有価証券報告書-第91期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「テレビ、ラジオの放送を通じてすぐれた報道、情報、娯楽番組を提供し、地域社会や文化に貢献する」ことを経営の基本理念にしております。このため、放送事業を中心とする公共性の高い企業グループとして、長期にわたり安定した経営基盤を確保していくことを重要な経営目標としています。
放送局を取り巻く環境は、メディア、情報デバイスの多様化によって大きく変容してきていますが、地上放送が最強のメディアであり続けるために、我々は、地域を代表する放送局として、地域にとって有益な情報、魅力あるコンテンツ、そして生活者のライフスタイルにふさわしい放送サービスを提供してまいります。
また、当社グループ全体としても、業容の最適化と収益性の最大化を推進することで、総合力による競争優位性を確保してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループの中核をなす放送事業は、景気動向や広告市場から大きな影響を受けるという特殊性を持っています。また、放送事業を取り巻く環境はメディアの多様化とともに、大きく変化してきています。このため、特定の経営指標を掲げることは困難な面もありますが、様々な事業環境の変化に柔軟に対応していくことが重要であると考えています。今後とも中長期的な視野に立って、グループ全体として企業価値を増大させていくことを目標としてまいります。
(3)対処すべき課題
当社グループの当事業年度は、9月にCBCラジオが全国民放に先駆けて開局65周年、12月にはCBCテレビが開局60周年を迎えました。当社は今年12月に創立67周年を迎え、「100年企業」への歩みに向けては、ちょうど3分の2を経過することとなります。当社および当社グループは、テレビ、ラジオの放送事業を中核に、地域の情報インフラとしての機能を発揮し、地域社会に貢献することを経営の基本理念にしています。
放送を取り巻くメディア環境は、技術革新とともに今後ますます変化することが予想されますが、民間放送のパイオニアとして歴史を先導してきた当社グループは、これからも時代をリードし、地域の皆さまに信頼され、欠かせない存在であり続けていきたいと考えています。
変化に対応するグループ戦略
当社グループの中核である放送事業に関しては、「少子高齢化と人口の減少」や「メディアの多様化、高度化」によって、「若者のテレビ・ラジオ離れ」が進んでいるという声が聞かれます。若年層のテレビ受像機による視聴時間が短くなっているというデータもありますが、コンテンツそのものに対する欲求自体が低下している現象とは捉えていません。また、少子高齢化が進めば、若年層向けの市場が縮小に向かうという予測もありますが、逆に見れば、高齢層向けの市場は今後、拡大するという見方もできます。重要なのは、こうした環境の変化に対応していくことです。これまでも生活者のライフスタイルの変化やテクノロジーの進展が起きるたびに、テレビ、ラジオは進化を遂げてきました。コンテンツを日々生み出している当社グループとしては、強みであるコンテンツ制作力を一層強化し、様々な視聴者層、聴取者層に対する出口戦略を構築することで、さらにビジネス拡大の可能性が拡がっていくものと考えています。
「次世代メディア推進会議」の発足
グループ各社の「Webフォーメーション」体制も4年目を迎えました。グループの持続的成長に向けては、「映像」「情報」「ICT」を3本柱に、地域で最も信頼されるメディア企業グループとして、地域社会の経済や文化の発展に寄与することを目指しています。そのメディアにおいては、4K・8Kの高精細映像技術をはじめ、IoT、VR、AIといったテクノロジー分野が、想像を超えたスピードで進化しています。また、コンテンツ分野においては、NetflixやAmazonといったOTT(Over The Top)と呼ばれる新たな動画配信事業者が台頭し、インターネットによる映像配信サービスが急速に拡大してきています。
こうした状況下で、将来にわたって成長を続けていく道を検討するため、7月に「次世代メディア推進会議」を設置しました。地域のメディア企業グループとして、これから活用していくプラットフォームの可能性および、そこに乗せるコンテンツのあり方を検証し、そして、そこから生まれる新たなビジネスモデルについて、将来に向けての検討を進めています。
その一環として、昨年実施した「伊勢神宮4Kプロジェクト」では、地上波の放送だけではなく、イベント事業やケーブルテレビ(4K放送)でもコンテンツを展開しました。同じコンテンツであっても、様々な出口を活用することで、エリアを越えた発信や、放送に限定しない素材の活用策及びマネタイズ化を探っていきたいと考えています。
テレビコンテンツの価値向上
コンテンツの価値向上の手段として今や「ICT」の活用は不可欠です。CBCテレビにおいても既にコンテンツのインターネット配信や海外への展開など、放送以外のコンテンツ供給も進めていますが、圧倒的な到達率を誇るテレビに、タイムシフト視聴への対応や、双方向性、拡散力のあるインターネットを組み合わせていくことで、テレビメディアやテレビコンテンツの価値を更に高め、新たなイノベーションにつなげていくことが必要と考えています。
一方、ローカル局として、信頼ある放送を通じて、地域社会に貢献していくこともまた、欠かせない取り組みです。『イッポウ』や『花咲かタイムズ』は同時間帯1位を継続し、エリアを代表するブランドを確立してきました。『ゴゴスマ』は、関東地区、仙台地区に続いて、今年4月からは山陰地区でも放送が始まるなど、エリアをさらに拡大することで、ローカルから発信する生情報番組の新たな形を構築し、全国に支持されるコンテンツとして、さらに成長していくことを目指していきます。
ラジオの新たな展開
ラジオの基本姿勢は、テレビ以上に地域との接点を強め、より身近なパーソナルメディアとしての存在を維持し続けることです。ラジオは、通信との親和性が高いこともあり、テレビよりも先行する形で通信を活用した取り組みを進めています。「radiko」においては、エリアフリー、タイムフリー、シェアラジオという新たな展開が始まりました。また、CBCラジオでは、今年3月より「ラジチューブ」を立ち上げ、音声の記事化によるネットでの拡散を図るサービスを開始しました。さらに、次世代に向けては、CBCラジオがイニシアティブを取る形で、スマートフォンにおける放送と通信のハイブリッドラジオの実現に向けた働きかけを行っています。これまで通り、地域に寄り添った番組やイベントを継続しつつ、通信も活用してラジオメディアの有用性をアピールし、媒体価値の向上とリスナー層の拡大を図っていきます。
成長を促進するための基盤強化
中核の放送事業を支える基盤の強化も重要な取り組みです。3月に取得した名古屋駅エリアの不動産は現状、オフィスを中心としたテナントビルとして稼働していますが、将来的には再開発を行う計画で、発展著しい名駅地区に事業拠点を拡げることにより、収益拡大を図り、経営基盤を一層強化させていきたいと考えています。また、CBC西別館も今年夏の竣工に向け、工事が進んでいます。完成後は、グループ会社3社を集めることで、Webフォーメーションの目的でもある、グループ会社間の連携強化を図りたいと考えています。その他の保有する資産に関しても収益の最大化や新たな収益物件の開発を推し進め、経営基盤の強化に努めていきます。
また、人材面では、グループ内での人的交流による活性化や女性や高齢者が活躍できる体制、制度の構築を進めることにより、グループ全体の競争力強化を図っていく考えです。「働き方改革」についても、グループ各社がそれぞれの事業環境にあわせて健康的で働きがいのある職場を守り、向上させていくよう、あらためて業務を分析し、人事制度を含めた働き方の改善を検討しています。
次世代に向けて
東京オリンピックが開催される2020年が、メディアにとっても大きな節目の年になると言われています。そして、景気の反動減が懸念される五輪後も、当地区は2026年のアジア大会、2027年のリニア開通などが予定されており、潜在需要は持続すると思っています。
当社グループは、オリンピックの先も見据えて、「個で強く、協調してなお強い」グループ会社体制を基盤にして、「情報」「映像」「ICT」をテーマに新しいサービスやビジネスの種を播き、その芽を大きく育てていこうと考えています。
民放第一声から刻み続けた歴史と伝統を聖火のごとく次の世代につないでいくため、新しい収益構造の創出による成長戦略の推進、グループ内外の資源活用と連携強化による収益機会の拡大という目標を実現し、今後いかなる環境変化が起きても、それに対応できる磐石なグループ体制を構築し、あらゆるステークホルダーの皆さまに最大の満足を提供できるよう、弛まぬ努力を続けていきます。
なお、会社の支配に関する基本方針は、次のとおりです。
当社および当社グループは、テレビ、ラジオの放送を通じてすぐれた報道、情報、娯楽番組を制作し、地域社会や文化に貢献することを経営の基本理念にしています。テレビやラジオは、公共性の高いメディアであり、通信技術の進展に伴ってメディアが多様化しても、基幹メディアの地位を維持していくものと考えています。このため、中長期的な視点に立って、安定的に経営を継続していくことが重要であり、それが、ひいては企業価値、株主価値の向上につながるものと確信しています。
当社は、こうした経営の基本理念を支持する者が、「会社の財務および事業の方針の決定を支配する者」であることが望ましいと考えています。
なお、当社では、株式に対する大規模な買収行為がなされた場合に備えた具体的な枠組み(いわゆる「買収防衛策」)は定めていません。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「テレビ、ラジオの放送を通じてすぐれた報道、情報、娯楽番組を提供し、地域社会や文化に貢献する」ことを経営の基本理念にしております。このため、放送事業を中心とする公共性の高い企業グループとして、長期にわたり安定した経営基盤を確保していくことを重要な経営目標としています。
放送局を取り巻く環境は、メディア、情報デバイスの多様化によって大きく変容してきていますが、地上放送が最強のメディアであり続けるために、我々は、地域を代表する放送局として、地域にとって有益な情報、魅力あるコンテンツ、そして生活者のライフスタイルにふさわしい放送サービスを提供してまいります。
また、当社グループ全体としても、業容の最適化と収益性の最大化を推進することで、総合力による競争優位性を確保してまいります。
(2)目標とする経営指標
当社グループの中核をなす放送事業は、景気動向や広告市場から大きな影響を受けるという特殊性を持っています。また、放送事業を取り巻く環境はメディアの多様化とともに、大きく変化してきています。このため、特定の経営指標を掲げることは困難な面もありますが、様々な事業環境の変化に柔軟に対応していくことが重要であると考えています。今後とも中長期的な視野に立って、グループ全体として企業価値を増大させていくことを目標としてまいります。
(3)対処すべき課題
当社グループの当事業年度は、9月にCBCラジオが全国民放に先駆けて開局65周年、12月にはCBCテレビが開局60周年を迎えました。当社は今年12月に創立67周年を迎え、「100年企業」への歩みに向けては、ちょうど3分の2を経過することとなります。当社および当社グループは、テレビ、ラジオの放送事業を中核に、地域の情報インフラとしての機能を発揮し、地域社会に貢献することを経営の基本理念にしています。
放送を取り巻くメディア環境は、技術革新とともに今後ますます変化することが予想されますが、民間放送のパイオニアとして歴史を先導してきた当社グループは、これからも時代をリードし、地域の皆さまに信頼され、欠かせない存在であり続けていきたいと考えています。
変化に対応するグループ戦略
当社グループの中核である放送事業に関しては、「少子高齢化と人口の減少」や「メディアの多様化、高度化」によって、「若者のテレビ・ラジオ離れ」が進んでいるという声が聞かれます。若年層のテレビ受像機による視聴時間が短くなっているというデータもありますが、コンテンツそのものに対する欲求自体が低下している現象とは捉えていません。また、少子高齢化が進めば、若年層向けの市場が縮小に向かうという予測もありますが、逆に見れば、高齢層向けの市場は今後、拡大するという見方もできます。重要なのは、こうした環境の変化に対応していくことです。これまでも生活者のライフスタイルの変化やテクノロジーの進展が起きるたびに、テレビ、ラジオは進化を遂げてきました。コンテンツを日々生み出している当社グループとしては、強みであるコンテンツ制作力を一層強化し、様々な視聴者層、聴取者層に対する出口戦略を構築することで、さらにビジネス拡大の可能性が拡がっていくものと考えています。
「次世代メディア推進会議」の発足
グループ各社の「Webフォーメーション」体制も4年目を迎えました。グループの持続的成長に向けては、「映像」「情報」「ICT」を3本柱に、地域で最も信頼されるメディア企業グループとして、地域社会の経済や文化の発展に寄与することを目指しています。そのメディアにおいては、4K・8Kの高精細映像技術をはじめ、IoT、VR、AIといったテクノロジー分野が、想像を超えたスピードで進化しています。また、コンテンツ分野においては、NetflixやAmazonといったOTT(Over The Top)と呼ばれる新たな動画配信事業者が台頭し、インターネットによる映像配信サービスが急速に拡大してきています。
こうした状況下で、将来にわたって成長を続けていく道を検討するため、7月に「次世代メディア推進会議」を設置しました。地域のメディア企業グループとして、これから活用していくプラットフォームの可能性および、そこに乗せるコンテンツのあり方を検証し、そして、そこから生まれる新たなビジネスモデルについて、将来に向けての検討を進めています。
その一環として、昨年実施した「伊勢神宮4Kプロジェクト」では、地上波の放送だけではなく、イベント事業やケーブルテレビ(4K放送)でもコンテンツを展開しました。同じコンテンツであっても、様々な出口を活用することで、エリアを越えた発信や、放送に限定しない素材の活用策及びマネタイズ化を探っていきたいと考えています。
テレビコンテンツの価値向上
コンテンツの価値向上の手段として今や「ICT」の活用は不可欠です。CBCテレビにおいても既にコンテンツのインターネット配信や海外への展開など、放送以外のコンテンツ供給も進めていますが、圧倒的な到達率を誇るテレビに、タイムシフト視聴への対応や、双方向性、拡散力のあるインターネットを組み合わせていくことで、テレビメディアやテレビコンテンツの価値を更に高め、新たなイノベーションにつなげていくことが必要と考えています。
一方、ローカル局として、信頼ある放送を通じて、地域社会に貢献していくこともまた、欠かせない取り組みです。『イッポウ』や『花咲かタイムズ』は同時間帯1位を継続し、エリアを代表するブランドを確立してきました。『ゴゴスマ』は、関東地区、仙台地区に続いて、今年4月からは山陰地区でも放送が始まるなど、エリアをさらに拡大することで、ローカルから発信する生情報番組の新たな形を構築し、全国に支持されるコンテンツとして、さらに成長していくことを目指していきます。
ラジオの新たな展開
ラジオの基本姿勢は、テレビ以上に地域との接点を強め、より身近なパーソナルメディアとしての存在を維持し続けることです。ラジオは、通信との親和性が高いこともあり、テレビよりも先行する形で通信を活用した取り組みを進めています。「radiko」においては、エリアフリー、タイムフリー、シェアラジオという新たな展開が始まりました。また、CBCラジオでは、今年3月より「ラジチューブ」を立ち上げ、音声の記事化によるネットでの拡散を図るサービスを開始しました。さらに、次世代に向けては、CBCラジオがイニシアティブを取る形で、スマートフォンにおける放送と通信のハイブリッドラジオの実現に向けた働きかけを行っています。これまで通り、地域に寄り添った番組やイベントを継続しつつ、通信も活用してラジオメディアの有用性をアピールし、媒体価値の向上とリスナー層の拡大を図っていきます。
成長を促進するための基盤強化
中核の放送事業を支える基盤の強化も重要な取り組みです。3月に取得した名古屋駅エリアの不動産は現状、オフィスを中心としたテナントビルとして稼働していますが、将来的には再開発を行う計画で、発展著しい名駅地区に事業拠点を拡げることにより、収益拡大を図り、経営基盤を一層強化させていきたいと考えています。また、CBC西別館も今年夏の竣工に向け、工事が進んでいます。完成後は、グループ会社3社を集めることで、Webフォーメーションの目的でもある、グループ会社間の連携強化を図りたいと考えています。その他の保有する資産に関しても収益の最大化や新たな収益物件の開発を推し進め、経営基盤の強化に努めていきます。
また、人材面では、グループ内での人的交流による活性化や女性や高齢者が活躍できる体制、制度の構築を進めることにより、グループ全体の競争力強化を図っていく考えです。「働き方改革」についても、グループ各社がそれぞれの事業環境にあわせて健康的で働きがいのある職場を守り、向上させていくよう、あらためて業務を分析し、人事制度を含めた働き方の改善を検討しています。
次世代に向けて
東京オリンピックが開催される2020年が、メディアにとっても大きな節目の年になると言われています。そして、景気の反動減が懸念される五輪後も、当地区は2026年のアジア大会、2027年のリニア開通などが予定されており、潜在需要は持続すると思っています。
当社グループは、オリンピックの先も見据えて、「個で強く、協調してなお強い」グループ会社体制を基盤にして、「情報」「映像」「ICT」をテーマに新しいサービスやビジネスの種を播き、その芽を大きく育てていこうと考えています。
民放第一声から刻み続けた歴史と伝統を聖火のごとく次の世代につないでいくため、新しい収益構造の創出による成長戦略の推進、グループ内外の資源活用と連携強化による収益機会の拡大という目標を実現し、今後いかなる環境変化が起きても、それに対応できる磐石なグループ体制を構築し、あらゆるステークホルダーの皆さまに最大の満足を提供できるよう、弛まぬ努力を続けていきます。
なお、会社の支配に関する基本方針は、次のとおりです。
当社および当社グループは、テレビ、ラジオの放送を通じてすぐれた報道、情報、娯楽番組を制作し、地域社会や文化に貢献することを経営の基本理念にしています。テレビやラジオは、公共性の高いメディアであり、通信技術の進展に伴ってメディアが多様化しても、基幹メディアの地位を維持していくものと考えています。このため、中長期的な視点に立って、安定的に経営を継続していくことが重要であり、それが、ひいては企業価値、株主価値の向上につながるものと確信しています。
当社は、こうした経営の基本理念を支持する者が、「会社の財務および事業の方針の決定を支配する者」であることが望ましいと考えています。
なお、当社では、株式に対する大規模な買収行為がなされた場合に備えた具体的な枠組み(いわゆる「買収防衛策」)は定めていません。