有価証券報告書-第166期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

【提出】
2020/06/25 13:12
【資料】
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【項目】
159項目

有報資料

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1) 会社の経営の基本方針、経営環境及び基本戦略
2018年7月に閣議決定された第5次エネルギー基本計画に2030年エネルギーミックスの実現に向けた取組みが掲げられ、再生可能エネルギーの普及促進をはじめとした、次世代エネルギーの研究や事業展開の可能性の検討等、環境貢献に寄与する事業展開を推進することが、エネルギー事業者の使命と考えている。
経営課題の一つに、少子高齢化による急速な人口減少や省エネ意識の定着によるエネルギー供給量の減少が挙げられるが、当社グループとしては、都市ガス・LPガスといったガス体エネルギーの普及拡大に加え、付加価値を持つ新たなエネルギーの供給についても検討していく必要がある。
このような状況のもと、当社グループは、2018年10月に「広島ガスグループ2030年ビジョン」(以下「2030年ビジョン」という。)を策定し、当社グループの将来に向けた方向性と、そこに至る道筋を示した。

(2030年ビジョン基本戦略)
チャレンジ1:総合エネルギー事業の更なる拡大
チャレンジ2:環境への貢献につながる事業展開と次世代エネルギーの研究
チャレンジ3:デジタル技術の活用による高付加価値の創造
チャレンジ4:グループ組織力の強化
チャレンジ5:安心安全の更なる追求
チャレンジ6:社会貢献活動の推進
ガス体エネルギーの普及拡大としては、産業用・業務用市場における営業力強化及びグループ一体となった推進体制の構築を図り、当社グループのノウハウを活かした省エネ提案等により、広範囲での需要開拓につなげていく。
環境への貢献につながる事業展開としては、本業である都市ガス事業、LPG事業との相乗効果につながる再生可能エネルギーや発電事業等、事業化に向けた検討を推進していく。
近年、日本各地において大規模な自然災害が頻発しており、中国地方においても集中豪雨による甚大な被害が発生した。さらに今年に入ってからは新型コロナウイルスの猛威により、世界経済並びに日本経済が一時停止に追い込まれる等、経済活動や国民生活へ大きな影響をもたらしている。当社グループはこれからもエネルギー事業を担う企業として、各地域にお住いのお客さまが安心安全に生活していただけるよう、引き続き、災害対策の強化並びに安定供給の確保に努めていく。
広島ガスグループの永続的な成長を築いていくため、「2030年ビジョン」で掲げている経営施策を通じ、お客さまロイヤルティとお客さま生涯価値の向上を図ることによって、揺るぎない経営基盤の強化につなげていく。
(2020年度中期経営計画方針)
2020年度中期経営計画では、エネルギー市場自由化等の環境変化を好機と捉え、エネルギー基本計画を踏まえたグループ戦略を推進するとともに、当社グループ経営に共感していただける感動を追求・発信することで、地域社会と共に発展する企業グループを目指していく。
2020年度中期経営計画の基本方針と方策は次のとおりである。
①ガス体エネルギーの普及拡大
・ガス販売量の拡大、グループ・他事業者との連携・拡大
・お客さまニーズを反映した料金・サービスの検討・実施
・低廉・安定かつフレキシビリティのある原料調達の継続と更なる推進
・ガス小売全面自由化への対応 等
②第5次エネルギー基本計画を踏まえた次世代エネルギー技術への対応
・再生可能エネルギーの普及拡大
・分散型エネルギーシステムの普及拡大 等
③生産性向上・業務効率化
・ICTを活用した生産性の向上
・スマートデバイスを活用した業務効率化の推進
・IoT・AI技術の導入によるお客さまサービスの充実 等
④人材育成・組織の活性化・働きやすい環境づくり
・多様で柔軟な働き方が実現できる環境の整備
・教育・キャリア形成支援の強化 等
⑤安心安全への対応
・保安レベルの向上、災害対策の強化、安定供給の強化
⑥社会貢献活動の更なる推進
・地域に根差したエネルギー供給を担う企業として、地域の活性化・発展に資する活動の推進
⑦経営の健全性の確保
・収益力、資本効率の向上に資する事業ポートフォリオの見直しや経営資源の適切な配分
・グループ機能再構築の推進 等
⑧経営の透明性の確保
・社内外への適時・適切な情報開示
・内部統制への継続的な取組み、グループ経営管理、コーポレート・ガバナンスへの継続的な取組み
(2) 目標とする経営指標
当社は、他燃料との競合力を高め収益力向上と企業価値の増大を図るため、経営指標として「ROE」(自己資本当期純利益率)を設定している。経営効率化を推進し、収益性を高めることによりROEの向上、あわせて、財務体質を強化をすることにより、自己資本比率の向上及び有利子負債残高の低減に努めてきた。
また、2009年10月に策定した経営ビジョン「Action for Dream 2020」(以下「2020年ビジョン」という。)において、ガス販売量目標を6億m3としている。
2019年度以降については、「2030年ビジョン」の経営目標として「広島ガスグループは連結経常利益70億円規模の企業グループに成長する」を掲げている。参考指標として、ROA 3.5%以上、ROE 8.0%以上、EBITDA(営業利益+減価償却) 160億円以上、自己資本比率 50%程度、連結配当性向 30%以上を目指している。
当該指標の各数値については、有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではない。
(3) 会社の対処すべき課題
(1)及び(2)に記載の「2030年ビジョン」及び2020年度中期経営計画を実行していく上で、当社グループが優先的に対処すべき事業上の課題は以下のとおりである。
環境にやさしく快適なくらしの実現のために

① 総合エネルギー事業の更なる普及拡大を通じた、省エネ・省CO2への貢献とエネルギーサービス周辺事業の強化による事業拡大を図る
当社グループは、環境性に優れたガス体エネルギーや再生可能エネルギーの普及拡大を通じて省エネ・省CO2及びエネルギーセキュリティの向上に貢献するとともに、エネルギーサービス周辺事業の強化・充実により、更なる事業拡大を図る。
家庭用市場においては、環境性と経済性に優れたエネファームの普及拡大を図るため、余剰電力買取サービスを活用した販売施策を推進するとともに、都市ガスとLPガスの協働営業によるグループ一体となった営業体制を構築することで、ガス販売量とお客さま件数の維持・増加を図る。
また、賃貸集合住宅のオーナーさま向け施策の充実、お客さま訪問サービス「ふれあい巡回」の継続実施に加え、Web会員サイト、ポイントサービス、くらしサービス等を組み合わせた施策を拡充することでお客さま満足度の向上に努める。
業務用市場においては、お客さまニーズを反映した料金施策・サービスを検討・実施することで、新規物件の獲得に努めるとともに、省エネ・省CO2に加え、事業継続の観点から災害時に力を発揮するコージェネレーションシステムの新規・リニューアル提案を強化することで天然ガスの普及拡大を図る。
当社グループの発展・基盤強化に資するインフラ整備においては、製造設備や供給ネットワークを計画的に整備・増強する等、天然ガスの普及拡大及び供給安定性の向上に資する取組みを中長期的な視点で推進する。
原料調達については、更なる低廉・安定かつ柔軟性のある調達を推進する。また、シンガポール事務所を活用し、引き続きエネルギー関連市場の情報収集・調査を行うほか、新たな海外事業展開の可能性について調査・推進する。
② 環境への貢献につながる事業展開と次世代エネルギーの研究を通じた、環境負荷低減に資する施策を推進する
当社グループは、再生可能エネルギーや分散型エネルギーシステムの普及拡大に努めるとともに、スマートコミュニティ事業やESCO(Energy Service Company)事業へ参画する等、エネルギーの効率的な利用を推進していくことにより、環境負荷低減を推進する。
③ デジタル技術の活用による高付加価値の創造を図ることによって、新たな価値創造と業務効率化を推進する
当社グループは、先進技術を活用したサービスや高機能ガスメーター等の普及を通じて、魅力あるまちづくりに貢献するとともに、高付加価値の創造とお客さまサービスの充実を図る。
また、ICTやスマートデバイスを活用し、業務効率化、生産性及びお客さま対応品質の向上を図ることで、競争力あるエネルギーサービスの提供を推進する。
④ グループ組織力の強化につながる創造性豊かな人材の育成と活用により、グループ総合力の向上を図る
当社グループは、多様で柔軟な働き方が実現できる環境の整備や、やりがいや働きがいが持てる魅力ある職場作りに努める等、生産性の向上とワーク・ライフ・バランスの実現に向けた働き方改革を推進し、お客さまの期待を上回るサービスの提供に向けた創造性豊かな人材を育成することでグループ総合力の向上に努める。
また、地域のエネルギー供給を担う企業グループとして、グループ全体での要員管理や人材交流の推進による機動的な要員配置、リスク管理及び連携強化を図るとともに、グループ全体におけるコンプライアンス意識の徹底とリスクマネジメント活動への取組みにより、公正で透明性ある事業活動の推進に努める。
⑤ グループ経営基盤の強化を図り、強靭な企業グループの構築と持続的な発展を目指す
当社グループは、グループ経営基盤の強化を図り、持続的な発展を目指すため、グループ機能の再構築を図るとともに、収益力及び資本効率の向上に資する事業ポートフォリオの見直しや経営資源の効率的かつ効果的な活用に向けた取組みを推進する。2019年4月には、経営企画部内に新規事業戦略室を新設し、地域新電力事業や海外ガス火力発電事業への出資参画について検討・実施する等、新たな収益確保に向けた事業展開を推進することにより、持続的な発展を目指す。
安定供給と保安の確保のために

⑥ 安心安全の更なる追求により、エネルギーセキュリティの向上を図る
当社グループは、お客さまの安心安全を向上させるための取組みとして、地震や津波、近年多発する豪雨等の災害発生時に備え、警戒レベルに応じた社内体制を整備するとともに、新型ウイルス等の感染症拡大に備えた在宅勤務体制及び社内執務体制の整備や備蓄品の拡充等を実施し、事業継続力の強化に取り組む。
また、広域保安体制の拡充、経年導管の取替え促進及び保安周知の強化を図ることで保安レベルの向上に努める。さらには、供給安定性の向上に資するインフラ整備の実施やLPガス事業における物流体制の強化等、安心安全の更なる追求により、エネルギーセキュリティの向上を図る。
「このまち思い」な企業として

⑦ 社会貢献活動の推進を通じ、地域社会と共に発展する企業グループを目指す
当社グループは、環境負荷低減に資する取組みや地域社会と連携した環境啓発活動等、環境基本理念及び環境行動指針に則った環境保全活動を推進することで、地域社会と共に発展する企業グループを目指す。
また、地域に根差した企業グループとして、「ひと思い活動(次世代教育・スポーツ振興等)」、「くらし思い活動(まちづくり・芸術文化の発展及び地域価値向上等)」、「環境思い活動(CO2排出削減・省エネ等)」に取り組む等、地域の活性化・発展に貢献する活動を推進する。
⑧ 地域社会からの信頼につながる経営を推進する
当社グループは、グループ経営管理やコーポレート・ガバナンスの強化に向けた取組みを継続的に実施するとともに、IR活動も含めた適時・適切な情報開示や内部統制への取組み等を通じて、地域社会からの信頼につながる経営を推進する。
このような事業展開を通じて、当社グループは、地域のエネルギー事業者として、株主の皆さま、お客さま、地域社会の皆さまから信頼され、選択され続ける企業グループを目指し、全力を挙げて取り組んでいく。

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