有価証券報告書-第87期(令和2年9月1日-令和3年8月31日)

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2021/11/30 14:15
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、一段と厳しい状況下にありました。度重なる緊急事態宣言の発出と期間の延長は消費者行動にも大きな影響を与え、特にサービス支出は低迷が続きました。ワクチン普及による国内経済や個人消費の改善が期待されましたが、新型コロナウイルスの収束時期や将来的な影響は不透明で、依然として見通しの立たない状況にあります。
当社グループも令和2年3月から8月まで、ほとんどの公演が中止となりましたが、収容率を抑え、感染症拡大防止対策を徹底し、当連結会計年度の令和2年9月の「氷川きよし特別公演」から本格的に公演を再開いたしました。しかし令和3年1月に二度目の緊急事態宣言が発出されると、当連結会計年度末までの間、東京都は202日が緊急事態宣言もしくはまん延防止等重点措置期間中という特異な状況下におかれ、一部公演の中止や延期、収容人数等の制限等を余儀なくされました。また外出の自粛要請や新しい生活様式の提唱により、これまで多くのお客様ご利用いただいておりました団体観劇会が激減するという大きな影響を受けました。
このような状況の中で興行事業においては、新たな展開として、公演のライブ配信や、会員制の有料動画配信サービス「明治座プレミアム倶楽部」といった映像配信事業を開始いたしました。また団体による観劇会の実施が困難になったお客様には観劇会に代わるサービスとして団体様を窓口にして個々のお客様にお好きな公演をお選びいただく「特別鑑賞券」のご提案をいたしました。附帯部門では公演グッズ等をインターネットでお買い求めいただけるECサイト「オンライン明治座横丁」を開設し、収益の確保に努めました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ7億6千6百万円増加し206億1千7百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べ4億2千9百万円増加し180億7千8百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ3億3千7百万円増加し25億3千9百万円となりました。
当連結会計年度の経営成績は、売上高80億3千6百万円(前連結会計年度(以下前期という)比19.2%減)となり、営業利益は3千8百万円(前期は1億1千8百万円の営業損失)、経常利益は1億8千7百万円(前期は1億2千2百万円の経常損失)と減収増益となりました。特別利益に雇用調整助成金等の感染症関連収入2億7千8百万円を、特別損失に休演公演原価等の感染症関連損失等1億9千4百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2億7千9百万円(前期は5億1百万円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
興行事業
当連結会計年度の公演は、氷川きよし演じる旅役者恋之介と仲間たちの冒険活劇と、王道の演歌コンサートの二部構成で2年ぶりの上演となった「氷川きよし特別公演」(令和2年9月)、岡野玲子の同名相撲漫画を舞台化した「両国花錦闘士」(令和2年12月)、第1部は喜劇、第2部では寄席をお届けした「よみがえる明治座東京喜劇-ニッポン放送「高田文夫のラジオビバリー昼ズ」全力応援!!」(令和3年2月)、心あたたまるお芝居と、名曲満載の華やかなオンステージとなった「坂本冬美芸能生活35周年記念公演 泉ピン子友情出演」(令和3年3月)、香取慎吾の初のソロステージとなった「さくら咲く 歴史ある明治座で20200101にわにわわいわい 香取慎吾四月特別公演」(令和3年4月)、笑歌劇とオンステージをお届けした「水谷千重子50周年記念公演」(令和3年6月)、芝居と歌で魅力を余すことなくお届けし明治座初主演公演となった「明治座7月純烈公演」(令和3年7月)など幅広い年齢層のお客様にご覧いただくことができました。また「ブロードウェイ・ミュージカル『エニシング・ゴーズ』」(令和3年8月)は緊急事態宣言等により一週間のみの上演となりましたが、オーケストラによる生演奏と一新された演出、キャストにより、明治座初のブロードウェイ・ミュージカルを楽しんでいただくことができました。その他にもライブ配信やアーカイブ配信を実施し、新たな収入源の確保に努めましたが、売上高は9億8千8百万円(前期比24.3%減)、セグメント損失は3億6千4百万円(前期は4億9百万円のセグメント損失)となりました。
附帯事業
ケータリングサービスはホテル販売が無くなり、また、飲食店も客数が大幅に減少するなど、売上高8億8千1百万円(前期比43.7%減)、セグメント損失3億5千4百万円(前期は1億4千1百万円のセグメント損失)となりました。
不動産事業
浜町センタービルの稼働率は底堅く、売上高12億1千6百万円(前期比5.3%増)、セグメント利益7億4千6百万円(前期比79.2%増)となりました。
内装工事事業
商業施設関連を中心とする受注減少により、売上高33億5千4百万円(前期比26.5%減)、セグメント利益2億1千1百万円(前期比44.3%減)と減収減益となりました。
その他
劇場貸公演や請負収入の増加等により売上15億9千5百万円(前期比18.4%増)、セグメント利益3億1百万円(前期比81.3%増)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、借入金の増加により、前期末に比べ1億4千8百万円増加し、当連結会計年度末には19億1千3百万円(前期末比8.4%増)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金は、休業等による収入の減収により資金の減少は2千5百万円(前期は2億6千5百万円の減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は7千6百万円(前期は9億6千万円の減少)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出6千万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動に係る収支は2億5千1百万円の収入増(前期は2億1千8百万円の支出超過)となりました。これは主として、長期借入金の弁済6億5千3百万円及び社債の償還1億8千1百万円等がありましたが、感染症対策運転資金として11億1千万円の借入を行ったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため、記載しておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における内装工事事業の受注実績を示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
内装工事事業3,625,592112.11,184,814129.7

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
興行事業988,357△24.3
附帯事業881,811△43.7
不動産事業1,216,5695.3
内装工事事業3,354,313△26.5
その他1,595,77818.4
合計8,036,829△19.2

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 令和元年9月1日
至 令和2年8月31日)
当連結会計年度
(自 令和2年9月1日
至 令和3年8月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
三井不動産株式会社1,058,66510.71,075,45313.4

3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われており、その結果は連結財務諸表に反映されております。なおこれらの見積りは、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因に基づき行っておりますが、見積りには不確実性が内在しているため、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。
当社グループの連結財務諸表の作成に当たって採用している重要な会計方針は「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。また、重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定については、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計の見積り)」に記載のとおりであります。なお、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
②財政状態の分析
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ7億6千6百万円増加し206億1千7百万円となりました。流動資産は、受取手形及び売掛金が4億7千9百万円及び未収入金が9億1千1百万円増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ14億4千3百万円増加し44億9千2百万円となりました。固定資産は、減価償却費等により、前連結会計年度末に比べ6億6千7百万円減少し160億6千万円となりました。また、繰延資産の社債発行費残高は前連結会計年度末に比べ9百万円減少し6千4百万円となっております。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ4億2千9百万円増加し180億7千8百万円となりました。短期借入金4億円の調達等により、流動負債は、前連結会計年度末に比べ6億1千7百万円増加し39億3千万円に、固定負債は、長期借入金の調達及び返済等により、前連結会計年度末に比べ1億8千8百万円減少し141億4千7百万円となりました。
純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益2億7千9百万円の計上による利益剰余金の増加及びその他有価証券評価差額金5千6百万円の増加等により、前連結会計年度末に比べ3億3千7百万円増加し25億3千9百万円となっております。なお、減資により資本金が1億円減少し、資本剰余金が1億円増加しております。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の11.1%から12.3%に増加しております。
③経営成績の分析
当社グループは、前連結会計年度に比べ不動産事業が浜町センタービルの収入増等により6千万円の増収となりましたが、新型コロナウイルス感染症による休業等による減収により興行事業が3億1千7百万円、附帯事業が6億8千3百万円、内装工事事業が12億1千2百万円の大幅な減収となり、当連結会計年度の売上高は80億3千6百万円と前連結会計年度に比べ19億4百万円の減収となりました。売上原価は、前連結会計年度に比べ16億8千1百万円減少し55億1千8百万円となりました。営業利益は3千8百万円と、前連結会計年度に比べ1億5千6百万円の増益となりました。また、経常利益は1億8千7百万円と前連結会計年度に比べ3億9百万円の増益となりました。特別利益に感染症関連収入2億7千8百万円を、特別損失に感染症関連損失等1億9千4百万円を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2億7千9百万円と前連結会計年度と比べ7億8千1百万円の増益となりました。増益の最大の要因は、J-LOD live、雇用調整助成金や時短要請協力金等の補助金等の支援によるものであります。
興行事業は、一部公演が休演や延期となり、附帯事業も、外食店舗は休業を行い、劇場、ホテル、葬儀、店舗いずれも収入を大きく落としており、好調だった内装工事事業の売上も商業施設関連を中心に低調に推移しました。特に興行事業と劇場の附帯事業は、回復に時間が掛かる見通しで、助成金等が見込めない場合は、業態の見直し等の必要が出てくるものと危惧しております。
当社は、第3次明治座リニューアルプラン(令和元年8月期~令和3年8月期)の第3期目にあたります。公演の好不調の幅が大きく特定の指標はありませんが、極力年間の粗利益額の変動を少なくするために、演目の決定時期を公演開始日の1年半前に決定し、営業活動の円滑化と附帯事業の販売戦略の早期化を図り、売上げの確保に努めております。
この公演決定プロセスとリニューアルプランの行動目標等に基づき、年度予算を策定し、目標に向かい努力しております。当連結会計年度に関しては、想定外の事態であり目標とは大きく乖離しております。不透明な状況が続き厳しい事業もありますが、翌連結会計年度も全体としては黒字決算を計画しております。
④経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑤資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループのキャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要の主なものは、浜町センタービルの維持、修繕及び設備の更新等であり、必要に応じて金融機関からの借入金等によりまかなっております。新型コロナウイルス感染症の影響が、今後、更に大きく長期間に亘り再度休業等の事態が発生した時には、運転資金として新たに金融機関からの調達が必要となります。

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