訂正有価証券報告書-第61期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)

【提出】
2022/10/20 10:36
【資料】
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【項目】
173項目

対処すべき課題

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社の「基本理念」は以下のとおりです。
『わたしたちは信頼関係を大切にし、お客さまの豊かな人生の実現を通じて社会に貢献する企業をめざします。』
また、以下の3つを「経営方針」としております。
① 常にお客さまの立場を考えたサービスを提供する。
② 創造力豊かで挑戦する勇気のある人を育てる。
③ 人間性を尊重し風通しの良い魅力ある職場をつくる。
なお、当社は基本理念等を踏まえ「何かをかなえようとする全ての人(お客さま)に、もっと寄り添う存在でありたい」という思いをこめて、ブランドスローガン『かなえる、のそばに。』を制定しております。
(2) 経営戦略等
2020年3月期を初年度とする3ヵ年の中期経営方針において、「Innovation for Next Orico“新時代のオリコ”」を基本方針に掲げ、強固な収益体質の再構築と新たなビジネスモデルの創出を実現していきたいと考えております。そのために、カード・融資事業と決済・保証事業を「成長事業」、個品割賦事業と銀行保証事業を「基幹事業」とし、6つの基本戦略(デジタルイノベーションの実践、プロセスイノベーションの実践、アジアへの事業展開の拡大、オリコグループのシナジー拡大、コンサルティング営業の強化、サステナビリティ取組み強化)に基づくアプローチを徹底しており、基本戦略は着実に進捗しております。

(3) 経営環境及び対処すべき課題
当社を取り巻く環境におきましては、新型コロナウイルス感染症対策が継続する中、個人消費の本格的な回復は見込めないものの、ワクチン接種の開始や大規模な経済対策が進められていくことなどもあり、今後も緩やかに持ち直しの動きが続くことが予想されます。
当社においては、2022年3月期が中期経営方針の最終年度となりますが、新型コロナウイルス感染症の影響等により、2019年5月に公表しました連結経営目標の達成は困難な状況となっております。こうしたなか、2022年3月期につきましては、新型コロナウイルス感染症収束後の飛躍を想起させる礎を確立し、次のステージへつなぐ期となるよう、「Innovation for Next Orico“次なる飛躍に向けた礎づくり”」を基本方針として、6つの基本戦略を更に加速化させてまいります。
[事業別の取組み]
■成長事業
カード・融資事業のカードショッピングはキャッシュレス化が益々加速する中で、大型提携先の開発強化による会員基盤の更なる拡充やみずほグループとの連携強化によるシナジー効果を最大限取り込んでいくとともに、コロナ禍において拡大が見込まれるEC分野にも注力してまいります。
決済・保証事業につきましては、家賃決済保証や売掛金決済保証等の取組強化に加え、小口リース保証の取組みも高度化してまいります。なお、当社の強みである与信・回収力を最大限生かした商品の開発やサービスの拡充に加え、家賃決済保証においては株式会社オリコフォレントインシュアとの一体運営により業界トップクラスのプレゼンス確立をめざしてまいります。
■基幹事業
個品割賦事業につきましては、全国の営業店ネットワーク等を活用した「コンサルティング営業」の実践により、個品割賦市場におけるプレゼンスの維持・拡大に努めるとともに、お客さまのニーズを的確にとらえた付加価値の高い商品・サービスを提供する等、オリコグループシナジーを最大限発揮し新たな収益モデルの創出にも挑戦してまいります。また、将来成長が見込まれるアジアへの事業展開の拡大に取り組んでまいります。
銀行保証事業につきましては、基幹システムを活用した与信モデルの高度化に取組むとともに、株式会社みずほ銀行との連携強化や提携金融機関へオリコグループの決済・金融サービスを重層的に提案するなど、深度あるコミュニケーションに努め、より強固な収益基盤を構築してまいります。
当社は、今後も真に社会から存在意義を認められ、分割・決済ニーズのあるお客さまに最高の金融サービス・商品を提供することにより、お客さまの豊かな生活と夢の実現に貢献していくことを通じて、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を全社一丸となってめざしてまいります。