有価証券報告書-第41期(令和2年1月1日-令和2年12月31日)

【提出】
2021/03/26 15:00
【資料】
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【項目】
161項目

対処すべき課題

(1)会社の経営の基本方針
足下の経営環境は厳しさを増しておりますが、当社経営の基本方針である社是は確固たるものであります。
私達はグローバルな会社を目指します。
私達は最新のテクノロジーを持ち続けます。
社員の夢を実現します。
ものづくり企業を支援する当社の課題は、いつの時代・環境下においても、従業員のモチベーションを高めながら業績を維持し、世界に通用する技術力と人材を確保・育成していくことであります。
当社グループは、ドキュメンテーション事業、エンジニアリング事業、技術システム事業を展開することで、IT技術を駆使した「ストレート・スルー・プロセシング」を可能とする「技術情報統合マネジメント企業」を目指しております。
当社は、ドキュメンテーション事業としてドキュメント・ソリューションの提供を行い、株式会社PMC(子会社)は、取扱説明書やメディアコンテンツの制作を、株式会社東輪堂(子会社)及びSAS SB Traduction(海外子会社)は、多言語翻訳やソフトウェアローカリゼーションを行っております。
エンジニアリング事業は、開発・生産の設計支援の提供を行い、株式会社バイナス(子会社)は、各種制御技術、FA・ロボットなどを活用した生産設備の設計・製作、ならびにその技術を応用した各種教育用装置の製作・販売を行っております。
また、技術システム事業として、株式会社MCOR(子会社)が、ものづくり企業の基幹情報システムの構築・運用支援や各種解析、MBD・PLMソリューションの提供を行っております。
このようにグループ各社とも多種多様な特長と強みを持っており、それぞれの特色を活かすことでグループ内シナジーを創出し、顧客企業の製品開発から製造・販売・サービスまでのビジネスプロセスの各段階を、他社にはない付加価値を加え、トータルでサポートすることができる数少ない会社であると考えております。
以上の通り、当社グループは他社にないビジネスモデルの下で、世界に通用する技術力を養い、人材を集め育成することにより、どのような環境においても継続的な成長・発展が得られるものと確信しております。
(2)経営環境
新型コロナウイルス感染症に関しては、ワクチン接種が開始されるなど、その影響力を抑える動きがあらわれはじめており、速やかなワクチン接種の普及が望まれるところであります。しかしながら、変異株が発見されるなど、はっきりとした収束の見通しは立てられない状況であります。また、新型コロナウイルス感染症の影響による雇用環境、所得環境の悪化も懸念されております。
しかし一方においては、5G(第5世代移動通信システム)に関連した戦略投資や製品開発、DX(デジタル・トランスフォーメーション)への取り組み、脱炭素としての電気自動車の普及の加速など、新型コロナウイルス感染症の影響が抑え込まれれば、中長期的な景気改善の要因は十分にあり、当社グループへの需要も拡大するものと考えております。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
① 3ヵ年中期連結経営計画
中・長期的戦略の柱として、3ヵ年の中期連結経営計画を策定しております。この計画のキーワードは、『独自性の確立によるグローバルソリューションカンパニーを目指す』としております。
具体的には、「持続的な成長を実現するための事業基盤の強化」、「ドキュメンテーション事業における着実な成長戦略の遂行」、「エンジニアリング事業の強化に向けた教育ビジネス・ハードビジネスの展開」、「技術システム事業における事業基盤の継続的な充実と拡大」、「次世代を牽引する人材育成と組織体制の取組み」を進めてまいります。
② 海外への展開
海外子会社としてドキュメンテーション事業を営んでいるSAS SB Traduction(本社 フランス)において、事業活動の強化を図っております。
今後の海外事業については、引き続きこのSAS SB Traductionを核と位置づけ、再構築を行ってまいります。
③ 人材確保・育成
当社グループが継続的に事業を拡大するためには、安定的な人材の確保・育成が不可欠であります。ウィズコロナ時代に向けた新たな組織体制の構築を目指して人材を確保するとともに、成長戦略の実現に必要な人材育成を着実に進めるほか、人材構成の変化にあわせ多様化を積極的に推進してまいります。
(4)目標とする経営指標
当社グループは、営業利益率を経営の重要なマネジメント指標としております。具体的には、営業利益率10%を継続的に確保することで、成長を図ってまいります。