有価証券報告書-第166期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/25 13:12
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159項目
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度の日本経済は、雇用・所得環境の改善や個人消費の持ち直し、設備投資の増加等を背景に、緩やかな回復基調にあったが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、内外経済の下振れリスクや国民生活への影響が懸念される等、先行き不透明な状況で推移した。
エネルギー業界においては、ガス・電力市場の小売全面自由化に伴う事業者間競争の進展により、事業環境は一層厳しさを増している。
このような情勢のもと、当社グループは、地域のエネルギー事業者として、株主の皆さま、お客さま、地域社会の皆さまから信頼され、選択され続ける企業グループを目指し、懸命な努力を重ねてきた。
当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりである。
(ⅰ) 財政状態の状況
当連結会計年度末における総資産は、現金及び預金の増加等により、前連結会計年度末に比べ2,203百万円増加の107,139百万円となった。
負債は、有利子負債の増加等により、前連結会計年度末に比べ780百万円増加の55,003百万円となった。
純資産は、利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末に比べ1,423百万円増加の52,136百万円となった。
この結果、当連結会計年度末の自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ0.2ポイント上昇し、46.0%となった。
(ⅱ) 経営成績の状況
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ0.5%増加の82,268百万円となった。
利益については、営業利益は前連結会計年度に比べ54.2%増加の2,971百万円、これに営業外損益を加えた経常利益は37.7%増加の3,454百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は9.2%増加の2,153百万円となった。
翌連結会計年度については、新型コロナウイルス感染症の拡大により、原料価格を左右する原油価格の乱高下や、当社供給区域等の経済・社会活動が制限されることによる需要の減退や工場等の稼働率低下等の影響を受ける可能性がある。
現時点において、業績等に及ぼす影響を合理的に算定することは困難であるが、当社グループは、今後の状況を注視しながら経営課題等に全力で取り組んでいく。
なお、当連結会計年度のセグメントごとの経営成績は、次のとおりである。
ガス事業
当連結会計年度末におけるお客さま戸数は、積極的な営業活動を展開した結果、前連結会計年度末に比べ1,822戸増加の414,396戸となった。
都市ガス販売量は、前連結会計年度に比べ2.3%増加の596百万m3となった。
都市ガス販売量を用途別に見ると、家庭用は、冬期の水温が高めに推移したこと等により、前連結会計年度に比べ1.5%減少の97百万m3となった。
業務用(商業用・公用及び医療用・工業用)は、大口用販売量の減少等により、前連結会計年度に比べ3.6%減少の392百万m3となった。
卸供給等は、卸供給先の既存需要家へのガス販売量の増加等により、前連結会計年度に比べ38.1%増加の106百万m3となった。
以上の結果、ガス事業の売上高は、前連結会計年度に比べ0.8%増加の65,946百万円、セグメント利益(営業利益)は、56.1%増加の2,119百万円となった。
(注) 本報告書ではガス販売量はすべて、1m3当たり45メガジュール換算量で表している。
LPG事業
LPG事業は、LPガス販売単価の低下等により、売上高は前連結会計年度に比べ4.9%減少の14,362百万円となったが、セグメント利益(営業利益)は、売上原価の減少等により147.3%増加の343百万円となった。
その他
その他は、報告セグメントに含まれない事業セグメントであり、建設事業、情報流通事業、高齢者サービス事業等を含んでいる。
売上高は、建設工事の増加等により13.4%増加の4,501百万円となったが、セグメント利益(営業利益)は、売上原価の増加等により24.9%減少の147百万円となった。
セグメントの売上高及び構成比
セグメントの名称当連結会計年度前年同期比
(%)
金額(百万円)構成比(%)
ガス事業65,94677.80.8
LPG事業14,36216.9△4.9
その他4,5015.313.4
84,811100.00.4
調整額(2,543)
連結82,2680.5

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
2 調整額とは売上高の連結消去等である。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ3,641百万円増加の12,091百万円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動における資金収支は、前連結会計年度に比べ3,688百万円増加の8,586百万円となった。これは、主に売上債権の減少によるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動における資金収支は、前連結会計年度に比べ255百万円減少の△6,722百万円となった。これは、主に投資有価証券の売却による収入が減少したことによるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動における資金収支は、前連結会計年度に比べ555百万円増加の1,786百万円となった。これは、主に有利子負債の増加によるものである。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループ(当社及び連結子会社)においては、「ガス事業」及び「LPG事業」を報告セグメントとしているが、「ガス事業」の主要製品である都市ガスが当社グループの生産、受注及び販売活動の中心となっているため、以下は都市ガスについて記載している。
(ⅰ) 生産実績
当連結会計年度のガス生産実績は次のとおりである。
区分数量(千m3)前年同期比(%)
ガス613,0031.7

(ⅱ) 受注実績
都市ガスについては、事業の性格上受注生産は行っていない。
(ⅲ) 販売実績
当社は広島県内の広島市、廿日市市、東広島市、呉市、尾道市、三原市、福山市を主な供給エリアとして都市ガス事業を行い、導管を通じ直接お客さまに販売している。また、他ガス事業者等への卸供給等を行っている。
(ア) ガス販売実績
当連結会計年度のガス販売実績は次のとおりである。
区分数量(千m3)前年同期比(%)金額(百万円)前年同期比(%)
ガス販売量家庭用97,270△1.520,726△1.6
業務用392,375△3.629,6770.0
卸供給等106,58038.16,22634.7
596,2262.356,6312.3
月平均調定件数(件)376,6400.2
調定件数1件当たり月平均販売量(m3)108.3△3.4

(注) 1 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりである。
相手先前連結会計年度当連結会計年度
販売高(百万円)割合(%)販売高(百万円)割合(%)
マイクロンメモリ
ジャパン合同会社
8,71610.79,63511.7

2 上記の金額には、消費税等は含まれていない。
(イ) 地区別ガス普及状況
当連結会計年度末の地区別ガス普及状況は次のとおりである。
地区供給区域内世帯数(世帯)お客さま戸数(戸)普及率(%)
広島533,922349,34165.4
可部3,8091,07828.3
67,84944,49065.6
熊野6,9772,04329.3
尾道51,29017,44434.0
663,847414,39662.4

(注) 1 お客さま戸数とはガスメーター取付数をいう。なお、供給区域外取付メーター数を含んでいる。
2 供給区域内世帯数は供給区域の住民基本台帳による一般世帯数である。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
当連結会計年度の売上高は、卸供給等のガス販売量の増加等により、前連結会計年度に比べ0.5%増加の82,268百万円となった。利益については、営業利益は売上高の増加等により、前連結会計年度に比べ54.2%増加の2,971百万円、これに営業外損益を加えた経常利益は37.7%増加の3,454百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は9.2%増加の2,153百万円となった。
セグメントごとの経営成績の分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ①財政状態及び経営成績の状況」に記載している。
経営成績に重要な影響を与える要因として、為替や原油価格の変動があげられる。これらは、主にガス事業における原料価格に大きく影響するが、この原料価格については、原油価格に関するスワップ等の活用により、そのリスクをヘッジしている。
デリバティブ取引については、実需に基づくリスクヘッジを目的としており、投機目的でのデリバティブ取引は行っていない。また、当社グループでは、デリバティブ取引の市場価値について定期的な評価を行い、市場リスクを継続的に監視している。これらのデリバティブ取引については、内部規程に定めた要件に従い、信用力があると判断できる金融機関等とのみ取引を行うこととしており、取引先に係る信用リスクは僅少であると考えている。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、次のとおりである。
当社グループの主な資金需要は、原料の購入の他、製造費、供給販売費、一般管理費等の営業費及び製造設備、供給設備等への設備投資である。
これらに対応するための必要な資金を社債及び金融機関からの借入金により調達し、短期的な運転資金は、短期社債(コマーシャル・ペーパー)及び金融機関からの借入金により調達している。一時的な余資の運用については短期的な預金等に限定している。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が一定期間続くとの仮定のもと、売上債権等の回収長期化のリスクに備え、コマーシャル・ペーパー3,000百万円を発行し、手許流動性の確保に努めている。
これにより連結会計年度末における有利子負債は、前連結会計年度末に比べ6.4%増加の38,616百万円となった。
キャッシュ・フローの分析については、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載している。
キャッシュ・フロー指標は次のとおりである。
前連結会計年度当連結会計年度
自己資本比率(%)45.846.0
時価ベースの自己資本比率(%)22.322.7
キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)7.44.5
インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)25.550.0

(注) 1 各指標はいずれも連結ベースの財務数値により、以下の方法で計算している。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
2 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算している。キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを利用している。有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対象としている。
当連結会計年度は、需要期である冬場の記録的な暖冬、経済環境変化等に伴う業務用都市ガス販売の減少、期末にかけての新型コロナウイルスの感染拡大等の厳しい事業環境の中、「2020年ビジョン」で掲げた目標である「ガス販売量6億m3」(LNG販売等を含む)を目標年度より1年前倒しで達成することができた。これまでの地道な営業活動や諸施策を着実に実行してきた成果であると評価している。
今後の当社グループにおける中長期的な経営の方向性は「2030年ビジョン」で示している。
現時点は、「2030年ビジョン」に掲げた収益性指標等の目指す姿に向けた成長過程の第1フェーズであり、基本戦略であるガス体エネルギーの普及拡大や環境貢献につながる事業展開である再生可能エネルギーや発電事業等を通じて「2030年ビジョン」の経営目標に向けて邁進していくとともに、全てのステークホルダーの「笑顔」と「幸せ」につながる未来を創造することにより「このまち」の発展に貢献していく。
このような事業展開を通じて、当社グループは、地域のエネルギー事業者として、株主の皆さま、お客さま、地域社会の皆さまから信頼され、選択され続ける企業グループを目指し、全力を挙げて取り組んでいく。
2030年度2019年度(実績)
収益性指標ROA3.5%以上2.0%
ROE8.0%以上4.4%
EBITDA (注)1160億円以上103億円
安全性指標自己資本比率50%程度46.0%
株主還元連結配当性向 (注)230%以上28.3%

(注) 1 EBITDAは営業利益+減価償却費として算出している。
2 連結配当性向は短期的な利益変動要因を除いている。
(3) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されている。この連結財務諸表の作成にあたり、資産及び負債や収益及び費用等の額に不確実性がある場合には、合理的な金額を算出するために会計上の見積りを必要とする。当社グループは、過年度の実績や経営計画及びその他の仮定を踏まえ、入手可能な情報及び合理的であると判断する一定の前提に基づき、継続的に見積りを行っている。ただし、これらには見積り特有の不確実性を伴うため、実際の結果は様々な要因により異なる場合がある。
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりである。
① 繰延税金資産の回収の可能性
当社グループは、繰延税金資産について定期的に回収可能性を検討し、当該資産の回収が不確実と考えられる部分に対して評価性引当額を計上している。回収の可能性の判断においては、将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上している。
将来の課税所得見込額はその時の業績等により変動するため、課税所得の見積に影響を与える要因が発生した場合、回収懸念額の見直しを行い繰延税金資産の修正を行うため、翌連結会計年度以降の連結財務諸表において認識する繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性がある。
② 退職給付債務の算定
当社及び一部の連結子会社は、確定給付年金制度を採用している。
退職給付債務及び退職給付費用は、主に数理計算で設定される退職給付債務の割引率、年金資産の長期期待運用収益率等に基づいて計算している。割引率は、従業員の平均残存勤務期間に対応する期間の安全性の高い長期債利回りを参考に決定し、また、年金資産の長期期待運用収益率は、過去の運用実績及び将来見通し等を基礎として設定している。割引率及び長期期待運用収益率の変動は、将来の退職給付費用に影響を与える可能性がある。

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