有価証券報告書-第220期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1) 新型コロナウイルス感染症に対する当社グループの当面の対応方針
①現状認識
・新型コロナウイルス感染症の広がりは、日本のみならず世界の社会・経済全体に甚大な影響を及ぼしており、被害の規模・範囲や収束までの期間が予測不可能な点において、これまで当社グループが経験してきた非常事態とは質的に異なると認識している。
・当社グループの事業領域・エリアが拡大する中、経営に与える影響は極めて大きいと考えられるが、流動的かつ不透明な要素が多いため、影響分析やそれを踏まえた対策の検討には、一定の期間を要すると認識している。
②基本スタンスと当面の対応方針
(a)エネルギー事業者としての公益的使命
国民生活・経済活動を維持するためのエネルギーの安定供給と安全確保を最優先に、今後も「ライフライン事業者としての公益的使命」と「子会社・協力企業を含めた従業員等の生命・身体の安全確保」を両立させていく。
(b)企業市民としての社会的責任
困難に直面しているお客さまや協力企業・取引先・従業員をはじめ、あらゆるステークホルダーに寄り添い、社会からの理解・共感を得られる活動・発信を実施していく。
(c)株式会社としての永続的発展
当社グループの経営に与えるインパクトは広範かつ長期にわたることが想定される中にあっても、グループ経営ビジョン「Compass2030」の実現に向けた2020-2022年度グループ中期経営計画で掲げた施策を着実に実行するとともに、当社グループの将来の経営への影響等を調査・分析し、逐次対応を図っていく。
〈ご参考:当社グループ内外におけるこれまでの主な取り組み〉
<お客さまへの対応>・ガス並びに電気料金の特別措置(支払期限の延長)
・感染拡大防止を最優先に求めるお客さまの声を踏まえ、非面対での点検作業の実施
・ガスの製造や保安に関わる部門の勤務シフトの変更や代替拠点への分散配置等を通じた安定供給の確保
<従業員等への対応>・感染予防対策の徹底(エチケット励行、毎朝の検温、時差勤務の活用等)
・在宅勤務の推奨及び健康管理の推進(安定供給・安全確保及びお客さま対応等の優先継続業務に関わる従業員を除く従業員のうち、約8割が在宅勤務実施)
・職場メンバーの状況変化にも配慮した職場コミュニケーションの充実
・子会社・協力企業を含めた従業員等の安全確保と感染防止を前提に、当社と子会社・協力企業における相互理解の下での作業体制構築
(2) グループ経営ビジョン「Compass2030」において挑戦すること
当社は、2019年11月、グループ経営ビジョン「Compass2030 エネルギーとソリューションを 暮らし、都市、地球の未来に」を発表した。当社グループは、1969年に日本で初めてLNGを導入してから半世紀、クリーンな天然ガスを活用したものづくり、都市づくり、暮らしづくりなどを通じて、天然ガスの時代を切り拓いてきた。そして、次の半世紀を見据え、不確実な時代に進むべき方角を示す羅針盤として新たなビジョンを策定し、50年前と同様、新たな挑戦に立ち向かう決意を示している。
安定性・環境性・経済性に加え、不安定な再生可能エネルギーとも相性の良い天然ガスの期待役割はさらに拡大すると考えている。当社グループは、引き続きその価値をお客さまに提供していくと同時に、化石燃料である天然ガスを扱うリーディングカンパニーとして、気候変動と真摯に向き合い、再生可能エネルギーをはじめとする新しい技術と天然ガスを組み合わせて、暮らし、都市、地球に対するソリューションを提供していく。
<環境認識と目指す姿>
<3つの挑戦>
①「CO2ネット・ゼロ」をリード
※日本の目標比率:国連に提出した約束草案における温室効果ガス削減目標「2030年度に2013年度比で26%削減」
②「価値共創」のエコシステム構築
※エコシステム:多くの企業が、それぞれ強みを持つ領域の技術・ノウハウ・知見を持ち寄り新たな価値を創出していく事業生態系
③ LNGバリューチェーンの変革
<経営指標・主要計数>
(3) 2020-2022年度 グループ中期経営計画において実現すること

足元の厳しい状況の中にあっても着実に成果を出すとともに、将来に向かって成長・拡大を図るための基盤固めに取り組む。
<全体像>
<具体的取り組み>重点戦略
① カスタマーソリューションの進化
② LNGビジネスの拡大
③ 海外事業の加速
④ CO2ネット・ゼロの具体化
基盤強化
<主要計数>
※2019年度数値は、計画策定時の見通し値
<事業ポートフォリオ構成:営業利益+持分法利益>
※2019年度数値は、計画策定時の見通し値
<株主還元>
①現状認識
・新型コロナウイルス感染症の広がりは、日本のみならず世界の社会・経済全体に甚大な影響を及ぼしており、被害の規模・範囲や収束までの期間が予測不可能な点において、これまで当社グループが経験してきた非常事態とは質的に異なると認識している。
・当社グループの事業領域・エリアが拡大する中、経営に与える影響は極めて大きいと考えられるが、流動的かつ不透明な要素が多いため、影響分析やそれを踏まえた対策の検討には、一定の期間を要すると認識している。
②基本スタンスと当面の対応方針
(a)エネルギー事業者としての公益的使命
国民生活・経済活動を維持するためのエネルギーの安定供給と安全確保を最優先に、今後も「ライフライン事業者としての公益的使命」と「子会社・協力企業を含めた従業員等の生命・身体の安全確保」を両立させていく。
(b)企業市民としての社会的責任
困難に直面しているお客さまや協力企業・取引先・従業員をはじめ、あらゆるステークホルダーに寄り添い、社会からの理解・共感を得られる活動・発信を実施していく。
(c)株式会社としての永続的発展
当社グループの経営に与えるインパクトは広範かつ長期にわたることが想定される中にあっても、グループ経営ビジョン「Compass2030」の実現に向けた2020-2022年度グループ中期経営計画で掲げた施策を着実に実行するとともに、当社グループの将来の経営への影響等を調査・分析し、逐次対応を図っていく。
〈ご参考:当社グループ内外におけるこれまでの主な取り組み〉
<お客さまへの対応>・ガス並びに電気料金の特別措置(支払期限の延長)
・感染拡大防止を最優先に求めるお客さまの声を踏まえ、非面対での点検作業の実施
・ガスの製造や保安に関わる部門の勤務シフトの変更や代替拠点への分散配置等を通じた安定供給の確保
<従業員等への対応>・感染予防対策の徹底(エチケット励行、毎朝の検温、時差勤務の活用等)
・在宅勤務の推奨及び健康管理の推進(安定供給・安全確保及びお客さま対応等の優先継続業務に関わる従業員を除く従業員のうち、約8割が在宅勤務実施)
・職場メンバーの状況変化にも配慮した職場コミュニケーションの充実
・子会社・協力企業を含めた従業員等の安全確保と感染防止を前提に、当社と子会社・協力企業における相互理解の下での作業体制構築
(2) グループ経営ビジョン「Compass2030」において挑戦すること
当社は、2019年11月、グループ経営ビジョン「Compass2030 エネルギーとソリューションを 暮らし、都市、地球の未来に」を発表した。当社グループは、1969年に日本で初めてLNGを導入してから半世紀、クリーンな天然ガスを活用したものづくり、都市づくり、暮らしづくりなどを通じて、天然ガスの時代を切り拓いてきた。そして、次の半世紀を見据え、不確実な時代に進むべき方角を示す羅針盤として新たなビジョンを策定し、50年前と同様、新たな挑戦に立ち向かう決意を示している。
安定性・環境性・経済性に加え、不安定な再生可能エネルギーとも相性の良い天然ガスの期待役割はさらに拡大すると考えている。当社グループは、引き続きその価値をお客さまに提供していくと同時に、化石燃料である天然ガスを扱うリーディングカンパニーとして、気候変動と真摯に向き合い、再生可能エネルギーをはじめとする新しい技術と天然ガスを組み合わせて、暮らし、都市、地球に対するソリューションを提供していく。
<環境認識と目指す姿>

<3つの挑戦>

①「CO2ネット・ゼロ」をリード
| ● | 当社グループの事業活動全体で、お客さま先を含めて排出するCO2をネット・ゼロにすることに挑戦し、脱炭素社会への移行をリード。 |
| ● | 天然ガス有効利用の技術・ノウハウを、電気・熱分野の脱炭素化やCO2の回収技術にも活用。 |
| ● | 2030年に向けては、日本の目標比率を超える1,000万トン規模の削減に貢献し、地球規模でのCO2排出削減をリード。 |
※日本の目標比率:国連に提出した約束草案における温室効果ガス削減目標「2030年度に2013年度比で26%削減」
②「価値共創」のエコシステム構築
| ● | お客さまや地域社会、異業種企業やベンチャー企業を含むビジネスパートナー、自治体等とともに価値を創り出す、価値共創のエコシステムを構築。 |
| ● | エコシステムの多様な商品・技術・サービスを柔軟に組み合わせ、一人ひとりの暮らしから地域社会に至るまで、さまざまな課題を解決するソリューションを提供。 |
※エコシステム:多くの企業が、それぞれ強みを持つ領域の技術・ノウハウ・知見を持ち寄り新たな価値を創出していく事業生態系
③ LNGバリューチェーンの変革
| ● | トレーディング、製造・発電、ネットワーク、カスタマーソリューションのそれぞれから多様な価値を創出・提供。 |
| ● | これまで培ってきた事業・ノウハウを「究め込む」とともに、新たな領域を「切り拓く」ことにより、価値を創出・提供するお客さまを拡大し、LNGバリューチェーンの各機能を最大化。 |
<経営指標・主要計数>

(3) 2020-2022年度 グループ中期経営計画において実現すること
| ● | 「脱炭素化の潮流」、「デジタル化」、「お客さまの価値観の変化・多様化」、「エネルギーの自由化」は、本中計期間においても着実に進んでいく。 |
| ● | 当社としては、ガス契約スイッチ等による収支悪化圧力が高まる。また、総資産・従業員数の約3割を占める導管部門の法的分離は、当社グループの姿が大きく変容する契機となる。 |

足元の厳しい状況の中にあっても着実に成果を出すとともに、将来に向かって成長・拡大を図るための基盤固めに取り組む。
<全体像>

<具体的取り組み>重点戦略
① カスタマーソリューションの進化
| ● | リアルとデジタルを融合させたビジネスモデルを通じて、多様に変化するお客さまのニーズに応えることでより良い顧客体験を提供し、お客さまアカウント数拡大と収益性向上を実現。 |
| ● | エリアにとらわれずに当社のガス・電力・サービスを提供していくために、デジタルに特化したセカンドブランドの展開、ビジネスパートナーとの共創による新たなビジネスモデルの構築に取り組む。 |
② LNGビジネスの拡大
| ● | ガス・電力事業の「原料」として位置付けてきたLNGを、お客さまに価値を提供する「商材」として捉え直し、新社を設立して当社グループの大きな柱となるビジネスに成長。 |
| ● | LNG需要が世界的に伸長していく中、当社グループのアセットを活用するとともに、他事業者との連携を深めながら、LNG需給の最適化を通じて取扱量と利益を拡大。 |
③ 海外事業の加速
| ● | これまで培ったLNGの強みと実績を活かして天然ガス需要が高まるアジアのLNGインフラ事業開発に注力することに加え、再エネ電源規模の拡大と資源開発ビジネスのバリューアップにも取り組む。 |
| ● | 投資手法としては、個々のプロジェクトへの出資よりも、事業会社に出資して経営に参画する「成長エンジン型投資」を志向し、投資先の経営資源を活用して早期に事業を拡大・バリューアップを実現。 |
④ CO2ネット・ゼロの具体化
| ● | CO2ネット・ゼロ化に向けて、再エネ等と天然ガスを統合した電力ビジネスを具体化するものとして、VPP(仮想発電所)の規模を拡大。 |
| ● | 国内外の新技術を有する企業への投資も活用して、脱炭素化に資する技術の発掘・イノベーションを推進。 |
基盤強化
| ● | 重点戦略に振り向ける成長原資を創出するためのコスト改革を実行。 |
| ● | 業務効率化と顧客体験の改善・レジリエンスの強化に向けたデジタルトランスフォーメーション(DX)を継続的に実施。 |
| ● | 導管部門の法的分離をはじめとした、グループ内外の変化に対応して組織・ガバナンス・人事を見直し、グループ全体のエンゲージメントを向上。 |
<主要計数>
| KGI | 2019年度 | 2022年度 | KPI | 2019年度 | 2022年度 | |
| 営業利益+持分法利益 | 1,185億円 | 1,400億円 | お客さまアカウント数(年度末) | 1,220万件 | 1,480万件 | |
| 天然ガス取扱量(年度) | 1,670万トン | 1,700万トン | ||||
| 財務指標 | 2019年度 | 2022年度 | 海外セグメント利益(年度) | 125億円 | 160億円 | |
| ROA | 3.1% | 4%程度 | CO2削減貢献(基準年:2013年度) | 500万トン | 650万トン | |
| ROE | 6.6% | 8%程度 | 再エネ取扱量(年度末) | 59万kW | 200万kW | |
| D/Eレシオ | 0.78 | 0.9程度 | コスト改革(2019年度比) | ― | △300億円 |
※2019年度数値は、計画策定時の見通し値
<事業ポートフォリオ構成:営業利益+持分法利益>

※2019年度数値は、計画策定時の見通し値
<株主還元>
| ● | 経営の成果を、お客さまサービス向上と持続可能な社会の実現に振り向けるとともに、株主の皆さまに適切・タイムリーに配分する。 |
| ● | 株主の皆さまには、配当に加え、消却を前提とした自社株取得を株主還元の一つとして位置付け、総分配性向(連結当期純利益に対する配当と自社株取得の割合)の目標を、2022年度に至るまで各年度6割程度とする。 |
| ● | また、配当については、安定配当を維持しつつ、中長期の利益水準を総合的に勘案し、成長に合わせて緩やかな増配を実現していく。 |