四半期報告書-第23期第3四半期(平成26年10月1日-平成26年12月31日)
有報資料
文中の将来に関する事項は、当第3四半期報告書提出日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)経営成績に関する説明
情報通信技術(ICT)は地球規模で浸透し、インターネット網の整備と共にスマートフォン・タブレット等の高機能なモバイル端末が世界的に普及しつつあります。スマートフォンについては、出荷台数の伸び率は鈍化しているものの、日本での保有率は平成25年末で62.6%となり、タブレット端末の保有も21.9%と普及拡大が続き(※1)、契約数はスマートフォンが6,248万件(構成比50.3%)、フィーチャーフォンが6,176万件(同49.7%)と平成26年9月に初めてスマートフォン契約数が過半数に達しています(※2)。スマートフォンが本格的な普及期を迎えたことにより、“格安SIM”と呼ばれる安価で高機能な機種とプランを提供するMVNOサービスの参入拡大、シニア向けや子供向けなどの機種バリエーションの充実をはじめ、モバイル市場は多様なニーズに対応する新時代に突入し、周辺市場も含め、今後も成長することが予想されます。
また、インターネットとスマートフォン等の普及に伴うライフスタイルの変化は、消費行動にも大きな影響を与えています。ネットショッピングの利用世帯の割合は平成14年以降一貫して増加を続け、平成26年には24.8%(※3)に達しており、消費者の購買行動が変化しています。音楽のコンテンツ流通においてもその影響は顕著であり、CD・DVD等についてはネットで購入する人が実店舗で購入する人を上回り、スマートフォン保有者の39%が音楽をスマートフォンで視聴しています(※1)。
音楽CD・DVDなどのパッケージ商品については、平成26年1月から12月における音楽ビデオを含む音楽ソフトの生産実績は前年同期比94%となり、音楽市場全体としては縮小する状況が続いていますが、平成26年1月から9月における有料音楽配信売上実績はサブスクリプション配信売上等が好調であったため前年同期比103%となるなど(※4)、音楽コンテンツの流通において、インターネットとスマートフォンの重要性が増していく状況にあります。
※1 総務省「平成26年版情報通信白書」より
※2 株式会社MM総研「2014年度上期 国内携帯電話端末出荷概況」より
※3 総務省統計局「ネットショッピングによる消費の動向」より
※4 一般社団法人日本レコード協会調べ
このようなインフラからプラットフォームに至る全領域で急激な変化が起こっている市場環境において、当社グループは引き続き『マルチコンテンツ&マルチデバイス戦略(様々なコンテンツを、必要なときに、必要な場所で楽しむことができる環境の創造)』を推進し、インターネット上に溢れる情報を収集、整理し、付加価値を高めてユーザーに提供するプラットフォームの開発など市場環境の変化に応じた新規サービス展開に取り組んでまいりました。また、音楽市場においては、グループ間の事業シナジーを活かした音楽サービスのプラットフォーム構築や、一定期間内なら何回でもサービス利用可能な定額制サービスとして近年成長を加速しているサブスクリプション音楽配信事業に注力いたしました。
当社グループの当第3四半期連結累計期間の業績については、スマートフォン向けサービスの売上は堅調に伸びているものの、当社グループの主要な売上であるフィーチャーフォン向け配信サービスの売上が減少したほか、当第3四半期連結累計期間の期首より連結子会社として業績を算入している日本コロムビア株式会社での利益率の高い過年度発売パッケージ商品の売上が全般的に大きく減少し、コロムビア事業セグメントの売上高及び営業損失が加わったため、売上高は前年同期比198.0%増の14,163百万円、営業損失は888百万円(前年同期は476百万円の営業利益)、経常損失は864百万円(前年同期は509百万円の経常利益)となりました。また、四半期純損失は、子会社において組織改革関連損失150百万円を特別損失に計上したものの、少数株主損失582百万円等の計上により797百万円(前年同期は464百万円の四半期純利益)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
<コンテンツ事業>アーティストとファンとの接点を拡大しビジネス化する当社の戦略のもと、スマートフォン等の普及に伴うライフスタイルの変化に対応した付加価値の高いサービスの投入を推進し、新規事業への取り組みを積極的に行いました。
ファンクラブ運営やライブチケット等の販売などアーティスト活動のすべてをワンストップで提供できる仕組み「Fans'™」は、当社グループの多様な音楽・アーティスト関連サービスの機能を活用した音楽ビジネスのプラットフォームとして、サービスを拡充してまいります。その戦略の一つとして国内最大のバンドメンバー募集ソーシャルメディア「with9」を平成26年6月に事業譲受し、機能充実を図るなど、今後もアーティストとファンの交流に必要となる機能を付加し総合音楽プラットフォームを目指してまいります。
インターネットラジオ「FaRao®(ファラオ)」については、一般ユーザーを対象に引き続きマルチデバイス化を推進しながら、サービスの認知浸透を図ります。また、これに加え、平成26年11月より飲食店や小売店向けの業務用BGMサービス「FaRao PRO™」を開始いたしました。国内最大級となる3,000以上のチャンネル、短期間で設置可能な設備構成、低価格を武器に、チェーン店から中小の個人店舗をターゲットとし、導入店舗の拡大を図っています。今後は、販売促進などの店舗向けソリューション等の機能を充実させるほか、海外展開も順次進めていく予定であり、国内外において新たなBGM市場の創造を目指してまいります。
音楽以外の教育コミュニケーションの分野では、世界展開中の知育アプリ専門ブランド「Kidzapplanet/キッザプラネット®」から、実際に子育て中のママ&パパが企画開発した育児アプリ「Baby Smile」をはじめ計5タイトルをリリースいたしました。これら育児、教育に関わるスマートフォン向けサービスは、国や自治体でも活用が検討されているニーズの高い分野であり、今後も新たなサービスの投入を予定しております。
この結果、コンテンツ事業の売上高は、市場環境の変化に合わせた新たなサービス展開を積極的に進めているものの、フィーチャーフォン向けの売上減少により、前年同期比8.9%減の3,425百万円となりました。営業利益は、売上減少による要因のほか新規サービス立ち上げに伴うコスト増加などにより前年同期比68.4%減の132百万円となりました。
<ポイント事業>ポイント事業においては、ポイント加盟店の新規出店のほか、積極的なポイントセールプロモーションの実施によって、ポイント発行が増加し、売上高は前年同期比68.6%増の1,675百万円となりました。営業利益は、販売費及び一般管理費を抑制したものの、サーバー管理型への移行に伴う旧ポイントの一時的な回収増により、前年同期比66.5%減の18百万円となりました。
<コロムビア事業>コロムビア事業においては、音楽市場の縮小に伴う音楽・映像関連業界の厳しい環境の下、音楽CD・配信や通販会社向け商品販売の売上が全般的に減少いたしました。また、利益率の高い過年度発売の作品や音源使用にかかる取引割合の減少が利益水準を押し下げる要因となり、売上高は9,061百万円、営業損失は1,047百万円となりました。なお、コロムビア事業の売上高及び営業損失は、第3四半期連結累計期間の期首より当社グループの業績として算入しているため、前年同期との比較は行っておりません。
(2)財政状態に関する説明
当第3四半期連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末に比べて2,262百万円減少し、27,625百万円となりました。主として現金及び預金、受取手形及び売掛金が減少したことによるものであります。
負債は、前連結会計年度末に比べて731百万円減少し、6,815百万円となりました。主として支払手形及び買掛金の減少によるものであります。
純資産は、前連結会計年度末に比べて1,530百万円減少し、20,809百万円となりました。これは、主として配当金の支払い及び四半期純損失を計上したことに伴う利益剰余金の減少、少数株主持分の減少によるものであります。
自己資本比率は2.1ポイント改善して、71.7%となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループ(当社及び当社の関係会社)の事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
(4)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は、36,504千円であります。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。