度や職場環境の整備、健康経営の推進等、生産性向上や働き方改革に資する取組みを進めています。加えて、効率的な事業運営のもと、将来に向けた効果的な投資を行うことで、新たなサービスの提供や質の向上に努め、当社グループの競争力を高めていきます。
引き続き、お客さまに安心して高速道路をご利用いただけるよう、上記の経営方針に基づく取組みを着実に実施していくとともに、中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故を決して忘れることなく、ご遺族の皆さまや被害に遭われた皆さまに真摯に対応してまいります。
そのほか、橋梁の耐震補強工事で鉄筋が不足する施工不良事案については、令和2年11月16日に事案の原因究明のための調査と再発防止のあり方の提言を行うための外部有識者による「E20 中央道を跨ぐ橋梁の耐震補強工事施工不良に関する調査委員会」を設置しました。また、当該調査委員会からの「報告書」を受け、令和3年7月29日に「再発防止策」を策定しました。当該再発防止策が実効性あるものとするため、社内に「中央道の耐震補強工事施工不良事案に対する再発防止策のフォローアップ委員会」を設置し、その実施状況や効果等を検証しながら、全社を挙げて再発防止に取り組んでいます。
また、令和7年4月6日に管内で発生した広域的なETCシステム障害のため、最大17路線106箇所の料金所においてETCレーンの通行が不可となり、料金所周辺の渋滞及び課金処理の不具合が発生しました。令和7年4月18日に外部有識者による「広域的なシステム障害発生時の危機管理検討委員会」を設置し、令和7年6月23日に「再発防止策」を策定及び「広域的ETCシステム障害発生時の危機対応マニュアル」を制定いたしました。今回のETCシステム障害において、障害が発生した料金所を利用されたお客さまには料金を還元する等の措置を講じました。そして今後は、マニュアル等に基づき、広域的なETCシステム障害が発生して料金徴収に必要な情報を把握できず円滑な料金の徴収が困難となった場合は料金を徴収しないなど、お客さまにご不便をおかけしない対応をしてまいります。
こうした中、当中間連結会計期間の営業収益は635,307百万円(前年同期比32.1%増)、営業利益は19,655百万円(同9.5%減)、経常利益は20,595百万円(同8.2%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は16,297百万円(同0.8%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
(高速道路事業)
建設事業については、「高速道路の機能強化と広くお客さまに利用される高速道路空間への進化」の経営方針のもと、高速道路ネットワークの整備を着実かつ効率的に進め、地域の期待に応えるため、ミッシングリンクの解消や機能強化を行いました。このうち東海環状自動車道山県インターチェンジ~本巣インターチェンジ間の11.9㎞を令和7年4月6日に、東海環状自動車道本巣インターチェンジ~大野神戸インターチェンジ間の6.8㎞を令和7年8月30日に開通させました。
前述のほか、新東名高速道路新秦野インターチェンジ~新御殿場インターチェンジ間、東京外かく環状道路中央ジャンクション(仮称)~東名ジャンクション(仮称)間、東海環状自動車道養老インターチェンジ~いなべインターチェンジ間の新設事業、新名神高速道路亀山西ジャンクション~甲賀土山インターチェンジ間の6車線化事業並びに東海北陸自動車道飛驒清見インターチェンジ~南砺スマートインターチェンジ間、東海環状自動車道土岐ジャンクション~美濃加茂インターチェンジ間及び紀勢自動車道勢和多気ジャンクション~紀勢大内山インターチェンジ間の4車線化事業について着実に推進しました。
お客さまの利便性の向上と地域の活性化のため、令和7年7月27日に中央自動車道諏訪湖スマートインターチェンジ(長野県諏訪市、長野県岡谷市)、令和7年9月13日に中央自動車道神坂スマートインターチェンジ(岐阜県中津川市)の運用を開始しました。
また、建設現場の生産性を向上させる「i-Construction(アイコンストラクション)」によるデジタル化を推進しています。モデル事務所においてICTや3次元データを活用した工事や調査・測量・設計を試行、各プロセスにて省力化や効率化、自動化、高度化など取り組んだ内容を踏まえ、令和7年7月より、全ての建設現場において対象となる工事や調査・測量・設計で全面的に導入することとしています。
保全・サービス事業については、「安全を何よりも優先」とする企業理念に基づき、経営方針の最上位に掲げられた「安全性向上に向けた不断の取組みの深化」を目指して、安全を最優先に、信頼性の高い高速道路ネットワークとお客さまに満足いただけるサービスを24時間365日提供するため、高速道路の点検や、維持・補修・修繕等を行っています。
道路構造物等の点検に関しては、日々の高速道路の巡回による点検を行っているほか、橋梁やトンネル等については、法令に基づき、5年に1度、近接目視等による詳細点検を行っています。また、変状が確認された構造物は、計画的な補修を進めています。
高速道路ネットワークを健全な状態で次世代に引き継ぐため、橋梁やトンネル等の構造物を最新の技術を用いて補修・補強し、建設当初と同等又はそれ以上の性能や機能を回復することで、高速道路をこれからも長く健全に保つ「高速道路リニューアルプロジェクト」に取り組んでいます。
平成28年4月に発生した熊本地震における橋梁の被災状況を踏まえ、緊急輸送道路としての機能を速やかに回復し、お客さまに安心してご利用いただけるよう、橋梁の耐震補強及び支承逸脱対策に取り組んでいます。
道路構造物の劣化に多大な影響を与え、重大な交通事故に繋がるおそれのある重量超過等の車両制限令に違反する車両に対して、車両重量計等を活用した取締り、自動計測装置の整備による常時取締りに取り組んでおり、違反の度合いに応じて点数を付与し、累積点数が一定に達した場合に大口・多頻度割引停止措置等を講ずるとともに、悪質な違反者に対する告発を実施しています。
大規模災害時の対応力強化については、国の「南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画」等に則り、発災後の人命救助に重要な72時間を意識しつつ、24時間で広域移動ルートとすべく、高速道路ネットワークを活用した迅速な緊急交通路を確保するとともに、「救助・救急、消火等」、「医療」、「物資」、「燃料」の各分野の活動のための広域進出拠点として休憩施設が活用できるように取り組んでいます。
大雪時の道路交通確保として、除雪体制の強化、立ち往生車両を早期に発見するための監視カメラの増設、救援車両の配備、大雪事前広報、関係機関との連携強化等の取組みに加えて、短期間の集中的な大雪時には、人命を最優先に大規模な車両滞留を回避することを基本的な考え方と捉え、国による大雪に関する緊急発表や除雪能力を超過する降雪に対しては、予防的通行止めを実施するとともに、高速道路と国道が並行する区間については、一方が通行止めとなった場合、他方の道路への交通集中による大規模滞留を回避するため、高速道路と国道を同時に通行止めにする「同時通行止め」を実施します。大雪が予測される3日前からテレビCM、公式WEBサイトを中心にSNS等多様な広報媒体を活用するとともに、関係機関との合同記者会見や1日前からは全てのテレビCMやラジオCM、インターネット広告などを緊急広告に差し替えるなどの徹底した出控え要請を行い、躊躇なく通行止めを実施するとともに、集中除雪による早期の通行止め解除に取り組みます。
予防的通行止めの一方で、気象予測を大幅に超える気象急変によるスタック車両、大規模な車両滞留が発生する可能性に備えて、モニター監視員の専任配置、雪氷巡回の増隊に加え、スタック車両の救出やお客さま支援を早期に実施するため、現地支援人員の拡充やトラクターショベルやレッカーの増車、可能な限り近傍への前進配置等の対策強化を図ります。
交通事故対策として、事故多発地点の集中的な対策とともに、逆走防止対策や一般道からの誤進入対策、交通安全の啓発活動に取り組んでいます。また、暫定2車線区間における正面衝突事故防止対策として、土工区間や長さ50m未満の橋梁区間でワイヤロープの設置を進め、令和5年度に完成しています。長さ50m以上の橋梁区間とトンネル区間では、センターブロックやセンターパイプを試行的に設置し、その拡大に取り組んでいます。
渋滞対策として、東名高速道路(大和トンネル付近、綾瀬スマートインターチェンジ付近、東名三好インターチェンジ付近)、中央自動車道(小仏トンネル付近、相模湖インターチェンジ付近、三鷹バスストップ付近、日野バスストップ付近)、及び名神高速道路(一宮ジャンクション付近)の付加車線設置事業について着実に推進しています。
休憩施設における大型車マスの夜間時間帯を中心とした混雑緩和に向けて、駐車マス増設を行うとともに、大型車マスの一部を60分以内の駐車とする「短時間限定駐車マス」として整備し運用する実証実験に取り組んでいます。
ETC利用率の拡大等の社会情勢の変化を踏まえ、ETCの専用化等による料金所のキャッシュレス化・タッチレス化を進めており、令和7年度上半期に新たに13箇所(9月末までに延べ54箇所)でETC専用化の運用を開始しました。
更に、最先端のICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)・ロボティクス技術の導入等により、少子高齢化やデジタル技術の進展等による社会環境の変化、お客さまニーズの多様化を踏まえた情報提供の高度化等、当社グループを取り巻く環境の激変に対応しつつ、高速道路モビリティの進化に貢献する革新的なプロジェクト「i-MOVEMENT(アイムーブメント)」を推進しています。また、当プロジェクトの実現に向けて、コンソーシアム方式によりオープンイノベーションを推進する組織として設立した「イノベーション交流会」では、「交通サービスの進化・高度化」、「高速道路保全マネジメントの高度化」のそれぞれのテーマにおいて、会員の企業・団体から提案された技術の高速道路保全現場への適用性の実証に取り組んでいます。
こうした中、当中間連結会計期間の営業収益は597,485百万円(前年同期比34.4%増)、営業利益は16,502百万円(同5.5%減)となりました。
また、当中間連結会計期間の通行料金収入は357,732百万円(同2.0%増)でした。
(休憩所事業)
休憩所事業については、地域の特色を活かした店舗づくり、魅力ある商品の販売、様々なニーズに応えるサービスの導入を進めるとともに、地域と連携した各種イベントやキャンペーンを積極的に開催する等、お客さまサービスの向上や地域社会との連携強化を推進しました。
また、快適性と利便性の向上への取組みとして、中央自動車道駒ヶ岳サービスエリア(上り線)、双葉サービスエリア(下り線)、北陸自動車道南条サービスエリア(下り線)の商業施設のリニューアルを行いました。フードコートとショッピングコーナーを拡充するとともに、コインシャワーやコインランドリーを新設する等、より快適にお過ごしいただける商業施設に全面リニューアルしました。
また、連結子会社である中日本エクシス㈱が愛知県長久手市の長久手市田園バレー交流施設の指定管理者となるなど、休憩所事業で培った商業施設の運営ノウハウを活用し、サービスエリア・パーキングエリアに限らず、道の駅の運営や高速道路外の商業施設への出店に取り組んでいます。
このほか、2024年12月に設立した連結子会社である中日本商業設備管理㈱は、本年7月から事業を開始し、サービスエリア・パーキングエリアの保守・維持管理を実施しています。
こうした中、当中間連結会計期間の営業収益は18,369百万円(前年同期比5.7%増)、営業利益は3,764百万円(同4.4%減)となりました。
(その他(関連)事業)
その他(関連)事業については、受託事業、不動産事業、観光振興事業、トラックターミナル事業、海外事業及び技術外販事業等を行っています。様々な事業の展開により、経営基盤を強化するとともに、社会・経済の変化を見据えた地域活性化や、海外での国際交流・国際貢献等に取り組んでいます。
受託事業については、国、地方公共団体等との協議の結果、当社において一体的に実施することが適当と認められた工事等について当該国、地方公共団体等から受託し、着実に実施しました。
不動産事業については、廃止社宅を活用した戸建住宅地の分譲事業及び賃貸住宅事業を行っているほか、地域活性化を目的として、インターチェンジ周辺における商業施設等の管理・運営を行っています。
観光振興事業については、高速道路の周遊エリア内が定額で乗り放題となる各種ドライブプラン(企画割引)の販売を行っています。また、旅行会社と連携した旅行ツアー商品の販売、宿泊手続代行サービス等、ハイウェイドライブ旅行の促進に取り組んでいます。
トラックターミナル事業については、北陸地方においてトラックターミナル、貨物保管施設及びこれらに関連又は附帯する施設の建設、管理、運営又は賃貸事業を行い、自動車輸送の効率化に取り組んでいます。
海外事業については、フィリピン国において2件のコンサルティング業務を継続して実施し、現地技術者の能力向上等に貢献するとともに、フィリピン国現地法人NEXCO-CENTRAL Philippines Inc.では、ダバオ市バイパス建設事業のトンネル設備工事等を推進しています。また、米国現地法人NEXCO Highway Solutions of America Inc.では、舗装点検ソリューション等、道路管理に関するコンサルティング業務の受注に向け営業活動を行い、17市との有償契約に至っています。
このほか、持分法適用関連会社である日本高速道路インターナショナル㈱と共同で、アジア及びオーストラリアの高速道路事業に係る調査を行いました。
技術外販事業では、「ETC多目的利用サービス」として「ETCX」を提供するETCソリューションズ㈱と業務提携契約を締結し、同サービスの情報処理事業を受注しています。
また、東海旅客鉄道㈱と締結した協定に基づき、中央新幹線(リニア)事業に係る用地取得の支援業務を行っています。
上記以外の事業として、持分法適用関連会社である中日本ファームすずなり㈱では、耕作放棄地の増加等地域が抱える課題の解決及び地域活性化への貢献を目的に、浜松市内において野菜(レタス及び枝豆等)の生産・販売を行っています。また、長距離トラックドライバーの労働環境改善を支援する取組みとして、物流事業者と共同で中継輸送拠点を運営しています。本年6月には静岡県内に新たに2か所の中継輸送拠点を開業しました。
こうした中、当中間連結会計期間の営業収益は19,543百万円(前年同期比3.6%増)、営業損失は615百万円(前年同期は営業利益297百万円)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前中間純利益20,496百万円に加え、減価償却費12,941百万円、棚卸資産の減少額18,115百万円等による増加があった一方、売上債権の増加額11,666百万円、仕入債務の減少額77,333百万円等による減少があったため、営業活動によるキャッシュ・フローは、19,517百万円の資金支出(前年同期比89.2%減)となりました。
なお、上記棚卸資産の減少額は、その大部分が道路整備特別措置法(昭和31年法律第7号)(以下「特措法」といいます。)第51条第2項から第4項の規定に基づき工事完了時等に独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構(以下「機構」といいます。)に帰属することとなる資産の減少によるものです。かかる資産は、中間連結貸借対照表上は「棚卸資産」勘定(流動資産)に計上され、その建設には財務活動の結果得られた資金を充てています。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
料金機械、ETC装置等の設備投資21,701百万円等により、投資活動によるキャッシュ・フローは、22,518百万円の資金支出(前年同期比99.9%増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期借入金の返済による支出58,025百万円、道路建設関係社債償還による支出219,325百万円による減少があった一方、道路建設関係社債発行による収入384,270百万円による増加があったため、財務活動によるキャッシュ・フローは、107,035百万円の資金収入(前年同期比276.2%増)となりました。
以上の結果、当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前中間連結会計期間末に比べ157,036百万円増加し、220,052百万円(前年同期比249.2%増)となりました。
(3) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの各事業は、受注生産形態をとらない事業が多く、事業の種類別セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。
このため、生産、受注及び販売の実績については、前記「(1) 財政状態及び経営成績の状況」においてセグメントの業績に関連付けて記載しています。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項に記載した予見、見通し、所感等の将来に関する事項は、半期報告書提出日現在において判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もありますので、ご留意下さい。
(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える要因
① 高速道路事業の特性
高速道路事業については、高速道路株式会社法(平成16年法律第99号)(以下「高速道路会社法」といいます。)及び独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構法(平成16年法律第100号)(以下「機構法」といいます。)の規定により機構と平成18年3月31日付で締結した協定並びに特措法の規定による同日付事業許可に基づき、機構から道路資産を借り受けた上、道路利用者より料金を収受し、かかる料金収入から機構への賃借料及び当社が負担する管理費用の支払いに充てています(協定については、前事業年度の有価証券報告書中に記載する「第一部 企業情報 第2 事業の状況 5 重要な契約等(1)機構と締結する協定」及び後記「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4 重要な契約等」をご参照下さい。)。
かかる協定及び事業許可においては、高速道路の公共性に鑑み当社の収受する料金には当社の利潤を含めないことが前提とされています。なお、各事業年度においては、料金収入や管理費用等の実績と当初計画との乖離等により利益又は損失が生じる場合があり、かかる利益は、将来の高速道路資産賃借料の確実な支払いを始めとする的確な事業運営への備えとして積み立てていきたいと考えています。
また、高速道路事業においては、ゴールデンウィーク等を含む上期は下期と比較して料金収入が多くなる一方、上期の費用は、雪氷対策や集中工事等の影響を受ける下期に比較して少なくなる傾向があります。
② 機構による債務引受け等
当社は、特措法に基づき行う高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧を事業の一つとしており、また、当社が行うべき新設、改築、修繕又は災害復旧の対象となる高速道路は、協定の定めによるところですが、機構は、機構法第15条第1項に従い、当社が新設、改築、修繕又は災害復旧を行った高速道路に係る道路資産が特措法第51条第2項から第4項までの規定により機構に帰属する時において、機構法第14条第1項の認可を受けた業務実施計画に定められた機構が当社から引き受ける新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に係る債務の限度額の範囲内で、当該高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に充てるために当社が負担した債務を引き受けることとされています。
当社と機構は、四半期分の債務引受けにつき借入金債務及び債券債務を原則としておおむね調達時期が古い順に当該四半期の翌四半期の最初の月の中旬までに一括して選定すること、債務引受けは併存的債務引受けの方法によること等、債務引受けの実際の運用について確認しています。ただし、高速道路の更新事業にかかる財政融資資金借入債務については、前述に関わらず、おおむね令和6年度ないし令和7年度を目途に債務引受けを予定しています。また、特定の目的で調達した債務は、前述に関わらず、対象資産に資金充当後、債務引受けを行う場合があります。
なお、高速道路に係る道路資産が機構に帰属し、当該資産に対応する債務が機構に引き受けられた際には、かかる資産及び債務は当社の中間連結財務諸表及び中間財務諸表に計上されないこととなりますが、当該債務について、当社は引き続き機構と連帯してその弁済の責めを負うこととされており、かかる債務の履行に関する主たる取扱いは機構が行うこととなります。
また、日本道路公団(以下「道路公団」といいます。)の民営化に伴い当社、機構、東日本高速道路㈱及び西日本高速道路㈱が承継した道路公団の債務の一部について、当社と、機構、東日本高速道路㈱及び西日本高速道路㈱との間に、連帯債務関係が生じています(日本道路公団等民営化関係法施行法(平成16年法律第102号)(以下「民営化関係法施行法」といいます。)第16条)。
(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当中間連結会計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3) 資本の源泉及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フローの状況等
当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの状況については、前記「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、必要とする資金の調達は、営業活動のほか、社債の発行等を通じて実施しました。
② 資金調達の基本方針
資金調達の基本的な考え方は、低利安定的な調達を目指し、社債の発行による調達を優先し、補完的に金融機関からの借入金による調達を行います。ただし、金融市場の環境等により社債発行が困難な場合は、借入金の比率を高めることがあります。
③ 資金需要の主な内容
当社グループの今後の資金需要として主なものは、協定に基づく機構への賃借料に加え、特措法第51条第2項から第4項までの規定に基づき工事完了時等に機構に帰属することとなる資産の建設資金及び事業用設備に係る設備投資資金であり、かかる資産及び設備の概要については後記「第一部 企業情報 第3 設備の状況」に記載しています。
(4) 当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 経営成績の分析
(収益及び損益の状況)
当中間連結会計期間における全事業の営業収益は635,307百万円(前年同期比32.1%増)、営業費用は615,651百万円(同34.1%増)、営業利益は19,655百万円(同9.5%減)、経常利益は20,595百万円(同8.2%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は16,297百万円(同0.8%増)となり、前中間連結会計期間と比較すると増収・増益となりました。
なお、原則として損益に影響を及ぼさず、かつ完成した高速道路資産の規模により増減する道路資産完成高を除いた営業収益は、交通量の増加等により増加し、396,139百万円(同2.2%増)となりました。
② 財政状況の分析
(「資産の部」の状況)
当中間連結会計期間末における流動資産は、棚卸資産が減少した一方、現金及び預金が増加したこと等により、前連結会計年度末と比べ54,466百万円増加し、2,312,816百万円となりました。固定資産は、減価償却による減少があった一方、ETC設備の更新等による増加により、前連結会計年度末と比べ4,237百万円増加し、311,681百万円となりました。繰延資産は、前連結会計年度末と比べ245百万円増加し、2,461百万円となりました。
以上の結果、当中間連結会計期間末における総資産額は、前連結会計年度末と比べ58,948百万円増加し2,626,959百万円となりました。
(「負債の部」の状況)
当中間連結会計期間末における流動負債は、高速道路事業営業未払金が減少したこと等により、前連結会計年度末と比べ48,641百万円減少し、264,908百万円となりました。固定負債は、道路建設関係社債が増加したこと等により、前連結会計年度末と比べ91,631百万円増加し、2,059,549百万円となりました。
以上の結果、当中間連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末と比べ42,989百万円増加し、2,324,457百万円となりました。
(「純資産の部」の状況)
当中間連結会計期間末における純資産額は、利益剰余金が増加したこと等により、前連結会計年度末と比べ15,959百万円増加し、302,501百万円となりました。
③ セグメントごとの分析
当中間連結会計期間のセグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりです。
(高速道路事業)
当中間連結会計期間における高速道路事業の営業収益は597,485百万円(前年同期比34.4%増)となりました。営業収益が増加した主な要因は、交通量の増加により料金収入が増加したことや、前中間連結会計期間と比べて機構への道路資産引渡額が大きかったことにより道路資産完成高が増加したことによるものです。営業費用は、協定に基づく機構への賃借料の増加のほか、道路資産完成原価の増加や、2025年4月6日に発生した広域的なETCシステム障害に係る費用を計上した影響等により、580,983百万円(同36.0%増)となり、その結果、営業利益は16,502百万円(同5.5%減)となりました。
当中間連結会計期間末における高速道路事業のセグメント資産は2,108,830百万円(同1.9%増)、セグメント負債は2,038,283百万円(同12.3%増)となりました。
(休憩所事業)
当中間連結会計期間における休憩所事業の営業収益は18,369百万円(前年同期比5.7%増)となりました。これは、客単価の上昇に伴い店舗売上高が増加したことによるものです。営業費用は、店舗売上高の増加による直営店舗の売上原価の増加のほか、業務委託費等が増加したこと等により、14,604百万円(同8.7%増)となりました。その結果、営業利益は3,764百万円(同4.4%減)となりました。
当中間連結会計期間末における休憩所事業のセグメント資産は174,623百万円(同1.2%増)となりました。
(その他(関連)事業)
当中間連結会計期間におけるその他(関連)事業の営業収益は19,543百万円(前年同期比3.6%増)となりました。これは、国・地方公共団体から受託した工事の出来高が前年に比べ増加したこと等によるものです。営業費用は、国・地方公共団体から受託した工事の出来高が前年に比べ増加したほか、フィリピン国現地法人が参画しているダバオ市バイパス建設事業の工期延期等に伴い、売上原価が増加したこと等により、20,159百万円(同8.6%増)となりました。その結果、営業損失は615百万円(前年同期は営業利益297百万円)となりました。
当中間連結会計期間末におけるその他(関連)事業のセグメント資産は29,124百万円(同20.7%増)、セグメント負債は50,396百万円(同0.1%減)となりました。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間における我が国の経済は、米国の通商政策による影響が自動車産業を中心にみられたものの、緩やかな回復傾向が続きました。また、個人消費や民間企業設備投資等国内需要も持ち直しの動きがみられています。しかしながら、米国の通商政策による影響や物価上昇、金融資本市場の変動等、景気の下振れリスクに留意する必要があります。
その一方で、高速道路ネットワークの早期整備や、計画的な老朽化対策の推進、災害に対する強靭性・対応力の強化、地域振興の核となるサービスエリアの展開等、当社グループが果たすべき社会的使命は、一層重要なものとなっています。
このような中、当社グループは「経営計画チャレンジⅤ(ファイブ) 2021-2025」の最終年度を迎え、経営方針に掲げた「安全性向上に向けた不断の取組みの深化」、「高速道路の機能強化と広くお客さまに利用される高速道路空間への進化」、「デジタル化や脱炭素化などの環境変化に適応した新たな価値創造への挑戦」、「お客さまをはじめとするステークホルダーの期待に応え続けるための経営基盤の強化」に基づく取組みを進めています。更に、これらの経営方針を推進するため、高速道路の機能強化や自動運転等のイノベーションに対応した高速道路の進化等を定めた「高速道路における安全・安心実施計画」に基づき、高速道路の安全性や信頼性、使いやすさの向上に取り組んでいます。
「安全性向上に向けた不断の取組みの深化」については、平成24年12月2日に発生した中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故を受けて策定した「安全性向上3カ年計画」の成果を踏まえた「安全性向上への「5つの取組み方針」」に基づき、当社グループ一体となって「安全を最優先とする企業文化の醸成」、「安全活動の推進」、「安全を支える人財の育成」、「道路構造物等の経年劣化や潜在的リスクに対応した業務プロセスの継続的改善」、「安全性向上に向けた着実かつ効率的な事業の推進」に取り組んでいます。
「高速道路の機能強化と広くお客さまに利用される高速道路空間への進化」については、新東名高速道路等のネットワーク整備やスマートインターチェンジの整備、渋滞対策、高速道路リニューアルプロジェクトによる老朽化対策、耐震補強対策、豪雨や豪雪等激甚化かつ頻発化する自然災害への対応強化等の取組みを計画的に進めています。加えて、東海北陸自動車道をはじめとする暫定2車線区間の4車線化、新名神高速道路の6車線化、ダブル連結トラック等高速トラック輸送の効率化に向けた駐車マスや中継物流拠点等の環境整備に取り組み、高速道路の更なる機能強化を図るとともに、ETC専用化等による料金所のキャッシュレス化・タッチレス化を進めています。また、駐車マスの拡充、計画的なリニューアル、多様なニーズにお応えするサービスの提供等による休憩施設の快適性と利便性の向上、地域間交流の促進や地域活性化が期待される企画割引の充実等に取り組み、より広くお客さまに利用される高速道路空間へ進化させていきます。
「デジタル化や脱炭素化などの環境変化に適応した新たな価値創造への挑戦」については、次世代技術を活用した革新的な高速道路保全マネジメント「i-MOVEMENT(アイムーブメント)」や建設現場の生産性を向上させる「i-Construction(アイコンストラクション)」、完全自動運転(レベル4)の実現のための路車間協調設備の構築等、DX(デジタルトランスフォーメーション)を推進していくとともに、その実現に向けた革新的な技術開発や高度な専門性を有する人財育成にも積極的に取り組んでいます。加えて、高速道路ネットワークの整備をはじめとする当社グループのあらゆる事業活動を通じて、地球温暖化の抑制に寄与するCO2排出量の削減等に着実に取り組むとともに、脱炭素社会はもとより、持続可能な開発目標(SDGs)がめざす持続可能な社会の実現に向けて貢献していきます。
「お客さまをはじめとするステークホルダーの期待に応え続けるための経営基盤の強化」については、環境変化への感度が高く強い現場力を持つ人財の育成やリモートワーク環境等のデジタル技術の一層の活用、在宅勤務をはじめとする多様で柔軟な働き方が可能となる制度や職場環境の整備、健康経営の推進等、生産性向上や働き方改革に資する取組みを進めています。加えて、効率的な事業運営のもと、将来に向けた効果的な投資を行うことで、新たなサービスの提供や質の向上に努め、当社グループの競争力を高めていきます。
引き続き、お客さまに安心して高速道路をご利用いただけるよう、上記の経営方針に基づく取組みを着実に実施していくとともに、中央自動車道笹子トンネル天井板崩落事故を決して忘れることなく、ご遺族の皆さまや被害に遭われた皆さまに真摯に対応してまいります。
そのほか、橋梁の耐震補強工事で鉄筋が不足する施工不良事案については、令和2年11月16日に事案の原因究明のための調査と再発防止のあり方の提言を行うための外部有識者による「E20 中央道を跨ぐ橋梁の耐震補強工事施工不良に関する調査委員会」を設置しました。また、当該調査委員会からの「報告書」を受け、令和3年7月29日に「再発防止策」を策定しました。当該再発防止策が実効性あるものとするため、社内に「中央道の耐震補強工事施工不良事案に対する再発防止策のフォローアップ委員会」を設置し、その実施状況や効果等を検証しながら、全社を挙げて再発防止に取り組んでいます。
また、令和7年4月6日に管内で発生した広域的なETCシステム障害のため、最大17路線106箇所の料金所においてETCレーンの通行が不可となり、料金所周辺の渋滞及び課金処理の不具合が発生しました。令和7年4月18日に外部有識者による「広域的なシステム障害発生時の危機管理検討委員会」を設置し、令和7年6月23日に「再発防止策」を策定及び「広域的ETCシステム障害発生時の危機対応マニュアル」を制定いたしました。今回のETCシステム障害において、障害が発生した料金所を利用されたお客さまには料金を還元する等の措置を講じました。そして今後は、マニュアル等に基づき、広域的なETCシステム障害が発生して料金徴収に必要な情報を把握できず円滑な料金の徴収が困難となった場合は料金を徴収しないなど、お客さまにご不便をおかけしない対応をしてまいります。
こうした中、当中間連結会計期間の営業収益は635,307百万円(前年同期比32.1%増)、営業利益は19,655百万円(同9.5%減)、経常利益は20,595百万円(同8.2%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は16,297百万円(同0.8%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりです。
(高速道路事業)
建設事業については、「高速道路の機能強化と広くお客さまに利用される高速道路空間への進化」の経営方針のもと、高速道路ネットワークの整備を着実かつ効率的に進め、地域の期待に応えるため、ミッシングリンクの解消や機能強化を行いました。このうち東海環状自動車道山県インターチェンジ~本巣インターチェンジ間の11.9㎞を令和7年4月6日に、東海環状自動車道本巣インターチェンジ~大野神戸インターチェンジ間の6.8㎞を令和7年8月30日に開通させました。
前述のほか、新東名高速道路新秦野インターチェンジ~新御殿場インターチェンジ間、東京外かく環状道路中央ジャンクション(仮称)~東名ジャンクション(仮称)間、東海環状自動車道養老インターチェンジ~いなべインターチェンジ間の新設事業、新名神高速道路亀山西ジャンクション~甲賀土山インターチェンジ間の6車線化事業並びに東海北陸自動車道飛驒清見インターチェンジ~南砺スマートインターチェンジ間、東海環状自動車道土岐ジャンクション~美濃加茂インターチェンジ間及び紀勢自動車道勢和多気ジャンクション~紀勢大内山インターチェンジ間の4車線化事業について着実に推進しました。
お客さまの利便性の向上と地域の活性化のため、令和7年7月27日に中央自動車道諏訪湖スマートインターチェンジ(長野県諏訪市、長野県岡谷市)、令和7年9月13日に中央自動車道神坂スマートインターチェンジ(岐阜県中津川市)の運用を開始しました。
また、建設現場の生産性を向上させる「i-Construction(アイコンストラクション)」によるデジタル化を推進しています。モデル事務所においてICTや3次元データを活用した工事や調査・測量・設計を試行、各プロセスにて省力化や効率化、自動化、高度化など取り組んだ内容を踏まえ、令和7年7月より、全ての建設現場において対象となる工事や調査・測量・設計で全面的に導入することとしています。
保全・サービス事業については、「安全を何よりも優先」とする企業理念に基づき、経営方針の最上位に掲げられた「安全性向上に向けた不断の取組みの深化」を目指して、安全を最優先に、信頼性の高い高速道路ネットワークとお客さまに満足いただけるサービスを24時間365日提供するため、高速道路の点検や、維持・補修・修繕等を行っています。
道路構造物等の点検に関しては、日々の高速道路の巡回による点検を行っているほか、橋梁やトンネル等については、法令に基づき、5年に1度、近接目視等による詳細点検を行っています。また、変状が確認された構造物は、計画的な補修を進めています。
高速道路ネットワークを健全な状態で次世代に引き継ぐため、橋梁やトンネル等の構造物を最新の技術を用いて補修・補強し、建設当初と同等又はそれ以上の性能や機能を回復することで、高速道路をこれからも長く健全に保つ「高速道路リニューアルプロジェクト」に取り組んでいます。
平成28年4月に発生した熊本地震における橋梁の被災状況を踏まえ、緊急輸送道路としての機能を速やかに回復し、お客さまに安心してご利用いただけるよう、橋梁の耐震補強及び支承逸脱対策に取り組んでいます。
道路構造物の劣化に多大な影響を与え、重大な交通事故に繋がるおそれのある重量超過等の車両制限令に違反する車両に対して、車両重量計等を活用した取締り、自動計測装置の整備による常時取締りに取り組んでおり、違反の度合いに応じて点数を付与し、累積点数が一定に達した場合に大口・多頻度割引停止措置等を講ずるとともに、悪質な違反者に対する告発を実施しています。
大規模災害時の対応力強化については、国の「南海トラフ地震における具体的な応急対策活動に関する計画」等に則り、発災後の人命救助に重要な72時間を意識しつつ、24時間で広域移動ルートとすべく、高速道路ネットワークを活用した迅速な緊急交通路を確保するとともに、「救助・救急、消火等」、「医療」、「物資」、「燃料」の各分野の活動のための広域進出拠点として休憩施設が活用できるように取り組んでいます。
大雪時の道路交通確保として、除雪体制の強化、立ち往生車両を早期に発見するための監視カメラの増設、救援車両の配備、大雪事前広報、関係機関との連携強化等の取組みに加えて、短期間の集中的な大雪時には、人命を最優先に大規模な車両滞留を回避することを基本的な考え方と捉え、国による大雪に関する緊急発表や除雪能力を超過する降雪に対しては、予防的通行止めを実施するとともに、高速道路と国道が並行する区間については、一方が通行止めとなった場合、他方の道路への交通集中による大規模滞留を回避するため、高速道路と国道を同時に通行止めにする「同時通行止め」を実施します。大雪が予測される3日前からテレビCM、公式WEBサイトを中心にSNS等多様な広報媒体を活用するとともに、関係機関との合同記者会見や1日前からは全てのテレビCMやラジオCM、インターネット広告などを緊急広告に差し替えるなどの徹底した出控え要請を行い、躊躇なく通行止めを実施するとともに、集中除雪による早期の通行止め解除に取り組みます。
予防的通行止めの一方で、気象予測を大幅に超える気象急変によるスタック車両、大規模な車両滞留が発生する可能性に備えて、モニター監視員の専任配置、雪氷巡回の増隊に加え、スタック車両の救出やお客さま支援を早期に実施するため、現地支援人員の拡充やトラクターショベルやレッカーの増車、可能な限り近傍への前進配置等の対策強化を図ります。
交通事故対策として、事故多発地点の集中的な対策とともに、逆走防止対策や一般道からの誤進入対策、交通安全の啓発活動に取り組んでいます。また、暫定2車線区間における正面衝突事故防止対策として、土工区間や長さ50m未満の橋梁区間でワイヤロープの設置を進め、令和5年度に完成しています。長さ50m以上の橋梁区間とトンネル区間では、センターブロックやセンターパイプを試行的に設置し、その拡大に取り組んでいます。
渋滞対策として、東名高速道路(大和トンネル付近、綾瀬スマートインターチェンジ付近、東名三好インターチェンジ付近)、中央自動車道(小仏トンネル付近、相模湖インターチェンジ付近、三鷹バスストップ付近、日野バスストップ付近)、及び名神高速道路(一宮ジャンクション付近)の付加車線設置事業について着実に推進しています。
休憩施設における大型車マスの夜間時間帯を中心とした混雑緩和に向けて、駐車マス増設を行うとともに、大型車マスの一部を60分以内の駐車とする「短時間限定駐車マス」として整備し運用する実証実験に取り組んでいます。
ETC利用率の拡大等の社会情勢の変化を踏まえ、ETCの専用化等による料金所のキャッシュレス化・タッチレス化を進めており、令和7年度上半期に新たに13箇所(9月末までに延べ54箇所)でETC専用化の運用を開始しました。
| 運用開始年月日 | 運用開始インターチェンジ名 |
| 令和7年4月6日 | 東海環状自動車道 岐阜インターチェンジ |
| 東海環状自動車道 本巣インターチェンジ | |
| 令和7年4月8日 | 中央自動車道 多治見インターチェンジ |
| 中央自動車道 小牧東インターチェンジ | |
| 東海環状自動車道 富加関インターチェンジ | |
| 東海環状自動車道 土岐南多治見インターチェンジ | |
| 東海環状自動車道 関広見インターチェンジ | |
| 令和7年4月15日 | 東海環状自動車道 せと赤津インターチェンジ |
| 東海環状自動車道 豊田松平インターチェンジ | |
| 東海環状自動車道 豊田勘八インターチェンジ | |
| 新東名高速道路 岡崎東インターチェンジ | |
| 伊勢湾岸自動車道 豊田東インターチェンジ | |
| 令和7年4月16日 | 新東名高速道路 新城インターチェンジ |
更に、最先端のICT(Information and Communication Technology:情報通信技術)・ロボティクス技術の導入等により、少子高齢化やデジタル技術の進展等による社会環境の変化、お客さまニーズの多様化を踏まえた情報提供の高度化等、当社グループを取り巻く環境の激変に対応しつつ、高速道路モビリティの進化に貢献する革新的なプロジェクト「i-MOVEMENT(アイムーブメント)」を推進しています。また、当プロジェクトの実現に向けて、コンソーシアム方式によりオープンイノベーションを推進する組織として設立した「イノベーション交流会」では、「交通サービスの進化・高度化」、「高速道路保全マネジメントの高度化」のそれぞれのテーマにおいて、会員の企業・団体から提案された技術の高速道路保全現場への適用性の実証に取り組んでいます。
こうした中、当中間連結会計期間の営業収益は597,485百万円(前年同期比34.4%増)、営業利益は16,502百万円(同5.5%減)となりました。
また、当中間連結会計期間の通行料金収入は357,732百万円(同2.0%増)でした。
(休憩所事業)
休憩所事業については、地域の特色を活かした店舗づくり、魅力ある商品の販売、様々なニーズに応えるサービスの導入を進めるとともに、地域と連携した各種イベントやキャンペーンを積極的に開催する等、お客さまサービスの向上や地域社会との連携強化を推進しました。
また、快適性と利便性の向上への取組みとして、中央自動車道駒ヶ岳サービスエリア(上り線)、双葉サービスエリア(下り線)、北陸自動車道南条サービスエリア(下り線)の商業施設のリニューアルを行いました。フードコートとショッピングコーナーを拡充するとともに、コインシャワーやコインランドリーを新設する等、より快適にお過ごしいただける商業施設に全面リニューアルしました。
また、連結子会社である中日本エクシス㈱が愛知県長久手市の長久手市田園バレー交流施設の指定管理者となるなど、休憩所事業で培った商業施設の運営ノウハウを活用し、サービスエリア・パーキングエリアに限らず、道の駅の運営や高速道路外の商業施設への出店に取り組んでいます。
このほか、2024年12月に設立した連結子会社である中日本商業設備管理㈱は、本年7月から事業を開始し、サービスエリア・パーキングエリアの保守・維持管理を実施しています。
こうした中、当中間連結会計期間の営業収益は18,369百万円(前年同期比5.7%増)、営業利益は3,764百万円(同4.4%減)となりました。
(その他(関連)事業)
その他(関連)事業については、受託事業、不動産事業、観光振興事業、トラックターミナル事業、海外事業及び技術外販事業等を行っています。様々な事業の展開により、経営基盤を強化するとともに、社会・経済の変化を見据えた地域活性化や、海外での国際交流・国際貢献等に取り組んでいます。
受託事業については、国、地方公共団体等との協議の結果、当社において一体的に実施することが適当と認められた工事等について当該国、地方公共団体等から受託し、着実に実施しました。
不動産事業については、廃止社宅を活用した戸建住宅地の分譲事業及び賃貸住宅事業を行っているほか、地域活性化を目的として、インターチェンジ周辺における商業施設等の管理・運営を行っています。
観光振興事業については、高速道路の周遊エリア内が定額で乗り放題となる各種ドライブプラン(企画割引)の販売を行っています。また、旅行会社と連携した旅行ツアー商品の販売、宿泊手続代行サービス等、ハイウェイドライブ旅行の促進に取り組んでいます。
トラックターミナル事業については、北陸地方においてトラックターミナル、貨物保管施設及びこれらに関連又は附帯する施設の建設、管理、運営又は賃貸事業を行い、自動車輸送の効率化に取り組んでいます。
海外事業については、フィリピン国において2件のコンサルティング業務を継続して実施し、現地技術者の能力向上等に貢献するとともに、フィリピン国現地法人NEXCO-CENTRAL Philippines Inc.では、ダバオ市バイパス建設事業のトンネル設備工事等を推進しています。また、米国現地法人NEXCO Highway Solutions of America Inc.では、舗装点検ソリューション等、道路管理に関するコンサルティング業務の受注に向け営業活動を行い、17市との有償契約に至っています。
このほか、持分法適用関連会社である日本高速道路インターナショナル㈱と共同で、アジア及びオーストラリアの高速道路事業に係る調査を行いました。
技術外販事業では、「ETC多目的利用サービス」として「ETCX」を提供するETCソリューションズ㈱と業務提携契約を締結し、同サービスの情報処理事業を受注しています。
また、東海旅客鉄道㈱と締結した協定に基づき、中央新幹線(リニア)事業に係る用地取得の支援業務を行っています。
上記以外の事業として、持分法適用関連会社である中日本ファームすずなり㈱では、耕作放棄地の増加等地域が抱える課題の解決及び地域活性化への貢献を目的に、浜松市内において野菜(レタス及び枝豆等)の生産・販売を行っています。また、長距離トラックドライバーの労働環境改善を支援する取組みとして、物流事業者と共同で中継輸送拠点を運営しています。本年6月には静岡県内に新たに2か所の中継輸送拠点を開業しました。
こうした中、当中間連結会計期間の営業収益は19,543百万円(前年同期比3.6%増)、営業損失は615百万円(前年同期は営業利益297百万円)となりました。
(2) キャッシュ・フローの状況
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
税金等調整前中間純利益20,496百万円に加え、減価償却費12,941百万円、棚卸資産の減少額18,115百万円等による増加があった一方、売上債権の増加額11,666百万円、仕入債務の減少額77,333百万円等による減少があったため、営業活動によるキャッシュ・フローは、19,517百万円の資金支出(前年同期比89.2%減)となりました。
なお、上記棚卸資産の減少額は、その大部分が道路整備特別措置法(昭和31年法律第7号)(以下「特措法」といいます。)第51条第2項から第4項の規定に基づき工事完了時等に独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構(以下「機構」といいます。)に帰属することとなる資産の減少によるものです。かかる資産は、中間連結貸借対照表上は「棚卸資産」勘定(流動資産)に計上され、その建設には財務活動の結果得られた資金を充てています。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
料金機械、ETC装置等の設備投資21,701百万円等により、投資活動によるキャッシュ・フローは、22,518百万円の資金支出(前年同期比99.9%増)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
長期借入金の返済による支出58,025百万円、道路建設関係社債償還による支出219,325百万円による減少があった一方、道路建設関係社債発行による収入384,270百万円による増加があったため、財務活動によるキャッシュ・フローは、107,035百万円の資金収入(前年同期比276.2%増)となりました。
以上の結果、当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は、前中間連結会計期間末に比べ157,036百万円増加し、220,052百万円(前年同期比249.2%増)となりました。
(3) 生産、受注及び販売の実績
当社グループの各事業は、受注生産形態をとらない事業が多く、事業の種類別セグメントごとに生産規模及び受注規模を金額あるいは数量で示すことはしていません。
このため、生産、受注及び販売の実績については、前記「(1) 財政状態及び経営成績の状況」においてセグメントの業績に関連付けて記載しています。
2.経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
本項に記載した予見、見通し、所感等の将来に関する事項は、半期報告書提出日現在において判断したものであり、将来に関する事項には、不確実性が内在しており、あるいはリスクを含んでいるため、将来生じる実際の結果と大きく異なる可能性もありますので、ご留意下さい。
(1) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える要因
① 高速道路事業の特性
高速道路事業については、高速道路株式会社法(平成16年法律第99号)(以下「高速道路会社法」といいます。)及び独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構法(平成16年法律第100号)(以下「機構法」といいます。)の規定により機構と平成18年3月31日付で締結した協定並びに特措法の規定による同日付事業許可に基づき、機構から道路資産を借り受けた上、道路利用者より料金を収受し、かかる料金収入から機構への賃借料及び当社が負担する管理費用の支払いに充てています(協定については、前事業年度の有価証券報告書中に記載する「第一部 企業情報 第2 事業の状況 5 重要な契約等(1)機構と締結する協定」及び後記「第一部 企業情報 第2 事業の状況 4 重要な契約等」をご参照下さい。)。
かかる協定及び事業許可においては、高速道路の公共性に鑑み当社の収受する料金には当社の利潤を含めないことが前提とされています。なお、各事業年度においては、料金収入や管理費用等の実績と当初計画との乖離等により利益又は損失が生じる場合があり、かかる利益は、将来の高速道路資産賃借料の確実な支払いを始めとする的確な事業運営への備えとして積み立てていきたいと考えています。
また、高速道路事業においては、ゴールデンウィーク等を含む上期は下期と比較して料金収入が多くなる一方、上期の費用は、雪氷対策や集中工事等の影響を受ける下期に比較して少なくなる傾向があります。
② 機構による債務引受け等
当社は、特措法に基づき行う高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧を事業の一つとしており、また、当社が行うべき新設、改築、修繕又は災害復旧の対象となる高速道路は、協定の定めによるところですが、機構は、機構法第15条第1項に従い、当社が新設、改築、修繕又は災害復旧を行った高速道路に係る道路資産が特措法第51条第2項から第4項までの規定により機構に帰属する時において、機構法第14条第1項の認可を受けた業務実施計画に定められた機構が当社から引き受ける新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に係る債務の限度額の範囲内で、当該高速道路の新設、改築、修繕又は災害復旧に要する費用に充てるために当社が負担した債務を引き受けることとされています。
当社と機構は、四半期分の債務引受けにつき借入金債務及び債券債務を原則としておおむね調達時期が古い順に当該四半期の翌四半期の最初の月の中旬までに一括して選定すること、債務引受けは併存的債務引受けの方法によること等、債務引受けの実際の運用について確認しています。ただし、高速道路の更新事業にかかる財政融資資金借入債務については、前述に関わらず、おおむね令和6年度ないし令和7年度を目途に債務引受けを予定しています。また、特定の目的で調達した債務は、前述に関わらず、対象資産に資金充当後、債務引受けを行う場合があります。
なお、高速道路に係る道路資産が機構に帰属し、当該資産に対応する債務が機構に引き受けられた際には、かかる資産及び債務は当社の中間連結財務諸表及び中間財務諸表に計上されないこととなりますが、当該債務について、当社は引き続き機構と連帯してその弁済の責めを負うこととされており、かかる債務の履行に関する主たる取扱いは機構が行うこととなります。
また、日本道路公団(以下「道路公団」といいます。)の民営化に伴い当社、機構、東日本高速道路㈱及び西日本高速道路㈱が承継した道路公団の債務の一部について、当社と、機構、東日本高速道路㈱及び西日本高速道路㈱との間に、連帯債務関係が生じています(日本道路公団等民営化関係法施行法(平成16年法律第102号)(以下「民営化関係法施行法」といいます。)第16条)。
(2) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当中間連結会計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(3) 資本の源泉及び資金の流動性についての分析
① キャッシュ・フローの状況等
当中間連結会計期間におけるキャッシュ・フローの状況については、前記「第一部 企業情報 第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 1.経営成績等の状況の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであり、必要とする資金の調達は、営業活動のほか、社債の発行等を通じて実施しました。
② 資金調達の基本方針
資金調達の基本的な考え方は、低利安定的な調達を目指し、社債の発行による調達を優先し、補完的に金融機関からの借入金による調達を行います。ただし、金融市場の環境等により社債発行が困難な場合は、借入金の比率を高めることがあります。
③ 資金需要の主な内容
当社グループの今後の資金需要として主なものは、協定に基づく機構への賃借料に加え、特措法第51条第2項から第4項までの規定に基づき工事完了時等に機構に帰属することとなる資産の建設資金及び事業用設備に係る設備投資資金であり、かかる資産及び設備の概要については後記「第一部 企業情報 第3 設備の状況」に記載しています。
(4) 当中間連結会計期間の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
① 経営成績の分析
(収益及び損益の状況)
当中間連結会計期間における全事業の営業収益は635,307百万円(前年同期比32.1%増)、営業費用は615,651百万円(同34.1%増)、営業利益は19,655百万円(同9.5%減)、経常利益は20,595百万円(同8.2%減)、親会社株主に帰属する中間純利益は16,297百万円(同0.8%増)となり、前中間連結会計期間と比較すると増収・増益となりました。
なお、原則として損益に影響を及ぼさず、かつ完成した高速道路資産の規模により増減する道路資産完成高を除いた営業収益は、交通量の増加等により増加し、396,139百万円(同2.2%増)となりました。
② 財政状況の分析
(「資産の部」の状況)
当中間連結会計期間末における流動資産は、棚卸資産が減少した一方、現金及び預金が増加したこと等により、前連結会計年度末と比べ54,466百万円増加し、2,312,816百万円となりました。固定資産は、減価償却による減少があった一方、ETC設備の更新等による増加により、前連結会計年度末と比べ4,237百万円増加し、311,681百万円となりました。繰延資産は、前連結会計年度末と比べ245百万円増加し、2,461百万円となりました。
以上の結果、当中間連結会計期間末における総資産額は、前連結会計年度末と比べ58,948百万円増加し2,626,959百万円となりました。
(「負債の部」の状況)
当中間連結会計期間末における流動負債は、高速道路事業営業未払金が減少したこと等により、前連結会計年度末と比べ48,641百万円減少し、264,908百万円となりました。固定負債は、道路建設関係社債が増加したこと等により、前連結会計年度末と比べ91,631百万円増加し、2,059,549百万円となりました。
以上の結果、当中間連結会計期間末における負債合計は、前連結会計年度末と比べ42,989百万円増加し、2,324,457百万円となりました。
(「純資産の部」の状況)
当中間連結会計期間末における純資産額は、利益剰余金が増加したこと等により、前連結会計年度末と比べ15,959百万円増加し、302,501百万円となりました。
③ セグメントごとの分析
当中間連結会計期間のセグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容は、以下のとおりです。
(高速道路事業)
当中間連結会計期間における高速道路事業の営業収益は597,485百万円(前年同期比34.4%増)となりました。営業収益が増加した主な要因は、交通量の増加により料金収入が増加したことや、前中間連結会計期間と比べて機構への道路資産引渡額が大きかったことにより道路資産完成高が増加したことによるものです。営業費用は、協定に基づく機構への賃借料の増加のほか、道路資産完成原価の増加や、2025年4月6日に発生した広域的なETCシステム障害に係る費用を計上した影響等により、580,983百万円(同36.0%増)となり、その結果、営業利益は16,502百万円(同5.5%減)となりました。
当中間連結会計期間末における高速道路事業のセグメント資産は2,108,830百万円(同1.9%増)、セグメント負債は2,038,283百万円(同12.3%増)となりました。
(休憩所事業)
当中間連結会計期間における休憩所事業の営業収益は18,369百万円(前年同期比5.7%増)となりました。これは、客単価の上昇に伴い店舗売上高が増加したことによるものです。営業費用は、店舗売上高の増加による直営店舗の売上原価の増加のほか、業務委託費等が増加したこと等により、14,604百万円(同8.7%増)となりました。その結果、営業利益は3,764百万円(同4.4%減)となりました。
当中間連結会計期間末における休憩所事業のセグメント資産は174,623百万円(同1.2%増)となりました。
(その他(関連)事業)
当中間連結会計期間におけるその他(関連)事業の営業収益は19,543百万円(前年同期比3.6%増)となりました。これは、国・地方公共団体から受託した工事の出来高が前年に比べ増加したこと等によるものです。営業費用は、国・地方公共団体から受託した工事の出来高が前年に比べ増加したほか、フィリピン国現地法人が参画しているダバオ市バイパス建設事業の工期延期等に伴い、売上原価が増加したこと等により、20,159百万円(同8.6%増)となりました。その結果、営業損失は615百万円(前年同期は営業利益297百万円)となりました。
当中間連結会計期間末におけるその他(関連)事業のセグメント資産は29,124百万円(同20.7%増)、セグメント負債は50,396百万円(同0.1%減)となりました。