有価証券報告書-第54期(平成28年4月1日-平成29年3月31日)

【提出】
2017/06/29 13:18
【資料】
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【項目】
107項目

業績等の概要

(1)業績
当連結会計年度におけるビルメンテナンス業界を取り巻く環境は、人件費の高騰等が収益面に影響を与え、また人手不足も顕著化の度合いを増してまいりました。「品確法改正」や「地方自治法施行令の一部改正」も相まって、作業品質レベルへの注目も一層高まってきております。
このような状況下、ファシリティマネジメントの観点から総合的な営業・提案活動を強化しており、特に食の安全が食品製造会社の喫緊の課題となっている中、食品工場の生産ラインの衛生管理等を行うサニテーション業務の拡充等に注力しております。また、当連結会計年度に新たに受注したメンテナンス業務も多く、前連結会計年度よりスタートあるいは本格化した太陽光発電事業・ホテル運営事業・シンガポール現地法人によるエアコンメンテナンス業務等も順調に推移しております。当連結会計年度には大口不動産売却がありましたが、前連結会計年度の売却実績には及ばなかったため、前期と比較して売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益が減少いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は322億13百万円(前期比4.0%減)、経常利益は13億72百万円(前期比25.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は7億73百万円(前期比29.7%減)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
① ビルメンテナンス事業
ビルメンテナンス部門では、お客様のニーズを踏まえ省エネ・省コストに繋がる各種提案、作業品質を維持・向上させるための現場チェック・作業指導活動等も継続して実施しており、新規現場の受注が増えております。また、サニテーション部門でも、お客様の工場の稼働状況に合わせた柔軟な対応や、作業品質、衛生管理等に高い評価をいただき、新規現場や追加業務を受注しており、前期と比較して売上高は増加いたしましたが、人件費の高騰等によりセグメント利益は減少いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は227億95百万円(前期比4.5%増)、セグメント利益は20億30百万円(前期比6.5%減)となりました。
② 不動産事業
不動産事業では、不動産の売買、仲介および保有している不動産の賃貸等を行っております。当連結会計年度には大口不動産売却がありましたが、前連結会計年度の売却実績には及ばなかったため、前期と比較して売上高、セグメント利益が減少いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は55億63百万円(前期比28.0%減)、セグメント利益は7億78百万円(前期比27.2%減)となりました。
③ 介護事業
介護事業では、介護施設の運営や介護サービスの提供を行っております。当社グループでは、メルシー緑が丘(大阪府豊中市)、メルシーますみ(大阪府池田市)、かおりの里(滋賀県大津市)、メルシー東戸塚(横浜市戸塚区)を運営しており、入居者様・ご家族様の立場に立った高いレベルのサービスを提供しております。入居稼働率が改善した施設があり、前期と比較して売上高が増加し、セグメント利益は前期までの赤字から脱却いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は11億40百万円(前期比2.2%増)、セグメント利益は1百万円(前期は52百万円のセグメント損失)となりました。
④ フランチャイズ事業
フランチャイズ事業では、ツタヤ、プロント、ミスタードーナツ、サルヴァトーレ・クオモ、やきとり家すみれ等の店舗展開を行っており、業態別に戦略を見直しながら営業強化を図っております。しかし、入居している施設エリア全体が入居更新を見合わせることになったことから閉店となった店舗や、一部苦戦している店舗がある影響で、前期と比較して売上高、セグメント利益が減少いたしました。
その結果、当連結会計年度の売上高は24億36百万円(前期比8.0%減)、セグメント利益は19百万円(前期比59.2%減)となりました。
⑤ その他事業
その他事業では、茨城県潮来市および岡山県小田郡の太陽光発電事業や、沖縄県那覇市でのホテル運営事業がそれぞれ順調であり、売上高およびセグメント利益に寄与しました。
その結果、当連結会計年度の売上高は2億78百万円(前期比17.2%増)、セグメント利益は62百万円(前期比21.6%増)となりました。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ1億11百万円減少し57億65百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果、獲得した資金は29億62百万円(前年同期は52億1百万円の資金の獲得)となりました。これは主に、たな卸資産の減少による資金の獲得額21億27百万円(前年同期は39億82百万円)によるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果、使用した資金は4億28百万円(前年同期は17億9百万円の資金の使用)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出3億93百万円(前年同期は17億86百万円)によるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果、使用した資金は26億43百万円(前年同期は23億85百万円の資金の使用)となりました。これは主に、借入金の純減少額24億8百万円(前年同期は21億33百万円)によるものです。