有価証券報告書-第37期(令和3年4月1日-令和4年3月31日)

【提出】
2022/06/27 15:00
【資料】
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【項目】
133項目
3.12.引当金
(会計方針)
引当金は、過去の事象の結果として、現在の法的債務又は推定的債務を負い、債務の決済を要求される可能性が高く、かつその債務の金額について信頼性のある見積りが可能な場合に認識しています。なお、推定的債務とは確立されている過去の実務慣行や公表されている方針等によって企業が受諾することとなる責務について、これを果たすであろうという妥当な期待を外部者の側に生じさせている行動から発生する債務です。
引当金は、貨幣の時間価値を反映した税引前の利率を用いて、期末日における債務に関するリスクと不確実性を考慮に入れた見積将来キャッシュ・フローを現在価値に割り引いて測定しています。
NTTグループは引当金として、主に資産除去債務、ポイントプログラム引当金及びクレジット特典引当金を認識しています。
① 資産除去債務
有形固定資産の除去に関連した法的義務を資産除去債務として認識し、同時に関連する有形固定資産の帳簿価額を増加させています。
NTTグループは、主に電気通信設備等を設置する賃借地並びに賃借ビル等に係る原状回復義務を法的義務と考えて、資産除去債務を認識しています。
② ポイントプログラム引当金
NTTグループは、携帯電話やクレジットカード等の利用に応じて進呈するポイントと引き換えに、商品購入時の支払いや通信料金への充当等が可能なポイントプログラムを提供しており、顧客に進呈したポイントのうち、契約における履行義務を生じさせないポイントについてポイントプログラム引当金を計上しています。ポイントプログラム引当金の算定においては、将来の解約等による失効部分の見積りが可能である場合には、その失効部分を反映したポイント利用率等を見積もっています。
③ クレジット特典引当金
NTTグループは、クレジットカードの年間利用額に応じた特典を進呈しており、将来の特典利用による費用負担に備えるため、利用実績率に基づき翌連結会計年度以降に利用されると見込まれる金額を計上しています。
(見積り及び見積りを伴う判断)
引当金の認識・測定における判断及び見積りを行っています。

引当金の増減
前連結会計年度末(2021年3月31日)
(単位:百万円)

資産除去債務ポイント
プログラム引当金
クレジット特典引当金その他合計
前連結会計年度期首
(2020年4月1日)
27,88027,5898,93729,01193,417
繰入5,95319,82810,98811,16347,932
企業結合274--33307
時の経過による増加235---235
使用△1,642△19,753△6,024△10,278△37,697
戻入-△1,145△307△3,436△4,888
外貨換算調整額13--1,4951,508
その他344327-△34637
前連結会計年度末
(2021年3月31日)
33,05726,84613,59427,954101,451
流動負債2,03526,26613,59418,33760,232
非流動負債31,022580-9,61741,219
33,05726,84613,59427,954101,451

当連結会計年度末(2022年3月31日)
(単位:百万円)

資産除去債務ポイント
プログラム引当金
クレジット特典引当金その他合計
当連結会計年度期首
(2021年4月1日)
33,05726,84613,59427,954101,451
繰入5,98913,84820,68223,66264,181
企業結合1,247--331,280
時の経過による増加381---381
使用△2,002△21,646△11,152△8,900△43,700
戻入-△2,365-△3,677△6,042
外貨換算調整額△34--1,7891,755
その他310690-1,7162,716
当連結会計年度末
(2022年3月31日)
38,94817,37323,12442,577122,022
流動負債4,61116,82623,12431,09875,659
非流動負債34,337547-11,47946,363
38,94817,37323,12442,577122,022

引当金は主に資産除去債務、ポイントプログラム引当金及びクレジット特典引当金であり、資産除去債務は資産の解体・除去費用、原状回復費用が発生した時点、ポイントプログラム引当金はポイントを使用した時点、クレジット特典引当金は特典を利用した時点で使用されると見込まれます。しかし、これらの金額や支払時期の見積りは、現在の計画に基づくものであり、今後変更される可能性があります。