有価証券報告書-第18期(平成30年4月1日-平成31年3月31日)

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2019/06/26 15:58
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(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当社グループが属するインターネットサービス業界を取り巻く環境は急速な変化を続けております。平成29年通信利用動向調査によると、平成29年(2017年)末時点で、スマートフォンを保有する世帯の割合は75.1%に達し、初めて固定電話、パソコンを保有する世帯の割合を上回りました。スマートフォンは現在の日常生活において最も主要な情報通信機器と位置付けられる状況になっております。また、平成29年(2017年)末時点で、スマートフォンを使用してインターネットを利用する人の割合は59.7%となり、52.5%のPCと並び、スマートフォンはインターネット利用における主要なデバイスと位置付けられています。このように、スマートフォンの急速な普及とインターネットデバイスとしての重要性が増していることを受け、インターネットサービス業界では、スマートフォン向けの新規サービスが次々と創出され、市場拡大と競争の激化が続いております。
当連結会計年度におきましては、「ダービースタリオンマスターズ」や、2014年5月にリリースされたIPゲームアプリシリーズが好調に推移したものの、前期中にリリースされたゲームアプリの多くで売上寄与が限定的となった他、開発に際して発生する一時的な売上が、リリースに伴い減少したことから、売上高は前年同期比で減少することとなりました。また費用につきましても、事業開発途中にある「enza」や新規事業開発への積極的な投資を行ったことや、先述の前期中にリリースされたアプリの多くで、リリース直後であったことから運用費が嵩み利益貢献が限定的となったことから、利益につきましても前年同期比で減少することとなりました。また「enza」事業に関連して持分法投資損失を計上した他、「enza」事業や不採算タイトルへの対応に際して特別損失を計上したことから、経常利益および当期純利益についても前年同期比で減少いたしました。以上の結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は10,720,399千円(前連結会計年度比18.7%減)、営業損失は577,458千円(前年同期は190,589千円の営業利益)、経常損失は1,349,364千円(前年同期は29,118千円の経常損失)、親会社株主に帰属する当期純損失は1,712,709千円(前年同期は204,002千円の親会社株主に帰属する当期純損失)となりました。
当連結会計年度のセグメントごとの状況は次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、従来「コンテンツサービス」としていた報告セグメントの名称を「エンターテインメントサービス」に変更しております。この変更は、セグメント名称の変更であり、セグメント情報に与える影響はありません。
エンターテインメントサービス
当事業セグメントはゲームの開発・運営が主要事業となっており、他社IPゲーム及びゲームプラットフォーム並びにオリジナルIPゲームの開発・運営を行っております。
他社IPゲームにつきましては、当社の注力タイトルである2014年5月にリリースされたIPゲームアプリシリーズや、2018年11月にリリース2周年を迎えた「ダービースタリオンマスターズ」が既存ユーザーを中心に支持を集め好調に推移いたしました。またオリジナルゲームにつきましても、配信開始から8年を迎える中、既存ユーザーの満足度維持・向上に焦点を当てたイベント施策の実施により売上水準を維持し、底堅く推移いたしました。しかしながら、前連結会計年度において計上されていた開発売上がリリースに伴い減少したこと、前連結会計年度及び当連結会計年度に配信を開始した新規タイトルで売上寄与が限定的となり、経営資源の選択と集中を図るべく、一部タイトルが配信停止となったことから、前年同期比で売上高が減少いたしました。
利益についても、費用対効果を重視した効率的な広告宣伝施策の展開や全社的なコスト最適化の取り組みによって費用の抑制を図ったものの、前連結会計年度及び当連結会計年度に配信を開始した新規タイトルの多くで利益寄与が限定的となったこと、新ブラウザゲームサービス「enza」が事業開発段階にあり、同事業向けサービスにおいて費用先行が続いたことから、前年同期比で利益が減少し、損失を計上することとなりました。以上の結果、セグメント売上高は9,880,150千円(前連結会計年度比19.7%減)、営業損失は355,810千円(前年同期は336,517千円の営業利益)となりました。
なお、第4四半期については、「enza」の事業拡大及び開発にともなう売上の計上のほか、既存ゲームの年末年始イベントの活況、収益貢献が限定的なタイトルの配信停止および当連結会計年度において最優先で取り組んできた運用効率化が進展したことから、セグメント売上高は2,643,638千円(当第3四半期比24.7%増)、営業利益は218,155千円(当第3四半期は91,649千円の営業損失)と、ともに増加いたしました。引き続き2020年3月期におきましても、主力事業である当セグメントの売上高、営業利益の増伸に努めてまいります。
広告メディアサービス
広告メディアサービスでは、広告代理業務の他、次世代の主力事業創出を目的とした取り組みの一環である『DRIP(Drecom Invention Project)』のもと、当社の有するインターネットサービスの知見を活かした新規サービスを試験的に立ち上げ、事業化に向けた試行を重ねました。
しかしながら、主要サービスの多くが事業開発段階にあることから、セグメント売上高は840,248千円(前年同期比6.0%減)、セグメント損失は221,648千円(前年同期はセグメント損失145,928千円)となりました。
②キャッシュ・フローの概況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ317,352千円減少し、2,856,170千円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況と要因は次の通りであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは78,257千円の収入となりました。税金等調整前当期純損失1,671,334千円を計上したものの、主な要因は、持分法による投資損失の計上額713,607千円、減価償却費の計上額461,834千円、減損損失の計上額349,763千円等、支出を伴わない損失であり、この他の主な増減要因は、売上債権の減少額423,253千円、未払金の減少額243,176千円であります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは122,987千円の支出となりました。主な増加要因は関係会社貸付けの回収による収入(純額)490,000千円であり、主な減少要因は無形固定資産の取得559,230千円であります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは271,209千円の支出となりました。主な減少要因は長短借入金の返済による支出(純額)131,226千円、社債の償還102,000千円であります。
③生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績
当社では生産業務は行っておりませんので、該当事項はありません。
b. 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
仕入高前年同期比(%)
エンターテインメントサービス(千円)--
広告メディアサービス(千円)579,457△13.1
合計(千円)579,457△13.1

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c. 受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
受注高前年同期比(%)受注残高前年同期比(%)
エンターテインメントサービス(千円)10,393,650△12.7513,500△24.0
広告メディアサービス(千円)840,248△6.0--
合計(千円)11,233,899△12.2513,500△24.0

(注)1.金額は販売価格によっており、セグメント間の内部売上高を除いた数値によっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
d. 販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
前年同期比(%)
エンターテインメントサービス(千円)9,880,150△19.7
広告メディアサービス(千円)840,248△6.0
合計(千円)10,720,399△18.7

(注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。
2.最近2連結会計年度における主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
相手先前連結会計年度
(自 2017年4月1日
至 2018年3月31日)
当連結会計年度
(自 2018年4月1日
至 2019年3月31日)
金額(千円)割合(%)金額(千円)割合(%)
㈱バンダイナムコエンターテインメント4,221,52632.03,741,74334.9
㈱BXD1,155,0008.71,797,82416.8
Apple Inc.1,911,11114.41,209,49411.3
Google Inc.1,658,73212.51,171,41010.9

3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの分析は、以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、本報告書提出日現在において当社が判断したものであります。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。この財務諸表の作成にあたっては、期末日における資産及び負債、連結会計期間における収益及び費用に影響を及ぼすような仮定や見積りを必要とします。これらの見積りについて過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、仮定あるいは条件の変化により、実際の結果と異なる可能性があります。当社グループの連結財務諸表に大きな影響を及ぼす可能性がある重要な会計方針の適用における仮定や見積りには、以下のようなものが考えられます。
(ソフトウエアの会計処理)
当社グループが開発するソフトウエア製品において、開発に要した外注費や労務費等を費用計上せず、投資としてソフトウエア又はソフトウエア仮勘定に計上することがあります。精緻な事業計画に基づき積極的に開発を行っていきますが、ソフトウエア資産の回収可能性については見積り特有の不確実性があるため、追加的な減価償却費又は損失が発生する可能性があります。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、下記の通りとなります。
a. 当連結会計年度の経営成績の分析
(売上高)
当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度において計上されていた開発売上がリリースに伴い減少したこと、前連結会計年度及び当連結会計年度に配信を開始した新規タイトルで売上寄与が限定的となり、経営資源の選択と集中を図るべく、一部タイトルが配信停止となったことから、前期比で2,472,236千円減少し、10,720,399千円(前年同期比18.7%減)となりました。各報告セグメントの外部顧客に対する売上高の連結売上高に占める割合は、エンターテインメントサービスが92.2%、広告メディアサービスが7.8%となっております。
(売上総利益)
当連結会計年度における売上総利益は、主に運用タイトルの減少及びコスト最適化の取り組みにより、前連結会計年度に比べ1,661,585千円減少し、1,434,086千円(同53.7%減)となりました。また、売上総利益率は、前連結会計年度に比べ10.1%減少し、13.4%となりました。
(営業利益)
費用対効果を重視した効率的な広告宣伝施策の展開や全社的なコスト最適化の取り組みにより、当連結会計年度における販売費及び一般管理費は、前連結会計年度に比べ893,537千円減少し、2,011,545千円(同30.8%減)となりました。しかしながら、前述の開発売上の減少及び新規タイトルの売上寄与が限定的となったことから、当連結会計年度の営業損失は前連結会計年度に比べ768,048千円減少し、577,458千円(前年同期は営業利益190,589千円)となりました。
(経常利益)
当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度に比べ4,154千円減少し、10,428千円(同28.5%減)となりました。営業外費用につきましては、当社の持分法適用会社である株式会社BXDが展開している新ブラウザゲームサービス「enza」が事業拡大段階にあり費用先行が続いていることから損失を継続的に計上しており、前連結会計年度に比べ548,044千円増加し、782,333千円(同233.9%増)となりました。以上の結果、経常損失は、前連結会計年度に比べ1,320,246千円増加し、1,349,364千円(前年同期は経常損失29,118千円)となりました。
(親会社株主に帰属する当期純利益)
当連結会計年度における特別利益は、新株予約権戻入益の計上により128,814千円(前年同期は特別利益の計上はありません)となりました。特別損失につきましては、運用中のゲームアプリの一部を再評価の結果、減損損失を計上し、併せて投資有価証券評価損を計上したことから450,784千円となり、親会社株主に帰属する当期純損失1,712,709千円(前年同期は親会社株主に帰属する当期純損失204,002千円)となりました。
b. 当連結会計年度の財政状態の分析
(資産)
当連結会計年度末における流動資産は5,190,563千円となり、前連結会計年度末に比べ899,215千円減少いたしました。これは主に売掛金が430,915千円、現金及び預金が317,352千円減少したことによるものであります。固定資産は1,755,826千円となり、前連結会計年度末に比べ1,251,891千円減少いたしました。これは主に関係会社長期貸付金が490,000千円、ソフトウエアが249,167千円減少したことによるものであります。
この結果、総資産は6,946,389千円となりました。
(負債)
当連結会計年度末における負債合計は5,523,087千円となり、前連結会計年度末に比べ313,145千円減少いたしました。これは主に持分法適用に伴う負債が367,086千円増加した一方で、銀行借入が119,342千円、社債が102,000千円、未払金が287,230千円減少したことによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末における純資産合計は1,423,302千円となり、前連結会計年度末に比べ1,837,961千円減少いた
しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純損失1,712,709千円を計上したことによるものであります。
この結果、自己資本比率は19.6%(前連結会計年度末は33.2%)となりました。
c. 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析
当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
d. 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりとなります。
e. 資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、下記のとおりとなります。
ⅰ) 資本の財源
当社グループは現在、運転資金および設備投資資金につきましては、内部資金または借入により資金調達することとしております。
ⅱ) キャッシュ・フロー計算書に基づく資金の流動性についての分析
当連結会計年度における状況につきましては「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの概況」に記載のとおりであります。
f. 経営戦略の現状と見通し
今後につきましては、引き続きスマートフォンの普及が拡大し、スマートフォン向けコンテンツ市場における競争の激化が予想されます。そうした環境下、当社グループは市場の急速な変化に対応し、多様化するユーザニーズを捉えたアプリおよびサービスの開発に努めるとともに、既存サービスの運用、新規事業開発の両面において、各事業領域間の連携を促進し、それぞれの有する強みを融合させることでシナジーを高め、事業の拡大に引き続き注力してまいります。
g. 重要事象等を解消、又は改善するための対応策
当社グループには、将来にわたって事業活動を継続するとの前提に重要な疑義を生じさせる状況が存在しております。当社グループとしては、このような状況を解消すべく下記の取り組みを実施しております。
(a)既存ゲーム事業の安定的な収益を獲得しつつ、「enza」事業での国内外の著名なIPをモチーフとした新規タイトルのリリース、リアルとの連動、およびアプリ版やPC版の提供など、積極的な拡大施策の展開を通じ、サービス及び提供タイトルの浸透に注力し、引き続きモバイルゲーム市場をけん引するプラットフォームサービスを目指してまいります。その結果、確実に利益の出る体制の確保を進めてまいります。
(b)財務制限条項への抵触に対しては、上記の収益改善への取り組みを取引金融機関にご説明しており、シンジケートローン(1,750,000千円)については、幹事金融機関より、ターンアウト型リボルビング・クレジット・ファシリティ契約(1,000,000千円)については、取引金融機関より期限の利益喪失請求権の権利行使を行わない旨の合意を得ております。
上記の内容により、当社グループは、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないものと判断しております。
h. 経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2019年1月31日公表の2019年3月期の連結業績予想の達成状況は以下のとおりとなります。売上高は計画比80百万円減(0.7%減)となりました。これは主に、運用タイトルの減少と、既存ゲームの経年による減衰によるものです。経常利益は株式会社BXDによる持分法投資損失の計上により、計画比18百万円減にて経常損失となりました。また、親会社株主に帰属する当期純損失は、先述の減損損失及び投資有価証券評価損の計上及び繰延税金資産の取り崩しの実施の結果、計画比212百万円減となりました。なお、当社グループでは、四半期ごとに連結業績予想を開示しております。各四半期において、当該四半期までの累計期間部分は実績値に置き換え、その時点で最も合理的な見通しをもとにした翌四半期の業績予想とあわせ、累計の連結業績予想としております。従って、連結業績予想値と実績値の差分については直近四半期、3か月間におけるものとなります。
指標(当初計画)2019年3月期
(計画)
2019年3月期
(実績)
2019年3月期
(計画比)
売上高10,800百万円10,720百万円80百万円減
経常損失(△)△1,300百万円△1,349百万円49百万円減
親会社株主に帰属する当期純損失(△)△1,500百万円△1,712百万円212百万円減

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