有価証券報告書-第18期(令和2年4月1日-令和3年3月31日)
有報資料
当社グループを取り巻くビジネス環境においては、「オールデジタル化」による大変革の時代が到来すると考えており、この変革には、大きく以下の3つの動きがあるとみています。
まず、これまでなかったサービスやインフラが整備され、情報のデジタル化が日々の生活に波及し、生活全体がデジタル化する動きです。生活者は、身の回りの様々な場所に出現する、いわゆる「デジタルタッチポイント」を通じて、情報行動、購買行動など世の中のあらゆる動きをリードするようになります。つまり、生活者が中心となる社会がいよいよ本格的に到来する、ということです。
また、ビッグデータ/IoT/AI/ロボットなどのデジタルテクノロジーの進化が起点となって、これまでの市場の垣根が融解し、産業構造の転換が進んでいきます。それに伴い、企業はこれまで以上に、先端テクノロジーの取り込みやビジネスモデルの変革など、ダイナミックなイノベーションの必要性に迫られるようになります。
さらに、オールデジタル化は、企業活動のボーダレス化を加速します。これまで、国内企業は海外での事業拡大をめざし「グローバルシフト」を進めてきました。この動きは今後も継続すると見ていますが、それに、オールデジタル化の流れが加わることで、企業活動の「国境という概念を越えた“ボーダレス化”」が、ますます加速していくとみています。
当社グループは、このような環境の変化に対応し、持続的な成長を実現するため、2019年5月に発表した中期経営計画に則り、以下の中期基本戦略の実現に向けて、3つの成長基盤の強化に取り組んでおります。
(1) 中期基本戦略
当社グループは、「生活者発想を基軸に、クリエイティビティ、統合力、データ/テクノロジー活用力を融合することで、オールデジタル時代における、企業のマーケティングの進化とイノベーション創出をリードすること。そのことで、生活者、社会全体に新たな価値とインパクトを与え続ける存在になること。」を中期基本戦略としております。
この基本戦略に基づき、以下に掲げる3つの成長基盤を強化することで、未来をデザインし、社会実装を進め、生活者一人ひとりが自分らしく活きいきと生きられる「生活者中心の社会づくり」に貢献していきたいと考えています。
(2) 3つの成長基盤の強化
① 広義デジタル領域でのリーディングポジション確立
オールデジタル時代を見据えると、インターネットメディアのみならず、既存メディア由来のデジタルタッチポイント、新たに生成されるデジタルタッチポイントも含めた広義のデジタル領域に対応できる機能、体制を強化し、同領域でのリーディングポジションを確立することが必須となります。その実現のために、当社グループは「“生活者データ・ドリブン”マーケティングの高度化」、「多様化するデジタルタッチポイントへの対応」、「成長するインターネットメディア領域での体制の拡充」という3つの戦略施策を推進しております。
「“生活者データ・ドリブン”マーケティングの高度化」については、テクノロジー/データ・システム/ソリューションを常時アップデートし続け、統合的かつ効率的な運用を強化することに加え、クリエイティビティとの掛け算により、新たな市場や生活者価値の創造に繋がるような、より高付加価値なソリューションの提供に注力しております。
「多様化するデジタルタッチポイントへの対応」については、従来のオフラインメディアのデジタル化はもとより、AIスピーカーやコネクテッドカー、スマートストアなど、リアル空間に新たに出現する各種デジタルタッチポイントのメディア開発やマーケティングへの活用、ビジネス開発などに積極的に取り組んでおります。そして、それらを横断的に統合管理するための機能の強化、対応体制の整備にも努めてまいります。
「成長するインターネットメディア領域での体制の拡充」については、博報堂/大広/読売広告社など総合広告会社が統合マーケティング・ソリューションの提供の一環として、インターネットメディア領域での機能/体制強化を継続する一方で、高度なデジタルソリューションを提供し、いわゆるインターネット専業広告会社に対抗する「次世代型デジタルエージェンシー」の機能拡充にも注力しております。加えて、総合広告会社、次世代型デジタルエージェンシーの両輪で構成されるフロントラインを支える総合メディア事業会社も、デジタルトランスフォーメーションを進め、オールデジタル時代に適した形へと進化させていきます。
② ボーダレス化する企業活動への対応力強化
国境という概念を越えた企業活動のボーダレス化が、オールデジタル化の流れにより、一層加速していく中、当社グループは「得意先のグローバルシフト」、「専門性/先進性」、「“生活者データ・ドリブン”マーケティング」の3つの要素を起点に、海外事業の強化を進めております。
これまで、中核事業会社を中心に「国内外一体運営」を掲げ、得意先のグローバルシフトへの対応を進めるとともに、kyuの機能拡充の他、アジアでの専門企業の買収を進めるなど、「専門性と先進性」を起点とした海外事業の強化も推進してきました。これらの取組みは、引き続き、M&Aも含め、積極的なリソースの投下を行い強化していきます。
また、「“生活者データ・ドリブン”マーケティング」の有効性は、万国共通であると考えており、積極的な投資と外部企業とのアライアンスを強化し、メディアのみならず、CRM/デジタルプロモーション/EC対応など、幅広くデジタルアクティベーション領域の実行体制の整備に、引き続き注力してまいります。
③ 外部連携によるイノベーションの加速
オールデジタル化に伴い、企業は先端テクノロジーの取り込みやビジネスモデルの変革など、ダイナミックなイノベーションの必要性に迫られるようになります。そして、これからの時代のイノベーションには、当社グループの持つ生活者発想、クリエイティビティ、生活者データの活用力のみならず、得意先や媒体社、コンテンツホルダーなど 当社グループの取引先の持つ各種リソースや、先進的な外部企業のテクノロジーを統合していくことが重要であると考えています。
多様な外部企業との連携基盤の構築、強化を進めており、提供サービスのイノベーションのみならず、自社のイノベーションも加速していきます。
引き続き、上記の3つの成長基盤強化のために、M&Aのみならず、データやテクノロジー、システムインフラ整備や人材の強化・育成などに資金を投入することで、スピーディーかつ着実な成長を目指してまいります。
(3) 中期経営計画における目標
中期経営目標、および同目標を達成するにあたり注視すべき重点指標を掲げておりましたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、計画の前提となる経済および広告市場の見方に大きな変動が生じたため、数値目標の取り下げを行っております。
なお、新たな数値目標については、中期的な市場の見通しが合理的に算定可能となったタイミングで検討を行い、公表する予定です。
上記に加え、SDGsへの取組みや働き方改革等の経営課題に関しては、中期経営計画の計画期間に留まらず、継続的に注力すべきテーマとして認識しており、これらの課題に対しても積極的に取り組みを進めてまいります。
また、新型コロナウイルス感染拡大への対応が世界規模で進む中で、オールデジタル化の流れは加速しております。掲げた中期戦略の推進に注力し、提供サービスの変革と自社の構造改革の速度を上げ、企業価値の一層の向上に努めてまいります。
なお、2020年7月に、連結子会社である株式会社博報堂DYメディアパートナーズは、元社員が2016年頃から3年間にわたり不正取引を行い、合計約7億円の現金を詐取したとして告訴いたしました。また、同じく在任期間中である2020年12月に、連結子会社である株式会社博報堂プロダクツにおいて元社員が金券及び商品券の不正換金を行っていたことが発覚し、2021年3月期当社連結決算において約27億10百万円の損失を特別損失として計上することといたしました。
これまでも当社グループは法令遵守の徹底に努めてまいりましたが、このような不正行為が発生したことを厳粛に受け止め、再発防止と、より一層高いコンプライアンス意識の徹底を図るべく、各種対策を講じております。
今後は、改めて法令遵守の徹底と同様の事態を二度と引き起こさないよう、グループ全体のコンプライアンス体制のさらなる充実、強化に努めてまいります。
まず、これまでなかったサービスやインフラが整備され、情報のデジタル化が日々の生活に波及し、生活全体がデジタル化する動きです。生活者は、身の回りの様々な場所に出現する、いわゆる「デジタルタッチポイント」を通じて、情報行動、購買行動など世の中のあらゆる動きをリードするようになります。つまり、生活者が中心となる社会がいよいよ本格的に到来する、ということです。
また、ビッグデータ/IoT/AI/ロボットなどのデジタルテクノロジーの進化が起点となって、これまでの市場の垣根が融解し、産業構造の転換が進んでいきます。それに伴い、企業はこれまで以上に、先端テクノロジーの取り込みやビジネスモデルの変革など、ダイナミックなイノベーションの必要性に迫られるようになります。
さらに、オールデジタル化は、企業活動のボーダレス化を加速します。これまで、国内企業は海外での事業拡大をめざし「グローバルシフト」を進めてきました。この動きは今後も継続すると見ていますが、それに、オールデジタル化の流れが加わることで、企業活動の「国境という概念を越えた“ボーダレス化”」が、ますます加速していくとみています。
当社グループは、このような環境の変化に対応し、持続的な成長を実現するため、2019年5月に発表した中期経営計画に則り、以下の中期基本戦略の実現に向けて、3つの成長基盤の強化に取り組んでおります。
(1) 中期基本戦略
当社グループは、「生活者発想を基軸に、クリエイティビティ、統合力、データ/テクノロジー活用力を融合することで、オールデジタル時代における、企業のマーケティングの進化とイノベーション創出をリードすること。そのことで、生活者、社会全体に新たな価値とインパクトを与え続ける存在になること。」を中期基本戦略としております。
この基本戦略に基づき、以下に掲げる3つの成長基盤を強化することで、未来をデザインし、社会実装を進め、生活者一人ひとりが自分らしく活きいきと生きられる「生活者中心の社会づくり」に貢献していきたいと考えています。
(2) 3つの成長基盤の強化
① 広義デジタル領域でのリーディングポジション確立
オールデジタル時代を見据えると、インターネットメディアのみならず、既存メディア由来のデジタルタッチポイント、新たに生成されるデジタルタッチポイントも含めた広義のデジタル領域に対応できる機能、体制を強化し、同領域でのリーディングポジションを確立することが必須となります。その実現のために、当社グループは「“生活者データ・ドリブン”マーケティングの高度化」、「多様化するデジタルタッチポイントへの対応」、「成長するインターネットメディア領域での体制の拡充」という3つの戦略施策を推進しております。
「“生活者データ・ドリブン”マーケティングの高度化」については、テクノロジー/データ・システム/ソリューションを常時アップデートし続け、統合的かつ効率的な運用を強化することに加え、クリエイティビティとの掛け算により、新たな市場や生活者価値の創造に繋がるような、より高付加価値なソリューションの提供に注力しております。
「多様化するデジタルタッチポイントへの対応」については、従来のオフラインメディアのデジタル化はもとより、AIスピーカーやコネクテッドカー、スマートストアなど、リアル空間に新たに出現する各種デジタルタッチポイントのメディア開発やマーケティングへの活用、ビジネス開発などに積極的に取り組んでおります。そして、それらを横断的に統合管理するための機能の強化、対応体制の整備にも努めてまいります。
「成長するインターネットメディア領域での体制の拡充」については、博報堂/大広/読売広告社など総合広告会社が統合マーケティング・ソリューションの提供の一環として、インターネットメディア領域での機能/体制強化を継続する一方で、高度なデジタルソリューションを提供し、いわゆるインターネット専業広告会社に対抗する「次世代型デジタルエージェンシー」の機能拡充にも注力しております。加えて、総合広告会社、次世代型デジタルエージェンシーの両輪で構成されるフロントラインを支える総合メディア事業会社も、デジタルトランスフォーメーションを進め、オールデジタル時代に適した形へと進化させていきます。
② ボーダレス化する企業活動への対応力強化
国境という概念を越えた企業活動のボーダレス化が、オールデジタル化の流れにより、一層加速していく中、当社グループは「得意先のグローバルシフト」、「専門性/先進性」、「“生活者データ・ドリブン”マーケティング」の3つの要素を起点に、海外事業の強化を進めております。
これまで、中核事業会社を中心に「国内外一体運営」を掲げ、得意先のグローバルシフトへの対応を進めるとともに、kyuの機能拡充の他、アジアでの専門企業の買収を進めるなど、「専門性と先進性」を起点とした海外事業の強化も推進してきました。これらの取組みは、引き続き、M&Aも含め、積極的なリソースの投下を行い強化していきます。
また、「“生活者データ・ドリブン”マーケティング」の有効性は、万国共通であると考えており、積極的な投資と外部企業とのアライアンスを強化し、メディアのみならず、CRM/デジタルプロモーション/EC対応など、幅広くデジタルアクティベーション領域の実行体制の整備に、引き続き注力してまいります。
③ 外部連携によるイノベーションの加速
オールデジタル化に伴い、企業は先端テクノロジーの取り込みやビジネスモデルの変革など、ダイナミックなイノベーションの必要性に迫られるようになります。そして、これからの時代のイノベーションには、当社グループの持つ生活者発想、クリエイティビティ、生活者データの活用力のみならず、得意先や媒体社、コンテンツホルダーなど 当社グループの取引先の持つ各種リソースや、先進的な外部企業のテクノロジーを統合していくことが重要であると考えています。
多様な外部企業との連携基盤の構築、強化を進めており、提供サービスのイノベーションのみならず、自社のイノベーションも加速していきます。
引き続き、上記の3つの成長基盤強化のために、M&Aのみならず、データやテクノロジー、システムインフラ整備や人材の強化・育成などに資金を投入することで、スピーディーかつ着実な成長を目指してまいります。
(3) 中期経営計画における目標
中期経営目標、および同目標を達成するにあたり注視すべき重点指標を掲げておりましたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、計画の前提となる経済および広告市場の見方に大きな変動が生じたため、数値目標の取り下げを行っております。
なお、新たな数値目標については、中期的な市場の見通しが合理的に算定可能となったタイミングで検討を行い、公表する予定です。
上記に加え、SDGsへの取組みや働き方改革等の経営課題に関しては、中期経営計画の計画期間に留まらず、継続的に注力すべきテーマとして認識しており、これらの課題に対しても積極的に取り組みを進めてまいります。
また、新型コロナウイルス感染拡大への対応が世界規模で進む中で、オールデジタル化の流れは加速しております。掲げた中期戦略の推進に注力し、提供サービスの変革と自社の構造改革の速度を上げ、企業価値の一層の向上に努めてまいります。
なお、2020年7月に、連結子会社である株式会社博報堂DYメディアパートナーズは、元社員が2016年頃から3年間にわたり不正取引を行い、合計約7億円の現金を詐取したとして告訴いたしました。また、同じく在任期間中である2020年12月に、連結子会社である株式会社博報堂プロダクツにおいて元社員が金券及び商品券の不正換金を行っていたことが発覚し、2021年3月期当社連結決算において約27億10百万円の損失を特別損失として計上することといたしました。
これまでも当社グループは法令遵守の徹底に努めてまいりましたが、このような不正行為が発生したことを厳粛に受け止め、再発防止と、より一層高いコンプライアンス意識の徹底を図るべく、各種対策を講じております。
今後は、改めて法令遵守の徹底と同様の事態を二度と引き起こさないよう、グループ全体のコンプライアンス体制のさらなる充実、強化に努めてまいります。