有価証券報告書-第58期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における連結経営成績は以下のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、米中の貿易摩擦や中東情勢の緊迫化に伴う世界経済の下振れリスクによる景気動向の不確実性から国内の企業収益についても改善に足踏みがみられ、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。また、第4四半期より新型コロナウイルス感染症の感染拡大が世界経済に甚大な被害をもたらしており、今後の先行きは予断を許さない状況となっております。経営コンサルティング業界においては、企業の人材不足の深刻化や人材育成・活躍、デジタル技術を利用した生産性向上や業務改善課題等からコンサルティング需要に高まりがみられると共に、多種多様化・複雑化する社会に対応するため、新たなコンサルティング領域が生まれ続けております。直近では、新型コロナウイルス感染症の影響により外出自粛や集合型セミナーの中止等はあるものの、テレワークによる働き方改革や事業継続のための経営戦略など新たなニーズも創出されており、業界自体は堅調に推移いたしました。
このような経済環境のもと、多様化・専門化する経営ニーズに応えられる組織体制を構築し、中期経営計画「Tanabe Vision 2020(2018~2020)」で掲げる「C&C(コンサルティング&コングロマリット)戦略」(コンサルティング領域の多角化)及び「コンサルティングプラットフォーム戦略」(全国・全地域において高品質のコンサルティング価値を提供)をさらに推進してまいりました。また、「ドメイン(業種・事業領域)×ファンクション(経営機能)×リージョン(地域)」という観点で全社チームコンサルティングの拡大を実現し、「ファーストコールカンパニー 100年先も一番に選ばれる会社(FCC)」の創造を加速させてまいりました。
経営コンサルティング事業においては、FCCを顧客と共に研究する戦略ドメイン&ファンクション研究会において、従来と同様に新規研究会の創造を推進すると共に、新たに海外企業視察型のグローバルな研究活動にも注力し、最先端の経営ノウハウを学びメソッド化することで、新しいチームコンサルティングモデルの確立を進めてまいりました。
また、当社グループのコンサルティングノウハウをベースに、アライアンス先と協働する「成長M&Aコンサルティング」により、顧客の事業承継や成長戦略を支援すると共に、全国のスタートアップ企業や後継ぎベンチャー(第二創業)企業の支援を通じて、地域経済延いては日本経済の活性化に貢献してまいりました。
さらには、株式会社リーディング・ソリューションの株式の過半数を取得し連結子会社とすることで、デジタルマーケティングの戦略策定から施策の企画・実施・PDCAまでを一括代行する独自サービスであるKPO(Knowledge Process Outsourcing)の提供が可能となり、デジタルマーケティングに課題を有する大企業から中堅企業を中心に、BtoBデジタルマーケティング支援を行ってまいりました。
SP(セールスプロモーション)コンサルティング事業においては、専門領域を確立することで最適な顧客価値を提供できるSPコンサルティングチームを組成し、顧客のプロモーションからブランディング戦略までをワンストップでトータルに支援してまいりました。
また、これまで培ってきたチームコンサルティングにおける重点メソッドを、14のテーマにおいて「チームコンサルティングブランド(TCB)」として提供してまいりました。加えて、「オープンイノベーション」への取り組みとして、積極的な外部パートナーとのアライアンスを通じ、共創による新たなチームコンサルティングサービス「コンサルティングテック」の開発にも注力してまいりました。
管理面においては、引き続き高いコンサルティング品質を顧客へ提供する人材の採用・育成のため、採用ホームページや広告等への投資による採用ブランディングの強化や、当社グループ独自のビジネススクール「タナベFCCアカデミー」を活用した人材育成プログラムによる早期の戦力化を実現してまいりました。また、ダイバーシティー&インクルージョンに向け、社員がよりよく働ける職場づくりや、イノベーションによって生産性を高められる環境づくりを目的に、デジタル投資等にも積極的に取り組んでまいりました。
このような取り組みの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
<財政状態>当連結会計年度末における資産合計は、129億69百万円となりました。
当連結会計年度末における負債合計は、20億18百万円となりました。
当連結会計年度末における純資産合計は、109億51百万円となりました。
<経営成績>当連結会計年度の売上高は、93億94百万円となり、営業利益は9億87百万円、経常利益は10億15百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は6億96百万円となりました。
当連結会計年度の連結経営成績は、売上高及び各段階損益共に前期の個別経営成績の各数値を上回りました。
当連結会計年度の第3四半期に株式会社リーディング・ソリューションの株式の過半数を取得し、連結子会社としたため、第3四半期連結会計期間以後は同社の売上高及び各段階損益を当社と連結して経営成績を算出しております。
また、当社の個別経営成績の比較においても、売上高及び各段階損益共に前期の各数値を上回りました。
当社グループは、2020年3月期より連結財務諸表を作成しておりますが、ご参考までに、当連結会計年度の連結経営成績と前期の個別経営成績の比較情報、及び当連結会計年度の個別経営成績と前期の個別経営成績の比較情報を記載いたします。
前期の個別経営成績の前年実績比較(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(単位:百万円)
(注)%表示は記載年度の前期における個別経営成績と比較した増減率です。
当連結会計年度の連結経営成績と個別経営成績の前年実績比較(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
(注)%表示は記載年度の前期における個別経営成績と比較した増減率です。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
<経営コンサルティング事業>経営コンサルティング事業の売上高は55億77百万円、セグメント利益は14億66百万円となりました。また、経営コンサルティング事業のセグメントにおいて、株式会社リーディング・ソリューションの株式の過半数を取得し、連結子会社としたことに伴い、デジタルコンサルティングに関する記載を新たに追加しております。
(経営コンサルティング)
経営コンサルティング全体の売上高は、主力の経営コンサルティングの高い品質のサービス提供により安定した受注を得ることができ、前期を上回りました。
経営コンサルティングでは、「人材採用・育成・活躍」「中期経営計画(ビジョン)策定・推進」「組織デザイン・組織活性化支援」「マーケティング・ブランディング戦略」等のテーマにおいて、安定した継続受注を得ることができました。経営コンサルティング契約数においては、期中平均487契約(前期461契約)となり、「ジュニアボード(次世代経営チーム育成)」や「FCCアカデミー(企業内大学)設立」などをはじめとする「チームコンサルティングブランド(TCB)」による高い品質のサービス提供により、1件当たりの平均単価が上昇し、売上高は伸長いたしました。なお、前期まで人材開発コンサルティングに含まれておりましたジュニアボードコンサルティング及びFCCアカデミー設立コンサルティングについては、経営コンサルティングに変更することとなりました。そのため、前期の数値を変更後の区分に組み替えた数値で比較しております。
ドメイン(業種・事業領域)・ファンクション(経営機能)戦略を顧客と共にグローバルに研究する戦略ドメイン&ファンクション研究会では、「『成長M&A』実践」「人材開発」等の新たなテーマの研究会を創造すると共に、既存テーマである「ナンバーワンブランド」「アグリビジネスモデル」等において、海外企業視察型のグローバルな研究会も開催し、FCCの創造に注力してまいりました。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により前期と比べ2月、3月の研究会実施数が減少したため、売上高は減少いたしました。
アライアンス(提携)においては、大手・地域金融機関等の提携先からのクライアントの紹介により、コンサルティング案件の受注は増加すると共に、中堅・中小企業を対象とした「成長M&Aコンサルティング」のサービス提供により、M&A案件の売上高が増加いたしました。しかしながら、全国の地域金融機関・会計事務所等の提携先の顧客支援を目的とした勉強会「経営塾」については、会員数の減少や新型コロナウイルス感染症の影響による延期・中止により、会費収入等は減少いたしました。
(人材開発コンサルティング)
人材開発コンサルティングにおいては、新型コロナウイルス感染症の影響により、サービス提供の実施時期の延期や中止が一部発生いたしました。その結果、人材開発コンサルティング全体の売上高は前期を下回りました。
企業戦略に適合させるオーダーメイド教育(研修)においては、上記のFCCアカデミー設立コンサルティングを推進したことも影響して受注件数が前期より減少し、売上高は減少いたしました。
FCCセミナーについては、4月に開催した新入社員向けのスタートアップセミナーや7月より開催したチームリーダースクールでは、参加者数が増加いたしました。11月に開催した経営戦略セミナーでは、過去最高受講者数2,913名を記録し伸長いたしました。また、集合型のセミナーの一部が延期・中止になる中、クラウドを利用したWEBセミナーの開発・提供にも注力し、クライアントの人材育成に貢献してまいりました。一方で、次期のリーダー候補育成を目的としたセミナーにおいては、前期に比べ参加者数が減少いたしました。以上の結果、FCCセミナー全体の売上高は前期並みに推移いたしました。
(デジタルコンサルティング)
デジタルコンサルティングでは、大手企業・中堅企業のデジタルマーケティングについての課題を一括アウトソーシングで受注することで、戦略策定から施策の企画・実施・PDCAまでの業務について、業種・規模・予算等、クライアントのマーケティング状況や課題に応じた最適な施策を選択し、ワンストップでトータルに支援してまいりました。
SP(セールスプロモーション)コンサルティング事業の売上高は38億16百万円、セグメント利益は1億69百万円となりました。
(SPコンサルティング)
SPコンサルティング全体の売上高は、プロモーション戦略の推進と高付加価値案件の受注により、前期を上回りました。
セールスプロモーションコンサルティングでは、経営コンサルティング事業や外部パートナーとの連携により、より専門性の高いコンサルティングを多数の顧客へ提供することが可能となり、売上高は伸長いたしました。特に、ブランディングコンサルティングや採用プロモーションコンサルティングにおいては、顧客にとって最適なプロモーション戦略を提案することができ、契約数が増加いたしました。
SPデザインでは、大型SPデザインチームの立ち上げと戦略総合研究所内のデザインラボとの連携により、業種別・テーマ別の観点でより専門性と独自性の高い提案を行うことで、付加価値の高いプロモーションツールを求めるクライアントのニーズを満たすことができ、セールスプロモーションコンサルティングと合わせて受注件数が増加し、売上高は伸長いたしました。
(SPツール)
SPツールでは、継続した安定受注はあるものの、顧客開拓において独自性のある付加価値の高い提案商品である上記のSPコンサルティングに注力し、重点的な拡販に取り組みました。その結果、SPコンサルティングの売上高は伸長し、SPツールの売上高は前期を下回りました。
(ダイアリー)
ダイアリーでは、2019年に発行60周年を迎えた「ブルーダイアリー」のリ・ブランディングにおいてブランドの再定義を行いました。それにより安定した継続受注を受けつつ、新たにデザイン性の高い商品を顧客へ提供してまいりました。その結果、ブルーダイアリーブランドにおいては、前期並みで堅調に推移しましたが、スポット性の高いカレンダーの受注が減少したために、売上高は前期を下回りました。
②キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報」に記載のとおりであります。
③仕入及び売上実績
ⅰ.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.仕入品目が複雑多岐にわたるため数量表示は省略しております。
2.仕入金額には原材料費を含んでおります。
3.上記金額には消費税等は含まれておりません。
4.セグメント間の取引については、内部振替前の数値によっております。
5.第58期連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前期比については記載しておりません。
SP(セールスプロモーション)コンサルティング事業での商品仕入のうち、ビジネス手帳は特定の仕入先より購入しておりますが、当社は原材料(手帳用紙)をこれら各社に無償で支給し、各社は当社の指示する仕様に基づいて加工製本を行い、当社に商品として納入しております。なお、仕入先各社とは、当社の仕様による商品を第三者には販売しない旨の契約を締結しております。
ⅱ.売上実績
当連結会計年度の売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注)1.数量については、形態が多岐にわたるため記載しておりません。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
3.セグメント区分の売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおりません。
4.第58期連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前期比については記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、129億69百万円となりました。
流動資産は77億32百万円となりました。主な内訳は、現金及び預金55億36百万円、有価証券13億99百万円であります。
固定資産は52億37百万円となりました。主な内訳は、有形固定資産22億1百万円、無形固定資産2億16百万円、投資その他の資産28億19百万円であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、20億18百万円となりました。
流動負債は16億42百万円となりました。主な内訳は、買掛金3億9百万円、前受金6億19百万円、賞与引当金1億30百万円であります。
固定負債は3億75百万円となりました。主な内訳は、役員退職慰労引当金3億48百万円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、109億51百万円となりました。主な内訳は、資本金17億72百万円、資本剰余金24億2百万円、利益剰余金69億18百万円であります。
2)経営成績
(売上高)
売上高は、93億94百万円となりました。
(売上原価)
売上原価は、50億99百万円となりました。
(売上総利益)
売上高から売上原価を控除した売上総利益は42億94百万円となり、売上総利益率は45.7%となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、33億6百万円となりました。主な内訳は、給料及び手当10億21百万円、役員報酬3億32百万円、旅費及び通信費2億36百万円、福利厚生費2億58百万円、地代家賃2億83百万円です。
(営業利益)
売上総利益から販売費及び一般管理費を控除した営業利益は9億87百万円となり、売上高営業利益率は10.5%となりました。
(営業外収益・費用)
営業外損益は、純額28百万円の利益となりました。
(経常利益)
営業利益に営業外収益・費用を加減算した経常利益は10億15百万円となり、売上高経常利益率は10.8%となりました。
(特別利益・損失)
特別損益は、投資有価証券売却益31百万円や保険解約返戻金4百万円により35百万円の利益となりました。
(税金等調整前当期純利益)
経常利益から特別利益・損失を加減算した税金等調整前当期純利益は、10億51百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計が3億45百万円となった結果、親会社株主に帰属する当期純利益は6億96百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、55億36百万円となりました。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、7億15百万円の収入となりました。
これは、法人税等の支払額2億65百万円、退職給付に係る資産の増加1億79百万円等の減少要因があった一方で、税金等調整前当期純利益が10億51百万円となり、売上債権の減少1億8百万円等の増加要因があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、5億37百万円の収入となりました。
これは、有価証券の取得による支出55億99百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1億11百万円等の減少要因があった一方で、有価証券の売却及び償還による収入55億99百万円、保険積立金の解約による収入4億27百万円等の増加要因があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、3億73百万円の支出となりました。
これは、配当金の支払額3億61百万円等の減少要因があったことによるものです。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業活動のための適切な資金を確保し、資金の流動性を維持するとともに、健全な財政状態を目指すための安定的な営業キャッシュ・フローの創出が資本財源の最優先事項と考えております。
事業活動における資金需要は、大きく分けて運転資金需要と設備資金需要となり、主に内部資金より充当しております。運転資金需要の主なものは、経営コンサルティング事業では、コンサルタントの人件費やセミナー等を開催する際の会場費、SP(セールスプロモーション)コンサルティング事業では、SPデザインやSPツールの商品等の商品仕入、ビジネス手帳の生産のための原材料仕入やそれらに係る外注加工費と、両事業に共通するものとして事務所の維持費(家賃)や新規採用・育成に関わる人材募集費等の管理費があります。また、設備投資需要の主なものは、事務所の建物附属設備、情報システム関連や器具備品等の固定資産購入によるものであります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者より一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りに不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。
以下の会計方針が当社グループの連結財務諸表の作成において使用される重要な見積りと判断に大きな影響を及ぼすものと認識しております。
a.のれん
のれんの減損については、少なくとも1年に一回、又は事業環境や将来の業績見通しの悪化、事業戦略の変化等、減損の兆候が発生した場合に減損の判定を行っております。報告単位の公正価値を評価し、公正価値が報告単位の帳簿価額を下回っていると判断される場合には、その下回る額について減損損失として計上することになります。
b.繰延税金資産
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づく課税所得の十分性を慎重に検討し、回収可能性を判断した上で計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
c.固定資産の減損
「固定資産の減損に係る会計基準」(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 平成14年8月9日))及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号 平成15年10月31日)を適用しています。減損を判定する際のグルーピングは各事業所単位で行い、減損の兆候が認められる場合は、各事業所単位の将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて行っております。
将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額の見積りは合理的であると考えておりますが、将来の予測不能なビジネスの前提条件の変化によって見積りが変更されることにより、将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少し、減損損失が発生する可能性があります。
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における連結経営成績は以下のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、米中の貿易摩擦や中東情勢の緊迫化に伴う世界経済の下振れリスクによる景気動向の不確実性から国内の企業収益についても改善に足踏みがみられ、依然として先行き不透明な状況で推移いたしました。また、第4四半期より新型コロナウイルス感染症の感染拡大が世界経済に甚大な被害をもたらしており、今後の先行きは予断を許さない状況となっております。経営コンサルティング業界においては、企業の人材不足の深刻化や人材育成・活躍、デジタル技術を利用した生産性向上や業務改善課題等からコンサルティング需要に高まりがみられると共に、多種多様化・複雑化する社会に対応するため、新たなコンサルティング領域が生まれ続けております。直近では、新型コロナウイルス感染症の影響により外出自粛や集合型セミナーの中止等はあるものの、テレワークによる働き方改革や事業継続のための経営戦略など新たなニーズも創出されており、業界自体は堅調に推移いたしました。
このような経済環境のもと、多様化・専門化する経営ニーズに応えられる組織体制を構築し、中期経営計画「Tanabe Vision 2020(2018~2020)」で掲げる「C&C(コンサルティング&コングロマリット)戦略」(コンサルティング領域の多角化)及び「コンサルティングプラットフォーム戦略」(全国・全地域において高品質のコンサルティング価値を提供)をさらに推進してまいりました。また、「ドメイン(業種・事業領域)×ファンクション(経営機能)×リージョン(地域)」という観点で全社チームコンサルティングの拡大を実現し、「ファーストコールカンパニー 100年先も一番に選ばれる会社(FCC)」の創造を加速させてまいりました。
経営コンサルティング事業においては、FCCを顧客と共に研究する戦略ドメイン&ファンクション研究会において、従来と同様に新規研究会の創造を推進すると共に、新たに海外企業視察型のグローバルな研究活動にも注力し、最先端の経営ノウハウを学びメソッド化することで、新しいチームコンサルティングモデルの確立を進めてまいりました。
また、当社グループのコンサルティングノウハウをベースに、アライアンス先と協働する「成長M&Aコンサルティング」により、顧客の事業承継や成長戦略を支援すると共に、全国のスタートアップ企業や後継ぎベンチャー(第二創業)企業の支援を通じて、地域経済延いては日本経済の活性化に貢献してまいりました。
さらには、株式会社リーディング・ソリューションの株式の過半数を取得し連結子会社とすることで、デジタルマーケティングの戦略策定から施策の企画・実施・PDCAまでを一括代行する独自サービスであるKPO(Knowledge Process Outsourcing)の提供が可能となり、デジタルマーケティングに課題を有する大企業から中堅企業を中心に、BtoBデジタルマーケティング支援を行ってまいりました。
SP(セールスプロモーション)コンサルティング事業においては、専門領域を確立することで最適な顧客価値を提供できるSPコンサルティングチームを組成し、顧客のプロモーションからブランディング戦略までをワンストップでトータルに支援してまいりました。
また、これまで培ってきたチームコンサルティングにおける重点メソッドを、14のテーマにおいて「チームコンサルティングブランド(TCB)」として提供してまいりました。加えて、「オープンイノベーション」への取り組みとして、積極的な外部パートナーとのアライアンスを通じ、共創による新たなチームコンサルティングサービス「コンサルティングテック」の開発にも注力してまいりました。
管理面においては、引き続き高いコンサルティング品質を顧客へ提供する人材の採用・育成のため、採用ホームページや広告等への投資による採用ブランディングの強化や、当社グループ独自のビジネススクール「タナベFCCアカデミー」を活用した人材育成プログラムによる早期の戦力化を実現してまいりました。また、ダイバーシティー&インクルージョンに向け、社員がよりよく働ける職場づくりや、イノベーションによって生産性を高められる環境づくりを目的に、デジタル投資等にも積極的に取り組んでまいりました。
このような取り組みの結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
<財政状態>当連結会計年度末における資産合計は、129億69百万円となりました。
当連結会計年度末における負債合計は、20億18百万円となりました。
当連結会計年度末における純資産合計は、109億51百万円となりました。
<経営成績>当連結会計年度の売上高は、93億94百万円となり、営業利益は9億87百万円、経常利益は10億15百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は6億96百万円となりました。
当連結会計年度の連結経営成績は、売上高及び各段階損益共に前期の個別経営成績の各数値を上回りました。
当連結会計年度の第3四半期に株式会社リーディング・ソリューションの株式の過半数を取得し、連結子会社としたため、第3四半期連結会計期間以後は同社の売上高及び各段階損益を当社と連結して経営成績を算出しております。
また、当社の個別経営成績の比較においても、売上高及び各段階損益共に前期の各数値を上回りました。
当社グループは、2020年3月期より連結財務諸表を作成しておりますが、ご参考までに、当連結会計年度の連結経営成績と前期の個別経営成績の比較情報、及び当連結会計年度の個別経営成績と前期の個別経営成績の比較情報を記載いたします。
前期の個別経営成績の前年実績比較(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(単位:百万円)
| 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | 親会社株主に 帰属する 当期純利益 | ||||||
| 金額 | % | 金額 | % | 金額 | % | 金額 | % | 金額 | % | |
| 個別経営成績 | 9,046 | 2.8 | 970 | 3.6 | 1,003 | 4.0 | 694 | 2.9 | - | - |
(注)%表示は記載年度の前期における個別経営成績と比較した増減率です。
当連結会計年度の連結経営成績と個別経営成績の前年実績比較(自 2019年4月1日 至 2020年3月31日)
(単位:百万円)
| 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | 親会社株主に 帰属する 当期純利益 | ||||||
| 金額 | % | 金額 | % | 金額 | % | 金額 | % | 金額 | % | |
| 連結経営成績 | 9,394 | 3.8 | 987 | 1.8 | 1,015 | 1.2 | 706 | 1.6 | 696 | - |
| 個別経営成績 | 9,137 | 1.0 | 982 | 1.3 | 1,009 | 0.6 | 711 | 2.5 | - | - |
(注)%表示は記載年度の前期における個別経営成績と比較した増減率です。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
<経営コンサルティング事業>経営コンサルティング事業の売上高は55億77百万円、セグメント利益は14億66百万円となりました。また、経営コンサルティング事業のセグメントにおいて、株式会社リーディング・ソリューションの株式の過半数を取得し、連結子会社としたことに伴い、デジタルコンサルティングに関する記載を新たに追加しております。
(経営コンサルティング)
経営コンサルティング全体の売上高は、主力の経営コンサルティングの高い品質のサービス提供により安定した受注を得ることができ、前期を上回りました。
経営コンサルティングでは、「人材採用・育成・活躍」「中期経営計画(ビジョン)策定・推進」「組織デザイン・組織活性化支援」「マーケティング・ブランディング戦略」等のテーマにおいて、安定した継続受注を得ることができました。経営コンサルティング契約数においては、期中平均487契約(前期461契約)となり、「ジュニアボード(次世代経営チーム育成)」や「FCCアカデミー(企業内大学)設立」などをはじめとする「チームコンサルティングブランド(TCB)」による高い品質のサービス提供により、1件当たりの平均単価が上昇し、売上高は伸長いたしました。なお、前期まで人材開発コンサルティングに含まれておりましたジュニアボードコンサルティング及びFCCアカデミー設立コンサルティングについては、経営コンサルティングに変更することとなりました。そのため、前期の数値を変更後の区分に組み替えた数値で比較しております。
ドメイン(業種・事業領域)・ファンクション(経営機能)戦略を顧客と共にグローバルに研究する戦略ドメイン&ファンクション研究会では、「『成長M&A』実践」「人材開発」等の新たなテーマの研究会を創造すると共に、既存テーマである「ナンバーワンブランド」「アグリビジネスモデル」等において、海外企業視察型のグローバルな研究会も開催し、FCCの創造に注力してまいりました。しかし、新型コロナウイルス感染症の影響により前期と比べ2月、3月の研究会実施数が減少したため、売上高は減少いたしました。
アライアンス(提携)においては、大手・地域金融機関等の提携先からのクライアントの紹介により、コンサルティング案件の受注は増加すると共に、中堅・中小企業を対象とした「成長M&Aコンサルティング」のサービス提供により、M&A案件の売上高が増加いたしました。しかしながら、全国の地域金融機関・会計事務所等の提携先の顧客支援を目的とした勉強会「経営塾」については、会員数の減少や新型コロナウイルス感染症の影響による延期・中止により、会費収入等は減少いたしました。
(人材開発コンサルティング)
人材開発コンサルティングにおいては、新型コロナウイルス感染症の影響により、サービス提供の実施時期の延期や中止が一部発生いたしました。その結果、人材開発コンサルティング全体の売上高は前期を下回りました。
企業戦略に適合させるオーダーメイド教育(研修)においては、上記のFCCアカデミー設立コンサルティングを推進したことも影響して受注件数が前期より減少し、売上高は減少いたしました。
FCCセミナーについては、4月に開催した新入社員向けのスタートアップセミナーや7月より開催したチームリーダースクールでは、参加者数が増加いたしました。11月に開催した経営戦略セミナーでは、過去最高受講者数2,913名を記録し伸長いたしました。また、集合型のセミナーの一部が延期・中止になる中、クラウドを利用したWEBセミナーの開発・提供にも注力し、クライアントの人材育成に貢献してまいりました。一方で、次期のリーダー候補育成を目的としたセミナーにおいては、前期に比べ参加者数が減少いたしました。以上の結果、FCCセミナー全体の売上高は前期並みに推移いたしました。
(デジタルコンサルティング)
デジタルコンサルティングでは、大手企業・中堅企業のデジタルマーケティングについての課題を一括アウトソーシングで受注することで、戦略策定から施策の企画・実施・PDCAまでの業務について、業種・規模・予算等、クライアントのマーケティング状況や課題に応じた最適な施策を選択し、ワンストップでトータルに支援してまいりました。
(SPコンサルティング)
SPコンサルティング全体の売上高は、プロモーション戦略の推進と高付加価値案件の受注により、前期を上回りました。
セールスプロモーションコンサルティングでは、経営コンサルティング事業や外部パートナーとの連携により、より専門性の高いコンサルティングを多数の顧客へ提供することが可能となり、売上高は伸長いたしました。特に、ブランディングコンサルティングや採用プロモーションコンサルティングにおいては、顧客にとって最適なプロモーション戦略を提案することができ、契約数が増加いたしました。
SPデザインでは、大型SPデザインチームの立ち上げと戦略総合研究所内のデザインラボとの連携により、業種別・テーマ別の観点でより専門性と独自性の高い提案を行うことで、付加価値の高いプロモーションツールを求めるクライアントのニーズを満たすことができ、セールスプロモーションコンサルティングと合わせて受注件数が増加し、売上高は伸長いたしました。
(SPツール)
SPツールでは、継続した安定受注はあるものの、顧客開拓において独自性のある付加価値の高い提案商品である上記のSPコンサルティングに注力し、重点的な拡販に取り組みました。その結果、SPコンサルティングの売上高は伸長し、SPツールの売上高は前期を下回りました。
(ダイアリー)
ダイアリーでは、2019年に発行60周年を迎えた「ブルーダイアリー」のリ・ブランディングにおいてブランドの再定義を行いました。それにより安定した継続受注を受けつつ、新たにデザイン性の高い商品を顧客へ提供してまいりました。その結果、ブルーダイアリーブランドにおいては、前期並みで堅調に推移しましたが、スポット性の高いカレンダーの受注が減少したために、売上高は前期を下回りました。
②キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 ②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報」に記載のとおりであります。
③仕入及び売上実績
ⅰ.仕入実績
当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前期比(%) |
| 金額(千円) | ||
| 経営コンサルティング事業 | 30,457 | - |
| SP(セールスプロモーション) コンサルティング事業 | 2,565,391 | - |
| 合計 | 2,595,849 | - |
(注)1.仕入品目が複雑多岐にわたるため数量表示は省略しております。
2.仕入金額には原材料費を含んでおります。
3.上記金額には消費税等は含まれておりません。
4.セグメント間の取引については、内部振替前の数値によっております。
5.第58期連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前期比については記載しておりません。
SP(セールスプロモーション)コンサルティング事業での商品仕入のうち、ビジネス手帳は特定の仕入先より購入しておりますが、当社は原材料(手帳用紙)をこれら各社に無償で支給し、各社は当社の指示する仕様に基づいて加工製本を行い、当社に商品として納入しております。なお、仕入先各社とは、当社の仕様による商品を第三者には販売しない旨の契約を締結しております。
ⅱ.売上実績
当連結会計年度の売上実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
| セグメントの名称 | 当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) | 前期比(%) |
| 金額(千円) | ||
| 経営コンサルティング事業 | 5,577,875 | - |
| SP(セールスプロモーション) コンサルティング事業 | 3,816,555 | - |
| 合計 | 9,394,430 | - |
(注)1.数量については、形態が多岐にわたるため記載しておりません。
2.上記金額には消費税等は含まれておりません。
3.セグメント区分の売上高は、セグメント間の内部売上高を含んでおりません。
4.第58期連結会計年度より連結財務諸表を作成しているため、前期比については記載しておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
1)財政状態
(資産)
当連結会計年度末における資産合計は、129億69百万円となりました。
流動資産は77億32百万円となりました。主な内訳は、現金及び預金55億36百万円、有価証券13億99百万円であります。
固定資産は52億37百万円となりました。主な内訳は、有形固定資産22億1百万円、無形固定資産2億16百万円、投資その他の資産28億19百万円であります。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は、20億18百万円となりました。
流動負債は16億42百万円となりました。主な内訳は、買掛金3億9百万円、前受金6億19百万円、賞与引当金1億30百万円であります。
固定負債は3億75百万円となりました。主な内訳は、役員退職慰労引当金3億48百万円であります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は、109億51百万円となりました。主な内訳は、資本金17億72百万円、資本剰余金24億2百万円、利益剰余金69億18百万円であります。
2)経営成績
(売上高)
売上高は、93億94百万円となりました。
(売上原価)
売上原価は、50億99百万円となりました。
(売上総利益)
売上高から売上原価を控除した売上総利益は42億94百万円となり、売上総利益率は45.7%となりました。
(販売費及び一般管理費)
販売費及び一般管理費は、33億6百万円となりました。主な内訳は、給料及び手当10億21百万円、役員報酬3億32百万円、旅費及び通信費2億36百万円、福利厚生費2億58百万円、地代家賃2億83百万円です。
(営業利益)
売上総利益から販売費及び一般管理費を控除した営業利益は9億87百万円となり、売上高営業利益率は10.5%となりました。
(営業外収益・費用)
営業外損益は、純額28百万円の利益となりました。
(経常利益)
営業利益に営業外収益・費用を加減算した経常利益は10億15百万円となり、売上高経常利益率は10.8%となりました。
(特別利益・損失)
特別損益は、投資有価証券売却益31百万円や保険解約返戻金4百万円により35百万円の利益となりました。
(税金等調整前当期純利益)
経常利益から特別利益・損失を加減算した税金等調整前当期純利益は、10億51百万円となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額の合計が3億45百万円となった結果、親会社株主に帰属する当期純利益は6億96百万円となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は、55億36百万円となりました。
なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、7億15百万円の収入となりました。
これは、法人税等の支払額2億65百万円、退職給付に係る資産の増加1億79百万円等の減少要因があった一方で、税金等調整前当期純利益が10億51百万円となり、売上債権の減少1億8百万円等の増加要因があったことによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、5億37百万円の収入となりました。
これは、有価証券の取得による支出55億99百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出1億11百万円等の減少要因があった一方で、有価証券の売却及び償還による収入55億99百万円、保険積立金の解約による収入4億27百万円等の増加要因があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、3億73百万円の支出となりました。
これは、配当金の支払額3億61百万円等の減少要因があったことによるものです。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、事業活動のための適切な資金を確保し、資金の流動性を維持するとともに、健全な財政状態を目指すための安定的な営業キャッシュ・フローの創出が資本財源の最優先事項と考えております。
事業活動における資金需要は、大きく分けて運転資金需要と設備資金需要となり、主に内部資金より充当しております。運転資金需要の主なものは、経営コンサルティング事業では、コンサルタントの人件費やセミナー等を開催する際の会場費、SP(セールスプロモーション)コンサルティング事業では、SPデザインやSPツールの商品等の商品仕入、ビジネス手帳の生産のための原材料仕入やそれらに係る外注加工費と、両事業に共通するものとして事務所の維持費(家賃)や新規採用・育成に関わる人材募集費等の管理費があります。また、設備投資需要の主なものは、事務所の建物附属設備、情報システム関連や器具備品等の固定資産購入によるものであります。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者より一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りに不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なることがあります。なお、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 注記事項 (追加情報)」に記載のとおりであります。
以下の会計方針が当社グループの連結財務諸表の作成において使用される重要な見積りと判断に大きな影響を及ぼすものと認識しております。
a.のれん
のれんの減損については、少なくとも1年に一回、又は事業環境や将来の業績見通しの悪化、事業戦略の変化等、減損の兆候が発生した場合に減損の判定を行っております。報告単位の公正価値を評価し、公正価値が報告単位の帳簿価額を下回っていると判断される場合には、その下回る額について減損損失として計上することになります。
b.繰延税金資産
繰延税金資産については、将来の利益計画に基づく課税所得の十分性を慎重に検討し、回収可能性を判断した上で計上しております。繰延税金資産の回収可能性は、将来の課税所得の見積りに依存するため、その見積額が減少した場合は、繰延税金資産が減額され、税金費用が計上される可能性があります。
c.固定資産の減損
「固定資産の減損に係る会計基準」(「固定資産の減損に係る会計基準の設定に関する意見書」(企業会計審議会 平成14年8月9日))及び「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」(企業会計基準適用指針第6号 平成15年10月31日)を適用しています。減損を判定する際のグルーピングは各事業所単位で行い、減損の兆候が認められる場合は、各事業所単位の将来キャッシュ・フローの見積りに基づいて行っております。
将来キャッシュ・フロー及び回収可能価額の見積りは合理的であると考えておりますが、将来の予測不能なビジネスの前提条件の変化によって見積りが変更されることにより、将来キャッシュ・フローや回収可能価額が減少し、減損損失が発生する可能性があります。