四半期報告書-第91期第2四半期(平成26年7月1日-平成26年9月30日)
有報資料
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間の売上高は、前年同四半期比3.7%増の3兆3,341億円、経常損益は前年同四半期比71.4%増の2,428億円の利益となった。
販売電力量は、夏期の気温が前年を下回って推移し冷房需要が減少したことなどから、前年同四半期比3.7%減の1,268億kWhとなった。
内訳としては、電灯は前年同四半期比5.0%減の412億kWh、電力は同7.3%減の50億kWh、特定規模需要は同2.8%減の805億kWhとなった。
収入面では、燃料費調整制度の影響などにより電気料収入単価が上昇したことなどから、電気料収入は前年同四半期比2.6%増の2兆9,568億円となった。
これに地帯間販売電力料や他社販売電力料などを加えた売上高は、前年同四半期比3.7%増の3兆3,341億円、経常収益は前年同四半期比3.4%増の3兆3,652億円となった。
一方、支出面では、原子力発電が全機停止するなか、為替レートの円安化の影響などにより燃料費が引き続き高い水準となったものの、昨年度に引き続いて、可能な限り修繕工事を繰り延べるなど全社を挙げて徹底したコスト削減に努めたことなどから、経常費用は前年同四半期比0.3%増の3兆1,223億円となった。
四半期純損益は、特別利益として原子力損害賠償・廃炉等支援機構からの資金交付金5,125億円を計上した一方、原子力損害賠償費4,459億円を特別損失に計上したことなどから、前年同四半期比52.9%減の2,901億円の利益となった。
また、当第2四半期連結累計期間における各セグメントの業績(セグメント間取引消去前)は次のとおりである。
なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同四半期比較については、前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較している。
[フュエル&パワー]
売上高は、前年同四半期比5.2%増の1兆6,986億円となり、営業利益は前年同四半期比555.4%増の2,039億円となった。
[パワーグリッド]
売上高は、前年同四半期比3.7%減の7,799億円となり、営業利益は前年同四半期比19.4%減の838億円となった。
[カスタマーサービス]
売上高は、前年同四半期比3.9%増の3兆3,017億円となり、営業利益は前年同四半期比184.0%増の1,951億円となった。
[コーポレート]
売上高は、前年同四半期比43.6%減の1,787億円となり、営業損失は1,998億円(前年同四半期は371億円の営業損失)となった。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における期末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,119億円(19.9%)減少し、1兆2,521億円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の収入は、前年同四半期比169.6%増の3,132億円となった。これは、電気料収入が増加したことなどによるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の支出は、前年同四半期比745.3%増の3,408億円となった。これは、固定資産の売却による収入の減少や、預け入れ期間が3ヶ月超の定期預金への資金の振替などによるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の支出は、前年同四半期比41.2%増の2,836億円となった。これは、社債の償還による支出が増加したことなどによるものである。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
新・総合特別事業計画のもと、当社グループは、社員一人ひとりが「責任と競争」の両立をめざし、一丸となって賠償、福島復興、廃炉の責務を全うしていくとともに、電力の安定供給を貫徹しつつ、電力システム改革を先取りした新たなエネルギーサービスの提供と企業価値の向上に総力をあげて取り組んでいく所存である。また、こうした取り組みを通じて、事故の責任を長期にわたり果たすと同時にその責任を担うに足る経営基盤を確立し、企業活力を最大限発揮できる自律的運営体制へと段階的に移行していくことをめざす。
① 福島復興に向けた取り組み
避難を余儀なくされている方々や事業再開を検討されている方々が一刻も早く新しい生活・事業を始めることができるよう、被害者の方々に徹底して寄り添うとともに、最後のお一人まで賠償を貫徹する。具体的には、ベテラン管理職の福島専任化等により現場対応力を強化するなど迅速かつきめ細やかな賠償を徹底するとともに、未請求者の方々へのご請求の呼びかけを強化する。
また、除染の加速化や生活環境の再生のため、「10万人派遣プロジェクト」による社員の派遣を継続するなど、早期のご帰還に向けて人的・技術的資源を集中投入し、国や自治体との連携を加速する。
さらに、産業基盤の整備や雇用機会の創出に向け、国と連携して福島・国際研究産業都市構想の実現に尽力し、世界最新鋭の石炭火力発電所の建設等に取り組んでいく。
② 福島第一原子力発電所の廃炉と原子力安全
廃炉・汚染水対策については、国内外の英知を結集して技術的課題を克服しつつ、国とともに長期にわたる廃炉作業を緊張感を持って安全かつ着実にすすめる。
このため、合理化等により今後10年間で1兆円の追加資金・予算枠を確保するとともに、本年4月に設置した「福島第一廃炉推進カンパニー」のもと、廃炉・汚染水対策に集中して取り組んでいく。平成27年3月までに、約80万トンのタンク容量を確保するとともに多核種除去設備の増強等により貯留汚染水を浄化する。また、昨年開始した4号機の使用済燃料プールからの燃料取り出しについては、本年内の完了をめざす。こうした取り組みに加え、設備の恒久化対策や労働環境の抜本的な改善、長期の廃炉作業を支える人材の計画的な確保も推進する。
さらに、世界トップレベルへの品質・安全の向上をめざし、国内外の専門家・有識者からなる「原子力改革監視委員会」の監督のもと策定した「原子力安全改革プラン」を着実に実施し、改革の加速化及び安全文化の浸透をはかると同時に、柏崎刈羽原子力発電所のより一層の安全性向上対策や運営面での改善に取り組んでいく。
③ 経営合理化のための方策
経営基盤の強化と競争力向上のため、外部専門家を活用した調達改革等のコスト構造改革や管理会計の導入によるコスト意識の徹底を今後もさらにすすめることなどにより、3年間の累計で1.3兆円のコスト削減を実現する。また、平成26年9月には、「生産性倍増委員会」を設置しており、コスト削減や生産性向上の余地を徹底的に検証していくとともに、生産性向上を持続的にはかっていく。
こうした合理化をはじめとするさまざまな取り組みにより、社債市場への復帰を可能とする財務指標の改善や格付けの確保に努める。
また、人事改革として、1,000人規模の希望退職の実施により人員削減計画の早期達成をはかる一方、社員が希望と意欲を持って活躍できる人事制度を導入することにより、将来の経営を担う若手を含めた有能な人材の流出を防止し、今後の持続的な責任の貫徹と企業価値の向上をめざしていく。
④ 持続的な再生に向けた収益基盤作り
電力システム改革がすすめられるなか、福島への「責任」を長期にわたり果たすとともに、厳しい「競争」に勝ち抜いていくためには、当社はもちろん、グループ会社各社が事業分野別にそれぞれの特性に応じた最適な経営戦略を適用し、グループ全体の企業価値を最大化していくことが可能となる企業形態が求められる。このため、当社は、電力システム改革によりライセンス制が導入される平成28年4月を目途にホールディングカンパニー制を導入し、新たなビジネスモデルへの変革を果たす。
具体的には、事業持株会社となるコーポレートが、経営層によるグループ全体のマネジメントを行うとともに、賠償や福島復興、廃炉に責任を持って取り組み、当社グループとして事故の責任を全うする。また、事業子会社となる3カンパニーが事業の特性に応じた以下の事業戦略を実現すると同時に、グループ会社各社が原価構造分析や要員効率化等により生産性を高めつつ、各カンパニーと緊密に連携して外部売上高を拡大することにより、福島復興に向けた原資の創出と企業価値の向上をはかっていく。
イ.フュエル&パワー・カンパニー
燃料上流から発電までのサプライチェーン全体において包括的アライアンスを最大限活用し、従来の事業構造を抜本的に見直すことで、世界とダイナミックに渡り合えるエネルギー事業者への変革をはかる。これにより、電力・ガス価格を徹底的に低減し、安価な電力等を安定的に提供する。さらに、海外発電事業等を含む国内外の成長可能領域での事業に参画することで、収益基盤を強化する。
なお、平成26年10月7日、中部電力株式会社との間で、グローバルなエネルギー企業の創出をめざすことを目的とした包括的アライアンスに関する基本合意書を締結し、本年度中の最終契約書の締結に向けた詳細協議をすすめているところである。
ロ.パワーグリッド・カンパニー
電力供給の信頼度を確保したうえで、国際的にも遜色のない低廉な託送料金水準を念頭に徹底的なコスト削減に取り組むとともに、送配電ネットワーク運用の最効率化をはかっていく。また、発電・小売事業者の地域を越えた活発な競争や、多様化する電源を柔軟に受け入れることができる次世代送配電ネットワークの効率的構築・運用に向け、当社エリアを越えた運用の広域化をすすめるほか、平成32年度までに当社エリアすべてに2,700万台のスマートメーターを導入する。
ハ.カスタマーサービス・カンパニー
お客さまの立場に立って、お客さまにとって最も効率的なエネルギー利用を提案・提供する。また、将来的には、お客さまの設備を含めた、中長期的なインフラ利用コストを最小化する商品・サービスの提供をすすめていく。具体的には、アライアンスを活用し、全国での電力販売の開始やガス販売の拡大、エネルギーに関するトータルソリューションの提供に取り組むとともに、暮らし・ビジネスに役立つ新サービスやスマートメーターを活用した新しい料金メニューを展開する。
こうした活動を通じて、事業の発展を求める企業や豊かで安心な生活を求めるご家庭の希望の実現に貢献する「みらい型インフラ企業」をめざす。
(注) 本項においては、将来に関する事項が含まれているが、当該事項は提出日現在において判断したものである。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、5,259百万円である。
なお、当第2四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はない。
(5)生産及び販売の状況
当社グループは、火力発電等を行う「フュエル&パワー」、水力発電及び送電・変電・配電による電力の供給等を行う「パワーグリッド」、電気の販売等を行う「カスタマーサービス」及び原子力発電等を行う「コーポレート」の4つのセグメントがコスト意識を高めるとともに自発的に収益拡大に取り組みつつ、一体となって電気事業を運営している。加えて、電気事業が連結会社の事業の大半を占めており、また、電気事業以外の製品・サービスは多種多様であり、受注生産形態をとらない製品も少なくないため、生産及び販売の状況については、電気事業のみを記載している。
なお、電気事業については、販売電力量を四半期ごとに比較すると、第1四半期・第3四半期と比べて、第2四半期・第4四半期の販売電力量は、冷暖房需要により増加し、相対的に高水準となる。また、第2四半期は、夏季のピーク需要に対応する供給コストの上昇を反映した夏季料金(7月1日から9月30日まで)を設定しており、料金収入に季節的変動がある。
① 需給実績
(注)1.連結会社の水力発電電力量には、東京発電㈱からの受電電力量553百万kWhが含まれている。
2.他社受電電力量及び融通電力量の上段は受電電力量、下段は送電電力量を示す。
3.揚水発電所の揚水用電力量とは、貯水池運営のための揚水用に使用する電力である。
4.販売電力量の中には、自社事業用電力量(平成26年度第2四半期204百万kWh)を含んでいる。
5.平成26年度第2四半期出水率は、昭和58年度第2四半期から平成24年度第2四半期までの第2四半期の30か年平均に対する比である。
なお、平成25年度第2四半期出水率は、昭和57年度第2四半期から平成23年度第2四半期までの第2四半期の30か年平均に対する比であり、92.4%である。
② 販売実績
a 契約高
(注) 電力には、特定規模需要は含まれていない。
b 販売電力量
c 料金収入
(注)1.電力には、特定規模需要を含む。
2.上記料金収入には消費税等は含まれていない。
d 産業別(大口電力)需要実績
(6)設備の状況
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設、除却等について、当第2四半期連結累計期間に重要な変更はない。また、当第2四半期連結累計期間に新たに確定した主要な設備の新設、除却等の計画はない。
なお、前連結会計年度末における設備の新設等の計画の当第2四半期連結累計期間の完了分は、次のとおりである。
(水力発電設備)
(注) 葛野川の全発電設備完成時の出力は、1,600千kWである。
(火力発電設備)
(注) 鹿島7号系列の出力については、1,248千kWから1,260千kWに変更した。
(送電設備)
当第2四半期連結累計期間の売上高は、前年同四半期比3.7%増の3兆3,341億円、経常損益は前年同四半期比71.4%増の2,428億円の利益となった。
販売電力量は、夏期の気温が前年を下回って推移し冷房需要が減少したことなどから、前年同四半期比3.7%減の1,268億kWhとなった。
内訳としては、電灯は前年同四半期比5.0%減の412億kWh、電力は同7.3%減の50億kWh、特定規模需要は同2.8%減の805億kWhとなった。
収入面では、燃料費調整制度の影響などにより電気料収入単価が上昇したことなどから、電気料収入は前年同四半期比2.6%増の2兆9,568億円となった。
これに地帯間販売電力料や他社販売電力料などを加えた売上高は、前年同四半期比3.7%増の3兆3,341億円、経常収益は前年同四半期比3.4%増の3兆3,652億円となった。
一方、支出面では、原子力発電が全機停止するなか、為替レートの円安化の影響などにより燃料費が引き続き高い水準となったものの、昨年度に引き続いて、可能な限り修繕工事を繰り延べるなど全社を挙げて徹底したコスト削減に努めたことなどから、経常費用は前年同四半期比0.3%増の3兆1,223億円となった。
四半期純損益は、特別利益として原子力損害賠償・廃炉等支援機構からの資金交付金5,125億円を計上した一方、原子力損害賠償費4,459億円を特別損失に計上したことなどから、前年同四半期比52.9%減の2,901億円の利益となった。
また、当第2四半期連結累計期間における各セグメントの業績(セグメント間取引消去前)は次のとおりである。
なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントの区分を変更しており、以下の前年同四半期比較については、前年同四半期の数値を変更後のセグメント区分に組み替えた数値で比較している。
[フュエル&パワー]
売上高は、前年同四半期比5.2%増の1兆6,986億円となり、営業利益は前年同四半期比555.4%増の2,039億円となった。
[パワーグリッド]
売上高は、前年同四半期比3.7%減の7,799億円となり、営業利益は前年同四半期比19.4%減の838億円となった。
[カスタマーサービス]
売上高は、前年同四半期比3.9%増の3兆3,017億円となり、営業利益は前年同四半期比184.0%増の1,951億円となった。
[コーポレート]
売上高は、前年同四半期比43.6%減の1,787億円となり、営業損失は1,998億円(前年同四半期は371億円の営業損失)となった。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間における期末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,119億円(19.9%)減少し、1兆2,521億円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の収入は、前年同四半期比169.6%増の3,132億円となった。これは、電気料収入が増加したことなどによるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の支出は、前年同四半期比745.3%増の3,408億円となった。これは、固定資産の売却による収入の減少や、預け入れ期間が3ヶ月超の定期預金への資金の振替などによるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の支出は、前年同四半期比41.2%増の2,836億円となった。これは、社債の償還による支出が増加したことなどによるものである。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
新・総合特別事業計画のもと、当社グループは、社員一人ひとりが「責任と競争」の両立をめざし、一丸となって賠償、福島復興、廃炉の責務を全うしていくとともに、電力の安定供給を貫徹しつつ、電力システム改革を先取りした新たなエネルギーサービスの提供と企業価値の向上に総力をあげて取り組んでいく所存である。また、こうした取り組みを通じて、事故の責任を長期にわたり果たすと同時にその責任を担うに足る経営基盤を確立し、企業活力を最大限発揮できる自律的運営体制へと段階的に移行していくことをめざす。
① 福島復興に向けた取り組み
避難を余儀なくされている方々や事業再開を検討されている方々が一刻も早く新しい生活・事業を始めることができるよう、被害者の方々に徹底して寄り添うとともに、最後のお一人まで賠償を貫徹する。具体的には、ベテラン管理職の福島専任化等により現場対応力を強化するなど迅速かつきめ細やかな賠償を徹底するとともに、未請求者の方々へのご請求の呼びかけを強化する。
また、除染の加速化や生活環境の再生のため、「10万人派遣プロジェクト」による社員の派遣を継続するなど、早期のご帰還に向けて人的・技術的資源を集中投入し、国や自治体との連携を加速する。
さらに、産業基盤の整備や雇用機会の創出に向け、国と連携して福島・国際研究産業都市構想の実現に尽力し、世界最新鋭の石炭火力発電所の建設等に取り組んでいく。
② 福島第一原子力発電所の廃炉と原子力安全
廃炉・汚染水対策については、国内外の英知を結集して技術的課題を克服しつつ、国とともに長期にわたる廃炉作業を緊張感を持って安全かつ着実にすすめる。
このため、合理化等により今後10年間で1兆円の追加資金・予算枠を確保するとともに、本年4月に設置した「福島第一廃炉推進カンパニー」のもと、廃炉・汚染水対策に集中して取り組んでいく。平成27年3月までに、約80万トンのタンク容量を確保するとともに多核種除去設備の増強等により貯留汚染水を浄化する。また、昨年開始した4号機の使用済燃料プールからの燃料取り出しについては、本年内の完了をめざす。こうした取り組みに加え、設備の恒久化対策や労働環境の抜本的な改善、長期の廃炉作業を支える人材の計画的な確保も推進する。
さらに、世界トップレベルへの品質・安全の向上をめざし、国内外の専門家・有識者からなる「原子力改革監視委員会」の監督のもと策定した「原子力安全改革プラン」を着実に実施し、改革の加速化及び安全文化の浸透をはかると同時に、柏崎刈羽原子力発電所のより一層の安全性向上対策や運営面での改善に取り組んでいく。
③ 経営合理化のための方策
経営基盤の強化と競争力向上のため、外部専門家を活用した調達改革等のコスト構造改革や管理会計の導入によるコスト意識の徹底を今後もさらにすすめることなどにより、3年間の累計で1.3兆円のコスト削減を実現する。また、平成26年9月には、「生産性倍増委員会」を設置しており、コスト削減や生産性向上の余地を徹底的に検証していくとともに、生産性向上を持続的にはかっていく。
こうした合理化をはじめとするさまざまな取り組みにより、社債市場への復帰を可能とする財務指標の改善や格付けの確保に努める。
また、人事改革として、1,000人規模の希望退職の実施により人員削減計画の早期達成をはかる一方、社員が希望と意欲を持って活躍できる人事制度を導入することにより、将来の経営を担う若手を含めた有能な人材の流出を防止し、今後の持続的な責任の貫徹と企業価値の向上をめざしていく。
④ 持続的な再生に向けた収益基盤作り
電力システム改革がすすめられるなか、福島への「責任」を長期にわたり果たすとともに、厳しい「競争」に勝ち抜いていくためには、当社はもちろん、グループ会社各社が事業分野別にそれぞれの特性に応じた最適な経営戦略を適用し、グループ全体の企業価値を最大化していくことが可能となる企業形態が求められる。このため、当社は、電力システム改革によりライセンス制が導入される平成28年4月を目途にホールディングカンパニー制を導入し、新たなビジネスモデルへの変革を果たす。
具体的には、事業持株会社となるコーポレートが、経営層によるグループ全体のマネジメントを行うとともに、賠償や福島復興、廃炉に責任を持って取り組み、当社グループとして事故の責任を全うする。また、事業子会社となる3カンパニーが事業の特性に応じた以下の事業戦略を実現すると同時に、グループ会社各社が原価構造分析や要員効率化等により生産性を高めつつ、各カンパニーと緊密に連携して外部売上高を拡大することにより、福島復興に向けた原資の創出と企業価値の向上をはかっていく。
イ.フュエル&パワー・カンパニー
燃料上流から発電までのサプライチェーン全体において包括的アライアンスを最大限活用し、従来の事業構造を抜本的に見直すことで、世界とダイナミックに渡り合えるエネルギー事業者への変革をはかる。これにより、電力・ガス価格を徹底的に低減し、安価な電力等を安定的に提供する。さらに、海外発電事業等を含む国内外の成長可能領域での事業に参画することで、収益基盤を強化する。
なお、平成26年10月7日、中部電力株式会社との間で、グローバルなエネルギー企業の創出をめざすことを目的とした包括的アライアンスに関する基本合意書を締結し、本年度中の最終契約書の締結に向けた詳細協議をすすめているところである。
ロ.パワーグリッド・カンパニー
電力供給の信頼度を確保したうえで、国際的にも遜色のない低廉な託送料金水準を念頭に徹底的なコスト削減に取り組むとともに、送配電ネットワーク運用の最効率化をはかっていく。また、発電・小売事業者の地域を越えた活発な競争や、多様化する電源を柔軟に受け入れることができる次世代送配電ネットワークの効率的構築・運用に向け、当社エリアを越えた運用の広域化をすすめるほか、平成32年度までに当社エリアすべてに2,700万台のスマートメーターを導入する。
ハ.カスタマーサービス・カンパニー
お客さまの立場に立って、お客さまにとって最も効率的なエネルギー利用を提案・提供する。また、将来的には、お客さまの設備を含めた、中長期的なインフラ利用コストを最小化する商品・サービスの提供をすすめていく。具体的には、アライアンスを活用し、全国での電力販売の開始やガス販売の拡大、エネルギーに関するトータルソリューションの提供に取り組むとともに、暮らし・ビジネスに役立つ新サービスやスマートメーターを活用した新しい料金メニューを展開する。
こうした活動を通じて、事業の発展を求める企業や豊かで安心な生活を求めるご家庭の希望の実現に貢献する「みらい型インフラ企業」をめざす。
(注) 本項においては、将来に関する事項が含まれているが、当該事項は提出日現在において判断したものである。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、5,259百万円である。
なお、当第2四半期連結累計期間において、研究開発活動の状況に重要な変更はない。
(5)生産及び販売の状況
当社グループは、火力発電等を行う「フュエル&パワー」、水力発電及び送電・変電・配電による電力の供給等を行う「パワーグリッド」、電気の販売等を行う「カスタマーサービス」及び原子力発電等を行う「コーポレート」の4つのセグメントがコスト意識を高めるとともに自発的に収益拡大に取り組みつつ、一体となって電気事業を運営している。加えて、電気事業が連結会社の事業の大半を占めており、また、電気事業以外の製品・サービスは多種多様であり、受注生産形態をとらない製品も少なくないため、生産及び販売の状況については、電気事業のみを記載している。
なお、電気事業については、販売電力量を四半期ごとに比較すると、第1四半期・第3四半期と比べて、第2四半期・第4四半期の販売電力量は、冷暖房需要により増加し、相対的に高水準となる。また、第2四半期は、夏季のピーク需要に対応する供給コストの上昇を反映した夏季料金(7月1日から9月30日まで)を設定しており、料金収入に季節的変動がある。
① 需給実績
| 種別 | 平成26年度第2四半期累計 | 前年同四半期比(%) | ||
| 発 受 電 電 力 量 | 連 結 会 社 | 水力発電電力量(百万kWh) | 7,021 | 103.3 |
| 火力発電電力量(百万kWh) | 102,590 | 95.2 | ||
| 原子力発電電力量(百万kWh) | - | - | ||
| 新エネルギー等発電電力量 (百万kWh) | 28 | 100.6 | ||
| 他社受電電力量(百万kWh) | 25,706 | 97.3 | ||
| △2,659 | 123.5 | |||
| 融通電力量(百万kWh) | 7,404 | 94.0 | ||
| △3,722 | 100.0 | |||
| 揚水発電所の揚水用電力量(百万kWh) | △778 | 59.7 | ||
| 合計(百万kWh) | 135,590 | 95.7 | ||
| 総合損失電力量(百万kWh) | 8,805 | 87.8 | ||
| 販売電力量(百万kWh) | 126,784 | 96.3 | ||
| 出水率(%) | 98.4 | - | ||
(注)1.連結会社の水力発電電力量には、東京発電㈱からの受電電力量553百万kWhが含まれている。
2.他社受電電力量及び融通電力量の上段は受電電力量、下段は送電電力量を示す。
3.揚水発電所の揚水用電力量とは、貯水池運営のための揚水用に使用する電力である。
4.販売電力量の中には、自社事業用電力量(平成26年度第2四半期204百万kWh)を含んでいる。
5.平成26年度第2四半期出水率は、昭和58年度第2四半期から平成24年度第2四半期までの第2四半期の30か年平均に対する比である。
なお、平成25年度第2四半期出水率は、昭和57年度第2四半期から平成23年度第2四半期までの第2四半期の30か年平均に対する比であり、92.4%である。
② 販売実績
a 契約高
| 種別 | 平成26年9月30日現在 | 前年同四半期比(%) | |
| 契約口数 | 電灯 | 27,166,403 | 100.8 |
| 電力 | 2,026,796 | 98.2 | |
| 計 | 29,193,199 | 100.6 | |
| 契約電力(千kW) | 電灯 | 98,884 | 101.3 |
| 電力 | 13,667 | 98.0 | |
| 計 | 112,551 | 100.9 | |
(注) 電力には、特定規模需要は含まれていない。
b 販売電力量
| 種別 | 平成26年度第2四半期累計 (百万kWh) | 前年同四半期比 (%) | ||
| 特 定 規 模 需 要 以 外 の 需 要 | 電 灯 | 定額電灯 | 112 | 110.6 |
| 従量電灯A・B | 28,168 | 93.5 | ||
| 従量電灯C | 5,561 | 94.1 | ||
| その他 | 7,408 | 101.6 | ||
| 計 | 41,249 | 95.0 | ||
| 電 力 | 低圧電力 | 4,200 | 92.8 | |
| その他 | 824 | 91.9 | ||
| 計 | 5,025 | 92.7 | ||
| 電灯電力合計 | 46,274 | 94.7 | ||
| 特定規模需要 | 80,511 | 97.2 | ||
| 電灯電力・特定規模合計 | 126,784 | 96.3 | ||
| 他社販売 | 2,417 | 123.4 | ||
| 融通 | 3,719 | 100.0 | ||
c 料金収入
| 種別 | 平成26年度第2四半期累計 (百万円) | 前年同四半期比 (%) |
| 電灯 | 1,167,996 | 100.2 |
| 電力 | 1,788,864 | 104.2 |
| 電灯電力合計 | 2,956,860 | 102.6 |
| 他社販売 | 41,926 | 132.8 |
| 融通 | 70,977 | 116.1 |
(注)1.電力には、特定規模需要を含む。
2.上記料金収入には消費税等は含まれていない。
d 産業別(大口電力)需要実績
| 種別 | 平成26年度第2四半期累計 | |||
| 販売電力量 | ||||
| (百万kWh) | 前年同四半期比(%) | |||
| 鉱 工 業 | 鉱業 | 80 | 102.3 | |
| 製 造 業 | 食料品 | 3,066 | 100.2 | |
| 繊維工業 | 160 | 93.9 | ||
| パルプ・紙・紙加工品 | 1,206 | 98.6 | ||
| 化学工業 | 4,498 | 95.3 | ||
| 石油製品・石炭製品 | 335 | 120.3 | ||
| ゴム製品 | 290 | 97.4 | ||
| 窯業土石 | 1,082 | 94.8 | ||
| 鉄鋼業 | 4,152 | 101.2 | ||
| 非鉄金属 | 1,825 | 102.7 | ||
| 機械器具 | 7,723 | 97.9 | ||
| その他 | 4,746 | 97.9 | ||
| 計 | 29,083 | 98.6 | ||
| 計 | 29,163 | 98.6 | ||
| そ の 他 | 鉄道業 | 2,922 | 98.3 | |
| その他 | 6,229 | 97.0 | ||
| 計 | 9,151 | 97.4 | ||
| 合計 | 38,315 | 98.3 | ||
(6)設備の状況
前連結会計年度末において計画中であった主要な設備の新設、除却等について、当第2四半期連結累計期間に重要な変更はない。また、当第2四半期連結累計期間に新たに確定した主要な設備の新設、除却等の計画はない。
なお、前連結会計年度末における設備の新設等の計画の当第2四半期連結累計期間の完了分は、次のとおりである。
(水力発電設備)
| 地点名 | 出力(千kW) | 着工 | 運転開始 |
| 葛野川 | 400 | 平成9/8 | 平成26/6 |
(注) 葛野川の全発電設備完成時の出力は、1,600千kWである。
(火力発電設備)
| 地点名 | 出力(千kW) | 着工 | 運転開始 |
| 千葉3号系列 | 1,500 | 平成24/1 | 平成26/4、26/6、26/7 |
| 鹿島7号系列 | 1,260 | 平成24/3 | 平成26/5、26/6、26/6 |
(注) 鹿島7号系列の出力については、1,248千kWから1,260千kWに変更した。
(送電設備)
| 件名 | 電圧(kV) | 亘長(km) | 着工 | 運転開始 |
| 西上武幹線新設 | 500 | 110.4 | 平成18/1 | 平成26/6 |