有価証券報告書-第60期(2024/04/01-2025/03/31)
② 戦略
当社グループでは、リスク・機会の特定や当社グループへの財務的影響についてシナリオ分析を実施しています。2020年3月期から2022年3月期にかけては個別の事業におけるシナリオ分析を行い、当社グループのウェブサイト等を通じてその結果を開示しています。2024年3月期は、それらの結果も踏まえながら、改めて当社グループ事業の全体におけるリスク・機会及び財務的影響を整理しました。当年度は、米国及び豪州におけるシナリオ分析を行い、改めて当社グループ事業の全体におけるリスク・機会及び財務的影響を確認しています。下表はその結果を示したものです。
なお、シナリオとして、規制・対策強化シナリオの「1.5℃シナリオ」と、現行シナリオの「4℃シナリオ」の2つを設定し、下表のカテゴリ欄において「移行」と記したものは主に「1.5℃シナリオ」の状況下、「物理」と記したものは主に「4℃シナリオ」の状況下におけるリスク・機会を想定しています。
(注)※1 2031年3月期までの発生可能性。大:高いと想定(概ね50%以上)、中:低いと想定(概ね50%未満)、小:極めて低いと想定(概ね5%未満)。
※2 現状のままリスク対応等をしなかった場合の財務への年間最大影響額。3:100億円以上、2:10~100億円、1:10億円未満。また、政策動向や事業規模等に応じ、時間軸によって影響度は変動するものと想定。短期:2026年3月期まで、中期:2031年3月期まで、長期:それ以降。
当社グループでは、このような分析結果を踏まえ、再生可能エネルギー導入等の温室効果ガス排出量削減の取組みがカーボンプライス(炭素税等)の導入や環境配慮行動への要請拡大等によるリスクを緩和する施策となるとの認識のもと、対応を進めています。具体的には、当社グループの温室効果ガス排出の多くが電力に起因していたことから、事業で使用する電力を再生可能エネルギーに切り替えることが、脱炭素に向けた重要な取組みであると考えています。これらの認識のもと、当社グループが国内に保有する全てのデータセンターの電力は、全て再生可能エネルギー化しています。また、オフィスにおいても、主要なオフィス電力の再生可能エネルギーへの切り替えを進めています。
なお、当社グループは2023年2月に温室効果ガス排出量の削減目標を改定し、「④ 指標及び目標」に記載の目標を掲げています。さらに現在、2030年及び2050年を見据えた長期的かつ安定的な再生可能エネルギーの調達について検討を進めています。
当社グループでは、リスク・機会の特定や当社グループへの財務的影響についてシナリオ分析を実施しています。2020年3月期から2022年3月期にかけては個別の事業におけるシナリオ分析を行い、当社グループのウェブサイト等を通じてその結果を開示しています。2024年3月期は、それらの結果も踏まえながら、改めて当社グループ事業の全体におけるリスク・機会及び財務的影響を整理しました。当年度は、米国及び豪州におけるシナリオ分析を行い、改めて当社グループ事業の全体におけるリスク・機会及び財務的影響を確認しています。下表はその結果を示したものです。
なお、シナリオとして、規制・対策強化シナリオの「1.5℃シナリオ」と、現行シナリオの「4℃シナリオ」の2つを設定し、下表のカテゴリ欄において「移行」と記したものは主に「1.5℃シナリオ」の状況下、「物理」と記したものは主に「4℃シナリオ」の状況下におけるリスク・機会を想定しています。
| カテゴリ | 気候関連の 一般事象 | 当社グループのリスク・機会及び財務的影響 | |||||||
| 分類 | 影響 | 発生度 ※1 | 影響度 ※2 | 対応策 (リスクの場合) | |||||
| 短期 | 中期 | 長期 | |||||||
| 移行 | 政策・法規制 | 炭素税の導入 | リスク | 炭素税導入による費用負担増 | 大 | 1 | 2 | 2 | 再生可能エネルギーの導入拡大 |
| 排出権取引の進展 | 機会 | 排出権取引のビジネス化によるコンサルティング・ITソリューションの売上増 | 中 | 1 | 1 | 2 | - | ||
| AI利用拡大に伴うエネルギー消費への規制強化 | リスク | 規制強化に伴うデータセンター等の費用負担増 | 中 | 1 | 1 | 2 | 再生可能エネルギーの安定調達、省エネルギーの推進、ビジネスパートナーとのエンゲージメント強化 | ||
| 移行 | 技術 | エネルギー効率・省エネ関連技術の進歩 | 機会 | エネルギー効率化による費用負担減 | 大 | 1 | 1 | 1 | - |
| 再生可能エネルギーの普及 | リスク | さらなる再生可能エネルギーの導入・高度化による費用負担増 | 大 | 1 | 1 | 2 | 省エネルギーの推進 | ||
| 水素・蓄電池・炭素回収貯留など新技術の進歩 | 機会 | 気候変動関連コンサルティングの売上増 | 中 | 1 | 1 | 1 | - | ||
| カテゴリ | 気候関連の 一般事象 | 当社グループのリスク・機会及び財務的影響 | |||||||
| 分類 | 影響 | 発生度 ※1 | 影響度 ※2 | 対応策 (リスクの場合) | |||||
| 短期 | 中期 | 長期 | |||||||
| 移行 | 市場 | 企業における気候変動への対応強化 | 機会 | 顧客の脱炭素化への移行によるコンサルティング・ITソリューションの売上増 | 中 | 2 | 2 | 3 | - |
| 機会 | 顧客のScope3削減ニーズ拡大に伴う共同利用型サービスの競争力向上 | 中 | 1 | 1 | 1 | - | |||
| リスク | 顧客の脱炭素化の失敗による業績悪化に伴うコンサルティング・ITソリューションの売上減 | 小 | 1 | 2 | 2 | 顧客の脱炭素化支援の拡大 | |||
| 生活者における気候変動への関心向上 | 機会 | 生活者のサステナブル関連金融商品のニーズ増に伴う従量課金型ソリューションの売上増 | 大 | 1 | 1 | 1 | - | ||
| 原燃料価格の上昇 | リスク | 電気代等の費用負担増 | 中 | 1 | 2 | 2 | 省エネルギーの推進 | ||
| 移行 | 評判 | 企業の取引条件における気候変動への対応重視 | リスク | 顧客からの脱炭素化要請による対応コスト増、未対応時の競争力低下 | 大 | 1 | 1 | 1 | 再生可能エネルギーの導入拡大 |
| 投資家の意思決定におけるESG観点の重視 | 機会 | 投資家からの投資増加、評判向上 | 中 | 1 | 1 | 1 | - | ||
| 採用市場におけるESG観点の重視 | 機会 | 優秀な人材を確保できる機会の増加、評判向上 | 中 | 1 | 1 | 1 | - | ||
| 物理 | 急性 | 異常気象の激甚化、洪水 | リスク | 自社の被災による対応コスト増、資産の復旧、事業活動の中断 | 小 | 2 | 2 | 2 | BCPの訓練・実行 |
| リスク | ビジネスパートナーの被災によるサプライチェーンの寸断 | 小 | 2 | 2 | 2 | ビジネスパートナーも含めたBCPの訓練・実行 | |||
| リスク | 顧客の被災(社会の経済活動の停滞)によるコンサルティング・ITソリューションの売上減 | 小 | 2 | 2 | 2 | 防災・減災に関する社会提言・情報発信等 | |||
| 物理 | 慢性 | 気象パターンの変化 | 機会 | 気象パターン変化への対応に向けたコンサルティングの売上増 | 中 | 1 | 1 | 1 | - |
| リスク | データセンターの冷却コスト増 | 中 | 1 | 1 | 1 | 省エネルギーの推進 | |||
(注)※1 2031年3月期までの発生可能性。大:高いと想定(概ね50%以上)、中:低いと想定(概ね50%未満)、小:極めて低いと想定(概ね5%未満)。
※2 現状のままリスク対応等をしなかった場合の財務への年間最大影響額。3:100億円以上、2:10~100億円、1:10億円未満。また、政策動向や事業規模等に応じ、時間軸によって影響度は変動するものと想定。短期:2026年3月期まで、中期:2031年3月期まで、長期:それ以降。
当社グループでは、このような分析結果を踏まえ、再生可能エネルギー導入等の温室効果ガス排出量削減の取組みがカーボンプライス(炭素税等)の導入や環境配慮行動への要請拡大等によるリスクを緩和する施策となるとの認識のもと、対応を進めています。具体的には、当社グループの温室効果ガス排出の多くが電力に起因していたことから、事業で使用する電力を再生可能エネルギーに切り替えることが、脱炭素に向けた重要な取組みであると考えています。これらの認識のもと、当社グループが国内に保有する全てのデータセンターの電力は、全て再生可能エネルギー化しています。また、オフィスにおいても、主要なオフィス電力の再生可能エネルギーへの切り替えを進めています。
なお、当社グループは2023年2月に温室効果ガス排出量の削減目標を改定し、「④ 指標及び目標」に記載の目標を掲げています。さらに現在、2030年及び2050年を見据えた長期的かつ安定的な再生可能エネルギーの調達について検討を進めています。