四半期報告書-第216期第2四半期(平成27年7月1日-平成27年9月30日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社及び連結子会社(以下、本書面では「当社グループ」という)が判断したものである。
なお、第1四半期連結累計期間より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「四半期純利益」を「親会社株主に帰属する四半期純利益」としている。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国の経済は、一部に弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復基調が続いている。ただし、海外景気の下振れなどが、我が国の景気を下押しするリスクとなっている。
このような経済情勢の下で、都市ガスの販売については、他事業者向け供給が供給先事業者の需要増等により増加したものの、発電向け需要の減少等により工業用需要が減少したこと等から、ガス販売量は前年同期比0.1%減の7,184百万m3となった。原油価格下落影響等に伴う原料費調整による売上単価減等があったため、都市ガス売上高は前年同期に比べ113,644百万円減少し、624,255百万円となった。この都市ガス売上高の減少に加え、その他エネルギー売上高(電力等)の減少等を受け、当第2四半期連結累計期間の売上高は前年同期に比べ129,630百万円減少し、901,418百万円となった(前年同期比12.6%減)。
一方、経営効率化の一層の推進を図り、費用の抑制に最大限の努力を重ねてきたことに加え、原油価格下落影響等から都市ガス原材料費が減少したこと、並びにその他エネルギーに関わる費用が減少したこと等により、営業費用は前年同期に比べ165,108百万円減少し、791,356百万円となった(前年同期比17.3%減)。
この結果、営業利益は前年同期に比べ35,477百万円増加し、110,061百万円となった(前年同期比47.6%増)。
また、経常利益も34,393百万円増加し、107,000百万円(前年同期比47.4%増)となった。これに加え、特別損失として、投資有価証券評価損2,620百万円を計上し、法人税等を計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は23,570百万円増加し、80,600百万円となった(前年同期比41.3%増)。
セグメント別の業績は、次のとおりである。
① 都市ガス
家庭用需要については、前年同期に比べ0.7%減少し、1,276百万m3となった。
また、業務用需要は0.5%減少し1,317百万m3、工業用需要は0.5%減少し3,607百万m3、他ガス事業者向け供給は2.7%増加し984百万m3となり、ガス販売量合計では0.1%減少し7,184百万m3となった。
原油価格下落影響等に伴う原料費調整による売上単価減等があったため、売上高は624,255百万円となり、前年同期に比べ113,644百万円減少した(前年同期比15.4%減)。
一方、原油価格下落影響等から都市ガス原材料費が減少したこと等により、営業費用は149,033百万円減少した(前年同期比22.2%減)。この結果、セグメント利益は102,167百万円と前年同期に比べ35,390百万円増加した(前年同期比53.0%増)。
② 器具及びガス工事
売上高は96,581百万円と前年同期に比べ9,957百万円増加した(前年同期比11.5%増)。営業費用は9,127百万円増加した(前年同期比10.8%増)。この結果、セグメント利益は3,144百万円と前年同期に比べ831百万円増加した(前年同期比35.9%増)。
③ その他エネルギー
売上高は167,104百万円と前年同期に比べ26,611百万円減少した(前年同期比13.7%減)。営業費用は28,639百万円減少した(前年同期比16.1%減)。この結果、セグメント利益は18,350百万円と前年同期に比べ2,027百万円増加した(前年同期比12.4%増)。
④ 不動産
売上高は12,633百万円と前年同期に比べ447百万円減少した(前年同期比3.4%減)。営業費用は142百万円減少した(前年同期比1.4%減)。この結果、セグメント利益は2,805百万円と前年同期に比べ304百万円減少した(前年同期比9.8%減)。
⑤ その他
売上高は88,319百万円と前年同期に比べ7,841百万円減少した(前年同期比8.2%減)。営業費用は6,011百万円減少した(前年同期比6.7%減)。この結果、セグメント利益は4,247百万円と前年同期に比べ1,830百万円減少した(前年同期比30.1%減)。
なお、参考のため、セグメント別の売上高及び構成比を示す。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間においては、税金等調整前四半期純利益の計上に対し、有形固定資産の取得等があったものの、売上債権の減少及び減価償却費が計上されたこと等により、現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ7,814百万円増加し、当第2四半期連結会計期間末には136,147百万円となった(前連結会計年度末比6.1%増)。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、当第2四半期連結累計期間において168,232百万円となった。
これは、税金等調整前四半期純利益の計上(104,380百万円)に対し、仕入債務の減少(40,752百万円)等により資金が減少したものの、売上債権の減少(67,601百万円)及び減価償却費が計上(66,021百万円)されたこと等によるものである。
また、これは、前第2四半期連結累計期間に比べ147,453百万円の収入の増加となる(前年同期比709.6%増)。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、当第2四半期連結累計期間において114,790百万円となった。
これは、日立LNG基地をはじめとする有形固定資産の取得による支出(99,263百万円)及び無形固定資産の取得による支出(9,893百万円)等により資金が減少したことによるものである。
また、これは、前第2四半期連結累計期間に比べ34,484百万円の支出の増加となる(前年同期比42.9%増)。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、当第2四半期連結累計期間において46,217百万円となった。
これは、長期借入による収入(38,988百万円)等があったものの、自己株式の取得による支出(33,894百万円)及び社債の償還による支出(33,800百万円)等により資金が減少したこと等によるものである。
また、これは、前第2四半期連結累計期間に比べ34,763百万円の支出の増加となる(前年同期比303.5%増)。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はない。
株式会社の支配に関する基本方針について
当社は、「エネルギーと未来のために 東京ガスグループがめざすこと。~チャレンジ2020ビジョン~」(以下、「チャレンジ2020ビジョン」という。)の策定を踏まえ、平成24年1月31日開催の取締役会において、以下のとおり「当社グループの経営理念および経営の支配に関する基本方針」の改定を決議した。
当社グループは、首都圏を中心に1000万件超のお客さまへ安全かつ安定的に都市ガスを供給するとともに、ガス、熱、電力等各種エネルギーやそれらの付加価値のベストミックスをお客さまへ提供し、「快適な暮らしづくり」と「環境に優しい都市づくり」に貢献するなど、極めて公益性の高い事業を展開しており、お客さま、株主の皆さまをはじめ、社会から常に信頼を得て発展し続けることを経営理念としている。
当社は、この経営理念および中長期の経営戦略に基づき、長期に安定した経営を行うとともに、お客さま、株主の皆さま、その他のステークホルダーの皆さまに対し安定的かつバランスの取れた利益の配分を行うことにより、着実な企業価値の向上を実現していくことを経営の基本方針としている。株主さまへの還元については、別に定める「剰余金の配当等の決定に関する方針」に基づいて実施していく。
当社は上場会社であり、当社株式の大量取得を目的とする買付けや買収提案が行われることも考えられるが、その場合に応じるか否かは、最終的には当社の株主さま全体のご意思に基づき決定されるべきものと考えている。しかしながら、株式の大量買付行為の中には、その目的・方法等からみて企業価値ひいては株主共同の利益を著しく毀損するおそれがあるものがあり、当社はこうした大量買付行為を不適切であると判断する。判断にあたっては、買付者の事業内容や将来の事業計画、並びに過去の投資行動等から、当該買付行為又は買収提案による当社企業価値・株主共同の利益への影響を慎重に検討していく。
当社としては、不適切な大量買付行為に対する最大の防衛策は「企業価値の向上」であると考えている。現在のところ、当社は具体的な買収の脅威にさらされておらず、いわゆる「買収防衛策」を予め導入することはしないが、市場動向等を常に注視し、当社株式を大量に取得しようとする者が出現した場合には、直ちに当社として最も適切と考えられる措置を講じていく。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グル-プ全体の研究開発費総額は3,843百万円である。
主な研究開発活動は主力事業である都市ガス事業を中心に行われており、3,345百万円である。
当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の変更の内容は、次のとおりである。
① 環境技術と天然ガス利用の高度化
イ 当社は、三菱重工業㈱、三浦工業㈱、㈱神戸製鋼所と共同で、ガスエンジンの廃温水を蒸気として高効率に回収するコージェネレーションシステムを開発した。より多くの蒸気を回収するために、従来よりも廃温水の温度を高く設定した「高温化仕様ガスエンジン」(三菱重工業製)と、廃温水を効率よく低圧蒸気に変換する「廃温水熱利用蒸気発生装置」(三浦工業製)、及び変換された低圧蒸気を工場の生産工程で利用可能な圧力まで昇圧する「スクリュ式小型蒸気圧縮機」(神戸製鋼所製)を組み合わせるとともに、高温化仕様ガスエンジンの改良やシステムとして効率よく稼働するための制御開発等を行った。本システムは、排ガスボイラのみから蒸気を回収する場合と比べ、蒸気回収効率が18.4%から28.4%に約10%向上し、電力と蒸気を合わせた総合効率で約71%を達成した。さらに、蒸気の使用量が減る期間には通常のガスエンジンコージェネ単体の稼働に切り替えることを可能にするなど、ユーザーの使用状況に応じ設定を変更できるよう利便性にも配慮した。
ロ 当社は、大阪ガス㈱、東邦ガス㈱、アイシン精機㈱、パナソニック㈱、ヤンマーエネルギーシステム㈱と共同で、節電と省エネ性を両立するガス冷暖房システムである超高効率ガスエンジンヒートポンプ「GHP XAIR(エグゼア)」の次世代機として、年間運転効率をさらに向上させた「GHP XAIRⅡ」を開発した。ガスエンジンの低回転数化等を行うことで、低負荷運転時の効率を平均約40%向上させた。また、熱交換性能及びファンの送風効率を向上させた。本製品は、従来機の同じ冷房能力のもの(45〜85kW(16〜30馬力))と比べ、年間運転効率が平均約25%向上し、一次エネルギー消費量を年間約20%削減する。
ハ 当社は、パーパス㈱と共同で、建物内の機械室に設置可能な業務用給湯システム「機械室設置型タフジェットマルチ」を開発した。本システムは、複数台あるタフジェットの排気筒を一本化した排気集合部を新たに開発し、一本にまとめて屋外に排気できるようにした。従来のタフジェットマルチでは設置が難しかった機械室への設置が可能になり、機械室に設置された油焚き温水ボイラ等の取替え需要に対応できるようになる。
ニ 当社は、㈱サムソン、大阪ガス㈱、東邦ガス㈱と共同で、燃焼三位置制御方式を採用することでボイラ運転効率の大幅な向上を実現した「ガス焚き簡易貫流蒸気ボイラEB-120N(換算蒸発量120kg/h)」を開発した。本製品では、出力を100%、50%、0%の3段階で制御する燃焼三位置制御方式を採用することで、ON/OFFの頻度を低減し、従来機に比べてボイラ運転効率が5.5%向上した。また、お客さまの蒸気の使用状況に応じて3段階の出力で蒸気量を調整できるため、蒸気の質(乾き度や蒸気圧)が安定した。50%出力時には100%出力時に比べて送風機のモータの回転数を減少させることができるため、静音性も向上した。
ホ 当社は、昭和鉄工㈱、大阪ガス㈱、東邦ガス㈱、西部ガス㈱と共同で、比例制御バーナーを実装することで運転効率の大幅な向上を実現した「小型温水ヒーターNEOSシリーズ、SVシリーズ(定格出力186kW、233kW、291kW、349kW)」を開発した。本製品は、温水の使用状況にあわせて燃焼量を細かく制御することで省エネルギーを実現した比例制御バーナーを実装しており、従来製品に比べて運転効率が約7%向上した。
ヘ 当社は、㈱日本サーモエナー、大阪ガス㈱、東邦ガス㈱と共同で、最低出力の低減や燃焼四位置制御方式を採用すること等でボイラの総合運転効率向上を実現した「高効率簡易貫流ボイラ」を開発した。本製品は、最低出力を従来機で採用していた定格の50%から25%まで低減し、出力を100%、50%、25%、0%の4段階で制御する燃焼四位置制御方式を採用することで、低負荷運転時のボイラの運転効率を向上した。簡易貫流ボイラとして燃焼四位置制御方式を採用したのは、日本で初めてとなる。また、マルチパスフロー缶体の開発と低空気比燃焼を実現することで、定格運転時のボイラの運転効率を向上するとともに、送風機の消費電力低減と静音性の向上を実現した。低負荷時と定格時の運転効率向上の結果、従来機と比べ、ボイラの総合運転効率を約3~6%向上した。
ト 当社は、中部電力㈱、直本工業㈱と共同で、工場の生産ラインにおいて加熱や乾燥等に用いられる、電気とガス双方の特長を活かした「ハイブリッド式過熱水蒸気発生器」を開発した。本開発品は、電気の優れた温度制御性とガス燃焼の高効率な加熱の特長を活かしたハイブリッド方式とすることで、従来は困難であった消費電力の抑制と精密な温度制御の両立を実現した。一次エネルギー消費量が電気式の過熱水蒸気発生器に比べて約35%低減できる。
チ 当社は、㈱サムソン、大阪ガス㈱、東邦ガス㈱と共同で、エアヒータと燃焼比例制御システムの採用等により運転効率が大幅に向上した高性能ガス焚き簡易貫流熱媒ボイラ『ねつばいくん』を開発した。本製品は、高温の排ガスを利用して燃焼用空気を加熱するエアヒータを採用することで、従来機(SN-20GN)よりも10%高い定格効率90%を達成した。出力100%から25%の間の使用負荷に応じて燃焼量を自動で制御する燃焼比例制御システムを採用することで、エアヒータによる効果と併せて、出力50%時の運転効率を22%向上した。
リ 当社は、2016年4月に販売開始予定の、ガスヒートポンプと電気モータヒートポンプを同一冷媒系統に組み合わせた新しいコンセプトの業務用空調システム「スマートマルチ」を、遠隔で最適運転制御するサービス「ENESINFO(エネシンフォ)」を開発した。本サービスでは、「スマートマルチ」のエネルギー使用量や運転データ等の情報を収集するとともに、時々刻々と変化するエネルギー需給状況やエネルギー価格を監視し、それらのデータをもとに遠隔で最適制御する。本サービスを活用して「スマートマルチ」を運転することで、同規模の電気モータヒートポンプと比較して、ランニングコストを約20%低減した。
② 天然ガス事業基盤の拡充
イ 当社と大阪ガス㈱は、世界初の、電池で駆動する壁掛けタイプの家庭用ガス警報器を、警報器メーカー(当社は矢崎エナジーシステム㈱と富士電機㈱、大阪ガス㈱は富士電機㈱と新コスモス電機㈱)と協力して開発した。半導体製造プロセスなどに使用されるMEMS技術を用いて小型化(現行機の約100分の1〜500分の1)することで、超省電力(現行機の約数千分の1)を実現した。さらに、NEDO主催の事業に参画し、信頼性向上のための改良を重ねた結果、ガス警報器では世界初となる電池駆動を可能にした。
都市ガス以外の事業については、当該事業を営む連結子会社が中心となって、商品化開発等を行っている。器具及びガス工事事業に係る研究開発費は474百万円、その他エネルギー事業に係る研究開発費は1百万円、その他の事業に係る研究開発費は22百万円である。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因
事業推進上の外部リスク要因
① 気温変動リスク
当社グループの年度売上高の過半が都市ガスの販売によるもので、その販売量は気温の影響を受ける。家庭用においては、主なガスの利用目的は給湯・暖房であるため、暖冬の場合にはガスの販売量が減少し減収・減益要因となる。業務用においては、主な利用目的が空調であるため、夏場においては気温が低い場合、冬場においては気温が高い場合に、それぞれガス販売量が減少し減収・減益要因となる。
当第2四半期連結累計期間の平均気温(※)は21.4℃だったが、当連結会計年度の平均気温は通期で16.1℃を想定している。
(※)平均気温は、お客さまそれぞれの、ご使用期間(前月の検針日から当月の検針日まで)における気温
を平均したもの。
② 原料購入価格変動リスク
当社が供給する都市ガスの主要原料であるLNGは海外から輸入しており、ドル建ての売買契約になっているため、円/ドル為替の変動リスクを受ける。また、ドル建てのLNG価格は原油価格に連動して決定されるため、国際原油価格市場の変動リスクも受ける。
ただし、原料購入価格が変動しても変動分について最大5ヶ月遅れ(注1)でガス料金に反映する「原料費調整制度(注2)」が適用されるため、年度を区切ると回収超過や回収不足が発生するが、中長期的には収支への影響は軽微である。
為替及び原油価格の変動が第3四半期連結会計期間以後の当連結会計年度の売上総利益に与える影響額は、以下のとおりである。
為替:1円/ドルの円安により、約900百万円減
原油価格:1ドル/バレルの価格上昇により、約2,200百万円減
当連結会計年度見通しにおける年平均為替相場と原油価格は、前連結会計年度がそれぞれ109.76円/ドル、90.36ドル/バレルであったのに対し、それぞれ120.94円/ドル、56.93ドル/バレルを想定している。
(注)1 ガス料金への反映は、契約により5ヶ月遅れではない場合もある。
2 調整の上限がある。
③ 金利変動リスク
当社の有利子負債は、長期・短期ともに概ね固定金利であるため、借入れ期間中の金利変動リスクは軽微である。しかし、借換え時等においては金利変動のリスクを受ける可能性がある。
④ 株価変動リスク
当社の保有する株式は、業務上必要な企業との関係を維持するためのものが大部分である。そのうちマーケットリスクにさらされる可能性があるのは、上場株式の株価である。これら株式の扱いについては、管理規則を設けている。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 資産、負債及び純資産
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末から39,705百万円(1.8%)減少し、2,217,957百万円となった。これは、設備投資に伴う建設仮勘定残高の増加等があったものの、季節要因による受取手形及び売掛金残高の減少があったこと等によるものである。
負債は、前連結会計年度末から75,967百万円(6.5%)減少し、1,094,433百万円となった。これは、長期借入金の新規借入れ等があったものの、社債の償還並びに支払手形及び買掛金残高の減少があったこと等によるものである。
純資産は、前連結会計年度末から36,261百万円(3.3%)増加し、1,123,523百万円となった。これは、自己株式の市場買付(33,833百万円)及び剰余金の配当(12,201百万円)等があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上(80,600百万円)があったこと等によるものである。
総資産が減少したことに対し、自己資本(株主資本及びその他の包括利益累計額の合計)は増加した結果、自己資本比率は49.8%と2.4ポイント上昇した。
② 連結キャッシュ・フロー
(7)財務方針について
当社は、チャレンジ2020ビジョンの策定を踏まえ、平成24年1月31日開催の取締役会において、以下のとおり当社グループの「財務方針」を決議した。
チャレンジ2020ビジョンに基づき、持続的成長に向け積極的な原資投入を行うとともに、投資・資本効率性、財務体質、株主配分にも留意し、長期的な企業価値向上に資するバランスのとれた財務戦略を実現していく。
① 投資・資本効率性
投資に伴うリスクおよび採算性に留意し個別の投資判断を行うとともに、投資効率の維持・向上および株主資本の有効活用に努める。
具体的にはROA(総資産利益率)・ROE(自己資本利益率)を主要経営指標と位置付け、2020年度における目標を、ROAは4%程度、ROEは8%程度と定め上記の実現を図る。
② 財務体質
現在の資金調達力を維持し財務健全性を確保するとともに、資本コストを意識した最適な資本構成の実現に努める。
具体的には、D/Eレシオ(負債資本倍率)を主要経営指標と位置付け、2020年度に至るまで各年度0.8倍程度を目標と定め上記の実現を図る。
③ 株主配分
創出されるキャッシュ・フローを、新たな成長に向けた「LNGバリューチェーンの高度化」に資する投資に振り向けるとともに、株主の皆さまに経営の成果を適切・タイムリーに配分する。
具体的には、配当に加え、消却を前提とした自社株取得を株主還元策の一つとして位置付け、総分配性向(連結当期純利益に対する配当と自社株取得の割合)の目標を、2020年度に至るまで各年度6割程度とする。
また、配当については、安定配当を維持しつつ、中長期の利益水準を総合的に勘案し、成長に合わせて緩やかな増配を実現していく。
n年度総分配性向=((n年度の年間配当金総額)+(n+1年度の自社株取得額))÷n年度連結当期純利益
なお、第1四半期連結累計期間より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「四半期純利益」を「親会社株主に帰属する四半期純利益」としている。
(1)業績の状況
当第2四半期連結累計期間における我が国の経済は、一部に弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、緩やかな回復基調が続いている。ただし、海外景気の下振れなどが、我が国の景気を下押しするリスクとなっている。
このような経済情勢の下で、都市ガスの販売については、他事業者向け供給が供給先事業者の需要増等により増加したものの、発電向け需要の減少等により工業用需要が減少したこと等から、ガス販売量は前年同期比0.1%減の7,184百万m3となった。原油価格下落影響等に伴う原料費調整による売上単価減等があったため、都市ガス売上高は前年同期に比べ113,644百万円減少し、624,255百万円となった。この都市ガス売上高の減少に加え、その他エネルギー売上高(電力等)の減少等を受け、当第2四半期連結累計期間の売上高は前年同期に比べ129,630百万円減少し、901,418百万円となった(前年同期比12.6%減)。
一方、経営効率化の一層の推進を図り、費用の抑制に最大限の努力を重ねてきたことに加え、原油価格下落影響等から都市ガス原材料費が減少したこと、並びにその他エネルギーに関わる費用が減少したこと等により、営業費用は前年同期に比べ165,108百万円減少し、791,356百万円となった(前年同期比17.3%減)。
この結果、営業利益は前年同期に比べ35,477百万円増加し、110,061百万円となった(前年同期比47.6%増)。
また、経常利益も34,393百万円増加し、107,000百万円(前年同期比47.4%増)となった。これに加え、特別損失として、投資有価証券評価損2,620百万円を計上し、法人税等を計上した結果、親会社株主に帰属する四半期純利益は23,570百万円増加し、80,600百万円となった(前年同期比41.3%増)。
セグメント別の業績は、次のとおりである。
① 都市ガス
家庭用需要については、前年同期に比べ0.7%減少し、1,276百万m3となった。
また、業務用需要は0.5%減少し1,317百万m3、工業用需要は0.5%減少し3,607百万m3、他ガス事業者向け供給は2.7%増加し984百万m3となり、ガス販売量合計では0.1%減少し7,184百万m3となった。
原油価格下落影響等に伴う原料費調整による売上単価減等があったため、売上高は624,255百万円となり、前年同期に比べ113,644百万円減少した(前年同期比15.4%減)。
一方、原油価格下落影響等から都市ガス原材料費が減少したこと等により、営業費用は149,033百万円減少した(前年同期比22.2%減)。この結果、セグメント利益は102,167百万円と前年同期に比べ35,390百万円増加した(前年同期比53.0%増)。
② 器具及びガス工事
売上高は96,581百万円と前年同期に比べ9,957百万円増加した(前年同期比11.5%増)。営業費用は9,127百万円増加した(前年同期比10.8%増)。この結果、セグメント利益は3,144百万円と前年同期に比べ831百万円増加した(前年同期比35.9%増)。
③ その他エネルギー
売上高は167,104百万円と前年同期に比べ26,611百万円減少した(前年同期比13.7%減)。営業費用は28,639百万円減少した(前年同期比16.1%減)。この結果、セグメント利益は18,350百万円と前年同期に比べ2,027百万円増加した(前年同期比12.4%増)。
④ 不動産
売上高は12,633百万円と前年同期に比べ447百万円減少した(前年同期比3.4%減)。営業費用は142百万円減少した(前年同期比1.4%減)。この結果、セグメント利益は2,805百万円と前年同期に比べ304百万円減少した(前年同期比9.8%減)。
⑤ その他
売上高は88,319百万円と前年同期に比べ7,841百万円減少した(前年同期比8.2%減)。営業費用は6,011百万円減少した(前年同期比6.7%減)。この結果、セグメント利益は4,247百万円と前年同期に比べ1,830百万円減少した(前年同期比30.1%減)。
なお、参考のため、セグメント別の売上高及び構成比を示す。
| セグメント | 前第2四半期連結累計期間 (自 平成26年4月1日 至 平成26年9月30日) | 当第2四半期連結累計期間 (自 平成27年4月1日 至 平成27年9月30日) | ||
| 金額(百万円) | 構成比(%) | 金額(百万円) | 構成比(%) | |
| 都市ガス | 737,899 | 65.4 | 624,255 | 63.1 |
| 器具及びガス工事 | 86,624 | 7.7 | 96,581 | 9.8 |
| その他エネルギー | 193,715 | 17.2 | 167,104 | 16.9 |
| 不動産 | 13,080 | 1.2 | 12,633 | 1.3 |
| その他 | 96,160 | 8.5 | 88,319 | 8.9 |
| 合計 | 1,127,480 | 100.0 | 988,896 | 100.0 |
| 調整額 | △96,432 | ― | △87,477 | ― |
| 連結 | 1,031,048 | ― | 901,418 | ― |
(2)キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結累計期間においては、税金等調整前四半期純利益の計上に対し、有形固定資産の取得等があったものの、売上債権の減少及び減価償却費が計上されたこと等により、現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ7,814百万円増加し、当第2四半期連結会計期間末には136,147百万円となった(前連結会計年度末比6.1%増)。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果増加した資金は、当第2四半期連結累計期間において168,232百万円となった。
これは、税金等調整前四半期純利益の計上(104,380百万円)に対し、仕入債務の減少(40,752百万円)等により資金が減少したものの、売上債権の減少(67,601百万円)及び減価償却費が計上(66,021百万円)されたこと等によるものである。
また、これは、前第2四半期連結累計期間に比べ147,453百万円の収入の増加となる(前年同期比709.6%増)。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果減少した資金は、当第2四半期連結累計期間において114,790百万円となった。
これは、日立LNG基地をはじめとする有形固定資産の取得による支出(99,263百万円)及び無形固定資産の取得による支出(9,893百万円)等により資金が減少したことによるものである。
また、これは、前第2四半期連結累計期間に比べ34,484百万円の支出の増加となる(前年同期比42.9%増)。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果減少した資金は、当第2四半期連結累計期間において46,217百万円となった。
これは、長期借入による収入(38,988百万円)等があったものの、自己株式の取得による支出(33,894百万円)及び社債の償還による支出(33,800百万円)等により資金が減少したこと等によるものである。
また、これは、前第2四半期連結累計期間に比べ34,763百万円の支出の増加となる(前年同期比303.5%増)。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はない。
株式会社の支配に関する基本方針について
当社は、「エネルギーと未来のために 東京ガスグループがめざすこと。~チャレンジ2020ビジョン~」(以下、「チャレンジ2020ビジョン」という。)の策定を踏まえ、平成24年1月31日開催の取締役会において、以下のとおり「当社グループの経営理念および経営の支配に関する基本方針」の改定を決議した。
当社グループは、首都圏を中心に1000万件超のお客さまへ安全かつ安定的に都市ガスを供給するとともに、ガス、熱、電力等各種エネルギーやそれらの付加価値のベストミックスをお客さまへ提供し、「快適な暮らしづくり」と「環境に優しい都市づくり」に貢献するなど、極めて公益性の高い事業を展開しており、お客さま、株主の皆さまをはじめ、社会から常に信頼を得て発展し続けることを経営理念としている。
当社は、この経営理念および中長期の経営戦略に基づき、長期に安定した経営を行うとともに、お客さま、株主の皆さま、その他のステークホルダーの皆さまに対し安定的かつバランスの取れた利益の配分を行うことにより、着実な企業価値の向上を実現していくことを経営の基本方針としている。株主さまへの還元については、別に定める「剰余金の配当等の決定に関する方針」に基づいて実施していく。
当社は上場会社であり、当社株式の大量取得を目的とする買付けや買収提案が行われることも考えられるが、その場合に応じるか否かは、最終的には当社の株主さま全体のご意思に基づき決定されるべきものと考えている。しかしながら、株式の大量買付行為の中には、その目的・方法等からみて企業価値ひいては株主共同の利益を著しく毀損するおそれがあるものがあり、当社はこうした大量買付行為を不適切であると判断する。判断にあたっては、買付者の事業内容や将来の事業計画、並びに過去の投資行動等から、当該買付行為又は買収提案による当社企業価値・株主共同の利益への影響を慎重に検討していく。
当社としては、不適切な大量買付行為に対する最大の防衛策は「企業価値の向上」であると考えている。現在のところ、当社は具体的な買収の脅威にさらされておらず、いわゆる「買収防衛策」を予め導入することはしないが、市場動向等を常に注視し、当社株式を大量に取得しようとする者が出現した場合には、直ちに当社として最も適切と考えられる措置を講じていく。
(4)研究開発活動
当第2四半期連結累計期間における当社グル-プ全体の研究開発費総額は3,843百万円である。
主な研究開発活動は主力事業である都市ガス事業を中心に行われており、3,345百万円である。
当第2四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の変更の内容は、次のとおりである。
① 環境技術と天然ガス利用の高度化
イ 当社は、三菱重工業㈱、三浦工業㈱、㈱神戸製鋼所と共同で、ガスエンジンの廃温水を蒸気として高効率に回収するコージェネレーションシステムを開発した。より多くの蒸気を回収するために、従来よりも廃温水の温度を高く設定した「高温化仕様ガスエンジン」(三菱重工業製)と、廃温水を効率よく低圧蒸気に変換する「廃温水熱利用蒸気発生装置」(三浦工業製)、及び変換された低圧蒸気を工場の生産工程で利用可能な圧力まで昇圧する「スクリュ式小型蒸気圧縮機」(神戸製鋼所製)を組み合わせるとともに、高温化仕様ガスエンジンの改良やシステムとして効率よく稼働するための制御開発等を行った。本システムは、排ガスボイラのみから蒸気を回収する場合と比べ、蒸気回収効率が18.4%から28.4%に約10%向上し、電力と蒸気を合わせた総合効率で約71%を達成した。さらに、蒸気の使用量が減る期間には通常のガスエンジンコージェネ単体の稼働に切り替えることを可能にするなど、ユーザーの使用状況に応じ設定を変更できるよう利便性にも配慮した。
ロ 当社は、大阪ガス㈱、東邦ガス㈱、アイシン精機㈱、パナソニック㈱、ヤンマーエネルギーシステム㈱と共同で、節電と省エネ性を両立するガス冷暖房システムである超高効率ガスエンジンヒートポンプ「GHP XAIR(エグゼア)」の次世代機として、年間運転効率をさらに向上させた「GHP XAIRⅡ」を開発した。ガスエンジンの低回転数化等を行うことで、低負荷運転時の効率を平均約40%向上させた。また、熱交換性能及びファンの送風効率を向上させた。本製品は、従来機の同じ冷房能力のもの(45〜85kW(16〜30馬力))と比べ、年間運転効率が平均約25%向上し、一次エネルギー消費量を年間約20%削減する。
ハ 当社は、パーパス㈱と共同で、建物内の機械室に設置可能な業務用給湯システム「機械室設置型タフジェットマルチ」を開発した。本システムは、複数台あるタフジェットの排気筒を一本化した排気集合部を新たに開発し、一本にまとめて屋外に排気できるようにした。従来のタフジェットマルチでは設置が難しかった機械室への設置が可能になり、機械室に設置された油焚き温水ボイラ等の取替え需要に対応できるようになる。
ニ 当社は、㈱サムソン、大阪ガス㈱、東邦ガス㈱と共同で、燃焼三位置制御方式を採用することでボイラ運転効率の大幅な向上を実現した「ガス焚き簡易貫流蒸気ボイラEB-120N(換算蒸発量120kg/h)」を開発した。本製品では、出力を100%、50%、0%の3段階で制御する燃焼三位置制御方式を採用することで、ON/OFFの頻度を低減し、従来機に比べてボイラ運転効率が5.5%向上した。また、お客さまの蒸気の使用状況に応じて3段階の出力で蒸気量を調整できるため、蒸気の質(乾き度や蒸気圧)が安定した。50%出力時には100%出力時に比べて送風機のモータの回転数を減少させることができるため、静音性も向上した。
ホ 当社は、昭和鉄工㈱、大阪ガス㈱、東邦ガス㈱、西部ガス㈱と共同で、比例制御バーナーを実装することで運転効率の大幅な向上を実現した「小型温水ヒーターNEOSシリーズ、SVシリーズ(定格出力186kW、233kW、291kW、349kW)」を開発した。本製品は、温水の使用状況にあわせて燃焼量を細かく制御することで省エネルギーを実現した比例制御バーナーを実装しており、従来製品に比べて運転効率が約7%向上した。
ヘ 当社は、㈱日本サーモエナー、大阪ガス㈱、東邦ガス㈱と共同で、最低出力の低減や燃焼四位置制御方式を採用すること等でボイラの総合運転効率向上を実現した「高効率簡易貫流ボイラ」を開発した。本製品は、最低出力を従来機で採用していた定格の50%から25%まで低減し、出力を100%、50%、25%、0%の4段階で制御する燃焼四位置制御方式を採用することで、低負荷運転時のボイラの運転効率を向上した。簡易貫流ボイラとして燃焼四位置制御方式を採用したのは、日本で初めてとなる。また、マルチパスフロー缶体の開発と低空気比燃焼を実現することで、定格運転時のボイラの運転効率を向上するとともに、送風機の消費電力低減と静音性の向上を実現した。低負荷時と定格時の運転効率向上の結果、従来機と比べ、ボイラの総合運転効率を約3~6%向上した。
ト 当社は、中部電力㈱、直本工業㈱と共同で、工場の生産ラインにおいて加熱や乾燥等に用いられる、電気とガス双方の特長を活かした「ハイブリッド式過熱水蒸気発生器」を開発した。本開発品は、電気の優れた温度制御性とガス燃焼の高効率な加熱の特長を活かしたハイブリッド方式とすることで、従来は困難であった消費電力の抑制と精密な温度制御の両立を実現した。一次エネルギー消費量が電気式の過熱水蒸気発生器に比べて約35%低減できる。
チ 当社は、㈱サムソン、大阪ガス㈱、東邦ガス㈱と共同で、エアヒータと燃焼比例制御システムの採用等により運転効率が大幅に向上した高性能ガス焚き簡易貫流熱媒ボイラ『ねつばいくん』を開発した。本製品は、高温の排ガスを利用して燃焼用空気を加熱するエアヒータを採用することで、従来機(SN-20GN)よりも10%高い定格効率90%を達成した。出力100%から25%の間の使用負荷に応じて燃焼量を自動で制御する燃焼比例制御システムを採用することで、エアヒータによる効果と併せて、出力50%時の運転効率を22%向上した。
リ 当社は、2016年4月に販売開始予定の、ガスヒートポンプと電気モータヒートポンプを同一冷媒系統に組み合わせた新しいコンセプトの業務用空調システム「スマートマルチ」を、遠隔で最適運転制御するサービス「ENESINFO(エネシンフォ)」を開発した。本サービスでは、「スマートマルチ」のエネルギー使用量や運転データ等の情報を収集するとともに、時々刻々と変化するエネルギー需給状況やエネルギー価格を監視し、それらのデータをもとに遠隔で最適制御する。本サービスを活用して「スマートマルチ」を運転することで、同規模の電気モータヒートポンプと比較して、ランニングコストを約20%低減した。
② 天然ガス事業基盤の拡充
イ 当社と大阪ガス㈱は、世界初の、電池で駆動する壁掛けタイプの家庭用ガス警報器を、警報器メーカー(当社は矢崎エナジーシステム㈱と富士電機㈱、大阪ガス㈱は富士電機㈱と新コスモス電機㈱)と協力して開発した。半導体製造プロセスなどに使用されるMEMS技術を用いて小型化(現行機の約100分の1〜500分の1)することで、超省電力(現行機の約数千分の1)を実現した。さらに、NEDO主催の事業に参画し、信頼性向上のための改良を重ねた結果、ガス警報器では世界初となる電池駆動を可能にした。
都市ガス以外の事業については、当該事業を営む連結子会社が中心となって、商品化開発等を行っている。器具及びガス工事事業に係る研究開発費は474百万円、その他エネルギー事業に係る研究開発費は1百万円、その他の事業に係る研究開発費は22百万円である。
(5)経営成績に重要な影響を与える要因
事業推進上の外部リスク要因
① 気温変動リスク
当社グループの年度売上高の過半が都市ガスの販売によるもので、その販売量は気温の影響を受ける。家庭用においては、主なガスの利用目的は給湯・暖房であるため、暖冬の場合にはガスの販売量が減少し減収・減益要因となる。業務用においては、主な利用目的が空調であるため、夏場においては気温が低い場合、冬場においては気温が高い場合に、それぞれガス販売量が減少し減収・減益要因となる。
当第2四半期連結累計期間の平均気温(※)は21.4℃だったが、当連結会計年度の平均気温は通期で16.1℃を想定している。
(※)平均気温は、お客さまそれぞれの、ご使用期間(前月の検針日から当月の検針日まで)における気温
を平均したもの。
② 原料購入価格変動リスク
当社が供給する都市ガスの主要原料であるLNGは海外から輸入しており、ドル建ての売買契約になっているため、円/ドル為替の変動リスクを受ける。また、ドル建てのLNG価格は原油価格に連動して決定されるため、国際原油価格市場の変動リスクも受ける。
ただし、原料購入価格が変動しても変動分について最大5ヶ月遅れ(注1)でガス料金に反映する「原料費調整制度(注2)」が適用されるため、年度を区切ると回収超過や回収不足が発生するが、中長期的には収支への影響は軽微である。
為替及び原油価格の変動が第3四半期連結会計期間以後の当連結会計年度の売上総利益に与える影響額は、以下のとおりである。
為替:1円/ドルの円安により、約900百万円減
原油価格:1ドル/バレルの価格上昇により、約2,200百万円減
当連結会計年度見通しにおける年平均為替相場と原油価格は、前連結会計年度がそれぞれ109.76円/ドル、90.36ドル/バレルであったのに対し、それぞれ120.94円/ドル、56.93ドル/バレルを想定している。
(注)1 ガス料金への反映は、契約により5ヶ月遅れではない場合もある。
2 調整の上限がある。
③ 金利変動リスク
当社の有利子負債は、長期・短期ともに概ね固定金利であるため、借入れ期間中の金利変動リスクは軽微である。しかし、借換え時等においては金利変動のリスクを受ける可能性がある。
④ 株価変動リスク
当社の保有する株式は、業務上必要な企業との関係を維持するためのものが大部分である。そのうちマーケットリスクにさらされる可能性があるのは、上場株式の株価である。これら株式の扱いについては、管理規則を設けている。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 資産、負債及び純資産
当第2四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末から39,705百万円(1.8%)減少し、2,217,957百万円となった。これは、設備投資に伴う建設仮勘定残高の増加等があったものの、季節要因による受取手形及び売掛金残高の減少があったこと等によるものである。
負債は、前連結会計年度末から75,967百万円(6.5%)減少し、1,094,433百万円となった。これは、長期借入金の新規借入れ等があったものの、社債の償還並びに支払手形及び買掛金残高の減少があったこと等によるものである。
純資産は、前連結会計年度末から36,261百万円(3.3%)増加し、1,123,523百万円となった。これは、自己株式の市場買付(33,833百万円)及び剰余金の配当(12,201百万円)等があったものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上(80,600百万円)があったこと等によるものである。
総資産が減少したことに対し、自己資本(株主資本及びその他の包括利益累計額の合計)は増加した結果、自己資本比率は49.8%と2.4ポイント上昇した。
② 連結キャッシュ・フロー
| 営業活動による キャッシュ・フロー (百万円) | 投資活動による キャッシュ・フロー (百万円) | 財務活動による キャッシュ・フロー (百万円) | |
| 当第2四半期連結累計期間 (自 平成27年4月1日 至 平成27年9月30日) | 168,232 | △114,790 | △46,217 |
| 前第2四半期連結累計期間 (自 平成26年4月1日 至 平成26年9月30日) | 20,779 | △80,306 | △11,454 |
(7)財務方針について
当社は、チャレンジ2020ビジョンの策定を踏まえ、平成24年1月31日開催の取締役会において、以下のとおり当社グループの「財務方針」を決議した。
チャレンジ2020ビジョンに基づき、持続的成長に向け積極的な原資投入を行うとともに、投資・資本効率性、財務体質、株主配分にも留意し、長期的な企業価値向上に資するバランスのとれた財務戦略を実現していく。
① 投資・資本効率性
投資に伴うリスクおよび採算性に留意し個別の投資判断を行うとともに、投資効率の維持・向上および株主資本の有効活用に努める。
具体的にはROA(総資産利益率)・ROE(自己資本利益率)を主要経営指標と位置付け、2020年度における目標を、ROAは4%程度、ROEは8%程度と定め上記の実現を図る。
② 財務体質
現在の資金調達力を維持し財務健全性を確保するとともに、資本コストを意識した最適な資本構成の実現に努める。
具体的には、D/Eレシオ(負債資本倍率)を主要経営指標と位置付け、2020年度に至るまで各年度0.8倍程度を目標と定め上記の実現を図る。
③ 株主配分
創出されるキャッシュ・フローを、新たな成長に向けた「LNGバリューチェーンの高度化」に資する投資に振り向けるとともに、株主の皆さまに経営の成果を適切・タイムリーに配分する。
具体的には、配当に加え、消却を前提とした自社株取得を株主還元策の一つとして位置付け、総分配性向(連結当期純利益に対する配当と自社株取得の割合)の目標を、2020年度に至るまで各年度6割程度とする。
また、配当については、安定配当を維持しつつ、中長期の利益水準を総合的に勘案し、成長に合わせて緩やかな増配を実現していく。
n年度総分配性向=((n年度の年間配当金総額)+(n+1年度の自社株取得額))÷n年度連結当期純利益