有価証券報告書-第33期(平成31年4月1日-令和2年3月31日)

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2020/06/23 16:16
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①経営成績の状況
当社グループを取り巻く受託臨床検査市場では、市場の成熟化を受け、厳しい競争環境が依然として続いております。調剤薬局市場では、厚生労働省による「患者のための薬局ビジョン」を踏まえ、患者本位の医薬分業の実現に向けて機能の充実が求められつつ、調剤報酬及び薬価の改定による影響を受けております。また、両市場とも新型コロナウイルスの感染拡大による受診患者数の減少により、更に厳しい事業環境となっております。
当社グループでは、このような事業環境のもと、臨床検査事業及び調剤薬局事業の収益力の強化を図るとともに、将来の事業環境の変化を見据えた事業展開を進めてまいりました
平成31年2月に当社連結子会社である株式会社ファルコバイオシステムズの総合研究所にて発生した火災では、関係者の皆様に多大なご迷惑、ご心配をおかけしました。関係各位のご支援により、火災からの復旧は発生当初の想定より早期に完了させることができました。
しかしながら、当連結会計年度においては、臨床検査事業における火災の影響に加え、期末にかけての新型コロナウイルス感染症の影響により、売上高は43,185百万円(前年同期比2.2%減)、営業利益は841百万円(同37.1%減)、経常利益は941百万円(同42.3%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、火災事故に対する受取保険金1,928百万円を特別利益として、また検査体制の再構築を目的としたコスト構造改善関連費用600百万円等を特別損失として計上したことなどにより、1,243百万円(同90.3%増)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
(臨床検査事業)
臨床検査事業につきましては、「MSI検査キット(FALCO)」(※)の販売実績は順調に推移しましたが、火災の影響に加え、期末にかけての新型コロナウイルスの感染拡大による受診患者数減少等の影響により、受託検体数が大きく減少したため、売上高は26,152百万円(前年同期3.8%減)、営業利益は41百万円(同93.5%減)となりました。
(※)キイトルーダ®(一般名:ペムブロリズマブ)の固形癌患者への適応判定及びオプジーボ®(一般名:ニボルマブ)の結腸・直腸癌患者への適応判定に用いる体外診断用医薬品。平成30年に世界で初めての癌種横断的なコンパニオン診断薬として、薬事承認を取得。
(調剤薬局事業)
調剤薬局事業につきましては、店舗数減少や期末にかけての新型コロナウイルスの感染拡大による受診患者数減少等の影響により処方箋枚数が減少したものの、処方箋単価の上昇により、売上高は17,049百万円(前年同期比0.4%増)、営業利益は1,043百万円(同18.3%増)となりました。
②財政状態の状況
当社グループの当連結会計年度末における資産につきましては、前連結会計年度末に比べ166百万円減少し、31,957百万円(前年同期末比0.5%減)となりました。
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ44百万円減少し、13,064百万円(同0.3%減)となりました。
純資産につきましては、前連結会計年度末に比べ121百万円減少し、18,893百万円(同0.6%減)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベ-スの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ560百万円減少し、7,272百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は1,901百万円(前年同期は1,651百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益1,851百万円、減価償却費897百万円、仕入債務の減少額230百万円及び法人税等の支払額476百万円によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は1,194百万円(前年同期は1,345百万円)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出955百万円及び投資有価証券の取得による支出619百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は1,267百万円(前年同期は845百万円)となりました。これは主に、配当金の支払額505百万円及び自己株式の取得による支出771百万円によるものであります。
④生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成31年4月1日
至 令和2年3月31日)
前年同期比(%)
臨床検査事業(百万円)26,13796.2
調剤薬局事業(百万円)17,048100.4
合 計(百万円)43,18597.8

(注)1.金額は販売価額によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称受注高(百万円)前年同期比(%)受注残高(百万円)前年同期比(%)
臨床検査事業25,91995.218445.8
調剤薬局事業----
合 計25,91995.218445.8

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 平成31年4月1日
至 令和2年3月31日)
前年同期比(%)
臨床検査事業(百万円)26,13796.2
調剤薬局事業(百万円)17,048100.4
合 計(百万円)43,18597.8

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.主要な販売先(総販売実績に対する割合が10%以上)に該当するものはありません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の財政状態及び経営成績等は以下のとおりであります。
経営成績の分析
(売上高)
当社グループの当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度に比べ971百万円減少し、43,185百万円(前年同期比2.2%減)となりました。
臨床検査事業においては、平成31年2月に当社連結子会社であるファルコバイオシステムズの総合研究所にて発生した火災からの復旧に向けて取り組むとともに、検査体制及び営業体制の再構築を進め、収益基盤の強化に努めました。また、火災からの復旧が早期に完了したことにより、大都市圏を重点地域とした新規顧客の獲得を更に進めるとともに、クラウド型電子カルテ「HAYATE/NEO」の販売強化に努めました。加えて、次世代がんゲノム医療の進展と医療費運用最適化の早期実現が望まれるなか、癌種横断的なコンパニオン診断薬「MSI検査キット(FALCO)」(※)の販売強化に取り組みました。このような事業展開の結果、「MSI検査キット(FALCO)」の販売実績は順調に推移しましたが、火災の影響に加え、期末にかけての新型コロナウイルスの感染拡大による受診患者数減少等の影響により、受託検体数が大きく減少したため1,037百万円減収の26,152百万円(同3.8%減)となりました。
(※)キイトルーダ®(一般名:ペムブロリズマブ)の固形癌患者への適応判定及びオプジーボ®(一般名:ニボルマブ)の結腸・直腸癌患者への適応判定に用いる体外診断用医薬品。平成30年に世界で初めての癌種横断的なコンパニオン診断薬として、薬事承認を取得。
調剤薬局事業においては、堅実な店舗運営を推進しつつ、既存店舗の処方箋応需の拡大及び店舗運営の効率化に取り組みました。具体的な取り組みといたしまして、地域医療への貢献が求められるなか、かかりつけ薬剤師・薬局として求められる役割・機能を果たすとともに、高齢者施設及び在宅の処方箋応需の拡大を進めてまいりました。加えて、不採算店舗の見直しなど、店舗運営の効率化に取り組みました。このような事業展開の結果、店舗数減少や期末にかけての新型コロナウイルスの感染拡大による受診患者数減少等の影響により処方箋枚数が減少したものの、処方箋単価の上昇により66百万円増収の17,049百万円(同0.4%増)となりましたが、グループ全体の売上高は971百万円減収の43,185百万円(同2.2%減)となりました。
(営業利益)
営業利益は、前連結会計年度に比べ496百万円減少し、841百万円(前年同期比37.1%減)となりました。
臨床検査事業においては、火災の影響に加え、期末にかけての新型コロナウイルスの感染拡大による受診患者数減少等の影響により、受託検体数が大きく減少したため593百万円減益の41百万円(同93.5%減)となりました。
調剤薬局事業においては、当連結会計年度において、1店舗を開局、5店舗を閉局、既存1店舗をフランチャイズ化したことによる店舗数減少や期末にかけての新型コロナウイルスの感染拡大による受診患者数減少等の影響により処方箋枚数が減少したものの、処方箋単価の上昇により161百万円増益の1,043百万円(同18.3%増)となりましたが、グループ全体の営業利益は496百万円減益の841百万円(同37.1%減)となりました。
(経常利益)
経常利益は、営業利益の減少の影響に加え、前連結会計年度に計上した保険解約返戻金78百万円及び受取補償金80百万円の影響等により、前連結会計年度に比べ690百万円減少し941百万円(前年同期比42.3%減)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益が減少したものの、火災事故に対する受取保険金1,928百万円を特別利益として、また火災の影響により喪失したグループの検体検査処理能力を火災発生前の状況に回復させると共に、検査体制の再構築を目的としたコスト構造改善関連費用である検査再構築費用600百万円等を特別損失として計上したことにより、前連結会計年度に比べ589百万円増加し、1,243百万円(前年同期比90.3%増)となりました。
財政状態の分析
(資産)
当社グループの当連結会計年度末における資産につきましては、前連結会計年度末に比べ166百万円減少し、31,957百万円(前年同期末比0.5%減)となりました。流動資産は、主に現金及び預金が570百万円減少したこと及び売上債権が257百万円減少したことにより、前連結会計年度末に比べ1,006百万円減少し、16,311百万円(同5.8%減)となりました。固定資産は、主にリース資産が886百万円増加したことにより、前連結会計年度末に比べ840百万円増加し、15,646百万円(同5.7%増)となりました。
(負債)
負債につきましては、前連結会計年度末に比べ44百万円減少し、13,064百万円(同0.3%減)となりました。流動負債は、主に未払法人税等が259百万円及び1年内リース債務が213百万円増加したものの、預り金が586百万円減少したことにより、前連結会計年度末に比べ59百万円減少し、9,634百万円(同0.6%減)となりました。固定負債は、主に長期借入金が121百万円及び長期未払金が446百万円減少したものの、1年超リース債務が726百万円増加したことにより、前連結会計年度末に比べ15百万円増加し、3,430百万円(同0.4%増)となりました。
(純資産)
純資産につきましては、主に親会社株主に帰属する当期純利益1,243百万円、剰余金の配当506百万円、その他投資有価証券評価差額金の減少200百万円及び自己株式の取得767百万円等により、前連結会計年度末に比べ121百万円減少し、18,893百万円(同0.6%減)となりました。この結果、自己資本比率は58.8%(前連結会計年度末は58.9%)となりました。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当社グループでは、バランスシート重視の経営を行っており、資産効率性の状況を判断するための指標として、株主資本利益率(ROE)を主な経営指標としております。株主資本利益率(ROE)につきましては、中長期的には9%以上を目標としております。当連結会計年度の株主資本利益率(ROE)は、火災事故に対する受取保険金の計上や調剤薬局事業の利益改善の影響等により、6.6%(前年同期比3.1ポイント改善)となりました。
②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当社グループの当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要の主なものは、臨床検査事業における検査試薬や調剤薬局事業における医薬品の購入費のほか、各事業における人件費や製造・販売経費等があります。また、設備投資需要としては、臨床検査事業の検査設備や調剤薬局事業の店舗設備等があります。
当社グループでは事業活動に必要な資金を安定的に確保するため、内部資金の活用及び金融機関からの借入れにより資金調達を行っており、当社においてグループ全体の運転資金及び設備資金を一元管理しております。
運転資金は内部資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資等で資金が不足する場合には、主に金融機関からの長期借入により資金調達を行っております。当連結会計年度末現在において予定されている臨床検査事業の事務所建物・検査機器等や調剤薬局事業の店舗設備等の設備投資については、自己資金及び借入金を充当する予定です。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は3,510百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は7,272百万円となっております。
③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。当社の連結財務諸表の作成において、損益又は資産の状況に影響を与える見積り及び判断は、過去の実績やその時点で入手可能な情報に基づいた合理的と考えられるさまざまな要因を考慮したうえで行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
当社グループでは、見積り及び判断に影響を及ぼす重要な会計方針として以下のものがあると考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症に関する会計上の見積りについては、「第5 経理の状況 (追加情報)」に記載のとおりであります。
(子会社への投資に係る損失の計上)
将来、子会社の財務状況が悪化した場合、のれんの償却期間及び評価の見直しなどにより損失を計上する可能性があります。
(退職給付費用)
当社グループの従業員の退職給付に備えるための退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定されている割引率、将来の給与水準、退職率等の前提条件に基づいて算出しております。実際の結果が前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来にわたって規則的に認識されるため、一般的には将来期間において認識される費用及び債務に影響を与える可能性があります。
(固定資産の減損損失)
当社グループは、自社保有している固定資産の価値が将来大幅に下落した場合並びに店舗等の収益性が低下した場合、減損会計の適用により対象となる資産又は資産グループに対して、固定資産の減損処理が必要になる場合があります。

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