有価証券報告書-第24期(平成25年10月1日-平成26年9月30日)

【提出】
2014/12/19 12:54
【資料】
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【項目】
117項目

対処すべき課題

当社グループは当期において、計画に対し、連結売上高、連結営業利益及び連結経常利益ともに超過達成しました。
次期は、さらなる成長に向けて、グループ組織のホールディング化を行い、各セグメントに属する企業をグループ全体の持株会社傘下に配置します。これにより、各事業セグメントの意思決定を迅速化させることに加え、グループ力の一元的な発揮により、収益の最大化を図っていきます。
① 国内CRO事業
ワンストップサービス化、また、単なるアウトソーシング先ではなく医薬品開発のパートナー化という顧客からの要請にこたえるべく、臨床試験の企画から運営・薬事申請までのフルサービス提供体制を強化します。また、ニーズが拡大している医療機器開発、バイオベンチャー、臨床研究や医師主導治験等にも積極的に対応し、新たな成長機会を確実に獲得していきます。一方、近年強まっているコスト効率化の要請、特にデータマネジメントについては、従来の組織構造を見直すとともにBPO的な手法も取り入れながら、ローコストでの運営を行う仕組みを整えます。また、CDISC等新しい業界標準についても、先駆けて積極的な対応を行っていきます。
② 国内SMO事業
医療機関に対する臨床試験サポート業務は安定的に拡大しており、引き続き治験分野の強化・拡大、新市場への取組みを通じてSMO業務の業容拡大を進めます。また、国内SMO市場全体の成長が緩やかになる中で、より有利なポジションを占めるために、資本関係も含んだ他社との提携・M&Aを積極的に模索していきます。
③ 国内CSO事業
国内CSO市場は引き続き順調な成長が見込まれるため、製薬企業向けMR派遣、ヘルスケア関連のコールセンター業務など現有のサービスラインナップをそれぞれ強化していきます。また、MRダイレクト(MR派遣+コールセンター)など独自の強みを活かし、機能横断的な新サービスを積極的に創出していきます。
④ Global Research 事業
活発化するグローバル治験に対し積極的に対応します。現有のアジア中心の10カ国以上の地域カバーを積極活用することに加え、欧米でのパートナーとの協業を促進し、日本及び海外主導のグローバル治験、世界各国への申請に対応可能なグローバル開発の一括請負体制を構築します。また、日本および海外の有力顧客の更なる開拓に向けて、国内CRO事業セグメントとの協力を軸として、EPSグループとしての一体的な営業活動を行います。
⑤ 益新事業
EPS益新株式会社(日本)と益新(中国)有限公司(中国)を中心とした事業セグメントの一元的な管理のもと、リスクとリターンのバランスの取れた投資・事業実行により、中国事業の着実な収益化を目指します。また、従来の日中間の事業に加え、東南アジアでのビジネスも模索し、日本と中国、そして東南アジアを繋ぐヘルスケア専門商社としてのビジネスモデルを確立していきます。
⑥ グループ経営の強化
平成27年1月1日付で発足予定のホールディング化に伴い、上記各事業セグメントの自立、そして自律的な経営体制の確立を促進する一方、セグメント横断的なビジネス展開等セグメント間の相乗効果を追求するとともに、各セグメントの成長加速を目的として事業提携やM&A等を推進していきます。
また、持株会社をはじめ、グループ全体の管理機能の「見える化」を図りながら、管理部門の機能改善と効率化を進めていきます。
⑦ 業務の品質向上と効率化
顧客からのアウトソーシング及び顧客の国際展開が、今後益々進むことが予想される中でグループ一体となって、QC及びQA部門の強化、標準業務手順書の遵守の徹底、教育・研修活動によるスキルアップなどを通して、品質の向上を図ります。
また、情報管理について臨床試験情報を扱う部門及び部署(医薬品、医療機器等のCRO業務)を対象に国際認定機関よりISO27001の認証(有効期限平成27年12月8日)を取得しています。品質管理については、ISO9001(有効期限平成27年12月8日)を取得しています。今後も情報管理の安全性及び品質管理体制を高め、顧客からの信頼をより一層得る為の継続的な体制の運用を図ります。