有価証券報告書-第86期(令和1年9月1日-令和2年8月31日)

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2020/11/30 13:45
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(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、企業収益及び雇用環境の改善により景気は穏やかな回復基調にありました。しかしながら、自然災害の発生や新型コロナウイルス感染症の世界的拡大により、経済活動は、大きな影響を受け、急速に厳しい状況となり、経済の建て直しを模索する動きが続いております。このような状況のなか、「感動こそが我々の商品」という理念に基づき、お客様の満足度向上及び企業価値の拡大を優先課題として、充実したラインナップの企画制作と営業力強化に取り組んでまいりました。
お客様に喜ばれる作品を提供して行くため、公演形態の多様化を促進し、テレビ局との協調やアニメとの連動、ライブビューイングの実施などにより、幅広い層のお客様にご来場頂くことが出来ました。しかしながら、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、お客様と出演者及びスタッフの安全を考慮し、3月から8月までのほぼ全ての公演を中止するという決断に至りました。この期間を劇場再開に向けた準備期間として、新たな劇場運営における感染症対策の取り組みとなるガイドラインを策定しました。関係者はもとより、お客様の検温の実施、前後左右を空けた座席配置など、万全を期した感染症予防体制を整えました。国内の感染状況及び府並びに東京都による大規模施設の休止要請解除の発表を受け、7月に明治座の新たなスタートとなる中川晃教コンサート2020feat.ミュージカル『チェーザレ破壊の創造者』を2日間上演いたしました。また、8月28日から「氷川きよし特別公演」を開始し大勢のお客様に喜んで頂くことができましたが、コロナ前とは程遠い状況が続いております。引き続き、新型コロナウイルス感染症予防対策を講じ、お客様が安心してご来場、観劇出来ますよう感染症対策を徹底してまいります。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ23億3千3百万円減少し198億5千1百万円となりました。負債合計は、前連結会計年度末に比べ17億4千4百万円減少し176億4千8百万円となりました。純資産合計は、前連結会計年度末に比べ5億8千8百万円減少し22億2百万円となりました。
当連結会計年度の経営成績は、売上高99億4千1百万円(前連結会計年度(以下前期という)比35.4%減)となり、営業損失は1億1千8百万円(前期は9億2千5百万円の利益)、経常損失は1億2千2百万円(前期は8億2千万円の利益)と大幅な減収減益となりました。特別利益に雇用調整助成金等の感染症関連収入2億6千2百万円等を、特別損失に休演公演原価等の感染症関連損失6億2千3百万円等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は5億1百万円(前期は4億9千9百万円の利益)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
興行事業
当連結会計年度の公演は、国民的人気作の10年後を描き、豪華キャストで舞台化した「舞台サザエさん」(令和元年9月)、芸能生活55周年を迎えた五木ひろしが、歌い、舞い、奏でる珠玉のステージとなった「五木ひろし特別公演 歌・舞・奏スペシャル」(令和元年10月)、有吉佐和子の名作を大地真央主演で音楽劇へと進化させた「ふるあめりかに袖はぬらさじ」(令和元年11月)、滝沢馬琴の小説をもとに、胸を打つ人間ドラマ、手に汗握る大立ち回りなど更にパワーアップしたスペクタクル時代劇「里見八犬伝」(令和元年12月)、涙あり笑いありの人情劇と情感豊かな歌声のステージでお贈りした「川中美幸特別公演」(令和2年2月)など多くのお客様に楽しんで頂きました。そのような中、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、予定しておりました「三月花形歌舞伎」(令和2年3月)、ミュージカル「チェーザレ破壊の創造者」(令和2年4月)、「梅沢富美男劇団特別公演」(令和2年6月)、「コロッケ芸能生活40周年記念公演」(令和2年7月)、「志村けん一座第15回公演」(令和2年8月)、「巌流島」(令和2年8月)などは、中止せざるを得ないこととなりました。しかしながら、感染の沈静化と伴に、劇場再開を待ち望むお客様からの強いご要望を受け、中止となった「チェーザレ破壊の創造者」については、主演と出演予定者が「中川晃教コンサート2020feat.ミュージカル『チェーザレ破壊の創造者』」(令和2年7月)として、歌やトークと映像によりチェーザレの世界観を感じて頂くことが出来ました。その結果、売上高は13億5百万円(前期比57.5%減)、セグメント損失は4億9百万円(前期は1億9百万円の利益)と大幅な減収減益となりました。
附帯事業
ケータリングサービスはホテル販売が無くなり、また、飲食店も客数が大幅に減少するなど、売上高15億6千5百万円(前期比47.0%減)、セグメント損失1億4千1百万円(前期は1億6千万円の利益)となりました。
不動産事業
浜町センタービルは、賃料減額要請が若干あったものの、売上高11億5千5百万円(前期比1.9%増)、セグメント利益4億1千6百万円(前期比29.1%減)となりました。
内装工事事業
オフィス関連の受注減少により、売上高45億6千6百万円(前期比32.9%減)、セグメント利益3億7千8百万円(前期比22.9%減)と減収減益となりました。
その他
他劇場公演の減少等により売上高13億4千7百万円(前期比4.6%減)、セグメント利益1億6千6百万円(前期比15.5%減)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、固定資産の取得及び借入金の返済及び休業等による大幅な減収により、前期末に比べ14億4千4百万円減少し、当連結会計年度末には17億6千4百万円(前期末比45.0%減)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動による資金は、休業等による収入の大幅な減収により資金の減少は2億6千5百万円(前期は14億円の増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動による資金の減少は9億6千万円(前期は5億8千9百万円の減少)となりました。これは主として、有形固定資産の取得による支出9億8千4百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動に係る収支は2億1千8百万円の支出超過(前期は4億2千8百万円の支出超過)となりました。これは主として、長短借入金の弁済9億9千3百万円及び社債の償還1億8千1百万円等がありましたが、長短借入金による収入10億円があったことによるものであります。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため、記載しておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における内装工事事業の受注実績を示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(千円)前年同期比(%)受注残高(千円)前年同期比(%)
内装工事事業3,233,58952.6913,53540.7

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称金額(千円)前年同期比(%)
興行事業1,305,99942.5
附帯事業1,565,36553.0
不動産事業1,155,713101.9
内装工事事業4,566,50267.1
その他1,347,55995.4
合計9,941,14164.6

(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 平成30年9月1日
至 令和元年8月31日)
当連結会計年度
(自 令和元年9月1日
至 令和2年8月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
三井不動産株式会社1,024,2566.71,058,66510.7

3.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われており、その結果は連結財務諸表に反映されております。なおこれらの見積りは、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因に基づき行っておりますが、見積りには不確実性が内在しているため、将来生じる実際の結果と異なる可能性があります。
重要な会計方針は「第5 経理の状況 1連結財務諸表 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。また、新型コロナウイルス感染症の影響につきましては、「第5 経理の状況 1連結財務諸表 (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。
②財政状態の分析
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べ23億3千3百万円減少し198億5千1百万円となりました。流動資産は、現金及び預金が14億9千4百万円及び受取手形及び売掛金が6億7千6百万円減少したこと等により、前連結会計年度末に比べ22億3千3百万円減少し30億4千9百万円となりました。固定資産は、㈱芳町会館の松戸工場建設費等による19億9千7百万円の資産取得があり、減価償却等により有形固定資産が3千7百万円増加しましたが、投資有価証券の評価減及び非連結子会社の清算結了等により、前連結会計年度末に比べ9千万円減少し167億2千7百万円となりました。また、繰延資産の社債発行費残高は前連結会計年度末に比べ9百万円減少し7千4百万円となっております。
負債合計は、前連結会計年度末に比べ17億4千4百万減少し176億4千8百万円となりました。支払手形及び買掛金9億7千6百万円の減少等により、流動負債は、前連結会計年度末に比べ11億3千9百万円減少し33億1千2百万円に、固定負債は、社債が1億8千1百万円及び長期借入金が5億5千3百万円減少し、前連結会計年度末に比べ6億4百万円減少し143億3千6百万円となりました。
純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純損失5億1百万円の計上による利益剰余金の減少及びその他有価証券評価差額金3千8百万円の減少等により、前連結会計年度末に比べ5億8千8百万円減少し22億2百万円となっております。
以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の12.6%から11.1%に減少しております。
③経営成績の分析
当社グループは、前連結会計年度に比べ不動産事業が浜町センタービルの収入増等により2千1百万円の増収となりましたが、新型コロナウイルス感染症による休業等による減収により興行事業が17億6千3百万円、附帯事業が13億8千8百万円、内装工事事業が22億4千1百万円及びその他の事業が6千4百万円と大幅な減収となり、当連結会計年度の売上高は99億4千1百万円と前連結会計年度に比べ54億3千7百万円の大幅減収となりました。売上原価は、不動産事業が2億1千1百万円の修繕費の計上により1億4千6百万円増加しましたが、前連結会計年度に比べ33億3千7百万円減少し71億9千9百万円となりました。営業損失は1億1千8百万円と、前連結会計年度に比べ10億4千3百万円の大幅な減益となりました。また、経常損失は1億2千2百万円と前連結会計年度に比べ9億4千2百万円の減益となりました。特別利益に感染症関連収入2億6千2百万円を、特別損失に感染症関連損失6億2千3百万円等を計上した結果、親会社株主に帰属する当期純損失は5億1百万円と前連結会計年度と比べ10億円の減益となりました。
興行事業は、3月以降ほぼ全ての公演が休演となり、附帯事業も、外食店舗は1ケ月の休業を行い、劇場、ホテル、葬儀、店舗いずれも収入を大きく落としており、好調だった内装工事事業のオフィス関連の受注も影を落とし始めております。特に興行事業と劇場の附帯事業は、回復に時間が掛かる見通しで、助成金等が見込めない場合は、業態の見直し等の必要が出てくるものと危惧しております。
当社は、第3次明治座リニューアルプラン(令和元年8月期~令和3年8月期)の第2期目にあたります。公演の好不調の幅が大きく特定の指標はありませんが、極力年間の粗利益額の変動を少なくするために、演目の決定時期を公演開始日の1年半前に決定し、営業活動の円滑化と附帯事業の販売戦略の早期化を図り、売上げの確保に努めております。
この公演決定プロセスとリニューアルプランの行動目標等に基づき、年度予算を策定し、目標に向かい努力しております。当連結会計年度に関しては、想定外の事態であり目標とは大きく乖離しております。第3期の利益目標については、不透明な状況が続き厳しい事業もありますが、全体としては黒字決算を計画しております。
④経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
⑤資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループのキャッシュ・フローの状況については、「(1) 経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループの資金需要の主なものは、浜町センタービルの維持、修繕及び設備の更新等であり、必要に応じて金融機関からの借入金等によりまかなっております。新型コロナウイルス感染症の影響が、今後、更に大きく長期間に亘り再度休業等の事態が発生した時には、運転資金として新たに金融機関からの調達が必要となります。

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