訂正有価証券報告書-第30期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、経営成績等という)の状況の概要は次のとおりです。
(経営成績の状況)
当社グループは「すべての人にインターネット」のコーポレートキャッチのもと、成長性の高いインターネット市場に経営資源を集中しています。当該市場は、スマートフォンなどデバイスの普及および多様化、ソーシャルメディアの利用、5G・クラウド・人工知能・ブロックチェーンなど新たなテクノロジーの登場、また、企業間取引(BtoB)・個人間取引(CtoC)・O2O・IoTといった新しい動きもあり、高成長が続いています。また、新型コロナウイルス感染拡大に端を発するDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展など、事業者・消費者双方による巣ごもり消費、オンライン消費が高水準で推移し、今後も更なる成長が見込まれます。こうした市場の成長に伴い、インターネット上のデータ量・トランザクションは級数的に増加し、インターネットのインフラ・サービスインフラを提供する当社グループの収益機会もますます拡大するものと考えています。
このような事業環境のもと、(1)多くのサービスが国内No.1となっているインターネットインフラ事業は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う巣ごもり需要の拡大後も、オンライン消費の利用が高い水準で推移していることから、EC支援事業・決済事業、アクセス事業が好調に推移しました。(2)インターネット広告・メディア事業では、実需の落ち込みを受けた一部顧客からの発注減があったものの、インターネット広告市場全体が回復基調にある中、オンライン消費の需要取り込みに注力しました。(3)インターネット金融事業は、店頭FXは、国内取引高シェアの拡大に向けて、積極的なスプレッド縮小施策を展開した影響があり取引高・シェアは拡大したものの収益は減少しました。一方、CFDは、商品先物市場・株価指数のボラティリティの上昇、顧客基盤の順調な拡大を背景に収益を大きく伸ばしました。(4)暗号資産事業は、暗号資産交換事業はアルトコイン銘柄の取引が増加し好調に推移しました。一方、暗号資産マイニング事業は事業再構築が進んだものの、旧拠点の閉鎖に伴い収益は減少しました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は210,559百万円(前年同期比7.3%増)、営業利益は27,893百万円(同10.3%増)、経常利益は27,136百万円(同10.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は10,284百万円(同23.4%増)となりました。
<当連結会計年度(2020年1月~12月)セグメント毎の売上高・営業利益の状況>(単位:百万円)
2020年5月1日に施行された資金決済法の改正法(以下、改正資金決済法)において「仮想通貨」の名称が「暗号資産」に変更されたことを受け、法令の名称に合わせてセグメント名称を「暗号資産事業」に変更いたしました。
①インターネットインフラ事業
当該セグメントにおいては、インターネットビジネスを手掛けるお客様のビジネス基盤となるサービスをワンストップで提供しています。主な商材は、インターネットにおける住所となる「ドメイン」、データを保管するための「サーバー」、ネットショップ導入のためのプラットフォームを提供する「EC支援」、マネタイズに必須の「決済」、これら取引の安全を図る「セキュリティ」です。これら5大商材全てを自社グループ内で開発・提供しており、いずれも国内トップシェアを有しています。この他、個人向けにインターネット接続サービスを提供するアクセス事業を運営しています。また、当連結会計年度においては、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた政府によるテレワークの推奨を機に電子契約サービス『GMO電子印鑑Agree』(2021年2月12日よりサービス名称を『電子印鑑GMOサイン』に変更)の導入数が急拡大し、こちらも国内トップシェアとなりました。当該セグメントの各事業別の業績は下記のとおりです。
1)ドメイン事業
当該事業は、他のインフラ商材の起点となる事業であり、低価格戦略による顧客基盤の拡大を継続しています。当連結会計年度のドメイン登録・更新数は520万件(前年同期比8.4%減)、当連結会計年度末の管理累計ドメイン数は658万件(同6.8%減)となったものの、オプション売上が伸長したことにより、売上高は9,543百万円(同5.2%増)となりました。
2)クラウド・ホスティング事業
当該事業では、お客様の利用ニーズの多様化に対応するため、共用サーバー、専用サーバー、VPS、クラウドの各サービスにおいて、多ブランド展開を行なっています。ドメイン事業からのクロスセルが奏功し、当連結会計年度末の契約件数は96.0万件(前年同期比10.0%増)、売上高は15,159百万円(同5.5%増)となりました。
3)EC支援事業
当該事業では、ネットショップ導入のためのプラットフォームを提供するASPカートサービス、CtoCハンドメイドマーケット『minne』、オリジナルグッズ作成・販売サービス『SUZURI』、O2O支援サービスなどを展開しています。新型コロナウイルス感染拡大に伴う巣ごもり需要の拡大後も、オンライン消費が高い水準で推移していることから、各サービスが好調に推移しました。まず、ASPカートサービスでは当連結会計年度末の有料店舗数は6.4万(前年同期比1.1%増)、流通総額は4,182億円(同35.7%増)となりました。また『minne』では、クーポンやキャンペーンなどの販促活動を行なったこともあり、流通金額は149億円(同24.5%増)と好調に推移しました。また、『SUZURI』は8月に実施したTシャツセールが奏功するなど、クリエイター向けのオリジナルグッズの販売プラットフォームとして流通金額が急増しました。これらの結果、売上高は14,868百万円(同25.7%増)となりました。
4)セキュリティ事業
当該事業では、GMOグローバルサイン・ホールディングスの連結子会社であるGMOグローバルサインが『GlobalSign』ブランドを世界展開しています。常時SSL化の浸透という追い風の中、大手顧客への直販、販売代理店の活用により国内外のシェア拡大を進めています。一方で、当連結会計年度においては、セキュリティ向上を目的とした業界団体のルール変更による、有効期限の最長期間がこれまでの2年から1年に短縮されたことで単価下落の影響を一時的に受けました。なお、有効期限変更による影響は、2020年9月より1年間で一巡し2021年8月以降平準化されます。これらの結果、売上高は6,359百万円(前年同期比0.3%増)、海外売上高比率は60%超となりました。
5)決済事業
当該事業では、GMOペイメントゲートウェイを中核として、総合的な決済関連サービスおよび金融関連サービスを展開しています。一部新規プロジェクトの進捗に遅れはあったものの、オンライン課金分野・継続課金分野におけるEC市場の順調な成長に加え、対面分野においてもサービス提供を拡大したことにより、決済代行事業が増収となりました。後払い型の決済サービス「GMO後払い」の取扱高が好調に推移し、金融関連事業も増収となりました。これらの結果、決済処理件数・決済処理金額が順調に増大し、売上高は37,411百万円(前年同期比12.3%増)となりました。
6)アクセス事業
当該事業では、個人向けのインターネット接続サービスを提供しています。テレワーク需要の急拡大に伴い、一部端末在庫の枯渇があったものの、固定回線は好調に推移しました。また、ウェブ集客が好調に推移したことから、当連結会計年度末の契約回線数は215万件(前年同期比19.5%増)、売上高は41,709百万円(同24.1%増)と大きく伸長しています。
以上、これらを含めたインターネットインフラ事業セグメントの売上高は131,273百万円(前年同期比15.1%増)、営業利益は16,287百万円(同15.8%増)と大きく伸長しました。
②インターネット広告・メディア事業
当該セグメントにおいては、インターネットビジネスを手掛けるお客様の集客支援サービスを提供しています。当該セグメントの各事業別の業績は下記のとおりです。
1)インターネット広告事業
当該事業では、GMOアドパートナーズ、GMO TECHなどが広告代理、アドプラットフォームの提供など総合的なネット広告サービスを提供しています。広告代理は、実需の落ち込みを受けた一部顧客からの発注減があったものの、インターネット広告市場全体が回復基調にある中、オンライン消費の需要取り込みが好調に推移しました。また、スマートフォン向けアドネットワーク『AkaNe』、コンテンツ集客に特化した広告配信プラットフォーム(DSP)『ReeMo』といった自社アドネットワーク商材は、インターネットへの接触時間の増加に伴い、配信量が増加しました。これらの結果、売上高は33,188百万円(前年同期比2.2%増)となりました。
2)インターネットメディア事業
当該事業では、GMOメディアなどが自社メディアの運営を通じた広告枠の提供、集客支援サービスを提供しています。ウェブサイトへの訪問数は堅調に推移した一方、広告単価の下落があり、売上高は10,310百万円(前年同期比6.9%減)となりました。
以上、これらを含めたインターネット広告・メディア事業セグメントの売上高は46,862百万円(前年同期比0.1%増)、営業利益は422百万円(同23.1%減)となりました。
③インターネット金融事業
当該セグメントにおいては、GMOフィナンシャルホールディングスの連結子会社であるGMOクリック証券を中核として、個人投資家向けのインターネット金融サービスを展開しています。当連結会計年度末における取引口座数は、店頭FX口座が91.0万口座(前年同期比7.0%増)、証券取引口座が45.6万口座(同9.8%増)、CFD取引口座数が14.7万口座(同24.7%増)と顧客基盤の拡大が続いています。主力商品である店頭FXの国内取引高シェアの拡大に向けて、積極的なスプレッド縮小施策を展開しました。この影響を受けて同収益は減少しましたが、シェアは上昇傾向で推移しました。新たな収益の柱へと育てるべくプロモーション強化施策に取り組んだCFDは、顧客基盤の拡大や株価指数の値動きや原油や金などの商品市況を背景に取引高・収益ともに大幅に伸長しました。
以上、インターネット金融事業セグメントの売上高は30,852百万円(前年同期比8.0%増)、営業利益は10,617百万円(同24.7%増)となりました。
④暗号資産事業
当該セグメントにおいては、暗号資産の「マイニング」、「交換」、「決済」に関わる事業を展開しています。当該セグメントの各事業別の業績は下記のとおりです。
1)暗号資産マイニング事業
当該事業では、マイニングセンターの運営を行なっています。事業再構築が進捗し、第3四半期より新拠点のみの稼動となっております。旧拠点の閉鎖に伴うハッシュレートの減少、ロックダウンに伴う新拠点構築の遅れ、ビットコインの半減期の到来による収益率の低下があり、売上高は1,338百万円(前年同期比37.5%減)となりました。
2)暗号資産交換事業
当該事業では、GMOフィナンシャルホールディングスの連結子会社であるGMOコインが、暗号資産の現物取引、レバレッジ取引を提供しています。当連結会計年度末における取引口座数は34.1万口座(前年同期比14.0%増)と顧客基盤は順調に拡大しました。取引高の拡大に加え、新たに追加したアルトコイン銘柄の取引が伸長したことにより、売上高は5,392百万円(同37.2%増)となりました。
以上、これらを含めた暗号資産事業セグメントの売上高は6,730百万円(前年同期比10.8%増)、暗号資産決済事業の開始に伴う先行投資もあり、営業利益は769百万円(同19.8%減)となりました。
⑤インキュベーション事業
当該セグメントにおいては、キャピタルゲインを目的としたインターネット関連企業への投資、事業拡大への支援、企業価値向上支援を行なっております。前年同期に投資先のIPOに伴う保有株式の売却益の計上があったことから、売上高は1,001百万円(前年同期比74.4%減)、営業利益は102百万円(同96.0%減)となりました。
(財政状態の状況)
①資産
当連結会計年度末(2020年12月31日)における資産合計は、前連結会計年度末(2019年12月31日)に比べ199,330百万円増加し、1,070,544百万円(22.9%増)となっております。主たる変動要因は、証券業等における顧客資産の変動により諸資産(証券業等における預託金・証券業等における信用取引資産・証券業等における有価証券担保貸付金・証券業等における短期差入保証金・証券業等における支払差金勘定)が88,820百万円増加(17.6%増)、現金及び預金が60,429百万円増加(37.7%増)、利用者暗号資産が26,016百万円増加(149.5%増)したことであります。
②負債
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ201,485百万円増加し、970,429百万円(26.2%増)となっております。主たる変動要因は、証券業等における顧客資産の変動により諸負債(証券業等における預り金・証券業等における信用取引負債・証券業等における受入保証金・証券業等における受取差金勘定・証券業等における有価証券担保借入金)が64,503百万円増加(14.5%増)、借入金が57,608百万円増加(43.0%増)、預り金が31,090百万円増加(40.7%増)、預り暗号資産が26,016百万円増加(149.5%増)したことであります。
③純資産
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,154百万円減少し、100,114百万円(2.1%減)となっております。主たる変動要因は、自己株式の取得により自己株式が9,363百万円増加(前連結会計年度末の残高は3百万円)、利益剰余金が7,485百万円増加(38.4%増)(親会社株主に帰属する当期純利益の計上により10,284百万円の増加、配当金の支払いにより2,799百万円の減少など)、非支配株主持分が735百万円増加(1.5%増)したことであります。
(キャッシュ・フローの状況)
当連結会計年度末(2020年12月31日)における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末(2019年12月31日)に比べ58,961百万円増加し、218,676百万円(36.9%増)となっております。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動においては、38,277百万円の資金流入(前年同期は7,502百万円の資金流入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上により29,926百万円、預り金の増加により31,092百万円の資金流入があった一方、法人税等の支払により4,827百万円、仕入債務の減少により4,944百万円、インターネット金融事業において顧客資産の増加を受け、諸資産が増加したことにより24,316百万円の資金流出があったことによるものです。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動においては、15,995百万円の資金流出(前年同期は21,617百万円の資金流出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得により3,506百万円、投資有価証券の取得による支出により10,319百万円、無形固定資産の取得により3,980百万円の資金流出があったことによるものです。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動においては、37,518百万円の資金流入(前年同期は30,323百万円の資金流入)となりました。これは主に、配当金の支払により2,803百万円、非支配株主への配当金の支払により4,758百万円、自己株式の取得により9,363百万円の資金流出があった一方、長短借入金の増減により58,319百万円の資金流入があったことによるものです。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
該当事項はありません。
(2) 仕入実績
(注) 1 金額には消費税等は含まれておりません。
2 金額は仕入価格で表示しております。
(3) 受注実績
(注) 1 金額には消費税等は含まれておりません。
(4) 販売実績
(注) 1 金額には消費税等は含まれておりません。
2 前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
3 セグメント間の取引は相殺消去しております。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、有価証券の減損、固定資産の減損、引当金の計上、繰延税金資産の計上、減価償却資産の耐用年数の設定等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行なっております。当社グループが行なっております会計上の見積りのうち特に重要なものは以下のとおりであります。なお、新型コロナウイルス感染症の影響について、今後の拡大や収束時期等を正確に予測することは困難な状況にあるものの、その影響は限定的であるとの仮定に基づき、当連結会計年度における繰延税金資産の回収可能性の判断、固定資産の減損判定を行っております。
①繰延税金資産の計上
当社グループでは繰延税金資産の回収可能性について毎期検討を行なっております。当社の繰延税金資産の回収可能額は、将来の課税所得の予測に大きく依存しておりますが、課税所得の予測は将来の事業環境や当社の事業活動の推移、その他の要因により変化いたします。将来、課税所得の予測に影響を与える諸要因に変化があり、当社が繰延税金資産の回収可能性がないと判断した場合には繰延税金資産を取り崩し、連結損益計算書の法人税等調整額が増加し、親会社株主に帰属する当期純利益が減少いたします。
②固定資産の減損
当社グループでは固定資産の減損について、主として事業の種類別に資産をグルーピングし、減損の兆候の有無の判定を行なっております。減損の兆候があった場合、将来キャッシュ・フロー等を見積り、減損の要否を判定いたします。判定の結果、減損が必要と判断された資産については、帳簿価額を回収可能価額まで減損処理いたします。
当連結会計年度においては、総額3,787百万円の減損損失を計上しております。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
①売上高
当連結会計年度における売上高は、前年同期比で14,387百万円増加し210,559百万円(7.3%増)となりました。具体的な内容につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(経営成績の状況)」をご参照ください。
②営業費用(売上原価、販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における営業費用は、前年同期比で11,773百万円増加し、182,666百万円(6.9%増)となりました。
売上原価は、前年同期比で4,505百万円増加し、104,883百万円(4.5%増)となっています。主たる変動要因としては、アクセス事業において売上高の増加に伴い通信費の増加がありました。
販売費及び一般管理費は、前年同期比で7,268百万円増加し、77,782百万円(10.3%増)となりました。主な項目は以下のとおりです。
人件費は、業績連動賞与の計上があり、前年同期比2,263百万円増の22,196百万円(11.4%増)となりました。なお、当連結会計年度末における当社グループの従業員数は5,225人(前年同期比0.2%減)となっています。
広告宣伝費は、前年同期比509百万円増の6,196百万円(9.0%増)となりました。主たる変動要因は、アクセス事業におけるプロモーションの積極化によるものです。
③営業外損益
当連結会計年度における営業外収益は前年同期比482百万円増の1,245百万円、営業外費用は同466百万円増の2,002百万円となりました。営業外費用の主たる変動要因は、為替差損の増加があったことによるものです。
④特別損益
当連結会計年度における特別利益は前年同期比7,230百万円増の9,163百万円、特別損失は同2,554百万円増の6,373百万円となりました。特別利益の主たる変動要因は、投資有価証券売却益の計上によるものです。また、特別損失の主たる変動要因は、減損損失の計上によるものです。
⑤法人税等
当連結会計年度における法人税等は前年同期比5,005百万円増の11,258百万円となりました。
⑥非支配株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における非支配株主に帰属する当期純利益は前年同期比353百万円増の8,383百万円(4.4%増)となりました。これは前年同期においてはインキュベーション事業における業績貢献が大きく、非支配株主に帰属する当期純利益の水準が高くなっていたことによるものです。
⑦親会社株主に帰属する当期純利益
以上、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比1,946百万円増の10,284百万円(23.4%増)となりました。
(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
①キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1. いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
2. 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
3. キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。
4. 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としてい
ます。
②財務政策
当連結会計年度末における有利子負債(インターネット金融事業固有の勘定は除く)は前年同期比で56,958百万円増加し208,385百万円(37.6%増)となっております。有利子負債の内訳は、金融機関からの短期借入金169,312百万円及び長期借入金(1年以内返済予定分を含む)22,374百万円などとなっております。
また、金融機関と当座貸越契約及びコミットメント契約を総額222,689百万円設定しており、資金需要に対応しております。なお、当連結会計年度末の借入実行額は144,583百万円であります。
(経営成績の状況)
当社グループは「すべての人にインターネット」のコーポレートキャッチのもと、成長性の高いインターネット市場に経営資源を集中しています。当該市場は、スマートフォンなどデバイスの普及および多様化、ソーシャルメディアの利用、5G・クラウド・人工知能・ブロックチェーンなど新たなテクノロジーの登場、また、企業間取引(BtoB)・個人間取引(CtoC)・O2O・IoTといった新しい動きもあり、高成長が続いています。また、新型コロナウイルス感染拡大に端を発するDX(デジタルトランスフォーメーション)の進展など、事業者・消費者双方による巣ごもり消費、オンライン消費が高水準で推移し、今後も更なる成長が見込まれます。こうした市場の成長に伴い、インターネット上のデータ量・トランザクションは級数的に増加し、インターネットのインフラ・サービスインフラを提供する当社グループの収益機会もますます拡大するものと考えています。
このような事業環境のもと、(1)多くのサービスが国内No.1となっているインターネットインフラ事業は、新型コロナウイルス感染拡大に伴う巣ごもり需要の拡大後も、オンライン消費の利用が高い水準で推移していることから、EC支援事業・決済事業、アクセス事業が好調に推移しました。(2)インターネット広告・メディア事業では、実需の落ち込みを受けた一部顧客からの発注減があったものの、インターネット広告市場全体が回復基調にある中、オンライン消費の需要取り込みに注力しました。(3)インターネット金融事業は、店頭FXは、国内取引高シェアの拡大に向けて、積極的なスプレッド縮小施策を展開した影響があり取引高・シェアは拡大したものの収益は減少しました。一方、CFDは、商品先物市場・株価指数のボラティリティの上昇、顧客基盤の順調な拡大を背景に収益を大きく伸ばしました。(4)暗号資産事業は、暗号資産交換事業はアルトコイン銘柄の取引が増加し好調に推移しました。一方、暗号資産マイニング事業は事業再構築が進んだものの、旧拠点の閉鎖に伴い収益は減少しました。
これらの結果、当連結会計年度における売上高は210,559百万円(前年同期比7.3%増)、営業利益は27,893百万円(同10.3%増)、経常利益は27,136百万円(同10.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は10,284百万円(同23.4%増)となりました。
<当連結会計年度(2020年1月~12月)セグメント毎の売上高・営業利益の状況>(単位:百万円)
| 前連結会計年度 | 当連結会計年度 | 増減額 | 増減率 | |||
| インターネットインフラ事業 | ||||||
| 売上高 | 114,076 | 131,273 | 17,197 | 15.1% | ||
| 営業利益 | 14,060 | 16,287 | 2,226 | 15.8% | ||
| インターネット広告・メディア事業 | ||||||
| 売上高 | 46,812 | 46,862 | 50 | 0.1% | ||
| 営業利益 | 549 | 422 | △126 | △23.1% | ||
| インターネット金融事業 | ||||||
| 売上高 | 28,570 | 30,852 | 2,282 | 8.0% | ||
| 営業利益 | 8,513 | 10,617 | 2,103 | 24.7% | ||
| 暗号資産事業 | ||||||
| 売上高 | 6,072 | 6,730 | 658 | 10.8% | ||
| 営業利益 | 958 | 769 | △189 | △19.8% | ||
| インキュベーション事業 | ||||||
| 売上高 | 3,910 | 1,001 | △2,908 | △74.4% | ||
| 営業利益 | 2,530 | 102 | △2,428 | △96.0% | ||
| その他 | ||||||
| 売上高 | 1,933 | 1,087 | △845 | △43.7% | ||
| 営業利益 | △1,418 | △360 | 1,057 | - | ||
| 調整額 | ||||||
| 売上高 | △5,202 | △7,249 | △2,046 | - | ||
| 営業利益 | 84 | 55 | △29 | - | ||
| 合計 | ||||||
| 売上高 | 196,171 | 210,559 | 14,387 | 7.3% | ||
| 営業利益 | 25,279 | 27,893 | 2,614 | 10.3% | ||
2020年5月1日に施行された資金決済法の改正法(以下、改正資金決済法)において「仮想通貨」の名称が「暗号資産」に変更されたことを受け、法令の名称に合わせてセグメント名称を「暗号資産事業」に変更いたしました。
①インターネットインフラ事業
当該セグメントにおいては、インターネットビジネスを手掛けるお客様のビジネス基盤となるサービスをワンストップで提供しています。主な商材は、インターネットにおける住所となる「ドメイン」、データを保管するための「サーバー」、ネットショップ導入のためのプラットフォームを提供する「EC支援」、マネタイズに必須の「決済」、これら取引の安全を図る「セキュリティ」です。これら5大商材全てを自社グループ内で開発・提供しており、いずれも国内トップシェアを有しています。この他、個人向けにインターネット接続サービスを提供するアクセス事業を運営しています。また、当連結会計年度においては、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた政府によるテレワークの推奨を機に電子契約サービス『GMO電子印鑑Agree』(2021年2月12日よりサービス名称を『電子印鑑GMOサイン』に変更)の導入数が急拡大し、こちらも国内トップシェアとなりました。当該セグメントの各事業別の業績は下記のとおりです。
1)ドメイン事業
当該事業は、他のインフラ商材の起点となる事業であり、低価格戦略による顧客基盤の拡大を継続しています。当連結会計年度のドメイン登録・更新数は520万件(前年同期比8.4%減)、当連結会計年度末の管理累計ドメイン数は658万件(同6.8%減)となったものの、オプション売上が伸長したことにより、売上高は9,543百万円(同5.2%増)となりました。
2)クラウド・ホスティング事業
当該事業では、お客様の利用ニーズの多様化に対応するため、共用サーバー、専用サーバー、VPS、クラウドの各サービスにおいて、多ブランド展開を行なっています。ドメイン事業からのクロスセルが奏功し、当連結会計年度末の契約件数は96.0万件(前年同期比10.0%増)、売上高は15,159百万円(同5.5%増)となりました。
3)EC支援事業
当該事業では、ネットショップ導入のためのプラットフォームを提供するASPカートサービス、CtoCハンドメイドマーケット『minne』、オリジナルグッズ作成・販売サービス『SUZURI』、O2O支援サービスなどを展開しています。新型コロナウイルス感染拡大に伴う巣ごもり需要の拡大後も、オンライン消費が高い水準で推移していることから、各サービスが好調に推移しました。まず、ASPカートサービスでは当連結会計年度末の有料店舗数は6.4万(前年同期比1.1%増)、流通総額は4,182億円(同35.7%増)となりました。また『minne』では、クーポンやキャンペーンなどの販促活動を行なったこともあり、流通金額は149億円(同24.5%増)と好調に推移しました。また、『SUZURI』は8月に実施したTシャツセールが奏功するなど、クリエイター向けのオリジナルグッズの販売プラットフォームとして流通金額が急増しました。これらの結果、売上高は14,868百万円(同25.7%増)となりました。
4)セキュリティ事業
当該事業では、GMOグローバルサイン・ホールディングスの連結子会社であるGMOグローバルサインが『GlobalSign』ブランドを世界展開しています。常時SSL化の浸透という追い風の中、大手顧客への直販、販売代理店の活用により国内外のシェア拡大を進めています。一方で、当連結会計年度においては、セキュリティ向上を目的とした業界団体のルール変更による、有効期限の最長期間がこれまでの2年から1年に短縮されたことで単価下落の影響を一時的に受けました。なお、有効期限変更による影響は、2020年9月より1年間で一巡し2021年8月以降平準化されます。これらの結果、売上高は6,359百万円(前年同期比0.3%増)、海外売上高比率は60%超となりました。
5)決済事業
当該事業では、GMOペイメントゲートウェイを中核として、総合的な決済関連サービスおよび金融関連サービスを展開しています。一部新規プロジェクトの進捗に遅れはあったものの、オンライン課金分野・継続課金分野におけるEC市場の順調な成長に加え、対面分野においてもサービス提供を拡大したことにより、決済代行事業が増収となりました。後払い型の決済サービス「GMO後払い」の取扱高が好調に推移し、金融関連事業も増収となりました。これらの結果、決済処理件数・決済処理金額が順調に増大し、売上高は37,411百万円(前年同期比12.3%増)となりました。
6)アクセス事業
当該事業では、個人向けのインターネット接続サービスを提供しています。テレワーク需要の急拡大に伴い、一部端末在庫の枯渇があったものの、固定回線は好調に推移しました。また、ウェブ集客が好調に推移したことから、当連結会計年度末の契約回線数は215万件(前年同期比19.5%増)、売上高は41,709百万円(同24.1%増)と大きく伸長しています。
以上、これらを含めたインターネットインフラ事業セグメントの売上高は131,273百万円(前年同期比15.1%増)、営業利益は16,287百万円(同15.8%増)と大きく伸長しました。
②インターネット広告・メディア事業
当該セグメントにおいては、インターネットビジネスを手掛けるお客様の集客支援サービスを提供しています。当該セグメントの各事業別の業績は下記のとおりです。
1)インターネット広告事業
当該事業では、GMOアドパートナーズ、GMO TECHなどが広告代理、アドプラットフォームの提供など総合的なネット広告サービスを提供しています。広告代理は、実需の落ち込みを受けた一部顧客からの発注減があったものの、インターネット広告市場全体が回復基調にある中、オンライン消費の需要取り込みが好調に推移しました。また、スマートフォン向けアドネットワーク『AkaNe』、コンテンツ集客に特化した広告配信プラットフォーム(DSP)『ReeMo』といった自社アドネットワーク商材は、インターネットへの接触時間の増加に伴い、配信量が増加しました。これらの結果、売上高は33,188百万円(前年同期比2.2%増)となりました。
2)インターネットメディア事業
当該事業では、GMOメディアなどが自社メディアの運営を通じた広告枠の提供、集客支援サービスを提供しています。ウェブサイトへの訪問数は堅調に推移した一方、広告単価の下落があり、売上高は10,310百万円(前年同期比6.9%減)となりました。
以上、これらを含めたインターネット広告・メディア事業セグメントの売上高は46,862百万円(前年同期比0.1%増)、営業利益は422百万円(同23.1%減)となりました。
③インターネット金融事業
当該セグメントにおいては、GMOフィナンシャルホールディングスの連結子会社であるGMOクリック証券を中核として、個人投資家向けのインターネット金融サービスを展開しています。当連結会計年度末における取引口座数は、店頭FX口座が91.0万口座(前年同期比7.0%増)、証券取引口座が45.6万口座(同9.8%増)、CFD取引口座数が14.7万口座(同24.7%増)と顧客基盤の拡大が続いています。主力商品である店頭FXの国内取引高シェアの拡大に向けて、積極的なスプレッド縮小施策を展開しました。この影響を受けて同収益は減少しましたが、シェアは上昇傾向で推移しました。新たな収益の柱へと育てるべくプロモーション強化施策に取り組んだCFDは、顧客基盤の拡大や株価指数の値動きや原油や金などの商品市況を背景に取引高・収益ともに大幅に伸長しました。
以上、インターネット金融事業セグメントの売上高は30,852百万円(前年同期比8.0%増)、営業利益は10,617百万円(同24.7%増)となりました。
④暗号資産事業
当該セグメントにおいては、暗号資産の「マイニング」、「交換」、「決済」に関わる事業を展開しています。当該セグメントの各事業別の業績は下記のとおりです。
1)暗号資産マイニング事業
当該事業では、マイニングセンターの運営を行なっています。事業再構築が進捗し、第3四半期より新拠点のみの稼動となっております。旧拠点の閉鎖に伴うハッシュレートの減少、ロックダウンに伴う新拠点構築の遅れ、ビットコインの半減期の到来による収益率の低下があり、売上高は1,338百万円(前年同期比37.5%減)となりました。
2)暗号資産交換事業
当該事業では、GMOフィナンシャルホールディングスの連結子会社であるGMOコインが、暗号資産の現物取引、レバレッジ取引を提供しています。当連結会計年度末における取引口座数は34.1万口座(前年同期比14.0%増)と顧客基盤は順調に拡大しました。取引高の拡大に加え、新たに追加したアルトコイン銘柄の取引が伸長したことにより、売上高は5,392百万円(同37.2%増)となりました。
以上、これらを含めた暗号資産事業セグメントの売上高は6,730百万円(前年同期比10.8%増)、暗号資産決済事業の開始に伴う先行投資もあり、営業利益は769百万円(同19.8%減)となりました。
⑤インキュベーション事業
当該セグメントにおいては、キャピタルゲインを目的としたインターネット関連企業への投資、事業拡大への支援、企業価値向上支援を行なっております。前年同期に投資先のIPOに伴う保有株式の売却益の計上があったことから、売上高は1,001百万円(前年同期比74.4%減)、営業利益は102百万円(同96.0%減)となりました。
(財政状態の状況)
①資産
当連結会計年度末(2020年12月31日)における資産合計は、前連結会計年度末(2019年12月31日)に比べ199,330百万円増加し、1,070,544百万円(22.9%増)となっております。主たる変動要因は、証券業等における顧客資産の変動により諸資産(証券業等における預託金・証券業等における信用取引資産・証券業等における有価証券担保貸付金・証券業等における短期差入保証金・証券業等における支払差金勘定)が88,820百万円増加(17.6%増)、現金及び預金が60,429百万円増加(37.7%増)、利用者暗号資産が26,016百万円増加(149.5%増)したことであります。
②負債
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べ201,485百万円増加し、970,429百万円(26.2%増)となっております。主たる変動要因は、証券業等における顧客資産の変動により諸負債(証券業等における預り金・証券業等における信用取引負債・証券業等における受入保証金・証券業等における受取差金勘定・証券業等における有価証券担保借入金)が64,503百万円増加(14.5%増)、借入金が57,608百万円増加(43.0%増)、預り金が31,090百万円増加(40.7%増)、預り暗号資産が26,016百万円増加(149.5%増)したことであります。
③純資産
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べ2,154百万円減少し、100,114百万円(2.1%減)となっております。主たる変動要因は、自己株式の取得により自己株式が9,363百万円増加(前連結会計年度末の残高は3百万円)、利益剰余金が7,485百万円増加(38.4%増)(親会社株主に帰属する当期純利益の計上により10,284百万円の増加、配当金の支払いにより2,799百万円の減少など)、非支配株主持分が735百万円増加(1.5%増)したことであります。
(キャッシュ・フローの状況)
当連結会計年度末(2020年12月31日)における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末(2019年12月31日)に比べ58,961百万円増加し、218,676百万円(36.9%増)となっております。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりです。
①営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動においては、38,277百万円の資金流入(前年同期は7,502百万円の資金流入)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上により29,926百万円、預り金の増加により31,092百万円の資金流入があった一方、法人税等の支払により4,827百万円、仕入債務の減少により4,944百万円、インターネット金融事業において顧客資産の増加を受け、諸資産が増加したことにより24,316百万円の資金流出があったことによるものです。
②投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動においては、15,995百万円の資金流出(前年同期は21,617百万円の資金流出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得により3,506百万円、投資有価証券の取得による支出により10,319百万円、無形固定資産の取得により3,980百万円の資金流出があったことによるものです。
③財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動においては、37,518百万円の資金流入(前年同期は30,323百万円の資金流入)となりました。これは主に、配当金の支払により2,803百万円、非支配株主への配当金の支払により4,758百万円、自己株式の取得により9,363百万円の資金流出があった一方、長短借入金の増減により58,319百万円の資金流入があったことによるものです。
(生産、受注及び販売の状況)
(1) 生産実績
該当事項はありません。
(2) 仕入実績
| セグメントの名称 | 仕入高(百万円) | 前年同期比(%) |
| インターネットインフラ事業 | 702 | 66.0 |
| インターネット広告・メディア事業 | 30,457 | 100.5 |
| インターネット金融事業 | - | - |
| 暗号資産事業 | - | - |
| インキュベーション事業 | - | - |
| その他 | - | - |
| 合計 | 31,159 | 99.4 |
(注) 1 金額には消費税等は含まれておりません。
2 金額は仕入価格で表示しております。
(3) 受注実績
| セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
| インターネットインフラ事業 | 823 | 62.1 | 638 | 91.2 |
| インターネット広告・メディア事業 | 31,950 | 92.6 | 2,480 | 97.7 |
| インターネット金融事業 | - | - | - | - |
| 暗号資産事業 | - | - | - | - |
| インキュベーション事業 | - | - | - | - |
| その他 | - | - | - | - |
| 合計 | 32,774 | 91.5 | 3,118 | 96.3 |
(注) 1 金額には消費税等は含まれておりません。
(4) 販売実績
| セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
| インターネットインフラ事業 | 130,438 | 115.1 |
| インターネット広告・メディア事業 | 40,629 | 95.4 |
| インターネット金融事業 | 30,860 | 108.1 |
| 暗号資産事業 | 6,723 | 110.6 |
| インキュベーション事業 | 1,001 | 25.6 |
| その他 | 907 | 53.9 |
| 合計 | 210,559 | 107.3 |
(注) 1 金額には消費税等は含まれておりません。
2 前連結会計年度及び当連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10未満であるため記載を省略しております。
3 セグメント間の取引は相殺消去しております。
(経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容)
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、有価証券の減損、固定資産の減損、引当金の計上、繰延税金資産の計上、減価償却資産の耐用年数の設定等の重要な会計方針に関する見積り及び判断を行なっております。当社グループが行なっております会計上の見積りのうち特に重要なものは以下のとおりであります。なお、新型コロナウイルス感染症の影響について、今後の拡大や収束時期等を正確に予測することは困難な状況にあるものの、その影響は限定的であるとの仮定に基づき、当連結会計年度における繰延税金資産の回収可能性の判断、固定資産の減損判定を行っております。
①繰延税金資産の計上
当社グループでは繰延税金資産の回収可能性について毎期検討を行なっております。当社の繰延税金資産の回収可能額は、将来の課税所得の予測に大きく依存しておりますが、課税所得の予測は将来の事業環境や当社の事業活動の推移、その他の要因により変化いたします。将来、課税所得の予測に影響を与える諸要因に変化があり、当社が繰延税金資産の回収可能性がないと判断した場合には繰延税金資産を取り崩し、連結損益計算書の法人税等調整額が増加し、親会社株主に帰属する当期純利益が減少いたします。
②固定資産の減損
当社グループでは固定資産の減損について、主として事業の種類別に資産をグルーピングし、減損の兆候の有無の判定を行なっております。減損の兆候があった場合、将来キャッシュ・フロー等を見積り、減損の要否を判定いたします。判定の結果、減損が必要と判断された資産については、帳簿価額を回収可能価額まで減損処理いたします。
当連結会計年度においては、総額3,787百万円の減損損失を計上しております。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
①売上高
当連結会計年度における売上高は、前年同期比で14,387百万円増加し210,559百万円(7.3%増)となりました。具体的な内容につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(経営成績の状況)」をご参照ください。
②営業費用(売上原価、販売費及び一般管理費)
当連結会計年度における営業費用は、前年同期比で11,773百万円増加し、182,666百万円(6.9%増)となりました。
売上原価は、前年同期比で4,505百万円増加し、104,883百万円(4.5%増)となっています。主たる変動要因としては、アクセス事業において売上高の増加に伴い通信費の増加がありました。
販売費及び一般管理費は、前年同期比で7,268百万円増加し、77,782百万円(10.3%増)となりました。主な項目は以下のとおりです。
人件費は、業績連動賞与の計上があり、前年同期比2,263百万円増の22,196百万円(11.4%増)となりました。なお、当連結会計年度末における当社グループの従業員数は5,225人(前年同期比0.2%減)となっています。
広告宣伝費は、前年同期比509百万円増の6,196百万円(9.0%増)となりました。主たる変動要因は、アクセス事業におけるプロモーションの積極化によるものです。
③営業外損益
当連結会計年度における営業外収益は前年同期比482百万円増の1,245百万円、営業外費用は同466百万円増の2,002百万円となりました。営業外費用の主たる変動要因は、為替差損の増加があったことによるものです。
④特別損益
当連結会計年度における特別利益は前年同期比7,230百万円増の9,163百万円、特別損失は同2,554百万円増の6,373百万円となりました。特別利益の主たる変動要因は、投資有価証券売却益の計上によるものです。また、特別損失の主たる変動要因は、減損損失の計上によるものです。
⑤法人税等
当連結会計年度における法人税等は前年同期比5,005百万円増の11,258百万円となりました。
⑥非支配株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度における非支配株主に帰属する当期純利益は前年同期比353百万円増の8,383百万円(4.4%増)となりました。これは前年同期においてはインキュベーション事業における業績貢献が大きく、非支配株主に帰属する当期純利益の水準が高くなっていたことによるものです。
⑦親会社株主に帰属する当期純利益
以上、親会社株主に帰属する当期純利益は、前年同期比1,946百万円増の10,284百万円(23.4%増)となりました。
(3)資本の財源及び資金の流動性についての分析
①キャッシュ・フロー
キャッシュ・フローの状況につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりであります。なお、キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりであります。
| 2016年12月期 | 2017年12月期 | 2018年12月期 | 2019年12月期 | 2020年12月期 | |
| 自己資本比率(%) | 6.7 | 5.8 | 7.0 | 6.2 | 4.8 |
| 時価ベースの自己資本比率(%) | 29.4 | 29.5 | 22.5 | 27.0 | 31.3 |
| キャッシュ・フロー対有利子 負債比率(年) | 18.6 | 17.5 | 8.7 | 17.8 | 4.8 |
| インタレスト・カバレッジ・ レシオ(倍) | 6.9 | 11.5 | 19.3 | 9.6 | 33.5 |
自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い
(注)1. いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
2. 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しています。
3. キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しています。
4. 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としてい
ます。
②財務政策
当連結会計年度末における有利子負債(インターネット金融事業固有の勘定は除く)は前年同期比で56,958百万円増加し208,385百万円(37.6%増)となっております。有利子負債の内訳は、金融機関からの短期借入金169,312百万円及び長期借入金(1年以内返済予定分を含む)22,374百万円などとなっております。
また、金融機関と当座貸越契約及びコミットメント契約を総額222,689百万円設定しており、資金需要に対応しております。なお、当連結会計年度末の借入実行額は144,583百万円であります。