訂正有価証券報告書-第23期(平成26年4月1日-平成27年3月31日)

【提出】
2016/06/27 12:08
【資料】
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【項目】
123項目

対処すべき課題

国内のコンテンツ産業は、次々と出現する新たな発想による技術や情報伝達手段等により成長を続けております。また、これに伴いユーザーニーズの多様化・複雑化もさらに加速し、市場では無料配信をはじめとする種々雑多なコンテンツが氾濫しております。当社グループは、グループシナジーの追求とグループ全体での効率的な事業運営を行うとともに、市場環境に対応した付加価値の高い優良なコンテンツをネットワークや情報端末にとらわれず横断的に提供することを目指し、以下の施策を実行してまいります。
<コンテンツ事業>当社グループは、これまで蓄積してきた技術・ノウハウと独自のビジネスソリューションを基に、各方面の有力企業との提携等を通じて、コンテンツ権利者、配信事業者、ユーザーにメリットのある流通のしくみを開発することで、新たなマーケットを創造してまいります。その実現のため、自社でのコンテンツの制作はもちろん、コンテンツ権利者との提携による制作プロデュースと、ユーザーとの接点強化のためのユーザーリーチの増大に努めてまいります。
また、当社グループは、創業以来、「様々な情報端末を利用して、コンテンツを配信するビジネスを構築すること」を事業の柱に据えてまいりました。今後も、コンテンツ権利者、配信事業者、ユーザーそれぞれにとって有用な新しいサービスのしくみを開発し、必要となる端末組み込み技術、配信システム技術等のテクノロジーを商品化し、新しいコンテンツ流通のしくみを構築してまいります。
<ポイント事業>小売業が中心であったこれまでのポイントサービスは、近年、業種の垣根を越えたポイントの相互利用等のアライアンスが進行中であり、ポイントサービス間の競争が激化しております。このような状況において、当社グループは、O2O(オーツーオー)を含む、これまでに無いポイントサービス事業を創造してまいります。そのための開発の低コスト化や、簡便性向上などを通じたポイントサービスの顧客満足度向上、およびその実現のための提案力強化等を課題として認識し、戦略的な取り組みを進めてまいります。
<コロムビア事業>コロムビア事業につきましては、音楽、映像関連業界の厳しい環境のもと、企画した音源や映像などのコンテンツに基づく商品を主として販売する市販/配信事業においては、ヒットアーティストの育成・ヒット作品の創出によるアーティストラインアップの充実、豊富なカタログ音源の活用およびエンタテインメント事業における新規事業の拡大に経営資源を集中することにより、事業効率を高め、収益性を向上させてまいります。
制作した音源や映像を二次利用したコンテンツを販売する特販/通販事業のうち、特販事業においては、引き続き既存の取引先との関係を強化するとともに、新規販売チャネル、新規取引先の開拓を進めてまいります。また、豊富なコンテンツを有効活用することにより、シニア向け、団塊世代向けの商品をはじめとする企画商品を充実させ、音源の多角的事業展開を図ってまいります。
また、通販事業においては、「受注」「決済」「配送」などの通販業務を一貫して効率的に運用できるフルフィルメントシステムにより、効率的に事業を展開しております。さらに、他のレコード会社と同システムを活用する業務提携を行うことで、新規販売先の獲得および業務管理手数料などの新たな収益の獲得に成功しております。今後も、同様の業務提携を業界他社や異業種企業へ拡大すべく、提携企業と共同でのCD・DVD商品の企画・制作や顧客ニーズを勘案した生活雑貨分野の商品企画などにも取り組んでまいります。