四半期報告書-第33期第3四半期(平成29年7月1日-平成29年9月30日)

【提出】
2017/11/09 16:25
【資料】
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【項目】
34項目
(12) 重要事象等について
当社グループは、総合エンターテインメント事業を中心とした事業から、テクノロジー事業への転換を行ってまいりました。当第3四半期連結累計期間においては、平成29年3月31日付で実施した出版事業に属する子会社3社の株式譲渡の実施等により、売上高は518,944千円と出版事業の売上高が含まれていた前第3四半期連結累計期間と比較して54.5%減少したものの、営業損失は278,083千円、経常損失は292,049千円、親会社株主に帰属する四半期純損失は804,002千円といずれも前第3四半期連結累計期間と比較して改善しております。しかしながらゲームやアニメーションの事業会社売却、旧来のソフトウェア事業を推進していた海外子会社の清算、非収益部門の廃止や本社移転等、様々な施策を行ってきたこと等により、前連結会計年度(平成28年12月期)まで5期連続となる売上高の減少、営業損失の計上及び営業キャッシュ・フローのマイナスが継続していることから、依然として継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しているものと認識しております。
当社グループは、こうした状況を解消するため、以下の施策を実施し、当該状況の解消又は改善に努めております。
テクノロジー事業においては、通信モジュールからスマートフォン用のアプリケーション、クラウドまでIoT製品化に必要なトータルソリューションを提供し、顧客のIoT化ニーズの実現と今後の更なる受注拡大を目指します。当社IoTソリューションについては、空気清浄機、浄水器、ペット用品及びコーヒーメーカー等様々な製品への採用が進んでおり、当社IoTソリューションの採用に伴う収益の増加が今後の当社の業績向上に寄与していくものと考えております。
出版事業においては、平成29年2月23日の取締役会にて、アプリックスIPパブリッシング株式会社、フレックスコミックス株式会社及び株式会社ほるぷ出版の全株式の譲渡(以下「本株式譲渡」)を決定し、平成29年3月31日に本株式譲渡を実施いたしました。本株式譲渡により、株式の希薄化を招くことなく中核事業のIoTソリューション事業を推進していくための資金を400,000千円調達することができ、また、今後は経営資源をすべて当該事業に注力できるようになると考えております。
コスト削減については、総合エンターテインメント事業からの撤退、及び上記出版事業に属する子会社3社の株式譲渡の実施により、過去の事業にかかるコスト削減は完了したと考えております。また、当社の成長軌道への回帰を早期に実現するため、平成28年12月期には非収益部署の廃止等を実施しております。今後も業務の効率化等による継続的なコスト削減等を実施し、更なる体質強化と収益性の改善に努めてまいります。
なお、IoTソリューション事業における更なる収益性向上を目指すべく、当該事業に属する主要な子会社である株式会社アプリックスと平成29年4月1日付で合併し、持株会社体制から事業会社へ移行することといたしました。当該合併により、業務の簡素化及び経費節減等が実現し、更なる収益基盤の強化が可能になると考えております。
財務面においては、上記のとおり平成29年3月31日付で実施した出版事業に属する子会社3社の株式譲渡により400,000千円を調達いたしましたが、IoTソリューション事業を積極的に推進するための資金の確保、及び財務基盤の健全化並びに安定化を目的として、必要に応じて資金調達を検討してまいります。
しかしながら、これらの対応策を実行していくものの、今後の事業計画については今後の経済環境の変化による影響を受ける等により、計画どおりに推移しない可能性があり、この場合当社の資金繰りに影響を及ぼす可能性があります。したがって現時点においては、継続企業の前提に関する重要な不確実性が存在するものと認識しております。
なお、四半期連結財務諸表は継続企業を前提として作成しており、継続企業の前提に関する重要な不確実性の影響を四半期連結財務諸表に反映しておりません。