有価証券報告書-第86期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2015/06/26 10:41
【資料】
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【項目】
105項目

事業等のリスク

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
(1) 国内景気変動による業績への影響
当社グループの収入の柱である放送事業は、企業の広告費に拠っており、企業が景況に応じて広告費を調整する傾向にあるため、国内の景気動向に大きく影響を受ける可能性があります。当社は、国内景気の動向を慎重に見極めコストの削減等の方策をとっておりますが、なお当社グループの経営成績に影響が及ぶ可能性があります。
(2) 放送事業における競合の影響
放送事業では、広告枠の販売をめぐり福岡地区の他の放送局と競合関係にあります。当社は自社制作番組はもとより、㈱TBSテレビや㈱TBSラジオ&コミュニケーションズを中心としたネットワーク番組でも、競合他社より優位に立てるような強力なコンテンツの開発、制作に努めております。しかしながら、テレビやラジオコマーシャルの放送時間枠の販売価格を決定する大きな要素である視聴率や聴取率の動向が、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
(3) 他メディアとの競合による影響
合併効果による規模拡大を武器にサービス内容を向上させているCATV、高速化大容量化等の機能向上や携帯端末向けサービスが多様化する携帯電話、さらにブロードバンドの進化により広く一般家庭に普及したインターネットは、ユーザーニーズをとらえて多くの人々の関心を引き付け、広告価値を急速に高めております。特にインターネット広告については、すでにラジオと雑誌広告を抜くなど大幅な伸びを見せております。これら他メディアの広告価値が一層高まれば、地上波テレビ放送の広告価値を低下させることになり、当社グループの経営を圧迫する可能性があります。
(4) 放送業界に対する法的規制の影響
当社は、公共の電波を利用して放送事業を行うことから電波法、放送法等の法令により厳格な規制を受ける免許事業者であります。放送法は、放送の健全な発展を図ることを目的とし、番組編集の自由や放送番組審議会の設置などを定めております。
また、電波法は、電波の公平かつ能率的な利用を確保し、公共の福祉を増進することを目的としており、無線局の免許制度を定め、放送局の免許の有効期間等も定めております。当社は昭和26年10月にラジオ放送の免許、昭和33年2月にテレビ放送の免許を取得しており、それ以来、免許の有効期間である5年毎に免許の更新を続けております。
電波法は、所定の事態が生じた場合における総務大臣の権限として、電波の発射の停止や無線局の免許の取消等を定めております。テレビ放送事業の継続は、当社の存立を左右する問題であるため、そのような事態が生じることのないよう常に心がけ、放送に携わっています。しかしながら、仮に電波法の規定により放送免許の取消等を受けた場合、当社グループの経営成績および財政状態に重大な影響を与える可能性があります。また、今後も法律等の改正により、当社の経営環境が大きく変化する可能性があります。
また、電波法では、外国人等が「放送をする無線局」の業務を執行する役員である場合、または外国人等が直接出資のみならず直接・間接を併せて議決権の5分の1以上を占める場合、免許を与えないとされております。このため、放送法では一定条件のもとで、外国人等からの名義書き換えを拒むことができるとされております。
なお、外国人等の有する議決権の割合が100分の15に達した場合には、放送法の規定により、その割合を公告しております。